JPS608111B2 - 濃淳な貴腐香を有するワインの製造法 - Google Patents

濃淳な貴腐香を有するワインの製造法

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JPS608111B2
JPS608111B2 JP55092285A JP9228580A JPS608111B2 JP S608111 B2 JPS608111 B2 JP S608111B2 JP 55092285 A JP55092285 A JP 55092285A JP 9228580 A JP9228580 A JP 9228580A JP S608111 B2 JPS608111 B2 JP S608111B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は香気、風味共に優れたグリセリン含量の多い濃
淳な貴腐香を有するワインの製造法に関する。
従来、貴腐香を有するワインの製造法としては、例えば
ブドウ果汁にボトリチス・シネレア(&tりtisci
nerea)を接種培養し、培養液中のグリセリン濃度
を増加させた後、これを濃縮ブドウ果汁に加えたものに
ブドウ酒酵母を加えアルコール発酵させる方法又はブド
ウ果汁にボトリチス・シネレアを接種、培養して得たグ
リセリン含有培養物に通常のブドウ酒酵母を加え、好気
的に培養し、ボトリチス・シネレア菌体に含まれるグリ
セリンを効率よく培養液中に放出させた後、アルコール
発酵させる方法等が知られている。
しかしこれらの方法は、いずれもボトリチス・シネレア
を培養することにより、ワインの“ゴク味”に重大な影
響を及ぼすグリセリンは生成するが、同時に多量の多糠
類が生成するため、該培養物を用いたアルコール発酵終
了後の酸は櫨過効率が悪い。このため酸の猿過効率等の
点から該培養物の使用量が制限され、かつ培養物中のグ
リセリン量がいまだ十分ではないため、ワインに風味を
0改良するに十分なグリセリン量を含有させることが困
難である。そこで本発明者等は、ブドウ果汁中のグリセ
リン濃度を増強し、酸の櫨過効率がよく、かつグリセリ
ン含量の多い濃淳な貴腐香を有するワインのタ製造法を
鋭意研究した結果、サィクリック−3,5ーアデニル酸
もしくはサィクリック−3,5′−アデニル酸誘導体を
添加したブドウ果汁にボトリチス・シネレアの菌糸体を
好気的に接触させて得たブドウ果汁を、アルコール発酵
前又はアルコー0ル発酵中のブドウ果酸に添加し、以下
常法により発酵熟成させることにより、香味を改良する
に十分なグリセリン含量になるように該ブドウ果汁をブ
ドウ果酸に添加しても、多糖類による櫨過効率への影響
がほとんどなく発酵液の櫨過効率がよく、濃淳な貴腐香
を有する高品質なワインが得られることを知った。
そして特にサィクリックー3,5′ーアデニル酸又はサ
ィクリックー3,5−アデニル酸議導体を添加したブド
ウ果汁に、ポトリチス‘シネレアの菌糸体を接触させる
時間を長期間、すなわちサィクリックー3′,5′−ア
デニル酸又はサイクリツク−3′,5′−アデニル酸誘
導体を添加しないブドウ果汁にボトリチス・シネレアを
培養する通常のボトリチス・シネレア培養法における培
養時間より長くすると、従来全く得ることが出来なかっ
た6〜11%(W/V)の高濃度にグリセリンを含有す
ると同時に多糖類の生成も少なく、ブドウ果汁の風味が
改善された高品質な貴腐果汁が得られ、このブドウ果汁
もしくはその菌糸体除去液を用いてワインを製造する場
合には、該ブドウ果汁の使用量が少なくてもグリセリン
含量等においてその目的を達成することができるため、
ブドウ果酸中の多糖類の減少により猿過効率が極めてよ
く、更に該ブドウ果汁中のD−グルコン酸含量が増加し
香味が改善されるので、該ブドウ果汁もしくはその菌糸
体除去液を多量に用いても、得られるワインは香味のバ
ランスが良く、従来になくグリセリン含量が高くかつ貴
腐香、風味に優れていることを知った。
本発明はこれらの知見にもとづいて完成されたものであ
る。すなわち、本発明はサィクリックー3,5′ーアデ
ニル酸、その塩、及び6ーベンジルーサイクリック−3
′,5′ーアデニル酸からなる群より選ばれた1種以上
を添加したブドウ果汁にボトリチス・シネレアの菌糸体
を好気的に薮触させてグリセリン濃度の高い液を得、こ
の液もしくはその菌糸体除去液をアルコール発酵前又は
アルコール発酵中のブドウ果酸に添加し、以下常法によ
り発酵熟成させることを特徴とする濃淳な貴腐番を有す
るワインの製造法である。
以下本発明を詳細に説明する。
先ず本発明に用いられるブドウ果汁としては、例えば甲
州種、リースリング種、セミョン種及びシャルドンネ種
等の醸造用ブドウの生果汁あるいはこれを濃縮した濃縮
果汁又はこれらの混合物が適宜用いられ、必要によりこ
れに藤糖、ブドウ糖、果糖などの糖を桶糖してもよく、
その糖濃度はほぼ15〜45%(W/V)程度であり、
特に20〜40%(W/V)が好ましい。
ボトリチス・シネレアの菌糸体はブドウ果汁、ブドウ果
汁含有塔地等のボトリチス・シネレア生育培地にボトリ
チス・シネレア、例えばボトリチス・シネレアFERM
−P No.1612、ボトリチス・シネレアATC
C2059髪等の菌体ないしはその培養物等を接種し、
温度10〜3000、pH3〜6、好ましくは4〜6で
培養することにより得ることができ、該ポトリチス・シ
ネレアの菌糸体含有培養物もしくは該菌糸体部分を用い
ることができる。
次に本発明においては、ブドウ果汁に、サィクリックー
3′,5′−アデニル酸(以下、CAMPと略称する)
、その塩〔例えばアルカリ金属の塩(Na塩、K塩等の
ような)又はアルカリ士金属の塩(Ca塩等のような)
〕、及び6−ペンジル−CAM円からなる群より選ばれ
た1種以上が添加される。上託したCAMP、その塩、
及び6ーベンジル−CAMPは合成法、発酵法などによ
り得ることができ、市販のものでもよい。本発明におけ
るボトリチス・シネレアの菌糸体をブドウ果汁に接触さ
せる方法としては、CAMP、その塩、もしくは6ーベ
ンジルーCAMPを添加したブドウ果汁に、ボトリチス
・シネレア培養物又はその菌糸体部分を添加する方法等
適宜選択することができ、温度10〜30qo、好まし
くは10〜2y0、PH3〜4で接触させる。
この時のCAMP、その塩、又は6ーベンジルーCAM
Pの濃度は50〜100功地、特に200〜80■収ミ
好ましい。好気的条件としては、通気鷹梓、振顔等を行
なうのが好適である。また本発明におけるボトリチス・
シネレアの菌糸体の接触時間を長期間、すなわち通常の
ボトリチス・シネレア培養法における培養時間(通気燈
梓培養4〜7日位、振濠培養10〜15日位)より長く
実施すると、6〜11%(W/V)の高濃度にグリセリ
ンを含有するブドウ果汁を得ることができる。
この接触時間は、果汁の糖濃度、菌糸体の接種量、好気
的条件等により異なるが、通常のジャーファーメンタ−
による通気蝿梓の場合には9日以上、振麹の場合には2
0日以上接触させることが好ましく、ジャーファーメン
ター場合の通気量は一般に5そ/分/そ程度、振盤は振
幅7伽、往復130回/分又は同程度の条件で行うこと
ができる。上記条件でボトリチス・シネレアの菌糸体を
接触させた時のブドウ果汁中のグリセリン濃度は、接触
時間が長くなるにつれて増大し、6%(W/V)以上に
なるが、多糖類の生成は極めて少なく、接触終了時のグ
リセリン量(夕/そ)に対する多糖類舎量(夕/そ)は
通常のポトリチス・シネレア培養法における培養液と較
べると1/3〜1′10以下である。
更に該ブドウ果汁中にはDーグルコン酸の生成、蓄積が
認められ、ブドウ果汁の香味が著しく改善される。
また上記ボトリチス・シネレアの菌糸体接触ブドウ果汁
はそのまま、あるいは適宜渡過、遠心分離等により菌糸
体を除去したブドウ果汁(以下、ボトリチス・シネレア
の菌糸体接触ブドウ果汁もしくはこれより菌糸体を除去
したブドウ果汁を貴腐果汁と称する)を用いることがで
きるが、菌糸体含有貴腐果汁を用いると菌体成分の溶出
等により一段と香味が増強され好ましい。
ここでボトリチス・シネレアの菌糸体をブドウ果汁に好
気的に接触させた場合の餌とグリセリン生成量ならびに
菌糸量との関係を検討した実験例**を示す。
実験例 1 常法により圧搾して得た申州種ブドウ果汁〔糖濃度15
%(W/V)〕をアルファーラバル(AIfa−いva
l)社CT型の蒸発濃縮機により濃縮して得た濃縮果汁
〔糖濃度25%(W/V)〕を第1表に記載の各舟にな
るように調整した。
これにCAMPのK塩を400脚になるように添加した
各果汁1夕を5〆容ひだつき三角フラスコに分注し、こ
れにボトリチス・シネレアFERM−P No.161
2の湿潤菌糸体300舷添加した。これを13〜17℃
、振幅7肌、往復130回/分で、20日間振溢して人
工的な貴腐果汁を得た。上記のようにして得られた貴腐
果汁の乾燥菌体量及びグリセリン量を第1表に表示した
なお、対照としては、CAMPのK塩を添加していない
上記甲州種ブドウ濃縮果汁〔糖濃度25%(W/V)〕
を用いる以外は上記と同様にして得た結果を表示した。
なおまた、第1表の乾燥菌体重量は貴腐果汁100肌中
の菌体を蒸留水で3回洗練後、風乾し測定したものであ
る。
第1表 上記の実験結果から、pH3.0〜3.6の間では、C
AMP含有費腐果汁においてはほとんど菌体重量が増加
せず、しかもグリセリンが飛躍的に増加することが認め
られる。
次にCAMP濃度とグリセリン濃度、多糖類含量につい
て検討した実験例を示す。
実験例 2 CAMPのK塩を第2表に記載の各濃度になるように添
加した新鮮な甲州種ブドウ果汁(糖濃度:15.1%、
総酸:0.62%、pH3.2)1.4〆をあらかじめ
蒸気殺菌した3ク容ジャーファーメンターに投入し、こ
れにボトリチス・シネレアFERM−PNo.1612
を上記ブドウ果汁(pH4.0に調整)で培養して得た
湿潤菌糸体300泌を添加し、これを13〜17午0で
7日間好気的に接触させて人工的な貴腐果汁を得た。
得られた貴腐果汁のグリセリン量及び多糖類の含量を第
2表に示し、併せてグリセリン含量(夕/そ)に対する
多糖類(夕/夕)の割合を第2表に表示した。なお対照
としては、CAMPのK塩を添加していない新鮮な甲州
種ブドウ果汁を、上記同様に処理して得た結果を表示し
た。
また多糖類としてはアラビノースの測定値で表示し、ア
ラビノースは次の如く測定した。
** 得られた貴腐果汁を東洋横紙No.にで櫨過
した清澄液1叫を透析後、該透析液を蒸留水で100似
とし、その1の‘に25%フェノール試薬1の‘を加え
、更に3洲の比S045の‘を加えて発色させた後49
皿mで測定し、標準アラビノース検量線より算し 以下
同様に表示した。2 次にCAMP添加ブドウ果汁にボトリチス・シネレアの
菌糸体を接触させた場合の接触期間とグリセリン濃度に
ついて検討した実験例を示す。
実験例 3常法により圧搾して得た甲州種ブドウ果汁を
アルファーラバル(Mfa−Lava1)社CT型の蒸
発濃縮機により濃縮して得た濃縮果汁〔糖濃度60%(
W/V)、pH3.6〕を第3表に記載の各糖濃度にな
るように調整した。
これにCAMPのK塩を400脚になるように添加した
各果汁1夕を5そ客ひだつき三角フラスコに分注し、こ
れにボトリチス・シネレアFERM−P 地.1612
を、上記濃縮果汁を糖濃度25%(W/V)(pH4.
5)に調整した培地に培養して得た湿潤菌糸体300泌
を添加した。これを13〜17℃、振幅7伽、往復13
0回/分で、15※〜30日間振浸して人工的な貴腐果
汁を得た。上記のようにして得られた15日目および2
0日目の貴腐果汁のグリセリン量、30日目の貴腐果汁
のグリセリン量、D−グルコン酸含量、多糖類の含量お
よび乾燥菌体重量を第3表に表示し、併せてグリセリン
量に対する多糖類の割合を第3表に表示した。なお、対
照としては、CAMPのK塩を添加していない、新鮮な
甲州種ブドウを常法により圧搾して得たブドウ果汁を用
いる以外は上記と同様にして得た結果を表示した。また
Dーグルコン酸は酸素法 〔McCDOSKEY,L.P.,Am.J.Enol
.andVitjc.25■,198(1974)〕に
より測定した。
第3表実験例 4 常法により圧搾して得たセミョン種ブドウ果汁を実験例
3に記載したと同様に濃縮して得た濃縮果汁〔糖濃度3
0%(W/V)、pH3.4〕にCAMPのNa塩を第
4表に記載の各濃度になるように添加し、各試料を調製
した。
調製された各ブドウ果汁1.4夕をあらかじめ蒸気殺菌
した3そ客ジャーファーメンターに投入し、これにボト
リチス・シネレアFERM−P No.1612を上記
ブドウ果汁(解4.6に調整)で培養して得た湿潤菌糸
体300の‘を添**加し、これを13〜170、5夕
/分/ク程度の通気量で6〜14日間通気して人工的な
貴腐果汁を得た。得られた6日目および9日目の貴腐果
汁のグリセリン量、14日目の貴腐果汁のグリセリン量
、D−グルコン酸含量を第4表に示す。なお対照は、C
AMPのNa塩を添加していないセミョン種ブドウ濃縮
果汁〔糖濃度30%(W/V)〕を用いる以外は上記と
同様にして得た結果を示す。
第4表 実験例1〜4の結果から明らかな様に、CAM円を添加
したブドウ果汁にボトリチス・シネレアの菌糸体を好気
的に接触させた場合、グリセリン量が著しく増加し、特
に長期間接触した場合には、飛躍的にグリセリン量が増
加し貴腐果汁中のグリセリン濃度6%(W/V)以上の
ものが得られ、香味に影響を及ぼすDーグルコン酸もま
た増加する。
そして特に糖濃度25〜40%、CAMPの添加量が2
00〜800胸の範囲では、グリセリン濃度10%(W
/V)以上の貴腐果汁が得られる。上記のようにして得
られたグリセリン濃度を増強した貴腐果汁は、これをア
ルコール発酵前又はアルコール発酵中のブドウ果酸に添
加し、以下常法により発酵熟成させる。
この場合、被発酵物の糖濃度を20〜60%(W/V)
とし、該貴腐果汁の糖濃度などが低い場合には適宜補糖
あるいは濃縮ブドウ果汁量等を増加するなどして所定の
糖濃度にした後、常法により初発pH3.0〜3.0温
度10〜25q0程度でアルコール発酵させる。
また上記貴腐果汁の添加は、通常のアルコール発酵中の
ブドウ果酸に行ってもよい。
しかしこの場合には、発酵が旺盛になる以前に添加する
ことが好ましい。上記貴腐果汁の添加量はアルコール発
酵液の香味を改良するに十分なグリセリン舎量になる様
に添加することができ、グリセリン含量が6%(W/V
)未満の貴腐果汁の場合にはブドウ果酸10の獣こ対し
5〜60量添加し、グリセリン含量が6%(W/V)以
上の貴腐果汁の場合には通常ブドウ果酸10の畳こ対し
5〜10の量添加するのが好ましい。ここに用いるブド
ウ果酸とは、ブドウ果実を破砕したもの又はこれを圧搾
、清澄した果汁あるいはこれを濃縮した濃縮果汁並びに
これらの混合物に、必要により補糖し、適宜発酵用原料
として調製したものである。
なおアルコール発酵は、通常のブドウ酒酵母により、例
えば10〜25qoで約10日〜3ケ月位行う。
このようにして主発酵を行った発酵液を櫨過等の手段で
酵母菌体、蓬等を除き、次いでこれを熟成Zさせる。ア
ルコール発酵に使用されるブドウ酒酵母としては通常の
ブドウ酒製造に用いられる酵母であればその種別を問わ
ず使用することができ、例えばN.J.K.−W204
,N.J.K.−W302,N.J.K.−304Z(
いずれも日本醸造協会製造販売)、サッカロミセス・オ
ピ フ オルミ ス(Saccharomyceso
vifonnis)lAM4377、サツ力oミセス・
セレビシエ(SacCharomyCeS Cerev
isiae)○UT7080、サツカロミセス・セレビ
シエlAM4274 サツ力 2ロミセス・セレビシエ
ATCC4098,4108,4113、サツカロミセ
ス・ルキシ−(Saccharomycesrou刈)
OUT7142、サツカロミセス・バイリー。
バー・オスモフイラス(Saccharomyces舷
iliivar.osmophiIQs)ATCC28
166、サツ力0ミセ2ス・バイリ ー(Saccha
romyces 鷺血 )OUT7002、クレ ツケ
ラ・アピキユレ−夕(K1oeckeraapicul
ata)IFO086ふクレツケラ・アピキユレータび
00860クレツケラ・アピキユレータ『00867等
の菌株が挙げられ、酵母の接種3又は添加量は通常のワ
イン製造法に準じて行うことができる。ブドウ酒酵母に
よるアルコール発酵終了後、猿過を行い、冷却、例えば
一4℃で約1週間冷却すると蛋白質、酒石等が沈澱する
のでこれを分離3し、更に15oo以下の低温で貯蔵を
行うと香気、風味の非常にすぐれたグリセリン含量の多
い濃淳な貴腐香を有するワインが得られる。
次に実験例2で得られた各人工的な貴腐果汁を用いてワ
インを製造した実験例を示す。
4実験例 5実験例2で得た対照および試料1
〜7の人工的な貴腐果汁各1〆を糖濃度25%の冷凍濃
縮果汁9そに混合し、更にサッカロミセス・オビフオル
ミス(Saccharomycesovibてmis)
仏M4377の培養菌体を果汁1のZ当り107cel
lsになるように添加し、170附近で35日間発酵さ
せ、発酵終了後櫨過を行い各工業的製法による濃淳な貴
腐香を有するワインを得た。
櫨過は、発酵終了液10〆をザィツ社製のッェニットZ
櫨過機(櫨紙:ASIO×10塊使用)を用いて2気圧
の窒素ガス圧下で行い、30分間当りの猿適量を第5表
に表示し、併せてワインの官能検査の結果を第5表に示
す。なお官能検査は熟練した阿漕パネル10名により、
色調0〜4点、香気0〜4点、風味0〜12点の20点
滴点法で実施し表示した。
以下の実験例および実施例においても官能検査は同様に
表示した。第5表 第5表の結果より明らかな如く、試料2〜5(CAMP
のK塩の添加量が100〜600仰皿)で、特に官能検
査において、香気、風味共に著しく優れた高品質のワイ
ンが得られることが判明した。
次に実験例3の30日間接触させて得られた各貴腐果汁
(試料1〜7)および対照を用いてワインを製造し、得
られた濃淳な貴腐香を有する各ワインについて官能検査
等を行った実験例を示す。実験例 6実験例3の試料1
〜7の30日間接触させて得た人工的な貴腐果汁各0.
5〆を糖濃度25%の冷凍濃縮ブドウ果汁9.5そに混
合し、更にサッカロミセス・セレビシェlAM4274
の培養菌体をブドウ果汁1の‘当りl07cellsに
なるように添加し、170附近で35日間発酵させ、発
酵終了後櫨過を行い各工業的製法による濃淳な貴腐香を
有するワインを得た。
櫨過は、実験例5と同機に行ない、その結果を第6表に
表示し、併せてワインの官能検査の結果を第6表に示す
。なお対照としては、実験例3の対照の30日間接触さ
せて得た人工的な貴腐果汁を用いて上記と同様にして濃
淳な貴腐香を有するワインを得、その結果を対照1とし
て表示し、また実験例3の試料1の15日間接触させて
得た人工的な貴腐果汁1〆を糖濃度25%の冷凍濃縮ブ
ドウ果汁9夕に混合し、以後上記同様に処理し濃淳な貴
腐香を有するワインを得、その結果を対照2として表示
した。
第6表第6表の結果から、試料1〜7のグリセリン量6
%(W/V)以上の貴腐果汁を用いて得た濃淳な貴腐香
を有するワインは猿過効率がよく、官能検査において特
に風味に優れた高品質のワインが得られることが明らか
に認められる。
以上本発明によれば、CAMP、その塩、又は6−ペン
ジルーCAMPを添加したブドウ果汁にボトリチス・シ
ネレアの菌糸体を好気的に接触させた場合、グリセリン
量が著しく増加し、特に長期間接触させた場合には飛躍
的にグリセリン含量が増加し、貴腐果汁中のグリセリン
濃度6%(W/V)以上のものが得られ、香味に影響を
及ぼす○ーグルコン酸もまた増加する。
そしてこれらの貴腐果汁を用いてワインを製造する場合
、香味を改良するに十分なグリセリン含量になるように
該貴腐果汁をブドウ果酸に添加しても、多糖類による櫨
過効率への影響もほとんどなく、櫨過処理の迅遠化によ
る工業的メリットは多大なものがある。特に6〜11%
(W/V)の高濃度にグリセリンを含有する貴腐果汁を
用いた場合には、該貴腐果汁の使用量が少なくても、グ
リセリン含量等においてその目的を達成することができ
るため、ブドウ果鯵中の多糖類の減少により猿過効率が
極めてよく、更に該貴腐果汁中のDーグルコン酸含量が
増加し香味が改善されるため、該貴鷹果汁を多量に用い
ても、得られるワインは香味のバランスが良く、従釆に
なくグリセリン含量が高く、かつ貴腐香、風味に優れた
ワインが得られる。次に本発明の実施例を示す。
実施例 1 第7表に記載のCAMP、CAMPのCa塩、6−ペン
ジルーCAMPを添加した新鮮なセミョン種のブドウ果
汁〔糖濃度:15.1%(W/V)、総酸:7.6タノ
ぞ、pH3.2〕1.5とを、3と容ジャーファーメン
ターに投入し、これに上記同様のブドウ果汁(pH4.
0に調整)で15oo、7日間振濠培養して得たボトリ
チス・シネレアATCC20599の湿潤菌糸体300
の‘を添加し、14〜18ooで7日間好気的に接触さ
せた。
このようにして得られた貴腐果汁のグリセリン量を第7
表に示す。次に上記のようにして得た各貴腐果汁1そ宛
11そ客ガラス壕に入れ、更に由州種ブドウ果汁をフリ
ーザー(Wirpool社製、IEWH・23−1−1
型フリーザー)で冷凍濃縮した濃縮果汁〔糖濃度:32
.5%(W/V)、pH3.1〕9そを加え、これに純
粋培養したブドウ酒酵母サッカロミセス・セレビシェl
AM4274を450の‘宛添加し、発酵栓をして、1
800で45日間静贋アルコール発酵させた。
発酵終了後、これを樽で1300、6ケ月間貯蔵した後
、ザィッ社製のツェニツトZ猿過機(猿紙;ASIO×
10の使用)を用いて実験例5同様に櫨過を行ない、そ
の時の30分間当りの猿適量を第7表に示す。次いで瓶
詰後15qo、6ケ月間貯蔵、熟成させて工業的製造法
による濃淳な貴腐香を有する、高品質な貴腐ワインを得
た。上記ワインの官能検査の総点を第7表に併せて表示
する。
なお、対照はCAMP、CAMPのCa塩、6−ペンジ
ル−CAMPを添加しない以外は上記したと同様にして
行なって得たワインについての結果を示すものである。
第7表なお、第7表中の6−ペンジル−CAMPの構造
式は、以下のとおりである。
Z実施例 2新鮮な甲州種ブドウ果
汁〔糖濃度:16.5%(W/V)、総酸0.62%〕
をアルファーラバル社CT型濃縮機で濃縮して得られた
濃縮果汁〔糖濃度:32.4%(W/V)、pH3.4
〕10夕に、第8表に記載の各濃度になるようにCAM
P又はCAMPのCa塩を添加した。これを予じめ蒸気
殺菌した20そ客ジャーファーーメンターに投入し、ボ
トリチス・シネレアFERM−P M.1612の前培
養湿潤菌糸体500叫を添加し、13〜170、52/
分/その通気量で11日間好気的に接触させた。得られ
た貴腐果汁のグリセリン量を第8表に示す。次に上記の
ようにして得られた各貴腐果汁2そ宛11そ容ガラス瓶
に入れ、更に由州種ブドウ果汁をフリーザー(Wirp
ool社製、mWH・23−1−1型フリーザー)で冷
凍濃縮した濃縮果汁〔糖濃度:32.5%(W/V)、
pH3.3〕8そを加え、これに純粋培養したサッカロ
ミセス・セレビシェlAM4274を500の上宛添加
し、発酵栓をして18午0で30日間静直アルコール発
酵させた。
発酵終了後、おり引を行い、更にザィッ社製のツェニツ
トZ櫨過磯(渡級:ASIO×10の使用)を用いて実
験例5と同機に渡過を行なった。
その時の3雌ご間当りの櫨適量を第8表に示す。次いで
これを瓶詰し、lyoで貯蔵、瓶詰3ケ月後、濃淳な貴
腐香を有する高品質なワインを得た。このワインの官能
検査の総点を第8表に併せて表示する。
なお対照は、CAMP又はCAMPのCa塩を添加しな
い以外は上記と同様に行なって得たワインについての結
果を示す。
第8表 実施例 3 新鮮なシャルドンネ種のブドウ果汁〔糖濃度16%(W
/V)、pH3.2〕を実施例2に記載したと同様にフ
リーザーで冷凍濃縮した濃縮果汁〔糖濃度40.5%(
W/V)、pH3.1〕5夕に、シヤルドンネ種のブド
ウ果実の除棟破砕物1そを混合したブドウ果酸に、純粋
培養したブドウ酒酵母N.J.K.−W204(日本醸
造協会製造販売)をブドウ果酸1M当り1ぴcells
となるように接種し、18ooで10日間発酵させ、果
皮を分離した。
この発酵液に、上記と同様なシャルドンネ種のブドウ果
汁〔糖濃度:16%(W/V)、pH3.2〕4そにC
AMPのK塩1.6夕を添加し、これを6そ客ジャーフ
ァーメンターに投入した後、常法により振函培養して得
たポトリチス・シネレアFERM−P No.1612
の湿潤菌糸体500の上を添加し、1800でio日間
6夕/分/その通気燈梓をして得たグリセリン濃度71
夕/その貴腐果汁を添加し、更に1800で30日間発
酵を行なった。
発酵終了後、これを実施例2に記載したと同機に猿遇し
、次いで瓶語後15q0で、6ケ月間貯蔵熟成させて工
業的製造法による濃淳な貴腐香と風味を有するワインを
得た。
このようにして得られたワインの分析値はグリセリン4
7.5夕/夕、D−グルコン酸2.7夕/そであった。
なお猿過時の猿過量は30分間当り8.5そであった。
実施例 4新鮮なりースリング種のブドウ果汁〔糖濃度
18%(W/V)、pH3.2〕を実施例2に記載した
と同様にフリーザーで冷凍濃縮した濃縮果汁〔糖濃度3
0.5%(W/V)、pH3.1〕3夕にCAMPのK
塩1.2夕を添加し、これを5そ客ジャーファーメンタ
ーに投入した後、常法により振盤培養して得たボトリチ
ス・シネレアATCC20599の湿潤菌糸体500の
‘を添加し、18qoで10日間10そ/分/その通気
燈拝をしてグリセリン濃度75夕/その貴腐果汁を得、
該貴腐果汁を櫨過して菌糸体除去液を得た。
これを上託りースリング種の濃縮果汁7そに混合し、次
いで純粋培養したブドウ酒酵母N.J.K.−W304
(日本醸造協会製造販売)を混合果汁1の‘当り107
cellsとなるように接種し、18ooで30日間発
酵させた。発酵終了後、これをザィツ社製のッェニツト
Z櫨過機(櫨紙:ASIO×10の使用)を用いて実施
例2と同様に櫨過し、次いでこれを瓶語し、12ooで
6ケ月間貯蔵して工業的な製造法による濃淳な貴腐香と
風味を有するワインを得た。
このようにして得られたワインの分析値はグリセリン4
0夕/夕、D−グルコン酸2.4夕/そであつた。
なお、櫨過時の櫨過量は3雌ご間当り9.0そであつた

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 サイクリツク−3′,5′−アデニル酸、その塩、
    及び6−ベンジル−サイクリツク−3′,5′−アデニ
    ル酸からなる群より選ばれた1種以上を添加したブドウ
    果汁にボトリチス・シネレアの菌糸体を好気的に接触さ
    せてグリセリン濃度の高い液を得、この液もしくはその
    菌糸体除去液をアルコール発酵前又はアルコール発酵中
    のブドウ果醪に添加し、以下常法により発酵熟成させる
    ことを特徴とする濃淳な貴腐香を有するワインの製造法
JP55092285A 1980-07-07 1980-07-08 濃淳な貴腐香を有するワインの製造法 Expired JPS608111B2 (ja)

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