JPS5948990B2 - 貴腐果汁の製造法 - Google Patents

貴腐果汁の製造法

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JPS5948990B2
JPS5948990B2 JP55091749A JP9174980A JPS5948990B2 JP S5948990 B2 JPS5948990 B2 JP S5948990B2 JP 55091749 A JP55091749 A JP 55091749A JP 9174980 A JP9174980 A JP 9174980A JP S5948990 B2 JPS5948990 B2 JP S5948990B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はグリセリン濃度を増強した置部果汁の製造法に
関する。
従来、置部香を有する果汁の製造法としては、例えばブ
ドウ果汁にボ1〜リチス・シネレア(Botrytis
cinerea)を接種、培養する方法が知られてい
る。
しかしながら、上記の方法によれば、ワインの″ゴク味
″に重大な影響を及ぼすグリセリン含量は、ボトリチス
・シネレアの培養後期において該菌体の表層部を種々の
多糖類が著しく多量に被うことになり、そのため該ボト
リチス・シネレアの菌体は培養液中の酸素及び種々の栄
養源を摂取し難くなり、該菌の増殖が著しく抑制される
と同時に該菌体のグリセリン代謝機能も著しく劣化する
等のため、培養期間中一旦最高値に達し、その後は横ば
い又は漸減し、せいぜい3%(W/V)以内で゛ある。
このため、ブドウ果汁にボトリチス・シネレアを接種、
培養し、培養液中のグリセリン濃度を増加させる方法と
して種々報告されているが、いずれも操作が煩雑であり
、またいまだ6%(W/V)以上のグリセリン量を含有
する置部果汁は得られていない。
そこで、本発明者等は、このブドウ果汁中のグリセリン
濃度を増強させる方法を鋭意研究した結果、サイクリッ
ク−3’、 5’−アテ゛ニル酸又はサイクリック−3
’、 5’−アデニル酸誘導体を添加したブドウ果汁に
、ボトリチス・シネレアの菌糸体を好気的に接触させた
場合、サイクリック−3′。
5′−アデニル酸又はサイクリック−3’、 5’−ア
デニル酸誘導体を添加しないブドウ果汁にボトリチス・
シネレアを培養する通常のボトリチス・シネレア培養法
に比べてブドウ果汁中のグリセリン含量が著しく増加す
ると同時に多糖類の生成が極めて少なくなり、またブド
ウ果汁の風味が改善され、更に通常のボトリチス・シネ
レア培養法における培養時間と同じ位長くボトリチス・
シネレアの菌糸体を好気的に接触させても従来のボトリ
チス・シネレア培養法にみられるようなグリセリンの生
成、蓄積量の低下がほとんど起らないという驚Xべき新
知見を得た。
そしてまたサイクリック−3’、 5’−アデニル酸又
はサイクリック−3′。
5′−アデニル酸誘導体を添加したブドウ果汁に、ボト
リチス・シネレアの菌糸体を通常のボトリチス・シネレ
ア培養法における培養時間より更に長く好気的に接触さ
せたところ、ブドウ果汁中のグリセリン含量が飛躍的に
増加し、従来全く得ることが出来なかった6〜11%(
W/V)の高濃度にグリセリンを含有すると同時に多糖
類の生成も少なく、ブドウ果汁の風味が改善された高品
質な置部果汁が得られることを見い出した。
しかもこれらのブドウ果汁をブドウ果醪に添加してワイ
ンを製造する場合には、香味を改良するに十分なグリセ
リン含量になるように該ブドウ果汁をブドウ果醪に添加
しても、多糖類による濾過効率への影響もほとんどなく
、濃厚な置部香を有する高品質なワインが得られ、特に
6〜11%(W/V)の高濃度にグリセリンを含有する
ブドウ果汁を用いた場合には、該ブドウ果汁の使用量が
少なくても、グリセリン含量等においてその目的を達成
することができるため、ブドウ果醪中の多糖類の減少に
より濾過効率が極めてよく、更にブドウ果汁中のD−グ
ルコン酸含量が増加し香味が改善されるため、該ブドウ
果汁を多量に用いても、得られるワインは香味のバラン
スが良く、従来になくグリセリン含量が高く、かつ置部
香、風味に優れていることを知り、本発明を完成するに
到った。
すなわち本発明は、サイクリック−3’、 5’−アデ
ニル酸、その塩、及び6−ベンジル−サイクリック−3
’、 5’−アテ゛ニル酸からなる群より選ばれた1種
以上を添加したブドウ果汁に、ボトリチス・シネレアの
菌糸体を好気的に接触せしめて該ブドウ果汁中のグリセ
リン濃度を増強することを特徴とするグリセリン増強置
部果汁の製造法である。
以下本発明の詳細な説明する。
先ず本発明に用いられるブドウ果汁としては、例えば甲
州種、リースリング種、セミョン種及びシャルドンネ種
等の醸造用ブドウの生果汁あるいはこれを濃縮した濃縮
果汁又はこれらの混合物が適宜用いられ、必要によりこ
れに蔗糖、ブドウ糖、果糖などの糖を補糖してもよく、
その糖濃度はほぼ15〜45%(W/V)程度であり、
特に20〜40%(W/V’)が好ましい。
ボトリチス・シネレアの菌糸体は、ブドウ果汁、ブドウ
果汁含有培地等のボトリチス・シネレア生育培地にボト
リチス・シネレア、例えばボトリチス・シネレアFER
M−P A 1612、ボトリチス・シネレアATCC
20599等の菌体ないしはその培養物等を接種し、温
度10〜30℃、pH3〜6、好ましくは4〜6で培養
することにより得ることができ、該ボトリチス・シネレ
アの菌糸体含有培養物もしくは該菌糸体部分を用いるこ
とができる。
次に本発明においては、ブドウ果汁に、サイクリック−
3’、 5’−アデニル酸(以下、CAMPと略称する
)、その塩〔例えばアルカリ金属の塩(Na塩、K塩等
のような)又はアルカリ土金属の塩(Ca塩等のような
)〕、及び〕66−ペンジルーCMからなる群より選ば
れた1種以上が添加される。
上記したCAMP、その塩、及び6−ベンジル−CAM
Pは合成法、発酵法などにより得ることができ、市販の
ものでもよい。
本発明におけるボトリチス・シネレアの菌糸体をブドウ
果汁に接触させる方法としては、CAMP、その塩、も
しくは6−ペンシル−CAMPを添加したブドウ果汁に
、ボトリチス・シネレア培養物又はその菌糸体部分を添
加する方法等適宜選択することができ、温度10〜30
℃、好ましくは10〜25℃、pH3〜4で接触させる
この時のCAMP、その塩、又は6−ベンジル−CAM
P(7)濃度は50〜1000ppn1.特に200〜
800pIllrnが好ましい。
好気的条件としては、通気攪拌、振盪等を行なうのが好
適である。
また本発明におけるボトリチス・シネレアの菌糸体の接
触時間を長時間、すなわち通常のボトリチス・シネレア
培養法における培養時間(通気攪拌培養4〜7日位、振
盪培養10〜15日位)より長〈実施すると、6〜11
%(W/V)の高濃度にグリセリンを含有するブドウ果
汁を得ることができる。
この接触時間は、果汁の糖濃度、菌糸体の接種量、好気
的条件等により異なるが、通常のジャーファーメンタ−
による通気攪拌の場合には9日以上、振盪の場合には2
0日以上接触させることが好ましく、ジャーファーメン
タ−の場合の通気量は一般に517分ハ程度、振盪は振
幅7cm、往復130回/分又は同程度の条件で行うこ
とができる。
上記条件でボトリチス・シネレア菌糸体を接触させた時
のブドウ果汁中のグリセリン濃度は、接触時間が長くな
るにつれて増大し、6%(W/V)以上となるが、多糖
類の生成は極めて少なく、接触終了時のグリセリン量(
g/l)に対する多糖類含量(g/l)は通常のボトリ
チス・シネレア培養法における培養液と較べると173
〜1710以下である。
更に該ブドウ果汁中にはD−グルコン酸の生成、蓄積が
認められ、ブ才つ果汁の香味が著しく改善される。
また上記ボトリチス・シネレアの菌糸体接触ブドウ果汁
はそのまま、あるいは適宜濾過、遠心分離等により菌糸
体を除去したブドウ果汁(以下、ボトリチス・シネレア
の菌糸体接触ブドウ果汁もしくはこれより菌糸体を除去
したブドウ果汁を置部果汁と称する)を用いることがで
きるが、菌糸体含有置部果汁を用いると菌体成分の溶出
等により一段と香味が増強され好ましい。
ここでボトリチス・シネレアの菌糸体をブドウ果汁に好
気的に接触させた場合のpHとグリセリン生成量ならび
に菌体量との関係を検討した実験例を示す。
実験例 1 常法により圧搾して得た甲州種ブドウ果汁〔糖濃度15
%(W/V))をアルファーラバル(Alfa−Lav
al)社CT型の蒸発濃縮機により濃縮して得た濃縮果
汁〔糖濃度25%(W/v)〕を第1表に記載の各…に
なるように調整した。
これにCAMPのに塩を400puになるように添加し
た各果汁11を51容ひたつき三角フラスコに分注し、
これにボトリチス・シネレアFERM−P A 161
2の湿潤菌糸体300m1を添加した。
これを13〜17℃、振幅7cm、往復130回/分で
208間振盪して人工的な置部果汁を得た。
上記のようにして得られた置部果汁の乾燥菌体量および
グリセリン量を第1表に表示した。
なお、対照としては、CAMPのに塩を添加していない
上記甲州種ブドウ濃縮果汁〔糖濃度25%(W/V))
を用いる以外は上記と同様にして得た結果を示した。
なおまた、第1表の乾燥菌体重量は置部果汁100m1
中の菌体を蒸留水で3回洗滌後、風乾し測定したもので
ある。
上記の実験結果から、pH3,0〜3.6の間では、C
AMP含有貴腐果置部おいてほとんど菌体重量が増加せ
ず、しかもグリセリンが飛躍的に増加することが認めら
れる。
次にCAMP濃度とグリセリン濃度、多糖類含量につい
て検討した実験例を示す。
実験例 2 CAMP(7)K塩を第2表に記載の各濃度になるよう
に添加した新鮮な甲州種ブドウ果汁(糖濃度:15.1
%、総酸:0,62%、pH3,2) 1.41をあら
かじめ蒸気殺菌した31容ジャーファーメンタ−に投入
し、これにボトリチス・シネレアFERM−P 羨16
12を上記ブドウ果汁(pH4,0に調整)で培養して
得た湿潤菌糸体体300m1を添加し、これを13〜1
7℃で7日間好気的に接触させて人工的な置部果汁を得
た。
得られた置部果汁のグリセリン量および多糖類の含量を
第2表に示し、併せてグリセリン含量(g/I)に対す
る多糖類(g/l)の割合を第2表に表示した。
なお対照としては、CAMPのに塩を添加していない新
鮮な甲州種ブドウ果汁を、上記同様に処理して得た結果
を表示した。
また多糖類としてはアラビノースの測定値で表示し、ア
ラビノースは次の如く測定した。
得られた置部果汁を東洋濾紙A5Cで濾過した清澄液1
mlを透析後、該透析液を蒸留水で100m1とし、そ
の1mlに25%フェノール試薬1mlを加え、更に3
6NのH2S045 mlを加えて発色させた後、49
0nmで測定し、標準アラビノース検量線より算出し、
以下同様にして表示した。
次にCAMP添加ブドウ果汁にボトリチス・シネレアの
菌糸体を接触させた場合の接触期間とグリセリン濃度に
ついて検討した実験例を示す。
実施例 3 常法により圧搾して得た甲州種ブドウ果汁をアルファー
ラハル(Alfa−Laval)社CT型の蒸発濃縮機
により濃縮して得た濃縮果汁〔糖濃度60%(W/V)
、pH3,6)を第3表に記載の各糖濃度になるように
調整した。
これにCAMPのに塩を400pIlrnになるように
添加した各果汁11を51容ひたつき三角フラスコに分
注し、これにボトリチス・シネレアFERM−P A
1612を、上記濃縮果汁を糖濃度25%(W/V)(
A4,5) に調整した培地に培養して得た湿潤菌糸体
300m1を添加した。
これを13〜17℃、振幅7cm、往復130回/分で
、15〜30日間振盪して人工的な置部果汁を得た。
上言己のようにして得られた15日0および′20日目
0置部果汁のグリセリン量、30日口の置部果汁のグリ
セリン量、D−グルコン酸含量、多糖類の含量および乾
燥菌体重量を第3表に表示し、併せてグリセリン量に対
する多糖類の割合を第3表に表示した。
なお、対照としては、CAMPのに塩を添加していない
、新鮮な甲州種ブドウを常法により圧搾して得たブドウ
果汁を用いる以外は上記と同様にして得た結果を表示し
た。
またD−グルコン酸素法(McCLO3KEY 。
L、P、 、 Am、J、Enol、and Viti
c、25 (4)、 198(1974) )により
測定した。
実験例 4 常法により圧搾して得たセミョン種ブドウ果汁を実験例
3に記載したと同様に濃縮して得た濃縮果汁〔糖濃度3
0%(W/V)、pH3,4)にCAMPのNa塩を第
4表に記載の各濃度になるように添加し、各試料を調整
した。
調整された各ブドウ果汁1.41をあらかじめ蒸気殺菌
した31容ジャーファーメンタ−に投入し、これにボト
リチス・シネレアFERM−P pH1612を」−
記ブドウ果汁(T)H4,6に調整)でき培養して得た
湿潤菌糸体300m1を添加し、これを13〜17℃、
517分ハ程度の通気量で6〜14日間通気して人工的
な置部果汁を得た。
得られた6日目および9日目の置部果汁のグリセリン量
、144日目置部果汁のグリセリン量、D−グルコン酸
含量を第4表に示す。
なお対照は、CAMPcr)Na塩を添加していないセ
ミョン種ブドウ濃縮果汁〔糖濃度30%(W/v)〕を
用いる以外は上記と同様にして得た結果を示す。
実験例1〜4の結果から明らかな様に、 CAMPを添加したブドウ果汁にボトリチス・シネレア
の菌糸体を好気的に接触させた場合、グリセリン量が著
しく増加し、特に長期間接触させた場合には、飛躍的に
グリセリン量が増加し置部果汁中のグリセリン濃度6%
(W/V)以上のものが得られ、香味に影響を及ぼすD
−グルコン酸もまた増加する。
そして特に糖濃度25〜40%、CAMP(7)添加量
が200〜800pI1mの範囲では、グリセリン濃度
10%(W/V)以上の置部果汁が得られる。
上記のようにして得られたグリセリン濃度を増強した置
部果汁は、これをアルコール発酵前又はアルコール発酵
中のブドウ果醪に添加し、以下常法により発酵熟成させ
ることにより、香気、風味共に非常に優れたグリセリン
含量の多い置部香を有するワインを得ることができる。
すなわち、上記のようにしてボトリチス・シネレアの菌
糸体を好気的に接触させて得た置部果汁をブドウ果醪に
添加し、これを発酵させワインを製造する場合には、被
発酵物の糖濃度を20〜60%(W/V)とし、該置部
果汁の糖濃度などが低い場合には適宜補糖あるいはブド
ウ果汁量等を増加するなどして所定の糖濃度にした後、
常法により初発pH3,0〜3.6、温度10〜25℃
程度でアルコール発酵させる。
また上記置部果汁の添加は、通常のアルコール発酵中の
ブドウ果醪に行ってもよい。
しかしこの場合には、発酵が旺盛になる以前に添加する
ことが好ましい。
上記置部果汁の添加量はアルコール発酵液の香味を改良
するに十分なグリセリン含量になる様に添加することが
でき、グリセリン含量が6%(W/V)未満の置部果汁
の場合にはブドウ果醪100量に対し5〜60量添加し
、グリセリン含量が6%(W/V)以上の置部果汁の場
合には通常ブドウ果醪100量に対し5〜100量添加
するのが好ましい。
ここに用いるブドウ果醪とは、ブドウ果実を破砕したも
の又はこれを圧搾、清澄した果汁あるいはこれを濃縮し
た濃縮果汁並びにこれらの混合物に、必要により補糖し
、適宜発酵用原料として調製したものである。
なおアルコール発酵は、通常のブドウ酒酵母により、例
えば10〜25℃で約10日〜3ケ月位行う。
このようにして主発酵を行った発酵液を濾過等の手段で
酵母菌体、滓等を除き、次いでこれを熟成させる。
アルコール発酵に使用されるブドウ酒酵母としは、通常
のブドウ酒製造に用いられる酵母であればその種別を問
わず使用することができ、例えばN、 J、 K、−W
2O3、N、 J、 K、−W2O3、N、 J、 K
、 −304(いずれも日本醸造協会製造販売)、サツ
カロミセス・オビフオルミス(Saccharomyc
esoviformis) IAM4377、サツカロ
ミセス・セレビシェ(Saccharomyces c
erevisiae) 0UT7080゜サツカロミセ
ス・セレビシェIAM4274、サツカロミセス・セレ
ビシェATCC4098,4108,4113、サツカ
ロミセス・ルキシー(Saccharomycesro
uxii) 0UT7142、サツカロミセス・バイリ
ー・バー・オスモフィラス(Saccharomyce
sbailii var、osmophilus) A
TCC28166、サツカロミセス・バイリー(Sac
charomyces bailli )OUT700
2、クレツケラ・アビキュレータ(Kloeckera
apiculata) IFOO865、クレツケラ
・アビキュレータIFOO866、クレツケラ・アビキ
ュレータIFO0867等の菌株が挙げられ、酵母の接
触又は添加量は通常のワイン製造法に準じて行うことか
゛できる。
ブドウ酒酵母によるアルコール発酵終了後、濾過を行い
、冷却、例えば−4℃で約1週間冷却すると蛋白質、酒
石等が沈澱するのでこれを分離し、更に15℃以下の低
温で貯蔵を行うと香気、風味の非常にすぐれたグリセリ
ン含量の多い置部香を有するワインが得られる。
次に実験例2で得られた各人工的な置部果汁を用いてワ
インを製造した実験例を示す。
実験例 5 実験例2で得た対照および試料1〜7の人工的な置部果
汁各IIを糖濃度25%の冷凍濃縮果汁91に混合し、
更にサツカロミセス・オビフオルミス(Sacchar
omyces oviformis) IAM4377
の培養菌体を果汁1ml当り107cellsになるよ
うに添加し、17℃附近で35日間発酵させ、発酵終了
後濾過を行い各工業的製法による濃厚な置部香を有する
ワインを得た。
濾過は、発酵終了液101をザイツ社製のツエニットZ
濾過機(濾紙: ASIOX 10cm’使用)を用い
て2気圧の窒素ガス圧下で行い、30分間当りの濾過量
を第5表に表示し、併せてワインの官能検査の結果を第
5表に示す。
なお官能検査は熟練した晰酒パネル10名により、色調
0〜4点、香気0〜4点、風味0〜12点の20点満点
法で実施し表示した。
以下の実験例および実験例においても官能検査は同様に
表示した。
第5表の結果より明らかな如く、試料2〜5(CAMP
(7)K塩の添加量が100〜600pIrn)で、特
に官能検査において、香気、風味共に著しく優れた高品
質のワインが得られることが判明した。
次に実験例3030日間接触させて得られた各置部果汁
(試料1〜7)および対照を用いてワインを製造し、得
られた濃厚な置部香を有する各ワインについて官能検査
等を行った実験例を示す。
実験例 6 実験例3の試料1〜7の30日間接触させて得た人工的
な置部果汁各0.51を糖濃度25%の冷凍濃縮ブドウ
果汁9.51に混合し、更にサツカロミセス・セレビシ
ェIAM4274の培養菌体をブドウ果汁1ml当り1
07cellsになるように添加し、17℃附近で35
日間発酵させ、発酵終了後濾過を行い各工業的製法によ
る濃厚な置部香を有するワインを得た。
濾過は、実験例5と同様に行ない、その結果を第6表に
表示し、併せてワインの官能検査の結果を第6表に示す
なお対照としては、実験例3の対照の30日間接触させ
て得た人工的な置部果汁を用いて上記と同様にして濃厚
な置部香を有するワインを得、その結果を対照1として
表裏示し、また実験例3の試料1の15日間接触させて
得た人工的な置部果汁11を糖濃度25%の冷凍濃縮ブ
ドウ果汁91に混合し、以後上記同様に処理し濃厚な置
部香を有するワインを得、その結果を対照2として表示
した。
第6表の結果から、試料1〜7のグリセリン量6%(W
/V)以上の置部果汁を用いて得た濃厚な置部香を有す
るワインは濾過効率がよく、官能検査において特に風味
に優れた高品質のワインが得られることが明らかに認め
られる。
以上本発明によれば、CAMP、その塩、又は6−ベン
ジル−CAMPを添加したブドウ果汁にボトリチス・シ
ネレアの菌糸体を好気的に接触させた場合、グリセリン
量が著しく増加し、特に長期間接触させた場合には飛躍
的にグリセリン含量が増加し、貴簡果汁中のグリセリン
濃度6%(W/V)以上のものが得られ、香味に影響を
及ぼすD−グルコン酸もまた増加する。
そしてこれらの置部果汁を用いてワインを製造する場合
には、香味を改良するに十分なグリセリン含量になるよ
うに該置部果汁をブドウ果醪に添加しても、多糖類によ
る濾過効率への影響もほとんどなく、濾過処理の迅速化
による工業的メリットは多大なものである。
特に6〜11%(W/V)の高濃度にグリセリンを含有
する置部果汁を用いた場合には、該置部果汁の使用量が
少なくてもグリセリン含量等においてその目的を達成す
ることができるため、ブドウ果醪中の多糖類の減少によ
り濾過効率が極めてよく、更に該貴簡果汁中のD−グル
コン酸含量が増加し、香味が改善されるため、該置部果
汁を多量に用いても、得られるワインは香味のバランス
が良く、従来になくグリセリン含量が高く、かつ置部香
、風味に優れたワインが得られる。
次に本発明の実施例を示す。
実施例 1 第7表に記載のCAMP、CAMPのCa塩、6−ベン
ジル−CAMPを添加した新鮮なセミョン種のブドウ果
汁〔糖濃度:15.1%(W/V)、総酸: 7.6g
月、pH3,2,11,51を、31容ジャーファーメ
ンタ−に投入し、これに上記同様のブドウ果汁(pi(
4,0に調整)で15℃、70間振盪培養して得たボト
リチス・シネレアATCC20599の湿潤菌糸体30
0m1を添加し、14〜18℃で7日間好気的に接触さ
せた。
このようにして得られた置部果汁のグリセリン量を第7
表に示す。
次に上記のようにして得た各置部果汁11宛111容ガ
ラス壜に入れ、更に甲州種ブドウ果汁をフリーザー(W
irpoo1社製、IEWH−23−1−1型フリーザ
ー)で冷凍濃縮した濃縮果汁〔糖濃度:32.5%(W
/V)、pH3,1) 91を加え、これに純粋培養
したブドウ酒酵母サツカロミセス・セレビシェIAM4
274を450m1宛添加し、発酵栓をして、18℃で
45日間静置アルコール発酵させた。
発酵終了後、それを樽で13℃、6ケ月間貯蔵した後、
ザイツ社製のツエニットZ瀘過機(濾紙:AS10X1
0cm2使用)を用いて実験例5同様に濾過を行ない、
その時の30分間当りの濾過量を第7表に示す。
次いで瓶詰後15℃、6ケ月間貯蔵、熟成させて工業的
製造法による濃厚な置部香を有する、高品質なワインを
得た。
上記ワインの官能検査の総点を第7表に併せて表示する
なお対照はCAMP、CAMPのCa塩、6−ベンジル
−CAMPを添加しない以外は上記したと同様にして行
なって得たワインについての結果を示すものである。
なお、第7表中の6−ベンジル−CAMPの構造式は以
下のとおりである。
実施例 2 新鮮な甲州種ブドウ果汁〔糖濃度:16.5%(W/V
)、総酸0.62〕 をアルファーラバル社CT型濃縮
機で濃縮して得られた濃縮果汁〔糖濃度:32.4%(
W/V)、pH3,4) 101に、第8表に記載の各
濃度になるようにCAMP又はCAMPにCa塩を添加
した。
これを予め蒸気殺菌した201容ジャーファーメンタ−
に投入し、ボトリチス・シネレアFERM−P pH1
612の前培養湿潤菌糸体500m1を添加し、13〜
17℃、517分ハの通気量で11日間好気的に接触さ
せた。
得られた前席果汁のグリセリン量を第8表に示す。
次に上記のようにして得られた各置部果汁21宛111
容ガラス瓶に入れ、更に甲州種ブドウ果汁をフリーザー
(Wirpoo1社製、IEWH−23−1−1型フリ
ーザー)で冷凍濃縮した濃縮果汁〔糖濃度:32,5%
(W/V)、pFI3.3〕81ヲ加工、コレに純粋培
養したサツカロミセス・セレビシェIAM4274を5
00m1宛添加し、発酵栓をして18℃で30日間靜1
アルコール発酵させた。
発酵終了後、おり引を行い、更にザイツ社製のツエニッ
トZ瀘過機(濾紙: ASIOX 10an2使用)を
用いて実験例5同様に濾過を行なった。
その時の30分間当りの濾過量を第8表に示す。
次いでこれを瓶詰し、15℃で貯蔵、瓶詰3ケ月後、濃
厚な置部香を有する高品質なワインを得た。
このワインの官能検査の総点を第8表に併せて表示する
なお対照はCAMP又はCAMPのCa塩を添加しない
以外は上記と同様に行なって得たワインについての結果
を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 サイクリック−3’、 5’−アデニル酸、その塩
    、及び6−ベンジル−サイクリック−3’、5’−アデ
    ニル酸からなる群より選ばれた1種以上を添加したブド
    ウ果汁に、ボトリチス・シネレアの菌糸体を好気的に接
    触せしめて該ブドウ果汁中のグリセリン濃度を増強する
    ことを特徴とするグリセリン増強貴簡果汁の製造法。
JP55091749A 1980-07-07 1980-07-07 貴腐果汁の製造法 Expired JPS5948990B2 (ja)

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