JPS606947B2 - アダマンタン誘導体 - Google Patents

アダマンタン誘導体

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JPS606947B2
JPS606947B2 JP51000234A JP23476A JPS606947B2 JP S606947 B2 JPS606947 B2 JP S606947B2 JP 51000234 A JP51000234 A JP 51000234A JP 23476 A JP23476 A JP 23476A JP S606947 B2 JPS606947 B2 JP S606947B2
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JP
Japan
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reaction
adamantylmethyl
chloroform
cinnamylpiverazine
solvent
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Expired
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JP51000234A
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JPS5283678A (en
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康夫 藤本
承二 龍
道雄 杉本
文忠 山本
幸作 本名
佳 栗崎
博三 菅原
潔 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
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Publication date
Application filed by Idemitsu Kosan Co Ltd filed Critical Idemitsu Kosan Co Ltd
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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はアダマンタン誘導体に関するものである。
アダマンタソおよびその誘導体は天然には石油中に含ま
れていることが知られており、その特異な構造から脂溶
・性が大きく、しかも生体に対する毒性が低いという性
質を有し、医薬品あるし、はその中間体等としての将来
性が期待されていた。
本発明者らは上記観点より有用な医薬品を開発すべく鋭
意研究を重ねた結果、新規なァダマンタン誘導体が脳血
管拡張剤としてすぐれた薬理効果を示すことおよび他の
新規なアダマンタン誘導体は前記物質の中間体であるこ
とを見出して本発明を完成するに至った。すなわち、本
発明は一般式 (式中、R,は または一Cは−を、 R2は または一CH2一CH=CH− を表わす。
)で示されるアダマンタン誘導体を提供せんとするもの
である。本発明のアダマンタン誘導体は次の4物質であ
る。
上記4物質はすべて新規化合物であり、(1)はN一(
1−アダマンタンカルボニル)一N′−シンナモイルピ
ベラジン、(0)はN−(1ーアダマンタンカルボニル
)−N′一シンナミルピベラジン、(m)はN一(1ー
アダマンチルメチル)一N′−シンナモイルピベラジン
、(W)はN一(1−アダマンチルメチル)一N′一シ
ンナミルピベラジンを示す。
本発明のアダマンタン譲導体は式 (式中、R,は または一CZ一を、 Xはハロゲン原子を示す。
以下同じ)で示される化合物、式(式中、R2は または一CQ− CH=CH−を示す。
以下同じ。)で示される化合物およびピベラジンを原料
として製造することができる。上記原料を用いて本発明
のアダマンタン誘導体を製造するには、大別して下記の
二つの反応経路(A)および(B)が考えられる。
まず、反応経路(A)について詳述する。
反応経路(A)のうち下記の反応に関して説明すれば、
R,が の場合 の反応は1−アダマンタン酸ハラィドとピベラジンを後
者を大過剰(例えば1の音モル程度)の割合で、クロロ
ホルム等のハロゲン化炭化水素溶媒中、トリェチルアミ
ン等の第三級アミンを脱ハロゲン化水素剤として用いて
室温下で縮合させることにより進行し、N−(1−アダ
マンタンカルボニル)−ピベラジンが製造される。
なお、1−アダマンタン酸ハラィドはアダマンタンを公
知方法によりギ酸および硫酸と反応させて1−アダマン
タン酸を製造し、次いでこれをハロゲン化剤(たとえば
塩化チオニル、五塩化リン、五臭化リンなど)にてハロ
ゲン化して製造することができる。一方、上記反応でR
,が−C比一の場合は、1ーアダマンタン酸を還元し、
さらにハロゲン化して得られた1−アダマンチルメチル
ハラィドとピベラジンを用い、後者を過剰(たとえば6
倍モル程度)にして溶媒中あるいは無溶媒のもとで加熱
して縮合することによりN−(1ーアダマンチンメチル
)−ピベラジンを得ることができる。この反応に使用す
る溶媒としてはジメチルホルムアミド、ヘキサメチルホ
スフオルアミドが適当であり、反応温度は150〜25
0qoとし、反応時間は2畑寺間程度とする。無溶媒の
もとでは反応温度を150〜300℃とすることが好適
である。さらに、反応に際してトリェチルアミン等の第
三級アミンを脱ハロゲン化水素剤として用いることもで
きる。なお、上記N−(1ーアダマンチルメチル)−ピ
ベラジンは前述のN−(1−アダマンタンカルボニル)
ーピベラジンをテトラヒドロフラン等の環状エーテルな
どの溶媒中で、還元剤として水素化アルミニウムリチウ
ムなどを用いて0℃ないし室温で還元反応を行なうこと
によっても得ることができる。次に、上述の如く得られ
た式 で示される化合物を用いて行なう下記の反応について説
明する。
当該反応は縮合反応であり、反応に用いる両化合物はほ
ゞ等モルの割合で配合して反応させる。しかしながら、
いずれか一方が過剰であっても反応は進行する。この反
応は溶媒中で行なうことが好ましく、その場合、溶媒と
してテトラヒドロフラン等の環状エーテル、ィソプロパ
ノール等のアルコールまたはクロロホルム等のハロゲン
化炭化水素などを使用することが適当である。また、こ
の反応に際しては必ずしも脱ハロゲン化水素剤を必要と
しない。しかし、反応速度を高めるため、あるいは反応
生成物の分離等の後処理を容易にする意味において、通
常は脱ハロゲン化水素剤としてトリェチルアミン等の第
三級ァミンなどを使用することが有効である。この場合
、脱ハロゲン化水素剤は生成する目的物の1〜1.3音
量(モル比)の範囲で使用することが好ましい。なお、
上記反応のより具体的な縮合条件は、前記式におけるR
,およびR2の内容に応じて選定すべきである。以下、
四態様のそれぞれについて説明する。RIが R2が である場合、すなわちN−(1ーアダマンタンカルボニ
ル)−ピベラジンとシンナモイルクロリドから新規物質
であるN−(1−アダマンタソカルボニル)N′−シン
ナモイルピベラジン(1)を得る反応は、クロロホルム
等のハロゲン化炭化水素を溶媒として用いることが好ま
しい。
また、反応温度は0℃ないし室温とし、シンナモィルク
ロリドをN−(1−アダマンタンカルボニノレ)ーピベ
ラジンに対して1.4倍モル程度の割合で用い、還流下
で反応を完結させることにより目的生成物を定量的に得
ることができる。反応終了後、反応混合物から目的物た
るN−(1ーアダマンタンカルボニル)一N′ーシンナ
モイルピベラジン(1)の分離は、たとえば反応混合物
溶液を汝澱ロ別し、アルカリ洗浄および水洗を行ない、
乾燥後、溶媒を留去し、得られた固体をメタノールによ
り再綾して行なうことができる。
次に、R,が R2が‐C比−CH= CH−である場合、すなわちN−(1−アダマンタンカ
ルボニル)ーピベラジンとシンナミルクロリドから新規
物質であるN−(1−アダマンタンカルボニル)一N′
−シンナミルピベラジン(0)を得る反応は、好ましく
はィソプロパノール等のアルコール類を溶媒として用い
て行なう。
また、該反応は室温で十分進行し、シンナミルクロリド
をN一(1ーアダマンタンカルボニル)ーピベラジンに
対して1.4倍モル程度の割合で用い、還流下で反応を
行なうことが望ましい。反応終了後、反応混合物から目
的物たるN−(1ーアダマンタンカルボニル)−N′一
シンナミルピベラジン(ロ)を分離するには、たとえば
、反応混合物溶液を沈澱、ロ別し、溶媒を蟹去して残澄
をクロロホルムに溶かし、シリカ・カラムクロマトグラ
フィーを行ない、得られた目的物をエタノールにて再結
することによって行なうことができる。R,が−C比−
,R2が であ る場合、すなわちN−(1ーアダマンチルメチル)−ピ
ベラジンとシンナモイルクロリドから新規物質であるN
−(1ーアダマンチルメチル)−N′ーシンナモィルピ
ベラジン(m)を得る反応は、好ましくはテトラヒドロ
フラン等の環状ェーテルを溶媒として用い、室温にて約
2時間反応させることによって、目的物を十分生成する
ことができる。
反応終了後、反応混合物から目的物たるN−(1ーアダ
マンチルメチル)一N′ーシンナモイルピベラジン(m
)を分離するには、たとえば反応混合物溶液を沈澱、ロ
別し、アルカリ洗浄および水洗を行ない、乾燥後、溶媒
を蟹去し、得られた固体をメタノールにより再結するこ
とによって行なうことができる。
R,が一C&−,R2が一CH2−CH=CH一である
場合、すなわちN−(1−アダマンチルメチル)ーピベ
ラジンとシンナミルクロリドから新規物質であるN−(
1ーアダマンチルメチル)一N′−シンナミルピベラジ
ン(W)を得る反応は、溶媒としてィソプロパノール等
のアルコール類を用いて行なうことが好ましい。
N−(1−アダマンチルメチル)ーピベラジンとシンナ
ミルクロリドの割合はほゞ等量(モル比)が適当である
。反応温度および時間は、無溶媒で縮合させる場合、5
0〜100q○、3時間も行なえば十分である。溶媒を
用いる場合、室温以下で両原料化合物を混合し、反応進
行と共に加溢し還流温度まで上昇せしめ、反応を完結す
ることが好ましい。溶媒を用いた場合の反応時間は約5
時間で十分目的が達成される。反応後の目的物の分離は
、たとえば無溶媒の下で脱ハロゲン化水素剤を用いずに
この縮合反応を行なった場合には、アルカリ処理後、ク
ロロホルム抽出し、シリカ・カラムクロマトグラフイー
により行なうことができる。無溶媒で、脱ハロゲン化水
素剤存在下に反応を行なった場合には、反応生成物をク
ロロホルムに溶解させ、次いで水洗し、乾燥、濃縮し、
シリカ・カラムクロマトグラフィーにより行なうことが
できる。また、溶媒中で反応を行なった場合には、溶媒
留去後、上記の手法により分離が行なわれる。なお、上
記反応に用いられる式 で示される化合物は具体的にはシンナモイルクロリドお
よびシンナミルクロリドであるが、これらの化合物は共
に公知物質であり、本発明の方法に用いるにあたっては
市販品を充当することもできるし、また、公知方法、例
えばシンナモィルクロリドについては、ベンズアルデヒ
ドとアセトアルデヒドからクラィゼン縮合によりケィ皮
アルデヒドを得、次いでこれを酸化およびクロル化する
方法などによって製造することができ、一方シンナミル
クロリドについては、上記と同機のクラィゼン縮合によ
り得られたケィ皮アルデヒドを還元し、さらにクロル化
する方法などによって製造することができる。
次に、前述の反応経路(B)について詳説する。
反応経路(B)のうち下記の反応に関して説明すれば、
この反応は既に公知の反応であり、インプロピルアルコ
ール、クロロホルム、ジクロルメタンなどの溶媒中で、
式で示される化合物(具体的にはシンナモィルクロリド
あるいはシンナミルクロリド)に対して、ピベラジンを
等量(モル比)あるいは大過剰(6〜1併音モル)使用
して行なう。
反応温度は室温程度で十分に進行する。次に、上述の如
く得られた式 で示される化合物を用いて行なう下記の反応について説
明する。
当該反応は縮合反応であり、反応に用いる両化合物はほ
ゞ等モルの割合で配合して反応させる。しかしながら、
いずれか一方が過剰であっても反応は進行する。この反
応は溶媒中で行なうことが好ましく、その場合、溶媒と
してはテトラヒドロフラン等の環状エーテルを使用する
ことが適当である。また、この反応に際しては必ずしも
脱ハロゲン化水素剤を必要としない。しかしながら、反
応速度を上昇せしめるため、あるいは反応物の分離等の
後処理を容易にする意味において通常の脱ハロゲン化水
素剤としてトリェチルアミン等の第三級アミンまたは炭
酸ソーダ等が有効に用いられる。この場合、生成する目
的物の1〜1.5倍量(モル)の使用が好ましい。なお
、上記反応のより具体的な縮合条件に関しては、前記式
におけるR,およびR2の内容に応じて選定すべきであ
る。以下、四態様のそれぞれについて説明する。RIが R2が である場合、すなわち1ーアダマンタン酸ハラィドとN
ーシンナモイルピベラジンからN−(1ーアダマンタン
カルボニル)一N′ーシンナモイルピベラジン(1)を
得る反応は、脱ハロゲン化水素剤としてトリェチルアミ
ン等の第三級アミンの存在下で行なうことが有利である
また、この縮合反応はテトラヒドロフラン等の環状エー
テル中で行ない、反応温度loo0以下に約30分で完
結する。反応混合物から目的物の分離は、例えば反応混
合物溶液をアルカリ洗浄し、次いで水洗し、エーテル層
を分離、乾燥した後、エーテルを蟹去し、クロロホルム
溶液を作成し、シリカ・カラムクロマト法により行なわ
れる。
次に、R,が R2が−CH2−CH= CH−である場合、すなわち1ーアダマンタン酸ハライ
ドとN−シンナミルピベラジンからN−(1ーアダマン
タンカルポニル)一N′一シンナミルピベラジン(0)
を得る反応は、前記1ーアダマンタン酸ハラィドとNー
シンナモィルピベラジンの場合と同機、テトラヒドロフ
ラン等の環状エーテル中で、かつ脱ハ。
ゲン化水素剤としてのトリェチルアミン等の存在下で進
行させることが有利である。反応温度および時間につい
ては室温付近で約2時間で十分である。
反応混合物から目的物の分離は、前記N−(1ーアダマ
ンタンカルボニル)−N′−シンナモイルピベラジン(
1)の場合と同機に行なわれる。RIが−CH2−,R
2が であ る場合、すなわち1ーアダマンチルメチルハライドとN
ーシンナモイルピベラジンからN−(1ーアダマンチル
メチル)一N′−シンナモイルピベラジン(血)を得る
反応は、無溶媒でも十分に進行する。
しかしながら、反応温度は150〜30ぴ0で行なうこ
とが望ましい。この場合、脱ハロゲン化水素剤としては
炭酸ナトリウムが適当であり、1ーアダマンチルメチル
ハラィドが昇華性を有するため一般に封管中ないいま密
封系で行なうのが好ましい。本縮合反応の場合には約1
独特間で目的物の効果的収量に達する。
反応混合物からN−(1−アダマンチルメチルーN′ー
シンナモィルピベランジ(m)の分離は反応混合物をク
ロロホルム溶液とし前記の場合と同様に行なわれる。
R,が−C4一,R2が−CH2−CH=CH−である
場合、すなわち1ーアダマンチルメチルハライドと1−
シンナミルピベラジンからN一(1ーアダマンチルメチ
ル)一N′一シンナミルピベラジン(N)を得る反応は
、溶媒中あるいは無溶媒の下で進行させることができる
無溶媒にて行なう場合、反応温度は150〜30ぴ○、
好ましくは200午○前後である。必要に応じ、炭酸ナ
トリウムや第三級アミンなどの脱ハロゲン化水素剤を用
いることができる。また、1−アダマンチルメチルハラ
イドは昇華性を有するので、一般に封管中または密封系
で反応を行なうことが好ましい。以上から明らかなよう
に、反応経路(A)あるし、は(B)の方法などによっ
て新規なアダマンタン誘導体(1),(0),(m)お
よび(W)を製造することができる。
本発明によって提供される新規なアダマンタン誘導体(
1),(0)および(m)、すなわちN−(1ーアダマ
ンタンカルボニル)一N′ーシンナモイルピベラジン,
N−(1ーアダマンタンカルボニル)一N′一シンナミ
ルピベラジンおよびN−(1ーアダマンチルメチル)一
N′−シンナモイルピベラジンは、環元剤にてカルボニ
ル基をメチレン基に変換することによりすべてアダマン
タン誘導体(N)、すなわちN−(1−アダマンチルメ
チル)−N′−シンナミルピベラジンを与える。
このアダマンタン誘導体(W)は毒性が小さくトしかも
脳血管拡張剤としてすぐれた薬理効果を示すものである
。したがって、本発明の新規なアダマンタン譲導体(1
),(0)および(m)はいずれも著効ある医薬たるア
ダマンタン誘導体(W)の製造に際し、その中間体とし
て有用なものであるということができる。なお、上記の
アダマンタン誘導体(1),(ロ)および(m)の還元
反応は、談議導体の有する一つあるいは二つのアミドカ
ルボニル基をメチレン基に還元する反応であり、使用す
べき還元剤は炭素−炭素二重結合を還元することなく、
アミドカルボニル基のみを還元する作用を示すものであ
ることが必要である。かかる理由により、好適に用いら
れる還元剤としては、例えば水素化アルミニウムリチウ
ムがある。この場合、一般にはテトラヒドロフランなど
の環状エーテルを溶媒として用いる。また、反応温度は
常法どおり0℃乃至室温で行ない、反応進行にしたがっ
て加温し、還流温度にすること好ましい。さらに、他の
有効な還元方法としては、アミドカルボニル基を、五硫
化リンおよび硫化カリで処理し、生じたチオアミド基を
電解還元または脱硫還元する方法がある。
上記の還元反応あるいは前述の反応経路(A)および(
B)等の方法などによって製造された新規なアダマンタ
ン誘導体(W)、すなわちN−(1ーアダマンチルメチ
ル)一N′一シンナミルピベラジンは叙上の如くすぐれ
た薬理効果を示すものである。本発明者らは、さらにこ
の新規物質についてその薬理効果、毒性および化学的性
質を調べた結果、脳血流増加作用および平滑筋弛緩作用
を有し「毒性が低く、熱、アルカリ、酸などに対する安
定性が大きいなどの知見を得た。か)る性質を有するN
−(1ーアダマンチルメチル)一N′−シンナミルピベ
ラジンは医薬品、特に脳血管拡張剤として有用である。
そして従来の脳血管拡張剤に比して毒性が低く、また過
度の血圧降下などの副作用を示すことがないなど人体に
対し高い安全性を有する。しかも、大脳皮質血流量の増
加作用が著しい上に筋血流量、特に緋腹筋血流量に対し
ても同様の作用を示した。また、当該新規物質は熱、ア
ルカリ、酸などに対しても安定性が大なることから、医
薬品としての適性を十分に備えたものということができ
る。したがって、当該化合物、すなわちN−(1−アダ
マンチルメチル)−N′−シンナミルピベラジンは上記
薬効および諸性質を有するため、脳卒中の治療または脳
血管障害や頭部外傷後遺症などの自覚もしくは他覚症状
の改善に広くかつ有効に利用することができる。次に、
本発明を実施例によってさらに詳しく説明する。
実施例 1N一(1ーアダマンタンカルボニル)−N′
−シンナモィルピベランジの製造例‘1) 原料の製造 ■ アダマンタン酸の製造 10その3ロフラスコに2,350夕(24モル)の磯
%濃硫酸と500の‘の四塩化炭素および68夕(0.
5モル)のアダマンタンを入れてよく蝿梓し、氷で17
〜19o0に冷やしながらこの中に聡%ギ酸を5の【加
えた。
次に、98〜100%ギ酸275夕(6モル)にtーブ
チルアルコール148夕(190の‘,2モル)を溶か
した溶液を滴下した。滴下時間は2時間であり、温度は
17〜25℃に保った。さらに、30分間蝿拝した後、
砕いた氷を3500夕加えて有機層を分離し、得られた
水層を500の‘の四塩化炭素で3回抽出した。四塩化
炭素層を集めて1州のアンモニア水550の【で洗い、
1ーアダマンタン酸アンモニウム塩をプフナーロートで
炉過した。得られた固体を冷やしたアセトン100の‘
で洗い、1250の‘の水に懸濁し、これに1が塩酸1
25の上を加えて、500叫のクロロホルムで抽出した
。クロロホルム層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、炉過
後、溶媒を減圧下で留去すると粗1−アダマンタン酸が
約80タ得られた。これをメタノール−水(3;1)溶
液より再結し1ーアダマンタン酸68夕を得た。得られ
た1−アダマンタン酸の融点を測定したところ175〜
177q0であり「収率は75%であった。■ 1ーア
ダマンタン酸クロリドの製造 前記■の方法によって得られた1ーアダマンタン酸18
のこ塩化チオニル50の‘を冷却しながら加え、該混合
物を30分間還流加熱した後、過剰の塩化チオニルを減
圧下で除去した。
次に「乾燥ベンゼンを30叫ずつ2回加えて塩化チオニ
ルを痕跡まで除いた後、無水エーテル3物上を加えて留
去した。これにより1ーアダマンタン酸クロリド19.
2夕が帯裾白色固体として得られた。生成物の融点は4
6〜47℃、収率は約92%であった。■ N−(1−
アダマンタンカルボニル)−ピベラジンの製造無水ピベ
ラジン21.67夕を30の‘のクロロホルムに溶かし
て常温で燈拝しながら、■で得られた1ーアダマンタン
酸クロリド5.5夕のク。
ロホルム溶液20の‘を滴下した。さらに、2時間燈拝
した後、沈澱を炉8Uし、炉液を5%水酸化ナトリウム
水溶液50地、次いで水200泌で洗浄した後、ク。ロ
ホルム層を乾燥し、減圧下でクロロホルムを蟹去した。
残櫨をシリカ・カラムクロマトグラフイー(展開液:ク
ロロホルムーメタノール)を行なつた。
得られたN一(1−アダマンタンカルボニル)ーピベラ
ジンの融点は134〜136こ○、収率は60%であっ
た。■ Nーシンナモィルピベラジンの製造 無水ピベラジン206夕を500の【のクロロホルムに
溶かし、0℃でシンナモィルクロリド66.3夕を燈拝
しながら、3時間かけて徐々に加えた。
さらに室温で2時間燈拝した後、生成した沈澱を炉別し
、クロ。ホルム層を5%水酸化ナトリウム溶液5仇‘お
よび水50の上で各々洗浄後、減圧下で溶媒を留去した
残澄をシリカ・カラムクロマトグラフィー(展開液:ク
ロロホルムーメタノール)を行ない、N−シンナモィル
ピベラジンの結晶を得た。
生成物の融点は30〜4000で吸湿性を有し、収率は
30%であった。2) N−(1ーアダマンタンカルボ
ニル)一N′−シンナモイルピベラジンの製造■ 上記
‘1}■で得られたN−(1−ァダマンタンカルボニル
)−ピベラジン0.5夕とトリエチルアミン0.3の‘
を20叫のクロロホルムに溶かし、0℃で燭拝しながら
シンナモィルクロリド0.47夕のクロロホルム溶液1
ow‘を滴下した。
滴下後、還流下で4.5時間反応を行ない次に室温に戻
した後、生成した沈澱を炉昇Uし、次いで炉液を5%水
酸化ナトリウム水溶液および水で各々洗浄した。洗浄後
、乾燥したのち、減圧下で溶媒を留去し、得られた固体
をメタノールより再結して、N−(1ーアダマンタンカ
ルボニル)一N′−シンナモイルピベラジンの淡黄色結
晶を得た。生成物の融点は220qo、収率は約100
%であった。■ 上記‘1}■で得られたN−シンナモ
ィルピベラジン1夕とトリエチルアミン0.47夕を1
5地のテトラヒドロフランに溶かし、上記川■で得られ
た1−アダマンタン酸クロリド0.9夕のテトラヒドロ
フラン溶液15肌を滴下した。さらに、2時間燈梓後、
生成した沈澱を炉別した。次いで、炉液を5%水酸化ナ
トリウム水溶液50凧‘および水50羽【で各々洗浄し
、乾燥後「減圧下で溶媒を留去した。得られた固体をメ
タノールより再結し、N−(1ーアダマンタンカルボニ
ル)一N′−シンナモイルピベラジンの淡黄色結晶を得
た。生成物の融点は220℃、収率は約100%であっ
た。糊 N一(1ーアダマンタンカルボニル)一N′−
シンナモィルピベラジンの分析結果上記(2}で得られ
たN−(1−アダマンタンカルボニル)−N′−シンナ
モィルピベラジンの分析結果は次の如くである。
なお、第1図には当該化合物のマススベクトルを、第2
図には赤外線吸収スペクトルを、また第3図には核磁気
共鳴スペクトルを示す。■ 元素分析値 計算値(024日3oN202) 実 側 値炭 素
76.15※ 74.9%水 素
7.99多 8.5%窒素素
7.40携 7.2孫■ 質量分析結果計
算 値 378 Nねss No.M+ 37
8■ 赤外線吸収スペクトル(KBr 錠剤法)による
吸収城1650,1610伽‐1(アミド)、1600
,1580,1400,1010肌‐1(フエニル)、
970伽‐1(トランス760,70比の‐1(モノ 置換フェニル)、1420,13501160伽‐1(
アダマンタン)■ 核磁気共鳴(溶媒:重クロロホルム CDC13)による吸収域 8.247(s.細,6‐C日2 ),7.967(s
.班,8‐CH2 十y‐CH),6.267(s.班
,a‐CH2十b‐CH2 ),3,087(d.J=
1組Z,IH,H{2’),2.267(d.J=1母
セ,IH,Hm),2.507(m.班,フェニル)■
構造式 以上の実験結果より当該化合物の構造式は次のとおりで
あることがわかる。
■融点 220qO 実施例 2 N−(1ーアダマンタンカルボニル)一N′−シンナミ
ルピベラジンの製造例‘1} 原料の製造 ■ N−シンナミルピベラジンの製造 無水ピベラジン217夕(2.5モル)を1そのィソプ
ロパノールに溶かし室温で静暦したままシンナミルクロ
リド72.6夕(0.5モル)を静かに滴下した。
滴下後、損拝しながら70午0に3時間加熱した。反応
混合物は減圧下で溶媒を蟹去してから500机のクロロ
ホルムに溶かして、水酸化ナトリウム水溶液および水で
各々洗浄した後、クロロホルムを炉取し、減圧下でクロ
ロホルムを留去した。得られた混合物について昇華を行
ないピベラジンを除いた後、残澄をさらに蒸留してN−
シンナミルピベラジンを得た。この物質を結晶化し、n
ーヘキサンより再結した。生成物の沸点は162〜16
5qo(4肋日夕)、融点は31〜33ooであり、収
率は56%であった。
■ N−(1−アダマンタンカルボニノレ)−N′−シ
ンナミルピベラジンの製造■ 実施例lm■で得られた
N−(1−アダマンタンカルボニル)−ピベラジン0.
5夕とトリエチルアミン0.3泌を10の乙のイソプロ
パノールに溶かして燈拝した後、静暦したま)シンナミ
ルクロリド0.46夕を静かに加えた。
その後、還流下で1岬時間反応を行なった。次いで、沈
澱を炉別し、イソプロパノールを減圧下で蟹去した。残
澄をクロロホルムに溶かし「水洗、乾燥した。
減圧下でクロロホルムを鱗去し、残澄をシリカ・カラム
クロマトグラフイー(展開液:クロロホルムーメタノー
ル)を行なし、ト得られたN−(1−アダマンタンカル
ボニル)一N′一シンナミルピベラジンはエタノールで
再結した。生成物の融点は108〜109qo、収率は
41%であった。■ 上記{1}■で得られたN−シン
ナミルピベラジン17夕(0.084モル)と、トリエ
チルアミン10.3夕(0.101モル)を500のZ
のテトラヒドロフランに溶かし、0℃で燈拝しながら実
施例lm■の方法で得られた1−アダマンタン酸クロリ
ド20夕(0.101モル)のテトラヒドロフラン溶液
200叫を滴下した。室温で2時間燈拝した後沈澱を炉
別し、炉液を水300の‘、5%水酸化ナトリウム水溶
液300の‘および水300舷で各々洗浄し乾燥、炉過
後、減圧下で溶媒を除去した。得られたN‐−(1−ア
ダマンタンカルボニル)一N′−シンナミルピベラジン
の固体をエタノールで再結した。生成物の融点は108
〜109o○、収率は95%であつた。(3} N一(
1−アダマンタンカルボニル)一N′−シンナミルピベ
ラジンの分析結果上記【21で得られたN−(1−アダ
マンタンカルボニル)−N′−シンナミルピベラジンの
分析結果は次の如くである。
なお、第4図には当該化合物のマススベクトルを、第5
図には赤外線吸収スペクトルを、また第6図には核磁気
共鳴スペクトルを示す。■ 元素分析値 計算値 実測値 炭 素 79.08% 78.40%水
素 8.85% 8.83孫窒
素 7.69% 7.56%■ 質量
分析結果計 算 値 364Nね
SS No.M+ 364■
赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)による吸収域
1620伽‐1(アミド)、1600,1595,15
00,1450,1020脚−1(フエニル)、970
肌‐1(トランスH>C千<H)側,700仇1(モノ
置換フェニル)、1410,1350、1150伽‐1
(アダマンタン)■ 核磁気共鳴(溶媒:重クロロホル
ム CDC12)による吸収城 8.287(s.細,8‐C日2 ),8.007(s
,餌,6‐日2 十y−H),7.557(t.J=4
.皿Z,山日,a−CH2 ),6.867(d.J=
6.0Hz,2日,一CH2 −N),6.307(t
.J=虹セ,岬,b‐CH2 ),3.707(m.が
、ビニル),2.707(m.母、フェニル)■ 構造
式 以上の実験結果より当該化合物の構造式は次のとおりで
あることがわかる。
■融点 108〜109q○ 実施例 3 N一(1ーアダマンチルメチル)一N′ーシソナモィル
ピベラジンの製造例‘1’原料の製造 ■ アダマンチルメチルアルコールの製造500泌の乾
燥エーテル中に15夕の水素化アルミニウムリチウムを
入れて燈拝し、この中に実施例lm■で得られた1−ア
ダマンタン酸54.0夕(0.3モル)を500の‘の
乾燥エーテルに溶かした液を温和な還流を持続できる速
度(約2.虫時間)で滴下した。
滴下後、さらに2時間還流した。次いで、室温に冷やし
、これに75の‘の蒸留水を任意深く添加し、続いて3
00の‘の弧−硫酸および500の‘のエーテルを加え
た。次に、このエーテル層を分離し、水層をさらに30
0の‘のエーテルで一回抽出した後、このエーテル層を
集めて、水、飽和された重炭酸ナトリウム水溶液、水の
順で洗浄してから無水硫酸マグネシウムで乾燥した。こ
のエーテル層を蒸発し、得られた固体をメタノール一水
で再結したところ、1−アダマンチルメチルアルコール
が47多得られた。得られた1ーアダマンチルメチルア
ルコールの融点は114〜11がoであり、収率は94
%であった。■ 1ーアダマンチルメチルプロミドの製
造臭化亜鉛39夕(0.17モル)に臭化水素酸29.
8の【(約479,0.17モル)を加えた溶液に前記
■の方法で得られた1ーアダマンチルメチルアルコール
11.5夕(0.069モル)を添加した後、11時間
還流した、室温に冷やした後、この中に水200の‘を
入れ、300の‘のヱーナルで2回抽出した。
5%の重炭酸ナトリウム水溶液100のとおよび水10
0の【で洗浄した後、無水硫酸マクネシウムで乾燥し、
炉過した。
次いで、減圧下でエーテルを蟹去した。得られた固体を
メタノールで再結または昇華(1倣Hg,75qo)す
ることにより精製したところ〜1−アダマンチルメチル
プロミドが13汐得られた。生成物の融点は37〜39
qCであり〜収率は84%であった。■ 1−アダマン
チルメチルクロリドの製造上記■と同様の方法で得られ
た1−アダマンチルメチルアルコールを用いて、上記■
で臭化亜鉛の代りに塩化亜鉛を用い、臭化水素酸の代り
に塩酸を用いた他は臭素化反応と同様の条件下でクロル
化反応を行なった。
た)、し精製はメタノール再結で行った。得られた1ー
アダマンチルメチルクロリドの融点は32〜3400で
あり、収率は91%であった。■ N−(1−アダマン
チルメチル)ーピベラジンの製造10の‘のオートクレ
ープ中に前記■で得られた1−アダマンチルメチルプロ
ミド05夕(0.0022モル)と無水ピベラジン1.
13多(0.013モル)とを入れてアルゴン置換し「
オイルバス中20000で2畑時間加熱した。
これを室温に放冷した後100仇‘のクロロホルムに溶
かし「 20の‘の水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで
乾燥した後、炉過し、減圧下でクロロホルムを留去した
。得られた試料はシリカ。カラムクロマトグラフィー(
展開液:クロロホルムーメタノール系)により精製した
。得られたN−(1−アダマンチルメチル)−ピベラジ
ンはアセトンにより再結した。
生成物の融点は107〜10鱗0であり、収率は58%
であった。‘21 N一(1ーアダマンチルメチル)一
N′ーシンナモィルピベラジンの製造■ 上記{1}■
で得られたN−(1−アダマンチルメチル)ーピベラジ
ン4.6夕(0.02モル)とトリエチルアミン2夕(
0.02モル)を100の‘のテトラヒドロフランに溶
かし、0℃でシンナモイルクロリド3.3夕(0.02
モル)のテトラヒドロフラン溶液40の‘を滴下した。
さらに、室温で2時間櫨拝した後、沈澱を炉別し、炉液
を水l00の‘、5%水酸化ナトリウム150の‘、水
100の‘の順で洗浄した。
洗浄後、乾燥して、減圧下で溶媒を留去し、得られた固
体をエタノールで再結して、N−(1−アダマンチルメ
チル)一N′−シンナモイルピベラジンの結晶を得た。
生成物の融点は123〜125qo、収率は70%であ
った。■ 実施例1{1ー■で得られたN−シンナモィ
ルピベラジン0.5夕(0.0023モル)、上記■で
得られた1ーアダマンチルメチルプロミド0.52夕(
0.0023モル)および無水炭酸ナトリウム0.24
夕(0.0023モル)とを10机【客のオートクレー
プ中でアルゴン置換し、20000で24時間反応を行
なった。
室温に戻した後、クロロホルム20肌を加えて洗練し「
さらに減圧下でクロロホルムを蟹去した。残澄をシリ
カ・カラムクロマトグラフィー(展開液:クロロホルム
ーメタノール)を行ない「得られたN−(1−アダマン
チルメチル)一N′−シンナモイルピベラジンをエタノ
ールで再結した。
また、1−アダマンチルメチルプロミドは29%回収さ
れた。生成物の融点は123〜125qo、収率は51
%であった。■ 前記■において1ーアダマンチルメチ
ルプロミドの代わりに、上記{1’■で得られた1ーア
ダマンチルメチルクロリドを等モル使用したこと以外は
前記■と同機に操作したところN一(1ーアダマンチル
メチル)一N′−シンナモィルピベラジンが18%の収
率で得られた。
また、未反応の1−アダマンチルメチルクロリドとして
70%が回収された。【3’ N一(1ーアダマンチル
メチル)−N′−シンナモィルピベラジンの分析結果上
記‘21で得られたN−(1−アダマンチルメチル)−
N′ーシンナモィルピベラジンの分析結果は次の如くで
ある。
なお、第7図には当該化合物のマススベクトルを、第8
図には赤外線吸収スペクトルを、また第9図には核磁気
共鳴スペクトルを示す。■ 元素分析値 計算値(024日32N2の 実 測 値炭 素
79.08% 793孫水 素
8.85% 9.5※窒 素
7.69略 7.6鱗■ 質量分析結果
計 算 値 364NEss No
.M+ 364■ 赤外線吸
収スペクトル(KBr錠剤法)による吸収城1640榊
‐1(アミド)、1610,1570,1500,14
90,1410,1010仇‐1(フエニル)、97比
双‐1(…スH>は<H)側,70帆1(モノ置換フェ
ニル)、1450,1340,1130弧‐1アダマン
タン)■ 核磁気共鳴(溶媒:重クロロホルム CDC13)による吸収域 8.487(s.細,8‐C日2 ),8.32丁(s
.細,6‐CH2),8.027(s.斑,y‐CH+
CH2‐N),7.507(t.J=4日2,岬,b−
CH2),6,327(t.J=4HZ,姫,a−CH
2 ),3.12↑(d.J=16HZ,IH,H■)
,2.32丁(d.Jニ16HZ,IH,日(11),
2.507(m.粥,フェニル)■ 構造式 以上の実験結果より当該化合物の構造式は次のとおりで
あることがわかる。
■ 融点 123〜125qo 実施例 4 N一(1ーアダマンチルメチル)一N′一シンナミルピ
ベラジンの製造例m N−(1ーアダマンチルメチル)
ーピベラジンとシンナミルクロリドの反応実施例3m■
で得られたN−(1ーアダマンチルメチル)ーピベラジ
ン0.13夕(0.00055モル)とトリエチルアミ
ン0.057夕(0.00055モル)を15の‘のィ
ソプロパノール中に溶かし0℃でシンナミルクロリド0
.雌夕(0.00055モル)のィソプロパノール溶液
3の‘を滴下した。
次いで、還流下で5時間反応させた後、減圧下でイソプ
ロパノールを留去し、残糟をクロロホルム20の‘に溶
かした。次に、、水洗、乾燥後、減圧下でクロロホルム
を蟹去し、残澄をシリカ・カラムクロマトグラフィー(
展開液:クロロホルムーメタノール)を行なった。得ら
れたN−(1ーアダマンチルメチル)一N′一シンナミ
ルピベラジンをエタノール再結したところ、融点は85
〜870、収率は58%であった。(2) N一シンナ
ミルピベラジンと1一アダマンチルハラィドの反応実施
例2【11■で縛られたN−シンナミルピベラジン1.
6夕(0.008モル)、実施例3m■で得られた1ー
アダマンチルメチルプロミド1夕(0.004モル)お
よび無水炭酸ナトリウム0.43夕(0.004モル)
を10の‘のオートクレープ中アルゴン置換し、20ぴ
0で1粥時間反応を行なった。
反応後、室温に戻してクロロホルム30叫を加えロ週、
水洗して乾燥後、減圧下でクロロホルムを留去した。残
笹をシリカ・カラムクロマトグラフィー(展開液:クロ
ロホルムーメタノール)を行なった。反応生成物である
N−(1ーアダマンチルメチル)一N−シンナミルピベ
ラジンはェタノ−ルで再綾した。生成物の融点は85〜
総℃、収率は31%であった。‘3’N−(1−アダマ
ンタンカルボニル)一N′シンナモイルピベラジンの還
元実施例1ゆで得られたN−(1−アダマンタンカルボ
ニル)一N′−シンナモイルピベラジン1夕を20の‘
のテトラヒドロフランに溶かし、これに0℃で水素化ア
ルミニウムリチウム粉末0.24夕を徐々に加えた。
次に、還流下で4時間反応を行なった後、0℃に冷やし
た。0℃で注意しながら水を加えて有機層を分離し、減
圧下で溶媒を蟹去した。残笹をクロロホルムに溶かし、
水洗、乾燥後、減圧下でクロロホルムを留去した。次い
で、桟笹についてシリカ・カラムクロマトグラフィー(
展開液:クロロホルムーメタノール)を行なうとN−(
1−アダマンチルメチル)−N′−シンナミルピベラジ
ンが得られた。生成物の融点は85〜870、収率20
%であった。(4) N−(1ーアダマンタンカルボニ
ル)一N′−シンナミルピベラジンの還元実施例2■で
得られたN−(1ーアダマンタンカルボニル)一N′−
シンナミルピベラジン0.9夕(0.0025モル)を
15の‘のテトラヒドロフランに溶かし、これを水素化
ナトリウムリチウム粉末0.14夕(0.003?モル
)を加えた。
次に、還流下で9時間反応を行なった後、0℃に冷やし
、この中に水10羽を徐々に加えて有機層を分離し、乾
燥後、減圧下で溶媒を留去した。残澄をシリカ・カラム
クロマトグラフイー(展開液:クロ。ホルムーメタノー
ル)を行ない、得られたN一(1ーアダマンチルメチル
)−N′−シンナミルピベラジンをェノールで再結した
生成物の融点は85〜870、収率は55%であった。
(5) N一(1ーアダマンチルメチル)−N′−シン
ナモィルピベラジンの還元実施例3‘2)で得られたN
一(1ーアダマンチルメチル)一N′ーシンナモイルピ
ベラジン2夕(0.005モル)を20の‘のテトラヒ
ドロフランに溶かし、これに0℃で蝿拝しながら水素化
アルミニウムリチウム粉末0.31夕(0.008モル
)を徐々に加えた。
次に、還流下で3時間反応を行なった後、000とし、
水10の‘を加えて有機層を分離した。水洗、乾燥後、
減圧下で溶媒を蟹去した。残澄について、シリカ・カラ
ムクロマトグラフイー(展開液:クロロホルムーメタノ
−ル)を行ない、得られたN−(1−アダマンチルメチ
ル)−N′−シンナミルピベラジンをエタノールより再
結した。生成物の融点‘ま85〜870、収率40%で
あった。‘61 N一(1ーアダマンチルメチル)一N
′一シンナミルピベラジンの分析結果上記‘li〜{5
’で得られたN−(1ーアダマンチルメチル)一N′一
シンナミルピベラジンの分析結果は次の如くである。
なお、第10図は当該化合物のマススベクトルを、第1
1図は赤外線吸収スペクトルを、また第12図は核磁気
共鳴スペクトルを示す。■ 元素分析値 炭素 水素 窒素 分析値 82.36% 10.45孫 7.9
8%計算値 82.23発 9.78% 7
.99%■ 質量分析結果計 算 値
350MEss No.M十
350■ 赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤
法)による吸収城1600,1580,1500,14
50,1080,1010肌‐1(フヱニル)、970
弧‐1(トランスH\ / ),75o,7oo肌‐
1(モノ置換ノCゴ\日フエニル)、1450,135
0,1150肌‐1(アダマンタン)■ 核磁気共鳴(
溶媒:重クロロホルム CDC13)による吸収城 8.527(s.紐,8‐C凸じ ),8.367(s
.斑,8‐CH2),8.087(s.胡,y−CH+
M佐一CH2 ),7‐527(S‐母日,a−CH2
十b一CH2 ),6.907(d.Jニ4.0日2
0斑Mc‐CH2 ),3.707(m.が,ビニル)
,2.707(m.田,フヱニル)■ 溝造式 以上の実験結果より当該化合物の構造式は次のとおりで
あることでわかる。
■ 融点 85〜870 応用例 N一(1ーアダマンチルメチル)一N′−シンナミルピ
ベラジンの薬理効果N−(1ーアダマンチルメチル)−
N′−シンナミルピベラジンの薬理効果について、脳血
管拡張剤として市販されているシンナリジン(Cinn
a「izi船)と対比して調べた。
結果は下記の通りである。m 血流量に対する作用 体重約3k9のネコを用いて脳血流量および筋皿流量に
対する作用を検討した。
その結果、N−(1−アダマンチルメチル)−N′−シ
ンナミルピベラジン1凧9/k9で大脳皮質血流量を明
らかに増加せしめ、シンナリジン1凧9/kgによる作
用よりも優れていた。一方、筋皿流量(勝腹筋血流量)
に対しても、N−(1ーアダマンチルメチル)一N′‐
シンナミルピベラジンは明らかな増加作用を示し、シン
ナリジンの作用よりも著明であった。{2} 血圧降下
作用 血圧に対してシンナリジンは0.5の9/k9ですでに
明らかな降下を示したが、N−(1ーアダマンチルメチ
ル)−N′ーシンナミルピベラジンは5の9/k9以上
で初めて降下作用を示した。
したがって、本物質はシンナリジンに比べて血圧降下作
用が明らかに弱いので安全性も高いことが推測される。
{3} 摘出平滑筋の収縮に対する作用 摘出平滑筋に対するアドレナリン等の収縮物質による収
縮作用がN−(1−アダマンチルメチル)一N′一シン
ナミルピベラジンおよびシンナリジンの投与によりどの
程度抑制されるかを調べた。
結果は次の通りである。実験の結果、N−(1ーアダマ
ンチルメチル)−N′−シンナミルピベラジンは平滑筋
弛緩作用を有することが認められた。
{4ー 急性毒性 マウスのup&down法によるLD5o値は、次の通
りである。
※1 P.0.:経口投与法 ※2 1.V.:静脈注射法 {5’溶解性(注射液としての適性) N一(1−アダマンチルメチル)一N′一シンナミルピ
ベラジンの酒石酸水溶液に対する溶解性を検討するため
当該化合物に対して、2,4,6,8倍モルの酒石酸を
加えた水溶液をそれぞれつくり、各水溶液に対して当該
化合物をその濃度が0.25重量%となるように加え、
該水溶液を80qoに加溢し、室温(約20oo)まで
放冷した後、溶解状態を調べた。
その結果、当該化合物は上記の各酒石酸水溶液に対して
すべて可溶であることがわかった。また、当該化合物に
対し2倍モルの酒石酸を用いた当該化合物の0.25重
量%水溶液のpH‘ま3.10であり、該水溶液にアル
カリを加え結晶が析出いまじめた時のpHは3.80で
あった。【6ー 安定性 N−(1−アダマンチルメチル)−N′−シンナミルピ
ベラジンに対し2倍モルの酒石酸を用いた当該化合物の
0.25重量%水溶液を約80℃に加熱した後、室温(
約20q○)に放冷した。
次いで、命。N水酸化ナトリウム水溶液で軸8〜9にし
た後、クロロホルムで抽出されたものについて、また室
温に放出した後、1週間を経たものを同機の操作により
クロロホルムで抽出されたものについて、それぞれ薄層
クロマトグラフィーを行なって比較した結果、当該化合
物は何ら変化していないことがわかった。赤外線吸収ス
ペクトルおよび核磁気共鳴スペクトルを測定したが変化
はみられなかった。これより、この水溶液中で当該化合
物は安定に存在することがわかった。・
【図面の簡単な説明】
第1図はN−(1−アダマンタンカルボニル)−N′シ
ンナモイルピベラジンのマス・スペクトルを、第2図は
当該化合物の赤外線吸収スペクトルを、第3図は当該化
合物の該磁気共鳴スペクトルをそれぞれ示す。 第4図はN−(1−ァダマンタンカルボニル)一N′一
シンナミルピベラジンのマス・スペクトルを、第5図は
当該化合物の赤外線吸収スペクトルを、第6図は当該化
合物の核磁気共鳴スペクトルをそれぞれ示す。第7図は
N−(1ーアダマンチルメチル)−N′−シソナモィル
ピベラジンのマス・スペクトルを、第8図は当該化合物
の赤外線吸収スペクトルを、第9図は当該化合物の核磁
気共鳴スペクトルをそれぞれ示す。第10図はN−(1
ーアダマンチルメチル)一N′一シンナミルピベラジン
のマス・スペクトルを、第11図は当該化合物の赤外線
吸収スペクトルを、第12図は当該化合物の核磁気共鳴
スペクトルをそれぞれ示す。第1図 第2図 第3図 第4図 第5図 第6図 第7図 第8図 第9図 第10図 第11図 第12図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、R_1は ▲数式、化学式、表等があります▼ または−CH_2−を、 R_2は ▲数式、化学式、表等があります▼ または−CH_2−CH=CH−を表わす。 )で示されるアダマンタン誘導体。2 式 ▲数式、化学式、表等があります▼ で示される化合物である特許請求の範囲第1項記載のア
    ダマンタン誘導体。 3 式 ▲数式、化学式、表等があります▼ で示される化合物である特許請求の範囲第1項記載のア
    ダマンタン誘導体。 4 式 ▲数式、化学式、表等があります▼ で示される化合物である特許請求の範囲第1項記載のア
    ダマンタン誘導体。 5 式 ▲数式、化学式、表等があります▼ で示される化合物である特許請求の範囲第1項記載のア
    ダマンタン誘導体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05288325A (ja) * 1992-03-16 1993-11-02 Praxair Technol Inc 温度と不完全燃焼生成物を同時に制御して焼却炉を作動させるための方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05288325A (ja) * 1992-03-16 1993-11-02 Praxair Technol Inc 温度と不完全燃焼生成物を同時に制御して焼却炉を作動させるための方法

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JPS5283678A (en) 1977-07-12

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