JPS60830Y2 - 魔法瓶等のポットの把手取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、□魔法瓶等のポットの把手取付構造に関す
る。

この明細書において、ポットとは、魔法瓶、電気保温ポ
ット、保温機能を有さないポット等をはじめとする、中
容器を備えた卓上液体入れ全てを含むものである。

しか腰以下においては、説明を分かり易くするため、ポ
ットとして一番普及している魔法瓶を例に採って説明す
る。

外装ケースにねじ等を利用して変形コ字状等の把手を取
付ける作業は、外装ケースの上部に下口部材を取付けて
外装ケースを補強した後の方あく良いと固定的に考えら
れていた。

そのため、変形コ字状等の把手の上部は、下口部材が把
手上端の取付けの邪魔にならない位置、即ち、下口部材
より下方の外装ケース部分に取付けざるを得な力）つた
。

そのため、外装ケースの上端と把手上端部とは相当離れ
た位置関係にあり、把手上部を持って魔法瓶を吊持する
と、その点を支点として、魔法瓶に自重によるモーメン
トが作用し、魔法瓶は湯を注ぐときの如くに前傾姿勢と
なり、運び勝手が悪く、また栓が完全に閉じていない場
合には、中の湯が漏出するなどの欠点があった。

更に、把手上部が、下口部材より下方の外装ケース部分
、換言するなら、把手取付部分を補強する部材が全くな
い部分に取付けられているため、強度的にも種々問題が
あった。

この考案は、把手上部の取付は、外装ケースに下口部材
を取付ける前でも簡単に行なえるという知見に基づいて
なされたものである。

以下に、この考案を図面に示す実施例に基づいて説明す
る。

魔法瓶１の金属板製外装ケース２は、上方部材２Ａと下
方部材２Ｂとより構成され、上方部材２Ａの上端には内
方縁３が形成されると共に、下口部材５の注ぎ口６を逃
げるための切り欠き４が形成されている。

前記上方部材２Ａには、注ぎ口６を有する下口部材５が
、その上端の外方縁７を内方縁３に当てるようにして、
かつ注ぎ口６を切欠き４に整合させるようにして嵌めら
れている。

前記下口部材５の上端には、中央に開口部８を有する天
板９が固着され、該天板９の、注ぎ口６の底部に対向す
る部分には、複数個の整流板１０が一体形成されている
。

下口部材５の下部の筒状の雄ねじ部１１には、ねじリン
グ１２が螺合されており、該ナラＩ・１２によって、下
口部材５に嵌められると共に、後述のねじ２５の頭を逃
がすための切込み５０が形成された環状の補強部材１３
の上端を内方縁３下面に押し付けて、補強部材１３を内
方縁３とねじリング１２との間に介在して突張り状態と
なし、他方、補強部材１３をかかる状態となすことによ
り、下口部材５に下向きの力を与え、その外方縁７を内
方縁３に押し付けている。

この補強部材１３は、外装ケース２の上端と下口部材５
との間に形成される帯状環状空間における上記外装ケー
スと近接位置に介在されている。

また注ぎ口６に通ずる部分が開放した、下口部材５の垂
下壁１４の内面には雌ねじ１５が形成されており、該雌
ねじ１５に、下口部材５の開口閉塞用のパツキン５３を
を有する栓１６に形成された雄ねじ１７が螺合されてお
り、該栓１６は、雄ねじ１７を有する上方開放の殻状本
体１８と、該本体１８の上部に嵌合された頂板１９と、
本体１８内に収められ断熱芯材２１とより構成されてい
る。

前記頂板１９は、断熱芯材２１を固定するための垂下突
起２０を有する合成樹脂製の基体１９ａの上面に金属薄
板１９ｂを被覆しているものてあって、金属薄板１９ｂ
には、栓１６が開いているか閉じているかを示す平面形
状楕円形の指標突起５４が打ち出し形成され、該指標突
起５４は、栓１６が下口部材５の開口を完全に閉塞して
いる状態にあっては、注ぎ口６と１８０°ずれた位置に
あり、栓１６を１８００回転させたとき、注ぎ口６と一
致し、栓１６か開いていることを示すようになされてい
る。

基体１９ａには、指標突起５４を打ち出し形成したこと
により凹所となった部分に嵌まり込んで、薄板１９ｂが
基体１９ａに対して相対回転するのを阻止する突起５５
が形成されている。

前記外装ケース２の上方部材２Ａには、変形コ字状の把
手２２が次の如くにして取付けられている。

即ち、上方部材２Ａの上部の、補強部材１３に対向する
部分、更に詳述するなら、内方縁３、下口部材５及び補
強部材１３等の係合によって補強された部分に、把手２
２の上部横向き端面２２ａが当接する凹部５１を形成す
ると共に、その奥平担部に透孔５２を形成し、同様に上
方部材２Ａの下部に、把手２２の下部横向き端面２２ｂ
が当接する凹部５１を形成すると共に、その奥平担部に
透孔５２を形成する。

而して、その各凹部５１，５１に、把手２２の上下部端
面２２ａ、２２ｂを当てがい、その端部に形成されたね
じ孔２４にねじ２５を透孔２３を通じて螺着している。

またこのねじ２５の頭を前記保強部材１３より、外装ケ
ース２の上端の下口部材５との間に形成される環状空間
内に臨ませている。

上方部材２Ａの下端には、雌ねじ環２７が嵌め入れられ
該雌ねじ環２７は、上方部材２Ａの下端を内方に折曲し
て形成した内方上向き縁２６によって保持されている。

上方部材２Ａと一体となって外装ケース２を形成する下
方部材２Ｂの上部には、上方部材２Ａの下端を受けるた
めの段部２８が形成され、該段部２８の内端より立ち上
がり形成された雄ねじ部２９が、前記雌ねじ環２７に螺
合されている。

前記上方部材２Ａ下部及びそれに嵌められた雌ねじ環２
７には、所要部の貫通孔３２があけられ、該貫通孔３２
と対向するようにして、雄ねじ部２９には、ねじ３４の
内径に相当する大きさの透孔３３が形成されているので
、タッピングねじを使用する要領て、ねじ３４を、貫通
孔３２を通じて透孔３３に強制螺合することにより、雄
ねじ部２９が雌ねじ環２７に対して緩まないように、換
言すれば、下方部材２Ｂが上方部材２Ａより外れないよ
うになされている。

なお、上方部材２Ａと下方部材２Ｂとを一体もので形成
することも勿論可能である。

下方部材２Ｂは、滑らかに内側に湾曲した曲面を有し、
その下端には、下向きに膨出した環状突起３５が形成さ
れ、該突起３５に続いて断面状の内方鍔３６が形成され
、該内方鍔３６は、第１水平部３６ａと、この内縁に続
く第１垂直部３６ｂと、この内縁に続く第２水平部３６
Ｃと、この内縁に続く第２垂直部３６ｄとより構成され
ている。

前記内方鍔３６の第２水平部３６Ｃの所要部には、回り
止め突片３７が所要個数切り起こし形成されている。

前記内方鍔３６には、下方部材２Ｂ内に収められた、雌
ねじ部３９を有する雌ねじ環体３８の環状脚４０が載置
されており、該環状脚４０の下面には、第２垂直部３６
ｄが嵌まる溝４１が形成されている。

雌ねじ環体３８の環状胴４０の、第２水平部３６ｃに対
向する部分には、前記回り止め突片３７の通過を許容す
る大きさの回り止め孔４２により係合部が形成されてい
る。

従って、回り止め孔４２を通じて回り止め突片３７の上
端を環状胴４０の上面に突出させることにより、それぞ
れが係合された状態で雌ねじ環体３８は、内方鍔３６上
に載置される。

前記雌ねじ環体３８の雌ねじ部３９には、有底筒状の中
容器押し上げ雄ねじ体４３の雄ねじ部４４が螺合されて
おり、該雄ねじ体４３の下部には、締付工具挿入用の複
数個の凹所４５が形成され、上部には、中容器支承縁４
６が形成され、該支承縁４６により、外装ケース２内に
収められた中容器４７が支承され、該中容器４７は、雄
ねじ体４３の凹所４５に工具を差し込んで雄ねじ体４３
を回動することにより、上方に押し上げられた状態とな
っているので、その口部は、断面逆り字形のパツキン４
８を介して下口部材５に押し付けられている。

以上の次第でこの考案によれば、把手の上部が、外装ケ
ースの、補強部材と対向する部分、即ち、外装ケース上
端近くに取付けられているものであるから、把手上部を
持って魔法瓶を吊持しても、従来の魔法瓶に比較して、
前傾の程度が少ないか、はとんど前傾しないで１．運び
勝手が良く、たとえ栓が完全に閉じていなくとも、湯が
漏れるおそれもない。

更に、把手の上部が、下口部材、補強部材等により補強
された部分に取付けられているものであるから、下口部
材の下方の外装ケース部分に把手上部を取付けていた従
来の魔法瓶に比較して、その取付強度を向上させること
も出来る。

特に、外装ケース上端と下口部材との間にの環状空間を
形成腰この環状空間に外装ケースに近接させて補強部材
を介在させたから、補強部材は環状空間内に位置されて
下口部材及び外装ケースの双方を補強し、かつ外装ケー
スに近接させたので、外装ケースをより一層補強するこ
とができる。

そして、把手上端は、この補強された外装ケースに取り
付けられるため、その取り付けが一層確実強固なものに
なる。

また、把手上端の取り付けねじの頭を、補強部材より環
状空間内に臨ませであるため、環状空間を有効に生かし
て、ねじ頭を位置させることができて、把手の取り付け
のための余分な空間を必要としない。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例を示す縦断面図である。 １・・・・・・魔法瓶、２・・・・・・外装ケース、２
Ａ・・・・・・上方部材、２Ｂ・・・・・・下方部材、
５・・・・・・下口部材、１３・・・・・・補強部材、
２２・・・・・・把手。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外装ケース上端に、補強部材を関与させて下口部材が取
   付けられているポットにおいて、外装ケース上端と下口
   部材との間に環状空間を形成しこの環状空間に外装ケー
   スに近接させて補強部材を介在させ、ポット把手の上部
   を前記外装ケース側壁の、補強部材と対向する部分にね
   じにより螺着し、このねじの頭を前記補強部材より環状
   空間内に臨ませたことを特徴とする魔法瓶等のポットの
   把手取付構造。