JPS59518B2 - アダマンタンユウドウタイノセイゾウホウホウ - Google Patents

アダマンタンユウドウタイノセイゾウホウホウ

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JPS59518B2
JPS59518B2 JP50005903A JP590375A JPS59518B2 JP S59518 B2 JPS59518 B2 JP S59518B2 JP 50005903 A JP50005903 A JP 50005903A JP 590375 A JP590375 A JP 590375A JP S59518 B2 JPS59518 B2 JP S59518B2
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JP
Japan
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adamantanecarbonyl
adamantylmethyl
piperazine
chloroform
reaction
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JP50005903A
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佳 栗崎
文忠 山本
道雄 杉本
博三 菅原
潔 渡辺
康夫 藤本
幸作 本名
承二 龍
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Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
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Priority to GB51976A priority patent/GB1474162A/en
Priority to DE2600668A priority patent/DE2600668C2/de
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【発明の詳細な説明】 本発明は新規物質である式 (こkで、(P)および(Q)はメチレン基あるいはカ
ルボニル基を示す。
た〜し、(P)および(Q)の少なくとも一方はカルボ
ニル基である。)で示されるアダマンタン誘導体の製造
方法に関するものである。従来からアダマンタンおよび
その誘導体は天然には石油中に含まれていることが知ら
れており、その特異的な構造から脂溶性が大きく、しか
も生体に対する毒性が低いという性質を有するため、有
用な医薬品あるいはその中間体等としてその将来性が期
待されていた。
本発明者らは、上記観点より鋭意研究を重ねた結果、後
述の如く副作用が少なく安全性の高い脳血管拡張剤とし
て著効のある新規物質の開発に成功し、この研究過程に
おいて当該新規物質の前駆体として有用な数種のアダマ
ンタン誘導体の製法を検討し、本発明を完成するに至つ
たものである。
すなわち、本発明は式(こXで、(P)はメチレン基あ
るいはカルボニル基を示す。
)で示される化合物と式 (こkで、(Q)はメチレン基あるいはカルボニル基を
示す。
)で示される化合物とを反応させることを特徴とする式
で示される新規なアダマンタン誘導体の製造方法である
本発明の方法における反応は縮合反応であり、式で示さ
れる化合物と、式 で示される化合物とは、ほ〜等モルの割合で配合して反
応を行なう。
しかしながら、いずれか一方が過剰であつても反応は進
行する。この反応は溶媒中で行なうことが好ましく、そ
の場合、溶媒としてテトラヒドロフラン等の環状エーテ
ル、イソプロパノール等のアルコールまたはクロロホル
ム等の・・ロゲン化炭化水素などを使用することが適当
である。また、この反応に際しては必ずしも脱・・ロゲ
ン化水素剤を必要としない。しかし、反応速度を高める
ため、あるいは反応生成物の分離等の後処理を容易にす
る意味において、通常は脱ハロゲン化水素剤としてトリ
エチルアミン等の第三級アミンなどを使用することが有
効である。この場合、脱・・ロゲン化水素剤は生成する
目的物の1〜1.5倍量(モル比)の範囲で使用するこ
とが好ましい。なお、本発明のより具体的な縮合条件は
、前記式における(P)および(Q)の内容に応じて選
定すべきである。
以下に三態様のそれぞれについて説明する。(P)、(
Q)が共にカルボニル基である場合、即ちN−(1−ア
ダマンタンカルボニル)−ピペラジンとシンナモイルク
ロリドから新規物質であるN−(1−アダマンタンカル
ボニル)−N′−シンナモイルピペラジンを得る反応は
、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素を溶媒として用
いることが好ましい。
また、反応温度はO℃ないし室温とし、シンナモイルク
ロリドをN−(1−アダマンタンカルボニル)−ピペラ
ジンに対して1.4倍モル程度の割合で用い、還流下で
反応を完結させることにより目的生成物を定量的に得る
ことができる。反応終了後、反応混合物から目的物たる
N(1−アダマンタンカルボニル)−N′−シンナモイ
ルピペラジンの分離は、たとえば反応混合物溶液を沈澱
口別し、アルカリ洗浄および水洗を行ない、乾燥後、溶
媒を留去し、得られた固体をメタノールにより再結して
行なうことができる。
次に、(P)がメチレン基を示し、(Q)がカルボニル
基を示す場合、即ちN−(1−アダマンチルメチル)−
ピペラジンとシンナモイルクロリドから新規物質である
N−(1−アダマンチルメチル)−N′−シンナモイル
ピペラジンを得る反応は、好ましくはテトラヒドロフラ
ン等の環状エーテルを溶媒として用い、室温にて約2時
間反応させることによつて、目的物を十分生成すること
ができる。反応終了後、反応混合物から目的物たるN(
1−アダマンチルメチル)−N′−シンナモイルピペラ
ジンの分離は、前記の場合と同様にして行なうことがで
きる。
(P)がカルボニル基を、また(Q)がメチレン基を示
す場合、即ちN−(1−アダマンタンカルボニル)−ピ
ペラジンとシンナミルクロリドから新規物質であるN−
(1−アダマンタンカルボニル)−マーシンナミルビペ
ラジンを得る反応は、好ましくはイソプロパノール等の
アルコール類を溶媒として用いる。
また、該反応は室温で十分進行し、シンナミルクロリド
をN−(1−アダマンタンカルボニル)−ピペラジンに
対して1.4倍モル程度の割合で用い、還流下で反応を
行なうことが望ましい。反応終了後、反応混合物から目
的物たるN−(1−アダマンタンカルボニル)−N′−
シンナミルピペラジンを分離するには、たとえば、反応
混合物溶液を沈澱、口別し、溶媒を留去して残渣をクロ
ロホルムに溶かし、シリカ・カラムクロマトグラフイ一
を行ない、得られた目的物をエタノールにて再結するこ
とによつて行なうことができる。
次に、本発明の方法で原料として用いられる式で表わさ
れる化合物は、具体的には前述の如くN−(1−アダマ
ンタンカルボニル)−ピペラジンおよびN−(1−アダ
マンチルメチル)−ピペラジンであるが、これらの化合
物は共に本発明者らによつて開発された新規化合物であ
り、その製造法の例を示せば次のとおりである。まず、
N−(1−アダマンタンカルボニル)ピペラジンについ
て述べれば、アダマンタンを原料として公知方法により
ギ酸と硫酸を反応させ、1−アダマンタン酸を得、次い
でこれを塩化チオニルにてクロル化して得られる公知物
質である1一アダマンタン酸クロリドとピペラジンを用
い、後者を大過剰(例えば10倍モル程度)の割合で、
クロロホルム等のハロゲン化炭化水素溶媒中、室温下で
縮合反応を行なつて製造することができる。
次に、N−(1−アダマンチルメチル)−ピペラジンに
ついては、上記の方法によつて得られたN−(1−アダ
マンタンカルボニル)−ピペラジンを一般には、テトラ
ヒドロフラン等の環状エーテルなどの溶媒中で、還元剤
として水素化アルミニウムリチウムなどを用いて、0℃
ないし室温で還元反応を行なつて得ることができる。ま
た、アダマンタンを原料としてギ酸と硫酸を反応させ、
1−アダマンタン酸を合成し、次いでこれを還元し、そ
の後ハロゲン化して得られた公知物質である1−アダマ
ンチルメチルハライドとピペラジンを用い、後者を過剰
(例えば6倍モル程度)にして無溶媒、封管中又は密封
系で温度150〜300℃に加熱し、縮合することによ
つても製造することができる。一方、本発明の方法にお
いて、他の原料として用いられる式で表わされる化合物
は、具体的にはシンナモイルクロリドおよびシンナミル
クロリドであるが、これらの化合物は共に公知物質であ
り、本発明の方法に用いるにあたつては市販品を充当す
ることもできるし、また、公知方法、例えばシンナモイ
ルクロリドについては、ベンズアルデヒドとアセトアル
デヒドからクライゼン縮合によりケイ皮アルデヒドを得
、次いでこれを酸化およびクロル化する方法などによつ
て製造することができ、一方シンナミルクロリドについ
ては、上記と同様のクライゼン縮合により得られたケイ
皮アルデヒドを還元し、さらにクロル化する方法などに
よつて製造することができる。
なお、本発明の方法に使用する上記の原料物質は、叙上
の製造方法によつて入手したものに限定されるべきでな
いことはもとよりである。
本発明の方法によつて得られる新規なアダマンタン誘導
体〔N−(1−アダマンタンカルボニル)一N′−シン
ナモイルピペラジン、N−(1−アダマンチルメチル)
−N′−シンナモイルピペラジンおよびN−(1−アダ
マンタンカルボニル)−N′一シンナミルピペラジン〕
は、水素化アルミニウムリチウム等の還元剤を用いて還
元してカルボニル基をメチレン基に変換することにより
、全て同一の物質、N−(1−アダマンチルメチル)−
N′−シンナミルピペラジンを与える。
このN−(1−アダマンチルメチル)−N′−シンナミ
ルピペラジンは過度の血圧降下作用などの副作用が少な
く、また毒性も小さく、脳血管拡張剤としてすぐれた薬
理効果を示すものである。
したがつて、本発明は該化合物の製造に際し、その前駆
体を提供する方法として極めて有用なものである。以下
、本発明の方法を実施例と共に、さらに詳7く説明する
尚、実施例で使用する原料の調製j法を参考例として示
す。≧考例 1 ) 1−アダマンタン酸の製法 101の30フラスコに2350y(24モル)の98
%濃硫酸と500m1の四塩化炭素および68t(0.
5モル)のアダマンタンを入れてよく攪拌し、氷で17
〜19℃に冷やしながらこの中に98%ギ酸を5m1加
えた。
次に、98〜100%ギ酸、275t(6モル)にt−
ブチルアルコール148y(190m112モル)を溶
かした溶液を滴下した。滴下時間は2時間であり、温度
は17〜25℃に保つた。さらに、30分間攪拌した後
、砕いた氷を3500y加えて、有機層を分離し得られ
た水層を500m1の四塩化炭素で3回抽出した。
四塩化炭素層を集めて15Nのアンモニア水550m1
で洗い、1−アダマンタン酸アンモニウム塩をブフナー
ロートで沢過した。得られた固体を冷やしたアセトン1
00m1で洗い、1250m1の水に懸濁し、これに1
2N塩酸125m1を加えて、500m1のクロロホル
ムで抽出した。クロロホルム層を無水硫酸ナトリウムで
乾燥し、F過後、溶媒を減圧下で留去すると粗1−アダ
マンタン酸が約807得られた。これをメタノール一水
(3:1)溶液より再結し1−アダマンタン酸68yを
得た。得られた1.−アダマンタン酸の融点を測定した
ところ175〜177℃であり、収率は75%であつた
。2) 1−アダマンタン酸クロリドの製法前記(1)
の方法によつて得られた1−アダマンタン酸18yに塩
化チオニル50miを冷却しながら加え、該混合物を3
0分間還流加熱した後、過剰の塩化チオニルを減圧下で
除去した。
次に、乾燥ベンゼンを30m1ずつ2回加えて塩化チオ
ニルを痕跡まで除いた後、無水エーテル30m1を加え
て留去した。これにより1−アダマンタン酸クロリド1
9.2fが帯褐白色固体として得られた。生成物の融点
は46〜47℃、収率は約92%であつた。:3) N
−(1−アダマンタンカルボニル)−ピペラジンの製法
無水ピペラジン21.677を30m1のクロロホルム
に溶かして常温で攪拌しながら、(2)で得られた1−
アダマンタン酸クロリド5.5yのクロロホル譚液20
m1を滴下した。
さらに、2時間撹拌した後、沈澱を沢別し、沢液を5%
水酸化ナトリウム水溶液50m1、次いで水200m1
で洗浄した後、クロロホルム層を乾燥し、減圧下でクロ
ロホルムを留去した。残渣をシリカ・カラムクロ÷トグ
ラフイ一(展開液クロロホルムーメタノ一〃)楢狛つた
。得られたN−(1−アダマンタンカルボニル)−ピペ
ラジンの融点は134〜136℃、収率は60%であつ
た。新規物質、N−(1−アダマンタンカルボニル)ピ
ペラジンの分析結果は次の通りである。
なお、図1には当該化合物のマススペクトルを、図2に
は赤外線吸収スペクトルを、また図3には核磁気共鳴ス
ペクトルを示す。N−(1−アダマンタンカルボニル)
−ピペラジンの分析結果(1)元素分析値 (2)質量分析結累 計算値 248 MassM+ 248 (3)赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)による吸
収域3300cm−1 (−NH)、1610cTn−
1(アミド)、1415、135011150cTn−
1 (アダマンタン)(4)核磁気共鳴(溶媒:重クロ
ロホルムCDCl3)による吸収域8.26τ(S.6
H、δ−CH2)、 8.00τ(S.9Hlβ−CH2+γ−CIJ)、7
.51τ(S.lHl−N旦)、7.14τ(T.J一
4.0Hz14H,.a−C旦,)、6.34τ(S.
J4,OHzl4H,.b−C旦,)(5)構造式 以上の実験結果より当該化合物の構造式は次のとおりで
あることがわかる。
(6)融点134〜136℃ 実施例 1 N−(1−アダマンタンカルボニル)−N′−シンナモ
イルピペラジンの製法参考例1で得られたN−(1−ア
ダマンタンカルボニル)−ビペラジン0.5yと、トリ
エチルアミン0.3m1を20m1のクロロホルムに溶
かし、0℃で攪拌しながらシンナモイルクロリド0.4
7Vのクロロホルム溶液10m1を滴下した。
滴下後、還流下で4.5時間反応を行ない次に室温に戻
した後、生成した沈澱を▲別し、次いでf液を5%水酸
化ナトリウム水溶液および水で各々洗浄した。洗浄後、
乾燥したのち、減圧下で溶媒を留去し、得られた固体を
メタノールより再結して、N−(1−アダマンタンカル
ボニル)−N/−シンナモイルピペラジンの淡黄色結晶
を得た。生成物の融点は220℃、収率は約100%で
あつた。得られたN−(1−アダマンタンカルボニル)
N′−シンナモイルピペラジンの分析結果を次に示す。
なお、図4には当該化合物のマススペクトルを、図5に
は赤外線吸収スペクトルを、また図6には該磁気共鳴ス
ペクトルを示す。N−(1−アダマンタンカルボニル)
−N′−シンナモイルピペラジンの分析結果(1)元素
分析値 (2)質量分析結累 計算値 378 MassM+ 378 (3)赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)による吸
収域165011610c1n−1 (アミド)、16
00115801140011010(TIL−1\(
フエニル)、970?−1 (トランス C=)、76
01700?−1 (モノ置換フエニル)、14201
1350、1160CTfL1(アダマンタン)(4)
核磁気共鳴(溶媒:重クロロホルムCDCl3による吸
収域) 8.24τ(8.6H1δ−C旦,)、 7.96τ(S.9Hlβ−C旦,+γ−C旦)、6.
26τ(S.8H,.a−C旦,+b−C旦,)、3.
08τ(D.J−16Hz11H,.旦(2))、2.
26τ(D.J−16Hz11H,.U(1))、2.
50τ(M.5Hlフエニル)(5)構造式 以上の実験結果より当該化合物の構造式は次のとおりで
あることがわかる。
{6)融点220℃ 参考例 2 (1) 1−アダマンチルメチルアルコールの製法50
0m1の乾燥エーテル中に15yの水素化アミニウムリ
チウムを入れて撹拌し、この中に参考例1(1)の方法
によつて得られた1−アダマンタン酸54.07(0.
3モル)を500m1の乾燥エーテルに溶かした液を温
和な還流を持続できる速度(約2.5時間)で滴下した
滴下後、さらに2時間還流した。次いで、室温に冷やし
、これに75mjの蒸留水を注意深く添加し、続いて3
.00aの5N一硫酸および500aのエーテルを加え
た。次に、このエーテル層を分離し、水層をさらに30
0m1のエーテルで一回抽出した後、このエーテル層を
集めて、水、飽和された重炭酸ナトリウム水溶液、水の
順で洗浄してから無水硫酸マグネシウムで乾燥した。こ
のエーテル層を蒸発し、得られた固体をメタノール−水
で再結したところ、1−アダマンチルメチルアルコール
が477得られた。得られた1アダマンチルメチルアル
コールの融点は114〜116℃であり、収率は94%
であつた。(2) 1−アダマンチルメチルフロミドの
合成臭化亜鉛39t(0.17モル)に臭化水素酸29
.8W11(約4.7%、0.17モル)を加えた溶液
に前記(1)の方法で得られた1−アダマンチルメチル
アルコール11.57(0.069モル)を添加した後
、11時間還流した。室温に冷やした後、この中に水2
00W11を入れ、300m1のエーテルで2回抽出し
た。エーテル層を5%の重炭酸ナトリウム水溶液100
m1および水100m1で洗浄した後、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥し、F過した。次いで、減圧下でエーテル
を留去した。得られた固体をメタノールで再結または昇
華(1mmHg、75℃)することにより精製したとこ
ろ、1−アダマンチルメチルプロミドが13t得られた
。生成物の融点は37〜39℃であり、収率は84%で
あつた。(3) N−(1−アダマンチルメチル)−ピ
ペラジンの製法10m1のオートクレーブ中に前記(2
)で得られた1−アダマンチルメチルプロミド0.5t
(0.0022モル)と無水ピペラジン1.137(0
013モル)とを入れてアルゴン置換し、オイルバス中
200℃で20時間加熱した。
これを室温に放冷した後100m1のクロロホルムに溶
かし、20m1の水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾
燥した後、▲過し、減圧下でクロロホルムを留去した。
得られた試料はシリカ・カラムクロマトグラフイ一(展
開液はクロロホルム−メタノール系)により精製した。
得られたN−(1−アダマンチルメチル)ピペラジンは
アセトンにより再結した。
生成物の融点は107〜109℃であり、収率は58%
であつた。N−(1−アダマンチルメチル)−ピペラジ
ンの分析結果を次に示す。
なお、図7には当該化合物のマススペクトルを、図8に
は赤外線吸収スベクトルを、また図9には核磁気共鳴ス
ペクトルを示す。N−(1−アダマンチルメチル)−ピ
ペラジンの分析結果(1)元素分析値 (2)質量分析結累 計算値 234 Ma8sN0.M+ 234 (3)赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)る吸収域
によ 1450、13601113011010cTn−1
(アダマンタン)(4)核磁気共鳴(溶媒:重クロロホ
ルム CDCl3)による吸収域8.50τ(S.6H
、β−C旦,)、 8.32τ(S.6H、δ−CH2)、 8.08τ(S.5Hlγ−C旦+ClI2−N)、7
.84τ(S.lH、−NH)、7.56τ(T.4H
lb−C旦,)、7.12τ(T.4H,.a−CH2
)(5)構造式以上の実験結果より当該化合物の構造式
は次のとおりであることがわかる。
(6)融点107〜109℃ 実施例 2 参考例2で得られたN−(1−アダマンチルメチル)−
ピペラジン4.6f(0.02モル)とトリエチルアミ
ン2y(0.02モル)を100m1のテトラヒドロフ
ランに溶かし、0℃でシンナモイルクロリド3.3t(
0.02モル)のテトラヒドロフラン溶液40m1を滴
下した。
さらに、室温で2時間撹拌した後沈澱を▲別し、▲液を
水100m1、5%水酸化ナトリウム水溶液150m1
、水100m1の順で洗浄した。洗浄後、乾燥して、減
圧下で溶媒を留去し、得られた固体をエタノールで再結
して、N−(1−アダマンチルメチル)−N′−シンナ
モイルピペラジンの結晶を得た。生成物の融点は123
〜125℃、収率は70%であつた。得られたN−(1
−アダマンチルメチル)−N′シンナモイルピペラジン
の分析結果を次に示す。なお、図10には当該化合物の
マススベクトルを、図11には赤外線吸収スペクトルを
、また図12には核磁気共鳴スペクトルを示す。N−(
1−アダマンチルメチル)−N′−シンナモイルピペラ
ジンの分析結果(1)元素分析値 (2)質量分析結累 計算値 364 Ma8sN0.M+ 364 (3)赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)による吸
収域1640c7n−1 (アミド)、1610、15
70、150011490、1410、1010CTf
L−1 (フエニル)、970CfIL−1\ /
(トランス C−C )、760、700/
\ ) S礪5 (モノ置換フエニル)、1
450、134011130cTrL−1 (アダマン
タン)(4)核磁気共鳴(溶媒:重クロロホルム CD
Cl3)による吸収域8.48τ(S.6H、β−C旦
,)、 8.32τ(S.6Hlδ−C旦,)、 8.02τ(S.5Hlγ−C旦+C旦,−N)、7.
50τ(T.J=4Hz、4H.b−C旦,)、6.3
2τ(T.J=4Hz14H,.aCU2)、3.12
τ(D.J=16Hz11H1旦(2))、2.32τ
(D.J−16HZ11H1旦(1))、2.50τ(
M.5Hlフエニル)(5)構造式以上の実験結果より
当該化合物の構造式は次のとおりであることがわかる。
(6)融点 実施例 3 123〜125℃ 参考例1で得られたN−(1−アダマンタンカルボニル
)−ピペラジン0.5yとトリエチルアミン0.3m1
を10m1のイソプロパノールに溶かして攪拌した後、
静置したまkシンナミルクロリド0.46yを静かに加
えた。
その後、還流下で10時間反応を行なつた。次いで、沈
澱を沢別し、イソプロパノールを減圧下で留去した。残
渣をクロロホルムに溶かし、水洗、乾燥した。減圧下で
クロロホルムを留去し、残渣をシリカ・カラムクロマト
グラフイ一(展開液クロロホルムーメタノーム)を行な
い、得られたN−(1−アダマンタンカルボニル)−N
′−シンナミルピペラジンはエタノールで再結した。生
成物の融点は108〜109℃、収率は41%であつた
。得られたN−(1−アダマンタンカルボニル)−N′
−シンナミルピペラジンの分析結果を次に示す。
なお、図13には当該化合物のマススペクトルを、図1
4には赤外線吸収スペクトルを、また図15には核磁気
共鳴スペクトルを示す。N−(1−アダマンタンカルボ
ニル)−N仁シンナミルピペラジンの分析結果(1)元
素分析値 計算値実測値 炭素79.08%78.40% 水素 8.85% 8.83% 窒素 7、69% 7.56% (2)質量分析結果 計算値 364 MassN0.M+ 364 {3)赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)による吸
収域1620礪−1 (アミド)、160011595
、1500、1450、1020(7L−1(フエニル
)、970CIrL−1 (トランスC=C )、7
50、700CTrL−1 (モノ置換フエニル)、1
410、1350、1150crfL−1 (アダマン
タン)(4)核磁気共鳴(溶媒:重クロロホルム CD
Cl3)による吸収域8.28τ(S.6Hlδ−C旦
,)、 8,00τ(S.9Hlβ−C旦,+r−C旦)、7.
55τ(T.J−4.0Hz、4H.a−C旦,)、6
.86τ(D.J−6.0Hz12H、−C旦,N)、
6.30τ(T.J−4Hz14H..bCJ{2)、
3.70τ(M.2H、ビニル)、2.70τ(M.5
Hlフエニル)(5)構造式 以上の実験結果より当該化合物の構造式は次のとおりで
あることがわかる。
(6)融点108〜109℃ (7)溶解性 新規化合物N−(1−アダマンタンカルボニル)−N′
−シンナミルピペラジンの酒石酸水溶液に対する溶解性
を検討するため当該新規化合物に対して、2、4、6、
8倍モルの酒石酸を加えた水溶液をそれぞれつくり、各
水溶液に対して当該化合物をその濃度が0.25wt%
となるように加え、該水溶液を80℃に加温し、室温(
約2『C)まで放冷した後、溶解状態を調べた。
その結果、当該化合物は上記の各酒石酸水溶液に対して
すべて不溶であることがわかつた。応用例 1 実施例1で得られたN−(1−アダマンタンカルボニル
)−N′−シンナモイルピペラジン1fを20T!11
のテトラヒドロフランに溶かし、0℃で水素化アルミニ
ウムリチウム粉末0.247を徐々に加えた。
次に、還流下で4時間反応を行なつた後、0℃に冷やし
た。O℃で注意しながら水を加えて有機層を分離し、減
圧下で溶媒を留去した残渣をクロロホルムに溶かし、水
洗、乾燥後、減圧下でクロロホルムを留去した。残渣に
ついてシリカ・カラムクロマトグラフイ一(展開液クロ
ロホルム−メタノール)を行なうとN−(1−アダマン
チルメチル)−N′−シンナミルピペラジンが得られた
。生成物の融点は85〜87℃、収率20%であつた。
応用例 2 実施例2で得られたN−(1−アダマンチルメチル)−
N′−シンナモイルピペラジン27,″(0.005モ
ル)を20m1のテトラヒドロフランに溶かし、O℃で
攪拌しながら水素化アルミニウムリチウム粉末0.31
7(0.008モル)を徐々に加えた。
次に、還流下で3時間反応を行なつた後0℃とし、水1
0m1を加えて有機層を分離した。水洗、乾燥後、減圧
下で溶媒を留去した残渣について、シリカ・カラムクロ
マトグラフイ一(展開液クロロホルム−メタノール)を
行ない、得られたN−(1−アダマンチルメチル)−N
′−シンナミルピペラジンをエタノールより再結した。
生1成物の融点は85〜87℃、収率40%であつた。
応用例 3実施例3で得られたN−(1−アダマンタン
カルボニル)−N′−シンナミルピペラジン0.9f(
0.0025モル)を15m1のテトラヒドロフランに
溶かし、これにO℃で水素化アルミニウムリチウム粉末
0.14y(0,0037モル)を加えた。
次に、還流下で9時間反応を行なつた後、O℃に冷やし
、この中に水10m1を徐々に加えて有機層を分離し、
乾燥後、減圧下で溶媒を留去した。残渣をシリカ・カラ
ムクロマトグラフイ一(展開液クロロホルム−メタノー
ル)を行ない、得られたN−(1−アダマンチルメチル
)−N′−シンナミルピペラジンをエタノールで再結し
た。生成物の融点は85〜87℃、収率は55%であつ
た。応用例1〜3で得られた新規物質N−(1−アダマ
ンチルメチル)−N′−シンナミルピペラジンの分析結
果および薬理効果を次に示す。なお、図16には当該化
合物のマススペクトルを、図17には赤外線吸収スペク
トルを、また図18には核磁気共鳴スペクトルを示す。
N−(1−アダマンチルメチル)−N′−シンナミルピ
ペラジンの分析結果(1)元素分析値 (2)質量分析結累 計算値 350 MassN0.M+ 350 (3)赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)による吸
収域16001158011500114501108
011010cTn−1 (フエニル)、970(:I
l−1 (トランス ,C−C3)、750、7000
!RL−1 (モノ置換フエニル)、14501135
011150cTn−1 (アダマンタン)(4)核磁
気共鳴(溶媒:重クロロホルム CDCl3)による吸
収域8.52τ(S.6Hlβ−C旦,)、 8.36τ(S.6Hlδ−CU2)、 8.08τ(S.5H、γ−C旦+Ma−C旦,)、7
,52τ(S.8H.a−CH2+b−CH2)、6.
90τ(D.J=4,0Hz12H,.McC旦,)、
3.70τ(M.2Hlビニル)、2.70τ(M.5
Hlフエニル)(5)構造式 以上の実験結果より当該化合物の構造式は次のとおりで
あることがわかる。
(6)融点85〜87℃ N−(1−アダマンチルメチル)−N′−シンナミルビ
ペラジンの薬効について、脳血管拡張剤として市販され
ているシンナリジン(Cinnarizine)と対比
して調べた。
比較薬理結果は下記の通りである。(1)急性毒性 マウスのUp&DOwn法によるLD5O値は、次の通
りである。
(2)摘出平滑筋の収縮に対する作用 摘出平滑筋に対するアドレナリン等の収縮物質による収
縮作用がN−(1−アダマンチルメチル)−N′−シン
ナミルピペラジンおよびシンナリジンの投与により、ど
の程度抑制されるかを調べた。
結果は次の通りである。実験の結果、N−(1−アダマ
ンチルメチル)−N″−シンナミルピペラジンの平滑筋
弛緩作用が認められた。
(3)血流量に対する作用 体重約3kgのネコを用いて、脳血流量および筋血流量
に対する作用を検討した。
その結果、N−(1−アダマンチルメチル)−N′−シ
ンナミルピペラジン1η/Kgで大脳皮質血流量を明ら
かに増加せしめ、シンナリジン1〜/Kgによる作用よ
りも優れていた。一方、筋血流量(腓腹筋血流量および
深部頭筋血流量)に対してもN−(1−アダマンチルメ
チル)−N′−シンナミルピペラジンは明らかな増加作
用を示し、シンナリジンの作用よりも著明であつた。(
4)血圧降下作用 血圧に対してシンナリジンは0.5〜/Kgですでに明
らかな降下を示したが、N−(1−アダマンチルメチル
)−N/−シンナミルピベラジンは、5ワ/Kg以上で
初めて降下作用を示した。
したがつて、本物質はシンナリジンに比べて血圧降下作
用が明らかに弱いので安全性も高いことが推測される。
【図面の簡単な説明】
図1はN−(1−アダマンタンカルボニル)ピペラジン
のマススペクトルを、図2は当該化合物の赤外線吸収ス
ペクトルを、図3は当該化合物の核磁気共鳴スペクトル
をそれぞれ示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (こゝで、(P)はメチレン基あるいはカルボニル基を
    示す。 )で示される化合物と式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (こゝで、(Q)はメチレン基あるいはカルボニル基を
    示す。 )で示される化合物とを反応させることを特徴とする式
    ▲数式、化学式、表等があります▼ (こゝで、(P)および(Q)は上記に定義したとおり
    である。 たゞし、(P)および(Q)の少なくとも一方はカルボ
    ニル基である。)で示されるアダマンタン誘導体の製造
    方法。
JP50005903A 1975-01-13 1975-01-14 アダマンタンユウドウタイノセイゾウホウホウ Expired JPS59518B2 (ja)

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JP50005903A JPS59518B2 (ja) 1975-01-14 1975-01-14 アダマンタンユウドウタイノセイゾウホウホウ
US05/641,232 US4001223A (en) 1975-01-13 1975-12-16 Adamantane-piperazine derivatives
FR7600055A FR2297046A1 (fr) 1975-01-13 1976-01-05 Derives d'adamantane et leur application
GB51976A GB1474162A (en) 1975-01-13 1976-01-07 Adamantane derivatives
DE2600668A DE2600668C2 (de) 1975-01-13 1976-01-09 N-(1-Adamantylmethyl)-N'-cinnamylpiperazin, Verfahren zu dessen Herstellung und dieses enthaltende Arzneimittel

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6249924A (ja) * 1985-08-23 1987-03-04 ジエ−ムス フエイ 集塵ダクト吸引圧制御方法及び装置

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