JPS608485Y2 - 閉鎖配電盤 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は閉鎖配電盤に係り、特には、少なくとも２個の
単位キャビネットを共通のベース板上に立設せしめ連結
してなる閉鎖配電盤における棚板の改良に関する。

従来の技術 一般に、閉鎖配電盤は所定寸法の単位キャビネットとし
て作成され、その内部に収納する機器類の大きさや個数
により、場合によっては、その単位キャビネットの複数
個を共通のベース板上において縦続接続する如く連結し
、収納容積を増大させることがある。

そして、閉鎖配電盤は、しゃ断器などの引出形電気機器
を収納すること、またそのしゃ断器は、コロを有して棚
板上を移動するものであるから、収納機器類載置用棚は
各単位キャビネットに共通するもの、換言すれば一枚板
の構成であることが望ましい。

従来、この棚は閉鎖配電盤の作成後において、独立した
部材である板状材をベース板上に載置固定し一体化して
なっていたので、種々の不都合があった。

例えば、第１図、第２図は従来の閉鎖配電盤の一部破断
全体斜視状態と棚の全体斜視状態を、また第３図ａ、
ｂは、その配電盤の横断平面と一部省略縦断正面を示し
たものである。

図示の如く、従来、この種閉鎖配電盤は２つの単位キャ
ビネット１，２を縦続接続してなるもので、ベース板３
上にアングル部材等よりなる筐体枠（図示せず）を立設
し、これら筐体枠の上面、側面にそれぞれ天井板１ａ＊
２ａ、側板１ｂ、２ｂを取付けるとともに、キャビネッ
ト１の左側面には回動可能な閉鎖扉（図示せず）を取り
付けるようにしていた。

ところでベース板３上には収納機器類載置用棚が設けら
れる必要がある。

しかし、キャビネット１．２の連結部をなす側板折曲部
１ｃ、２ｃが配電盤の内側へ突出しているところから、
それが邪魔になるので、従来においては２枚の棚板４，
５に分けてその棚を構成していたものである。

即ち、棚板４，５をそれぞれキャビネット１，２内のベ
ース板３部分に分けて載置せしめ、それらの側面に穿た
れている取付穴８には側板１ｂ、２ｂヲ介し、ボルト等
を挿通することによってベース板３上で棚板４，５を一
体的に固定していた。

考案が解決しようとする問題点 しかし、棚板４，５をベース板３上に載置固定したもの
の、実際にはそれらの上面は同一水平面を形成すること
ができないので、棚の寸法精度（前後水平度）の向上を
図る必要があり、そのため第２図及び第３図に示すよう
に、床板６をそれら上面にボルト７等によって取付け、
更に必要な場合には薄板（図示略）を床板６の下に挿入
するなどしていた。

即ち、従来の閉鎖配電盤においては収納機器類載置用棚
は複数の棚板よりなり、それら棚板の上面を同一水平面
とする床板なるものを使用する必要があったので、棚寸
法精度が良好でなく、しかも部品点数が多くなるばかり
か、強度上の要請から床板の厚さを大きくしなければな
らないなどの欠点があった。

問題点を解決するための手段及び作用 本考案は上記問題点を解決するため、ベース板上に、各
キャビネットの連結部における側板折曲部を嵌入すべき
切欠部を両側部に形成した矩形の一枚板からなる棚板を
閉鎖配電盤内に載置固定する構成とした。

かかる手段を講じると、棚寸法精度の向上、棚構成部品
点数の削減や棚機械的強度の向上を図りうる作用がある
。

実施例 以下、本考案を第４図から第７図により説明する。

先ず第４図から第６図ａ、 ｂについて説明すれば、こ
れらの図はそれぞれ第１図から第３図ａ。

ｂに対応するもので、同一符号は同一部分を示す。

棚板９は一枚板の構成からなり、従来の棚板４．５と相
当する棚部分９ａ、９ｂを備えている。

そして、この棚板９の長手方向両側部には、側板折曲部
１ｃ、２ｃが嵌合する切欠９ｃ、９ｃが形成されている
。

したがって、棚部分９ａ、９ｂは一体であるから従来の
床板６の作用を有するとともに、切欠９ｃによって側板
折曲部１ｃ、２Ｃが突出している障害を回避できる。

そこで、この棚板９をキャビネット１．２内に載置固定
するには、第７図ａに示す如く棚板９を斜めにしてキャ
ビネット内部へ挿入し、このとき下位の切欠９ｃと側板
折曲部１ｃ、２ｃとを係合させ、ついで棚板９を水平位
にして残る切欠９ｃと側板折曲部ＩＣ９２Ｃとを係合さ
せ、水平位のままベース板３上に落下させればよい。

ベース板３上に水平に載置した後、棚板９の固定は、取
付穴８に側板１ｂを介してボルト等を挿通することによ
って行なうことができる。

尚、本例での棚板９はその周縁部を除きベース板３との
間に間隙が存するように箱形に構成したものを示した（
第２図）が、強度を十分とするためにその間隙内の要所
要所に補強部材が介在されるようにしてもよく、また、
そのような間隙が存することがないように棚板９を中実
に構成してもよい（第６図ｂ）。

考案の効果 以上説明したように本考案によれば、少なくとも２個の
単位キャビネットを連結してなる閉鎖配電盤の収納機器
類載置用棚は、各キャビネットの連結部をなす側板折曲
部が嵌入される切欠部を側面に備えた一枚の棚板をベー
ス板上に載置固定してなるから、従来に比べ部品点数が
少なく、極めて簡単な構成となり、また、棚板は一枚構
成であるから寸法精度或いは前後水平度の向上、機械的
強度の向上を自在に図り得、しかも製作容易であるなど
の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は、従来の閉鎖配電盤の一例を示す一部
破断全体斜視図及び棚板の全体斜視図、第３図ａ、 ｂ
は、第１図の横断平面図及び一部省略縦断正面図、第４
図、第５図は、本考案の一実施例を示す一部破断全体斜
視図及び棚板の全体斜視図、第６図ａ、 ｂは、第４図
の横断平面図及び一部省略縦断正面図、第７図ａ、ｂは
、棚板のキャビネット内部への挿入取付方法を説明する
ための説明図である。 １．２・・・・・・キャビネット、ｌａ、２ａ・・・・
・・天井板、ｌｂ、２ｂ・・・・・・側板、ｌｃ、２ｃ
・・・・・・側板折曲部、３・・・・・・ベース板、９
・・・・・・棚板、９ｃ・・・・・・切欠。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 少なくとも２個の単位キャビネットを共通のベース板上
   に立設せしめ、接触する各単位キャビネットの側板折曲
   部を連結してなる閉鎖配電盤において、前記ベース板上
   に載置固定すべき棚板が、各単位キャビネットの連結部
   の側板折曲部を嵌入する切欠部を備えた、矩形の一枚板
   からなることを特徴とする閉鎖配電盤。