JPS607354Y2 - ベントパイプを備えたホッパ又はフィ−ダ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は可塑材料成形用の押出機又は射出成形機の材料
供給用のホッパ又はフィーダ装置に係り、特に運転中成
形機内の材料から発生する水分や揮発分等を脱気するた
めのベントパイプを備えたホッパ又はフィーダ装置に関
する。

ホッパは押出機や射出成形機に供給する可塑材料を貯え
られた材料の自重による自然落下により、またフィーダ
はスクリュ等による移送装置により材料排出口からの排
出により前記成形機の材料供給口へ材料の供給を行うも
のである。

しかしながら加熱筒内における可塑化工程中に底形する
材料によってはモノマー、水分、安定剤、可塑剤、顔料
等の揮発分（以下単に揮発分という）がガス状となって
発生腰その大半は材料移送方向と逆向きの圧力の低いホ
ッパ側へ逆流する。

これ等の揮発分はホッパやフィーダ下部の冷えた材料に
触れ、ガス体から液体や固体へと変化し、周囲の材料に
付着するため、ホッパ下部等にはブリッジ現象が起き、
成形機内への材料供給量は変動し、計量不良となる。

この現象は射出成形機、押出機を問わす、またベント、
ノンベントに関係なく発生し、特にホッパ下部付近の温
度が高くスクリュのフィードゾーンで可塑化が行われる
場合、スクリュの圧縮比が高い場合、あるいはホッパ下
部の材料落下口が小さい場合等に起きやすい。

また射出成形機の場合には成形サイクルが６（ホ）以上
の場合には、材料が比較的加熱シリンダ内に滞る時間が
長くなりブリッジ現象が起きやすい。

本考案は前述のような欠点を取除き、揮発分等が発生し
た場合でも、ホッパやフィーダにブリッジ現象が起きず
、前記揮発分を機体外へ素早く排出するばかりでなく、
計量不良が起きないようにする押出機あるいは射出成形
機のホッパ又はフィーダを提供することであり、さらに
詳しく本考案について説明すると、ホッパ又はフィーダ
における成形機の材料供給口へ連通ずる材料落下口又は
その上部に一端が前記成形機の材料供給口と対向して前
記材料供給口に向って開いた傘状体を設けて開口し、他
端がホッパ又はフィーダの外部の大気中へ開口し、かつ
ホッパ又はフィーダ内に脱気の状態により種々挿入長さ
が調整出来るベントパイプを設けたホッパ又はフィーダ
である。

次に第１図によりホッパを例を採り、本考案の一実施例
を説明すると、１は材料２の入ったホッパで加熱シリン
ダ３の材料供給口４に材料落下口５が一致するように装
置されている。

６はベント用パイプで、一端６ａは前記材料供給口４に
対向して開口しており、加熱シリンダ３内から上昇して
来る揮発分を集めて機体外の大気中へ開口している他端
６ｂへ排出するようにしている。

７はキャップでフィルタとなっており、外部からの塵等
がホッパ１内へ入らないようにするとともに、ホッパ１
内からは材料の粉末等が外部へ出ないようにしている。

また第２図に示すように揮発分等を集め易いようにベン
トパイプ１０の一端に傘状体８を設けてもよいし、パイ
プ１０の挿入深さｈを調整出来るように調整用ロックナ
ツト９を設けることも出来る。

さらに第３図によりフィーダの場合を説明すると、１１
はフィーダでスクリュ１２がモータ等の駆動装置１３に
より回転可能にシリンダ１４に挿着されている。

１５は成形板の加熱シリンダで内径面に主スクリユ１６
が回転可能に嵌着されている。

１７はホッパで材料１８を前記シリンダ１４内へ供給す
るものである。

従って材料１８はスクリュ１２の回転により前方（図中
左向）へ移送され、材料落下口１９から前記成形板１５
にある材料供給口２０へ送り込まれる。

２１は前記材料落下口１９に設けたベント用パイプで一
端２１ａが前記成形板１５の材料供給口２０に対向して
開口している。

２２はフィルタとなったキャップで、フィーダ１１外の
大気中に開口した前記ベント用パイプ２１の他端２１ｂ
に設けてあり、外部から塵等が入らぬように、またフィ
ーダ内部からは材料の粉末等が入らないようにしている
。

以上説明したようにホッパおよびフィーダに揮発分を抜
き取るベント用パイプが設けであるので、従来のよなブ
リッジ現象が起きず、安定した計量が出来、特に揮発分
の多い、ＰＭＭＡ 。

ＡＢＳ、 ＡＳ、変成ｐｐｏ、水分の高いＰＡ素樹脂に
効果がある。

次にフィーダを使用した計量時間のバラツキ状態につい
て本考案と従来例との比較を第４図のグラフで示す。

原料；ＰＭＭＡ（再生５０％を含む） 成形品；レンズ １サイクル３□□□で各ショット毎に計量が何秒で了っ
たかを示したものである。

この結果、本考案による実施例、即ち、フィーダの材料
落下口にベント用パイプを設けたものは、従来のベント
パイプの無いものに比べ、バラツキが小さいことを示し
ている。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の１実施例を示した図でホッパを用いた
場合の図。 第２図は本考案による他の実施例を示す図。 第３図は本考案によるさらに他の実施例を示す図で、フ
ィーダを用いた場合の図。 第４図は本考案と従来例のショットと計量時間のバラツ
キ状態を示すクラ７゜ １・・・・・・ホッパ、２，１８・・・・・・材料、３
・・・・・・加熱シリンダ、４，２０・・・・・・材料
供給口、５，１９・・・・・・材料落下口、６，２１・
・・・・・ベント用パイプ、１１・・・・・・フィーダ
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 可塑材料成形用の押出機又は射出成形機の材料供給用の
   ホッパ又はフィーダ装置において、一端が前記成形機の
   材料供給口に連通している前記ホッパ又はフィーダの材
   料落下口あるいは同落下口の上部にあり前記成形機の材
   料供給口に対向して前記材料供給口に向って開いた傘状
   体を設けて開口し、他端がホッパ又はフィーダの外部の
   大気中へ開口し、かつホッパ又はフィーダ内に挿入され
   るバイブ長さを調整可能にしたベントパイプを設けたこ
   とを特徴としたホッパ又はフィーダ装置。