JPS598260B2 - 10−アミノ−9、10−ジヒドロフエナントレン誘導体およびその製造法 - Google Patents

10−アミノ−9、10−ジヒドロフエナントレン誘導体およびその製造法

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JPS598260B2
JPS598260B2 JP5758376A JP5758376A JPS598260B2 JP S598260 B2 JPS598260 B2 JP S598260B2 JP 5758376 A JP5758376 A JP 5758376A JP 5758376 A JP5758376 A JP 5758376A JP S598260 B2 JPS598260 B2 JP S598260B2
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JP
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amino
acid
dihydrophenanthrene
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lower alkyl
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英治 今井
一 藤村
幹夫 堀
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Seisan Kaihatsu Kagaku Kenkyusho
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Seisan Kaihatsu Kagaku Kenkyusho
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  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は一般式(1) 〔式中、R1およびR2は低級アルキル基を示し、R3
およびR4は低級アルキル基を示すかヲ N−R4で4位低級アルキル、低級アルケニル又はC6
〜C8シクロアルキル置換ビペラジノ基を意味する。
以下同符号は同じものを意味する。〕で表わされる10
−アミノ−9・10−ジヒドロフエナントレン誘導体ま
たはその塩およびそれらの製造法に関する。本発明につ
いてさらに詳しく説明すれば、本発明は一般式()で表
わされる10−アミノ−9・10−ジヒドロフエナント
レン誘導体にアルキル化剤を反応させることを特徴とす
る一般式(1)で表わされる10−アミノ−9・10−
ジヒドロフエナントレン誘導体またはその塩の製造法お
よびこのようにして得られる一般式(1)で表わされる
鎮痛剤として有用な10−アミノ−9・10−ジヒドロ
フエナントレン誘導体またはその塩に関する。
前記各一般式において、R,およびR2で示される低級
アルキル基は直鎖、分枝のいずれであつてもよく、たと
えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル
、イソブチルなどがあげられる。R3およびR4で示さ
れる低級アルキル基は直鎖、分枝のいずれであつてもよ
く、たとえばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル
、ブチル、イソブチルなどがあげられる。
また、前記一般式において−N<R3は、4位R4低級
アルキル、低級アルケニル又はC6〜8シクロアルキル
置換ピペラジノ基であつてもよく、たとえば、4−メチ
ルピペラジノ、4−エチルピペラジノ、4−プロピルピ
ペラジノ、4−イソプロピルピペラジノ、4−アリルピ
ペラジノ、4−ブチルピペラジノ、4−シクロヘキシル
ビペラジノ、4−シクロオクチルピペラジノ、4−シク
ロヘブチルビペラジノなどがあげられる。
本発明の方法によるアルキル基の導入は常法により化合
物()をアルキル化剤と反応させることによつて達成さ
れる。
このアルキル化の手段は常套の手段が適宜用いられる。
したがつて本反応に用いられるR3R4で示されるアル
キル化剤としてはたとえばジメチル硫酸、ジエチル硫酸
などのジアルキル硫酸たとえばヨウ化メチル、臭化エチ
ル、臭化イソプロピル、臭化プロピル、臭化ブチルなど
のハロゲン化アルキル、たとえばN−N一ジ(2−クロ
ルエチル)メチルアミン、N−N−ジ(2−クロルエチ
ル)エチルアミン、N−Nジ(2−クロルエチル)プロ
ピルアミン、N−N−ジ(2−ブロモエチル)イソプロ
ピルアミン、N−N−ジ(2−クロルエチル)ブチルア
ミン、N・N−ジ(2−クロルエチル)ヘキシルアミン
、N−N−ジ(2−ブロモエチル)アリルアミン、N−
N−ジ(2−クロルエチル)シクロヘキシルアミン、N
−N−ジ(2−クロルエチル)シクロオクチルアミン、
N−N−ジ(2−クロルエチル)シクロヘプチルアミン
などのN−N−ジ(2−ハロゲノエチル)アルキルアミ
ン、ジアゾメタン、たとえばホルムアルデヒドとギ酸な
どがあげられる。この反応は通常、水あるいはメタノー
ル、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブ
タノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エーテル
、石油エーテル、クロロホルム、ベンゼン、トルエン、
キシレン、アセトン、ジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキシド、ピリジン、アルデヒドコリシンなど、あ
るいはこれらの混合物の存在の条件によつて適宜の濃度
下に進行させることができるが、アルキル化剤の過剰を
用いてこれらに代用させてもさしつかえない。
本発明のアルキル化反応において脱酸剤を用いると有利
であり、かかる脱酸剤としては、たとえば炭酸水素アル
カリ(例、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなど
)、水酸化アルカリ(例、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウムなど)、炭酸アルカリ(例、炭酸ナトリウム、炭
酸カリウムなど)、ナトリウムアミド、水素化ナトリウ
ム、アルカリ金属(例、ナトリウム、カリウム、リチウ
ムなど)、アルカリアルコラード(例、ナトリウムメチ
ラート、ナトリウムエチラートなど)、有機塩基(例、
ピリジン、ジメチルアニリン、トリエチルアミンなど)
などがあげられる。
しかし原料化合物()の過剰を用いて代用することもさ
しつかえない。なお各反応における反応温度、溶媒、そ
の他の反応条件は原料物質、作用物質などに応じて適宜
選択される。
本発明の目的化合物(1)は不斉炭素原子を有しており
、したがつて光学異性体が存在している。
所望によつてはこれらの光学異性体は光学的に活性な酸
(例、d一酒石酸、d−ジベンゾイル酒石酸、d−ジ(
ニトロベンゾイル)酒石酸、d−ジトルイル酒石酸など
)を用いてそれ自体公知の方法によりその光学対掌体に
分割することができる。これらの光学異性体はいづれも
本発明に含まれる。かくして得られる化合物(1)は遊
離の形として、あるいは適宜の酸付加塩として採取され
うる。かかる酸付加塩はたとえば中和法、複分解法など
によつて容易に製造され、その形成する酸としては、た
とえば塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、リン酸
、炭酸などの無機塩、またたとえばシユウ酸、コハク酸
、酒石酸、マレイン酸、フマール酸、リンゴ酸、クエン
酸、乳酸、アスコルビン酸、ニコチン酸、.2−フエノ
キシ安息香酸、カプロン酸、バルミチン酸、タンニン酸
などの有機カルボン酸などがあげられる。なお本発明の
原料化合物である一般式()の化合物はフランス化学会
誌(Bull.SOc.Chim.))1967年刊5
83頁記載の方法で合成した一般式()で表わされる1
0−オキソ一9・10−ジヒドロフエナントレン誘導体
を、たとえばギ酸アミドなどと反応させることにより得
られる。
このようにして得られる化合轍1)またはその塩はすぐ
れた鎮痛作用を有し、鎮痛剤などの医薬として有用な化
合物である。
鎮痛剤として用いる場合は成人投与量として通常10〜
1000η/1回程度を錠剤、カプセル剤、散剤、水剤
などとして経口投与するか、注射剤、軟膏剤などの適宜
の剤型で投与することができる。本発明による化合物の
鎮痛効果はたとえば表1に示すごとく、マウスによる鎮
痛効果測定法の1つである酢酸ストレツチング抑制法に
より検定した結果、対象化合物と比較して低用量で顕著
な鎮痛作用を有することが判明した。
以下に、参考例および実施例を挙げて、本発明を具体的
に説明する。
参考例 1 10−アミノ−9・9−ジメチル−9・10一ジヒドロ
フエナントレン10−オキソ一9・9−ジメチル−9・
10−ジヒドロフエナントレン2.41tをホルムアミ
ド2.7f、99%ギ酸1.4fの中に加え、3時間加
熱還流後、苛性ソーダでアルカリ性としベンゼンで抽出
、乾燥、溶媒留去ののち減圧蒸留すると沸点180℃(
2顛Hg)を示す目的化合物1.387を得。
本品のピクリン酸塩はエタノールより再結晶すると融点
205℃を示す黄色柱状晶である。
元素分析:C,6Hl7N−C6H3O7N3として計
算値:Cl58.4l:Hl4.46;Nll2.38 実測値:C、58.20;Hl4.43;Nll2.l
3 実施例 1 10−アミノ−9・9・N−N−テトラメチル9・10
−ジヒドロフエナントレン10−アミノ−9・9−ジメ
チル−9・10ジヒドロフエナントレン1.32fを3
7%ホルマリン2.43tおよびギ酸2.76tと6時
間加熱還流後苛性ソーダでアルカリ性となし、ベンゼン
で抽出、水洗、乾燥ののち塩酸抽出し濃縮乾固する。
エタノールより再結晶すると融点275℃を示す無色針
状晶として目的化合物の塩酸塩0.86fを得。元素分
析:Cl8H2lN−HClとして計算値;Cl75.
ll:Hl7.7O:N;4.87実測値;Cl74.
84:Hl7.73;N;4.73実施例 210−(
4−シクロヘキシルピベラジノ)−9・9−ジメチル−
9・10−ジヒドロフエナントレンN−ビス(2−ヒド
ロキシエチル)シクロヘキシルアミン2.0tをチオニ
ルクロリド6.0yと処理して得られるN−ビス(2−
クロロエチル)シクロヘキシルアミン塩酸塩をトリエチ
ルアミン4t110−アミン−9・9−ジメチル−9・
10ジヒドロフエナントレン2.2Vとエタノール40
m1に加え、封管中150℃に10時間加熱する。
反応終了後溶媒留去し10%炭酸ソーダ水溶液でアルカ
リ性とし、エーテル抽出、水洗、乾燥しアルミナカラム
クロマトグラフイ一を用いて精製すると目的化合物が油
状物として得られる。本品の塩酸塩は酢酸エチル、メタ
ノールより再結晶すると融点214〜215℃を示す無
色プリズム晶である。元素分析;C26H34N2・2
HC1として計算値;Cl59.76;Hl8.ll;
N,6.26実測値:Cl69.82:Hl8.O4:
Nl6.l3実施例 310−(4−シクロヘブチルピ
ペラジノ)−9・9−ジメチル−9・10−ジヒドロフ
エナントレン実施例2と同様にしてN−ビス(2−ヒド
ロキシエチル)シクロヘプチルアミン1.61f7をチ
オニルクロリドと処理、10−アミノ−9・9−ジメチ
ル−9・10−ジヒドロフエナントレン1.34t1.
炭酸ソーダ1.6fをジメチルホルムアミド中140〜
160℃に9時間加熱反応後処理して目的化合物を塩酸
塩として1.42t得。
本品はエタノールより再結晶すると融点193〜196
℃を示す無色針状晶である。元素分析;C27H36N
2・2HC1として計算値;Cl7O、27;Hl8.
3O;Nl6.O7実測値:Cl69.9O:Hl8.
75;Nl5.85実施例 410−(4−シクロオク
チルピペラジノ)−9・9−ジメチル−9・10−ジヒ
ドロフエナントレン実施例3と同様にしてN−ビス(2
−ヒドロキシエチル)シクロオクチルアミン1.72f
より目的化合物1.20tを得。
石油エーテルより再結晶すると融点120℃を示す無色
針状晶である。元素分析;C28H38N2として計算
値;Cl83.54;Hl9.5l;Nl6.96実測
値;Cl83.4l;Hl9.4l:Nl6.75実施
例 510−(4−ヘキシルピペラジノ)−9・9一ジ
メチル一9・10−ジヒドロフエナントレンN−ビス(
2−ヒドロキシエチル)ヘキシルアミン1.9tより実
施例3と同様の方法で処理して目的化合物を塩酸塩とし
て1.17t得。
本品はイソプロパノールより再結晶すると融点175〜
177℃を示す無色針状晶である。元素分析:C26H
36N2・2HC1として計算値;Cl69.47;H
l8.52;Nl6.23実測値;Cl69.4l;H
l8.52;Nl6.l2実施例 610−(4−イソ
プロピルピペラジノ)−9・9−ジメチル−9・10−
ジヒドロフエナントレンN−ビス(2−ヒドロキシエチ
ル)イソプロピルアミン1.87より実施例3と同様に
して処理し、目的化合物を塩酸塩として0.997得。
本品はエタノールリエーテルより再結晶すると無色粉末
状晶で融点215〜216℃を示す。元素分析;C23
H3ON2・2HC1として計算値:C、67.80;
H、7.92;N、6.88実測値;C、67.58;
Hl8.O3;Nl6.92実施例 710−(4−ア
リルピペラジノ)−9・9−ジメチル−9・10−ジヒ
ドロフエナントレンN−ビス(2−ヒドロキシエチル)
アリルアミン1.0fより実施例3と同様に処理して目
的化合物を塩酸塩として得る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 〔式中、R_1およびR_2は低級アルキル基を示し、
    R_3およびR_4は低級アルキル基を示すか、▲数式
    、化学式、表等があります▼で4位低級アルキル、低級
    アルケニル又はC_6_〜_8シクロアルキル置換ピペ
    ラジノ基を意味する。 〕で示される10−アミノ−9・10−ジヒドロフェナ
    ントレン誘導体。2 式 ▲数式、化学式、表等があります▼ で示される化合物である特許請求の範囲第1項記載の1
    0−アミノ−9・10−ジヒドロフェナントレン誘導体
    。 3 式 ▲数式、化学式、表等があります▼ で示される化合物である特許請求の範囲第1項記載の1
    0−アミノ−9・10−ジヒドロフェナントレン誘導体
    。 4 一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ 〔式中、R_1およびR_2は低級アルキル基〕で表わ
    される10−アミノ−9・10−ジヒドロフェナントレ
    ン誘導体にアルキル化剤を反応させることを特徴とする
    一般式▲数式、化学式、表等があります▼ 〔式中、R_3およびR_4は低級アルキル基を示すか
    、▲数式、化学式、表等があります▼で4位低級アルキ
    ル、低級アルケニル又はC_6_〜_8シクロアルキル
    置換ピペラジノ基を意味する。 R_1およびR_2は前記と同意義を示す。〕で表わさ
    れる10−アミノ−9・10−ジヒドロフェナントレン
    誘導体の製造法。
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