JPS6067652A - 合金層の形成方法 - Google Patents

合金層の形成方法

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JPS6067652A
JPS6067652A JP17399483A JP17399483A JPS6067652A JP S6067652 A JPS6067652 A JP S6067652A JP 17399483 A JP17399483 A JP 17399483A JP 17399483 A JP17399483 A JP 17399483A JP S6067652 A JPS6067652 A JP S6067652A
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Toshisada Aoyama
青山 敏貞
Sanezumi Nagai
長井 実純
Ichiro Kono
一郎 河野
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C10/00Solid state diffusion of only metal elements or silicon into metallic material surfaces
    • C23C10/28Solid state diffusion of only metal elements or silicon into metallic material surfaces using solids, e.g. powders, pastes
    • C23C10/30Solid state diffusion of only metal elements or silicon into metallic material surfaces using solids, e.g. powders, pastes using a layer of powder or paste on the surface

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、金属材料表面硬化技術、特に金属セメンチー
ジョン法の改良方法に関するものであり、金塊セメンチ
ージョン法にお゛ける各成分間の接触、拡散浸透を改善
した新規な1“塗膜法」とも称すべき、金属表面硬化技
術における全く新規な手段を提供するものである。
現在工業界において実用されている金属は周知のように
1純金稙」と、1釉もしくはそれ以上の純金属元素、更
に水素、ホウ素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄などの
、いわゆる非金属元素の1種、もしくはそれ以上を含有
した「合金」から成っている。しかも一般に工業用原料
として単K「銅」あるいは「アルミニウム」などの純金
属名で呼ばれているものの大部分は夕月ずつの他種金属
、もしくは非金属を含有していて厳密にいえば「合金」
である。
いま、金属の一般的性質を通覧すると「合金」の方が一
般にその主原料の純金へよりも強Infxらびに硬度な
どが高く、更にその金属の融解、鋳造までを含めた加工
時の熱的及び化学的変化に対する抵抗性も大きい。
しかし、金属材料を鋳、鍛造を含めた変形及び切削など
の方法によって加工する場合、材料の硬度溶融点は低い
方が好ましい。従ってもし、加工容易な金属原羽料を変
形成形した後に、その製品が、外界からの機械的、熱的
もしくは化学的な作用を受ける表面層の硬化、強力化が
可能であれば工業的に極めて有利であることは明白であ
る。この目的のために従来工業界において広く研究、応
用されているのがいわゆる「金属表面硬化技術」である
。その代表的なものとして「浸炭法」、「窒化法」、「
浸硫窒化法」などと共に行われているのが[金属セメン
チー7ヨン法」もしくは「金属浸透めっき法」と呼ばれ
ている方法である。しかもこの方法の中で最も広く行わ
れているものは、いわゆる「粉末法」である。この「粉
末法Jとは表面を硬化したい金属製品を、(i)金属も
しくは非金属粉末に、例えば塩化アンモニウムのような
、分解によって発生ずる気化成分を利用して金属表面に
化学反応を起こさせ、目的材料の浸透を促進させるだめ
の1添加剤」、及び(11)砂もしくはアルミナ粉末の
ような、原料混合物の局部的溶融、焼結などを防止する
だめの「焼結防止剤」を添〃lし、 還元性ガスもしく
は不活性ガス中で、上記混合物の溶融点以下の温度で処
理するものである。安するに同法は金属もしくは非金属
の粉末を金属製品の表面に接触させ、その内部への拡散
浸透によってその表面に合金属を形成させる技術である
そもそも、金属が他種の金属もしくは非金塊と合金を造
るのは、その成分間に固溶体もしくは化合物が生成する
か、又は互いに固溶し合わない成分の場合は、その成分
が金相学的に均一に分散し、特定の構造に配置されるか
である。そのいずれによるにせよ、合金相の形’ilj
 &!酸成分での元素原子の移動入替りがその主体をな
しているから、上記のように、添加金属もしくは非金属
を固形粉末のまま、しかも、それを純粋相としてでげな
く各種添〃口助剤の共在によって、目的金属表面への完
全な接触が阻害された状況で金属面と接触させるだけで
、原子間の移動、交換を行わせることの困難は想像に余
るものである。実際、金属セメンチージョン法が数時1
1JJの高温処理を必侠とするのは当然で、上記条件で
実用的な合金属が形成されるのはむしろ驚異というべき
である。こうした不利な条件下の方法であるKもか\わ
らず、これらの方法が実用されているのは従来他に適当
な工業的手段がなかったからである。
本発明は、上述のとおりこの[金九セメンチージョン法
」における各成分間の接触、拡散浸透を画期的に改善し
た、従来未開発の1−塗膜法」とも称すべき、金属表面
硬化技術における全く新規な手段を提供するものである
本発明者の1人は、新規な構想に基つく耐熱性塗料の研
究中、特定の化学構造を有する造膜性有機高分子化合物
の有機溶剤溶液もしくはその水性エマルションヲ用い、
mR用用層ルミニウムペースト加えた原液を、懲き鋼板
、例えばJIS G3141(5PCC−8B )板上
に塗料し、室温において自然乾燥後、これを電気炉中で
400〜450 ’Cに加熱したところ、塗膜中の樹脂
成分は完全に揮散消失し、後に残ったアルミニウム層は
鋼板面に密着し、金属研磨剤で研嵐すればめっき面に準
じる平滑なアルミニウム膨面が得られることを確認した
。周知のように、金属アルミニウムの溶融点は約660
00であり、アルミニウム金凧の鉄中への拡散による鉄
−アルミニウム合金の生成に&1従米800 ’C以上
の加熱が必要とされていたことから、この400〜45
0’OKおける加熱によって、その表面に安定なアルミ
ニウムの密着層をもった鋼板が製造できることは全く予
想しえなかった新事実であった(本発明者の特願昭55
−158202号〔特開昭57−82184号〕)。
発明者はこの新事実を次のように理解した:すなわち、
現在市販されている塗料用アルミニウムペーストは業界
では周知のように、金属アルミニウム箔をステアリン酸
及びミネラルスピリット(沸点140〜180’Cの石
油成分)と共にボールミルあるいはスタンプミル中で捧
砕して製造される。アルミニウムは元来、非常に酸化さ
れやすく、従ってミル中での捧砕によって生成した新鮮
な金属面は直ちに完全に酸化被膜で核われるはずである
が、生成と同時に、共在するステアリン酸及びミネラル
スピリットに包まれ、新鮮なま\市販ペースト中に保存
されている。このことは市販アルミニウムペーストをス
テアリン酸及びミネラルスピリットを溶解する親水性有
機浴剤で処理し、直ちに水中に投入すれは発熱しつ\水
と反応して水素ガスの発生することからも明かである。
次に樹脂溶液中にペーストとして配合された新鮮なアル
ミニウム面は乾燥塗膜中でも樹脂層に包まれて保膿され
ているが、配合樹脂の熱分解点以上の加熱によって樹脂
層が熱分解される両開に初めて外界に露出する。しかし
、その時は周囲に充満している還元性の樹脂分解ガスの
ためにすぐには酸化されず、研磨されたま\同じく新鮮
に保たれていた鋼板面に直接に接触し、ここに周知の新
鮮金属面間の異常な物理的密着力が発生し、そのまま固
定したものと推定した。この除殻も必要な条件は両金属
面間に異物の存在しないことで、事実加熱後に分解同形
分の残留する4セリ塩化ビニルその他の樹脂を用いた場
合には、このアルミニウムの均一な密着は困難であった
もし、上記の推定が事実に近いものとすれば、この金属
膜の生成が、従来の各種「金属セメンチージョン法」に
おける浸透用金属もしくは非金属粉末と被浸透金属製品
面との接触条件より、原料間の接近が格段に近距離で、
しかも相互の接触部位が固定されているという極めて有
利な条件であること(工自明である。
そこで、本発明者はまず、前記の、400〜45000
の加熱処理によって形成されたアルミニウム被覆軟鋼板
を再び500°Oにおいて2時間加熱した。その表面は
なお金属アルミニウムの色調光沢を保っていfcが、そ
のアルミニウムー鉄鋼間の密着度は著しく向上し、更に
同品をアルミニウムの融点を越えた750°Cで60分
処理したも0)の表面ば均一な灰黒色となり、その表面
の硬度し丁原軟鋼面よりはるかに高いことを知った。こ
の表面の硬度は、760℃、いわゆる鋼鉄Q)A1 変
態点以上及び以下で繰り返し加熱し、焼入れ、焼なまし
を行っても低下せず、その表面か完全にアルミニウムー
鋼鉄合金層に変化したことを示した。
このアルミニウムー鋼鉄合金層は上記アルミニウムペー
スト含有塗料を塗布した鋼板を直接750℃以上で30
分間〃口熱することによっても形成されることを確認し
た。このアルミニウムー鉄合金層が高温に’16ける酸
化、硫化などに対する抵抗が大ぎいことは周知の通りで
、船舶用ボイラー関係の部品が従来法によって大規模に
製造さitでいる。
次に、更に注目されるべきは、本発明σ)方法を銅系材
料に応用したとぎの効果である。−1なわち、上記アル
ミニウムペーストを含有する(創脂渭液を、例えばJI
SH3100(01100P)σ)銅板に塗付し乾燥後
、650〜800℃で30〜60分間加熱すれば、表面
のアルミニウム色は消失し、黒色の被膜で罹われるが、
これを市販金属研磨剤で研麿すれば、美しい黄銅色光沢
面となり、これを再び700°C以上に加熱してもわず
かに暗色化するだけで、ここにアルミニウムー銅合金、
いわゆるアルミニウム青銅が形成されていることを示し
た。これと同様に準備した塗装銅板を800°Gで60
分間加熱後、引き続き750°Cで150時間加熱した
が、その表面は平滑で暗黄褐色を呈し、これを研麿すれ
ば光沢ある黄金色面となった。これは800°Cで生成
したアルミニウム青銅層の高い耐熱性を示すもので、そ
の際同一試験銅板の樹脂液未塗布部分は加熱中にその内
部まで完全に酸化され、出炉時の動揺でたちまち崩壊し
たのと好対照であった。
本発明の方法によるアルミニウムー銅合金層の生成は純
銅に限らず、各比率の亜鉛を含む黄銅その他の各種銅合
金類においても全く同様に実現できるから、例えば、製
品組織の粗粒化を来たす傾向のあるアルミニウムー黄銅
合金そのものの鋳造を避け、鋳造黄銅製品の表面から本
発明の方法によってアルミニウムを一浸透させ、水中運
転機器の耐キャビテーションーエローヅヨン性を商める
こともできる。
また本発明の方法を精密繊細な加工面を有する銅製装飾
品に実施した結果、その精細な刻面を変形させることな
く美麗なアルミニウム宵銅面が得られ、水沫の合金形成
がいかに均一に進行するかを立証した。
これを要するに、純銅もしくは銅系合金製品の表面に、
本発明の上記アルミニウム含有樹脂液を一般金属塗料と
全く同一の技法で塗装し、乾燥後700°C以上で5−
60分間加熱するという極めて簡単容易な方法で、それ
らの表面に機械的強度と共に、その耐食性、耐熱性の優
れたアルミニウム青銅層を形成させ得る本発明の方法の
工業的応用は印刷用銅版面、その他各釉銅合金製機器の
表面性能の改良のみならず極めて広範囲に及ぶ可能性が
ある。
特に、アルミニウム青銅の蒸気圧は黄銅中の亜鉛より、
はるかに低いから、各種黄銅製品の熱加工に先立ち、本
発明の方法によって、その表面に均一なアルミニウム青
銅の薄層を形成させておけば、黄銅系金属材料の焼なま
し工程に付随して起こる「高温酸化と脱亜鉛」現象に対
する互いに矛盾する防止手段の解決に役立つなどはその
顕著な応用の一例である。
史に、本発明の方法によるアルミニウム合金層形成法は
アルミニウムと合金を形成し得るすべての金属面に応用
できる。その−例としては鉄−クロム系、もしく&丁ニ
ッケルークロム系電熱線の〃1工が挙けられる。鉄−ク
ロム電熱線1柚、2f!1!として実用されている鉄に
クロム及びアルミニウムを添加した合金は極めて高い耐
高温酸化性を示すがそのクロム及びアルミニウムの含有
率を高めて行くと次第に可塑性を失い、その線引及び巻
線加工が困難になる。この場合、まず自由加工域の広い
鉄−クロム系の合金を用いて線引、巻線等を行った後、
その表面に本発明の方法によるアルミニウム含有塗装を
行い、」〕らがしめ加熱するが、あるいは成形品使用時
の発熱によって750 ℃以上に加熱すれは、その表面
に均一なアルミニウム合金層が形成され、電熱線自体の
電気的特性を変化させずに所望の耐高温酸化性を得るこ
とができる。
同じく本発明の方法を、耐高温酸化性の優れたエンケル
−クロム系電熱線に実施ずれはそのuli−の欠点とさ
れる耐硫黄性を向上させることができる。
次に特記したいのは、木兄り」の方法の実施が、その第
一工程において、一般金属用塾料と同等の可撓性のある
塗膜を形成させ得ることである。従って製品の最終〃1
工段階において屈曲もしくは巻込み等による変形を賛す
るものについては、その変形加工前の原材料に塗装し、
必要に応じて変形加工後、加熱してその合金化ケ行うこ
とができる。
例えば上記の電熱線カロエにおいで、本発明の方法によ
って含アルミニウム塗装を施した原線は自由に巻捲成形
できるし、また塗装したま\の合金線自体を市販製品と
することもできる。
以上は、専ら、アルミニウム合金の形成について記載し
たが本発明実施の原料はアルミニウムに限定されるもの
ではない。
例えば、塗料用アルミニウムペーストの一般製法に従い
、塗料用銅粉をボットミル中でステアリン酸及びミネラ
ルスビリントと共に捧砕して銅ペーストを製造し、上記
と全く同様にして銅含有樹脂液を調製した。これを上記
と同じ風ぎ軟鋼板上Km布し、自然乾燥後、500°C
の炉中、特に非酸化性雰囲気中で2時間力ロ熱すれば銅
及び軟銅の溶融点がそれぞれ約1080°C及び約15
00”0であるにもか\わらず軟鋼板上に密着銅色層と
、その下に灰黒色の銅−鉄合金層が生成し、同一加熱試
験板の未塗装部分が28080番カルボランダム研磨容
易に原調鉄面まで研麿されるのに対し銅−鉄合金面はほ
とんど研麿されず著しい硬度の差を示した。
上述から明らかな通り、本発明の方法は、相互に合金を
形成し得る成分を固体粉末のま\、しかも必要な添加剤
を加え、相互接触を一層困難にした悪条件下でかきまぜ
るという従来の方法に対し、まずその表面を可及的新鮮
な状態に保った両国形成分を、特定の構造を有する樹脂
によって至近距離に固定保持した後、特定の温度に加熱
し、画成分間に薄膜状となって存在している固定樹脂分
を分解揮散させ、その際発生ずる還元性がス中で両回体
成分を接触させるという、従来予想しえなかった好条件
を実現させることによって、両回体成分の相互浸透を最
大限に容易化した、全く新規な合金層の形成方法である
。従って相互に合金を形成し得る固体成分であれば、そ
れが金属、非金属の区別な〈実施し得ること、また従来
法によって大工業的に実施されている亜鉛を用いるンエ
ラダイジング、クロムを用いるクロマイソング、アルミ
ニウムを用いるクロマイソング等の金ハ表面硬化法の新
代替法として実細し得ることは、その実施方法の原理か
ら見て自明で、更に近年その応用が急速に拡大しつつあ
るホウ素、ケイ素等の非金属をはじめニオビウム(Nb
) 、ケゞルマニウム(Ge)、ガリウム(Ga)及び
テルル(Te)等の希有金趙を含む特殊合金類の製造に
も応用できるものである。
本発明の方法の実施に必要な、合金成分固定用樹脂の有
すべき特性は:(1)その溶液もしくは分散液が金属面
上に固着する被膜を形成し得ること、(2)各樹脂に適
した温度におけろ加熱による熱分解によってガス化し、
その被膜中から実質的に揮散消失することである。
上記(1)の特性を持つものとしては一般有機性実用塗
料被膜を造る有機高分子化合物で十分であった。しかし
、上記(2)の特性を有するためには特殊の化学構造を
持つことが必要であった。
発明者は有機高分子化合物の中で、空気中、更に望まし
くは窒素中において測定された熱重量分析曲線(TGA
曲線)が200〜700℃において95%又はそれ以上
の分解率を示すものに着目し、多数の有機高分子化合物
について試験研究の結果、予想通り、それらの化合物が
本発明の目的に合致することを確認した。ただしTGA
曲線は測定試料の形態、加熱速度などによって変化し、
同一化合物でも、その東台度分布によって差異を示すの
で同曲線だけからの判定は困難な場合もあるが、本発明
の方法実施に適するものは次のようなものである: a)ポリアセクール樹脂(95%熱分解点(以下同様)
:260°C) b)アクリル酸、アクリル酸のメチル−、エチル−、イ
ソプロピル−1n−ブチル−12−エチルへキシル−1
2−ヒドロキシエチル−、ヒドロキシプロピル−エステ
ル、メタクリル酸、メタクリル酸のメチル−、エチル−
、イソプロピル−1n−ブチル−1n−へキシル−、ラ
ウリル−12−ヒドロキシエチル−、ヒドロ上シフ0ロ
ピルーエステルのようなアクリル酸及びメタクリル酸の
エステル類、ヒドロキシエステル類、フマル酸、マレイ
ン酸、イタコン酸、スチレン、メチルスチレン、ジメチ
ルスチレンなどのスチレン同族体及びスチレン誘導体の
中から選ばれ/そ1種の化合物、もしくは2種またはそ
れ以上の化合物の混合物の重合物(650〜450”C
)C) ポリオキシプロピレンとスクロースの付加物の
ようなポリエーテル類(650〜400°C)d)ポリ
エステル類もしくはポリエーテル類と、2.4−もL<
は2,6−)リレンジイソシアネート及びその他のポリ
インシアネート類との付加重合物のようなウレタン結合
2有する重合物(680〜5006C) e)尿素樹脂(650°C) f)メラミン樹脂(650°C) ′在 g)アルキル化変威尿素樹脂(400”0)h)アルキ
ル化変威メラミン樹脂(400℃)i)ポリカーボネー
ト樹脂(560°C)J)芳香族ポリエステル類(58
0°C)k)ブチラール樹脂(600°C) 1)米国ジェネラルエレクトリック(()eneral
Electric )社製品のような芳香族;j? +
)エステルイミ ド類(630°C) m)米国デュポン(Dupont )社製品カシトンH
(Kapton H)のような芳香族4?リイミド類(
670°’C)の単品若しくはそれらの混合物もしくは
共重合物。
上記の有機高分子化合物はそれぞれ、水、アルコール類
、ケトン類、エステル頌、セロソルフ類、カルピトール
類、ジメチルホルムアミド、ゾメチ/I/7セトアミド
、ジメチルスルホキシl’ 7.Cトσ)浴剤の1種も
しくは、それらの71も合・勿に目」浴で、その溶液は
溶剤の揮散後、金属のべ曲で逍IIλし、それぞれ上記
0内の温度域で熱分解して、被膜系力・ら実質的に消失
する。これに反し同じくM機浴剤に可溶で造膜性のある
ポリ塩化ビニル、ウレタン結合を含まないエポキシ系樹
脂、繊維素糸樹脂iま窒素気流中での加熱では700 
’cに達しても、20〜65−の残留分があり、窒気中
で加熱すれば酸化燃焼を伴うので残留分は減少するが、
特に耐熱性原料が共存する被膜中では完全に燃焼せず、
相当量の炭素分その他が残留するσノで本発明実施の材
料としては不適当である0 本発明の実施に適尚な上記有1幾、“、ら分子化合物は
既述の水、もしくは有機溶剤iW液以外に水、もしくは
有イ幾溶剤中でのコロイド状分散液としても使用できろ
。特に上記(b)に属する化合物からいわゆるエマルジ
ョン重合法によって製造された樹脂の水性原液はそのま
X本発明実施の好適な原料として開用しく4+るもので
ある。
1よお、本発明者ら発明(特願昭55−158202応
用は、その目的が、金属材料衣面に、目的金属そのもの
の薄膜を残して、目的金属の色調及び光沢を有する新表
面を造る、いわゆる−二−九[方法であり、そのために
、その実施においては、目的金属の色調、光沢を失わな
いことが必須条件である。
すなわち、目的金属の変質を防止するために、加熱温度
は可及的低く保つこと、更に、その加熱及び冷却Y2素
、その他の不活性雰囲気中で行うことなどが必要条件と
なる。これに対し、本発明においては、目的合S? Y
形成させるために添加する金属本来の色調光沢を保持す
るだめに必須な条件などはほとんど考属する必要はなく
、かえって、形成合螢を変質させぬ限り、可及的高温度
で加熱する方が合金層の形成に効果的であるなどの点に
おいて、その構想を全く異にするものである。更に前記
発明の応用が、他に各柚の、工業的に有利υ、で な方法のある、−収金Jf4に≠嗜法の一つの代替手段
であるに対し、本発現は、既知の合金バク形成法によっ
ては栗現不可′能であった効果を得る新手段を提供する
ものであって、その実施態様、目的及び工業的効果にお
いて、目11記発明の応用とは全く別個の新規発明と見
なすことができろものである。
以上の説明から明かたように、本発明はその原理に基づ
き、基体金属、合金形成用原料及びそれを基体金属光面
の至近距離に保持するだめの塗膜形成用樹脂の組合せを
広範囲に選定し、極めて多種多様の形態で容易に実施し
えたが、以下具体的に示すために、最も効果的であるア
ルミニウム合金層形成を主として、若干の実施例を掲げ
るが、以下に開示する拐料、数量もしくは実施!用様に
よってなんらの制限を受けるものではない。実施例中に
示された「部」は特別に4+1記しない限り重量部であ
る。
実施例1 メタクリル樹脂塗料(加熱残分60%)10部、n−ブ
チル化変成メラミン樹脂塗料(加熱残分60%)、5t
J、エチルセロソルブ55部、メチル−イソ−ブチルケ
トン55部、塗料用アルミニウムペースト(加熱残分6
5%)125部、を均一に混合した「アルミニウム合金
形成用塗液(A)」を調製した。次にこれを、冷間圧延
磨き軟鋼板(JIS o3141(spcc−sB)、
C0,5x 70 x 150(rV/m)〕)を、ま
ず酢酸エチルで洗い、その表面を#280カーボランダ
ム研磨紙で縦横両方向から均一に研磨した後、パークロ
ルエチレンで完全に洗浄し、室温で自・熱乾燥したもの
(以下の実施例中において1−テスト用処理鋼板」と略
記する)にかけ流し法で塗布し室温で自然乾燥した。こ
5に得られたアルミニウム含有塗膜材テスト鋼板を80
0℃の電気炉中で30分加熱し、空気中で放冷したもの
の表面は、加熱前のアルミニウム光沢は消失し、灰色の
粗面に変化した。これをナイロン研磨布(住友スリーエ
ム社製品1−スコッチプライト」)で研磨した。塗液な
塗付しない部分は帯青灰色の酸化鉄の皮膜で覆われてい
たが、本塗液塗付部は均一な灰黒色面となり、両部会は
明瞭な−mで区分されていた。更に同面を、朱塗イ」部
分の酸化鉄皮J模がはがれ、露出した原鋼板面に金属光
沢が現われるまで#28oカーポランダム研磨紙で研磨
したが、その表面はほとんど研磨されなかった。この結
果は、その表面硬度が原鋼板より著しく上昇したことを
示し、また同イυ1磨面を約50°Cに加温し、6o襲
硝酸を滴下したが、原鋼板と異なり、−酸化窒素ガスを
発生せず、また同表面は引続き800 ’Oに加熱しく
も酸化被膜の増加は認められず、明かにアルミニウムー
鉄系合金層の形成を示した。
実施例2 メタクリル樹脂塗料(加熱残分60%)58部、n−ブ
チル化変性メラミン樹脂塗料(加熱残分60%)36部
、シ゛フェニルシランジオール116部、はう酸21部
、エテルセロソルフ328 MVr、塗料用アルミニウ
ムペースト(加M残分65%)624部を均一に混合し
た1−アルミニウム合金形成用塗液(B)」を、実力&
例(1)に記載した1テスト用処理鋼板」にはけ塗りし
、室温で自然乾燥したQ同品’vsoo’cの電気炉中
で60分7JII熱して実施例(1)とはソ同一の外見
、性状乞イ1する合金層を得た。
実施例6 n−ブチル化変性メラミン樹脂塗料(加熱残分60%)
100部、メチル−イソ−ブチルケトン650部、塗料
用アルミニウムペースト(加熱残分65%)750部を
均一に混合した1アルミニウム合金形成用塗液(C)J
’Y、前記1゛テスト用処理鋼板」にはけ塗りし、室温
で自然乾燥した。同品を、室温の電気炉中に入れ、約6
θ分かけて500°Gに昇温、500 ”Cに60分保
持し、更に850℃に上げて同温度に6部分保持した。
これを取出し放冷したものの表面の性状は実施例(1)
のものとほとんど同一であった。
実施例4 塗料用銅粉200部、ステアリン酸8部、非イオン系界
面活性剤2部、ミネラルスピリット162部を1.8ボ
ツトミル中、9 Or、p、m、で24時間摩砕して、
剰司ペーストを調製した。7人に、メタクリル樹脂塗料
(加熱残分60%)4部、n−ブチル化変性メラミン樹
脂塗料(加熱残分60カ)21敗エチルセロンルプ57
部に上1己銅ペースト60を部を加えて均一に混合した
1銅臼・埴形成用塗ril(o)Jを調製し、これを前
記「テスト用処理鋼板」にのせ塗り法によって塗付、室
温で自然乾燥した。この銅含有量ノ換付テスト鋼板を8
00Cのii電気炉中60分加熱、取出し、放冷したも
ののj< IMIば、含銅塗液を塗付しない部分に生成
した酸化鉄の皮膜と区別し難いほど類似した帯−1!¥
黒色を呈していたが、同表面を前記ナイロンω[暦41
iで、非塗刊部のポ化鉄皮膜がはく離し、下地の原鋼板
に金属光沢が出るまで強力に研磨したが、同表間層はは
く離せず、その一部には明瞭な銅色光沢をイjする部分
が出現し、銅−鉄系合金層の形成ケ示した。
実施例5 n−ジチル比変性メラミン(14脂塗料(/Jll ;
i!11残分60%)167部、メチル−イソ−ブチル
ケト71086部、塗料用アルミニウムペースト(加熱
残分65饅)125部を均一に混合した[アルミニウム
付載形成用塗液(E)」乞、タフピッチ銅板(JIS’
H3100(C’1100p)、(0,5X 70 X
l 50 (TV/m)) )の表面な、本発明者の創
案したft1liL’1ffl I−キュー クリーン
(CUCLEAN) J (水+アセトン+硝威+非イ
オン系界面活性剤(400:5〇二25(100%換算
):1))J中ではけで順流した後、完全に水洗し、温
j虱で油、速乾蝶したもの(以下の実施例中では[テス
ト用処理銅板jと略記する)に、のせ塗り法で塗付、室
温で自然乾燥した。同アルミニウム含有塗ノ模付テスト
銅板を700℃の゛d電気炉中15分加熱し、取出し、
放冷すれば、表面にあったアルミニウム金属色は完全に
消失して黄銅色の粗面となり、これを水中で前記ナイロ
ン研磨布で研磨すれば、や\赤味を帯びた黄銅色面とな
った。同表面は原調板面と異なり、#280280力−
ボランダム研磨る研磨に抵抗する旨い硬度を示し、明ら
力・にアルミニウムー銅(アルミニウム庁鋼)系合金層
の形成を示した。なお同一試料の加熱Y700”013
0分に延長しても形成層の外見、性状にはほとんど変化
が認められなかった。
実施例6 実施例(2)に記載した1−アルミニウム合金形成用血
液(B)」を、実施例(5)に記載した1テスト用処理
銅板」上に、のせ塗り法によって塗イ」シ、室温で自然
乾燥した。同品を750℃の電気炉中で30分加熱し、
取り出し、放冷、水中で前記ナイロン研磨布で研磨すれ
ば、や\黒味のある黄銅色合金層が現われ、この合金面
は引続いての700°0160分の加熱によってもわず
かに暗色を呈するだけであった。更に同表面な110記
市販液状金属研磨剤で研磨して黄金色光沢面を得た。
なお、本例と全く同様に処理してイ4Iた黄銅色合金層
を前記「銅面洗浄液」で洗浄後、再び「アルミニウム合
金形成用塗液(B)」を、のせ塗りし、室温で自然乾燥
後、75[]’Cの色気炉中で60分加熱した。これを
取り出し、放冷後前記ナイロン研磨布で研磨すれば、再
び黄銅色合金層がイ4すられ、同時にその合金層の厚味
がわずかながら増加した。
実施例7 メタクリル樹脂塗料(加熱残分60%)60部、n−ブ
チル化変性メラミン樹脂塗料(加熱残分60%)SOS
、エチルセロソルブ660m、3a料用アルミニウムペ
ースト(加熱残分65%)750部を均一に混合した「
アルミニウム合金形成用塗液(F)」を前記(−テスト
用処理銅板」に浸し塗り法によって塗付した。同品を室
温で自然乾燥後、750°QO)電気炉中で60分加熱
、取り出し、放冷後、水中で前記ナイロン研)磨布で研
磨すれば明るい黄銅色面が現われ、更に前記市販液体研
jΔ剤で研磨して美麗なアルミニウム背銅鏡面な得た。
上記と全く同−処j里によってその両面にアルミニウム
青銅層を形成させたテスト銅板を750°C0)電気炉
中で115時間加熱したところ、純銅のみの部分は全域
酸化崩壊したのに対し、アルミニウム青銅層形成部分は
その表面が褐色化しただけで完全に残存し、これを#2
80カー4ぐランダム研磨紙で強力に研磨したところ、
純銅より著しく硬度の高い、や\赤色を帯びたアルミニ
ウム青銅ノーの輝部となった。
実施例8 メタクリル樹脂塗料(加fA残分60%)110部、n
−ブチル化変性メラミン樹脂塗料(加熱残分60%)、
エチルセロソルブ870部、塗料アルミニウムペースト
(加熱残分65%)560部を均一に混合した「アルミ
ニウム合金形成用塗液(G)」を前記「テスト用処理銅
板」にはけ塗りした。同品乞室温で自然乾燥後、800
℃のIB電気炉中30分加熱、取り出し、放べ、すれば
、全面灰色の膜で覆われていたが、これを水中でIJ’
J Rr2ナイロン研磨布で研磨して得た黒色面は、−
It−280力−ボランダム研磨紙によってもほとんど
研磨されない硬度を有し、また更に800”C,2時間
の炉中加熱によっても変色はく離せず、高い耐晶温酸化
性を示した。
実施例9 その表面に精密な文字、模様の圧刻された9515黄銅
(銅95:亜鉛5の合金)製メダルの表面を前記1−銅
面洗浄液」で洗浄、水洗、乾燥して得た鮮銅赤色面に、
実施例(2)に日己載した[アルミニウム合金形成用塗
r[[(B)J2浸し塗り法によって塗付した。同品な
温風で強制乾燥した後、800°C0)電気炉中で60
分加熱、取り出し、放冷すれば、その表面は褐黒色に変
化していたが、これを水中で前記ナイロン研磨布でイl
JF暦すれば黄銅色が現われ、更に前記市販液状研磨剤
で研磨したところ、美しいアルミニウム青銅の金属光沢
面となった。しかも同表面上の精密な文字、模様は全く
原形が保持されていて、本発す」の合金形成が全く均一
に進行することを示し、本発明の方法がその実施の容易
さと相まって、装飾品製造への応用がOj能であること
を証明した。なお、こ\に傅たアルミニウム庁銅面は6
00°C0)I′lL気炉中で15時間加熱してもわず
かに褐変するに止まり、研磨剤による軽度の研磨によっ
て再び美しい金属光沢面に戻った。
更に、金属光沢面まで研磨した上記アルミニウム青銅r
銅面に、本実施例の操作を繰り返せば、その表面の色調
は次第に白色味を増して、表面合金層中のアルミニウム
成分の増大が認められた。
実施例10 実施例(2)に記載し−た1アルミニウム合金形成用塗
液(B) J ’Y、厚さ0.8 ” z i’g &
面積約52cnt’の60/40、黄銅(銅6o:亜鉛
4oの合金)板を前記「銅面洗浄液」で洗浄、水洗、乾
燥したものの全表面にはけ塗りした。同品を室温で自然
乾燥後、800’Co)ボ気炉中で6o分カ1]熱、取
り出し室温(28”O)まで放冷した陵、水中で前記ナ
イロン研磨布で研磨し、再び前記1−銅面洗浄液」で洗
浄、水洗、乾燥したものの表面は再び黄銅他金属光沢に
戻ったが60/40黄銅原板よりわずかに赤味音帯びて
いた。これ乞試料(甲)とした。
次に試料(甲)の原板と全く同質、同形、同寸法の60
/40黄銅板を、同じく前記1−Au1面洗浄液」で洗
浄、水洗、乾燥したもの乞試料(乙)とした。
試料(甲)と(乙)ヲ同1時に、8oo′cの目し;a
炉中で2時間加熱後、取り出し室tA (28’0 )
まで放冷したそのま\のものの重量ノ冑汀の比は試料(
甲)の100に対し試料(乙)のそれは255、また肌
熱放冷後の試料(甲)′及び(乙)′を同一時間前記1
銅而洗浄液」中に浸した後、洗浄、乾燥したもり試料(
甲)“及び(乙)〃の重量減少(甲)′−(甲)“、(
乙)′−(乙)“の比は100:3590であった。こ
の結果は、試料(甲)の表面にアルミニウム背銅系合金
が形成され、その耐高温酸化性が著しく向上したことを
明瞭に示したものであり、これに対し、60/40黄銅
原板(試料(乙))は60/40の合金組成を持つ黄銅
の特性として、外見上、加熱時における酸化増量は比較
的少ないが、酸洗い(前記「銅面洗浄液」は5.2%の
硝酸液)による著しい減掌によって、実質的には高温加
熱によって脱亜鉛及びザブスケールの生成が起こり、そ
の表面層は著しく変質していることを明示したものであ
り、同時に、本発明の方法の実施が、従来、金属面加工
法として未知であり、特に銅及び同系合金に対しても全
く未知であった新[2い「m脱法表面硬化技術」を提供
するものである。
代理人 残材 皓 手続補正書 昭和58年11月 111 特許庁長官殿 1、事件の表示 昭和58年flFl願第173i994 弓2、発明の
名称 合金層の形成方法 3、補正をする者 事件との関係 特許出願人 住 所 氏 名 亜細亜工業株式会社 (名 称) 4、代理人 5、補正命令の日刊 昭和 年 月 口 6、補正により増加する発明の数 7、補正の対象 明細書の特許請求の範囲の欄 発明の詳細な説明の欄 8、補正の内容 別紙のとおり (1) 特許請求の範囲を別紙のとおりに訂正する。
(2) 明細書第4ページ、第12行、「溶融点」の前
に「及び」を加入する。
(3) 同第6ページ、第7行、 「困難」の次に「さ」を加入する。
(4)同、第7ページ、下から6行目、「本発明者」の
次に「ら」を加入する。
(5)同、第8ペーゾ、下から6行目、「水素ガスの」
を「水素ガスが」に訂正する。
(6)同、第13ページ、下から5行目、「が」と「そ
の・・・・・・・・・」との間に「、」を加入する。
(7)同、第20ページ、第16行、 「原料」を「材料」に訂正する。
(8)同、第21ページ、第6行、 「本発明者ら」の次に「の」を加入する。
(9) 同、同ページ、下から7行目、「必要条件とな
る」を「必要条件であった」に訂正する。
00)同、第22ページ、第11行、 「形成用樹脂」の次にrなど」を加入する。
αυ 同、同ページ、第13行、 「効果的である」を「効果的であった」に訂正する。
圓 同、第26ページ、第1行、 「変成」を「変性」に訂正1−る。
(13)同、第28ページ、第12行、−「前記」ご削
除する。
■ 同、同ページ、第13行、 「金属研磨剤」の次に 「〔日本磨料工業株式会社製品「ビカール金属磨」〕」
を加入する。
止 同、第32ページ、第5行、 r60/40Jの次の「、」を削除する。
([6)同、同ページ、下から2行目、(1’) rも
の」を 「試料(甲)′及び(乙)′」に訂正する。
(ロ)「重量増加」の次に 「(甲ダー(甲)、(乙f−<乙)」?加入する。
(17)同、第33ページ、第1行、 「加熱放冷後の」を削除する。
吐 同、同ページ、第5行、 「表面に」の次に「は」を加入する。
(1翅 同、同ページ、本文下から4行目〜「であり、
同時に・・・・・・・・・が、従来、」を「である。本
実施例は、従来、」に訂正する。
(20) 同、同ページ、本文下から2行目、「未知」
を「未開発」に訂正する。
シυ 同、同ページ、本文最終行、 「を提供1−る」を 「の効果の一部を実証している」に重圧する。
2、特#!filiiI求の範囲 (1)熱分解によって、それ自体が実質的に消失するよ
うな有機高分子化合物(A)の溶液、もしくはコロイド
状分散液に、金属と合金を形成しうる成分1.もしくは
場合により、加熱によって上記成分を分離しうる化合物
を含有させたもの(B)を、その成分組成が(B)と異
なる金属(0)の表面に塗布し、その溶剤もしくは分散
媒を蒸発させることによって金属(0)の表面に成分(
B)を含有する被膜を形成させ、次にこれを加熱して金
属(0)の表面に(B)及び(0)に含まれる成分の全
部、もしくはその一部分を含有する合金層を形成させる
ことを特徴とする合金層の形成方法。
(21(A)が、アクリル酸、アクリル酸エステル、ア
クリル酸エステルヒドロキシ誘導体、メタクリル酸、メ
タクリル酸エステル、メタクリル酸エステルヒドロキシ
誘導体、スチレン、スチレン誘導体、マレイン酸、フマ
ル酸及びイタコン酸の中から選ばれた1種もしくは1種
以上の混合物を含む原料の重合物、ウレタン結合を有す
る重合物、尿素樹脂、アルキル化変性尿素樹脂、メラミ
ン樹脂、アルキル化変性メラミン樹脂、ブチラール樹脂
、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、芳香族
ポリエステル及び芳香族ポリエステルイミドから選ばれ
た1種もしくは、それらの2種以上の混合物である特許
請求の範囲第(1)項に記載の方法。
(31(B)が金属粉末もしくは金属ペーストである特
許請求の範囲第(2)項に記載の方法。
(4) (B)がアルミニウム粉末もしくはアルミニウ
ムペーストである特許請求の範囲第(3)項に記載の方
法。
(51(0)が銅もしくは銅合金である特許請求の範囲
第(4)項に記載の方法。
(61(o) カ鉄、ニッケル、クロム、鉄合金、ニッ
ケル合金もしくはクロム合金である特許請求の範囲第(
4)項に記載の方法。
(71(B)が銅粉末もしくは銅ペースト、(0)が鉄
、ニッケル、クロム、鉄合金、ニッケル合金もしくはク
ロム合金である特許請求の範囲第(3)項に記載の方法
(8) (B)がケイ素、ホウ素もしくはその加熱時に
ケイ素、ホウ素を分離しうる化合物を含有する粉末もし
くはペーストとする特許請求の範囲第(2)項に記載の
方法。
手続補正書(自発) 昭和59年6月j1日 特許庁長官殿 1、事件の表示 昭和58年特r1願第173994 号2、発明の名称 合金層の形成方法 3、補正をする者 事件との関係 ql、f′1出願人 住 所 氏 名 亜細亜工業株式会社 (名 称) 4、代理人 氏 名 (6669) 浅 村 皓 5、補正命令の日刊 昭和 年 月 11 6、補正により増加する発明の数 7、補正の対象 明細書の発明の詳細な説明の欄 8、補正の内容 別紙のとおり CI+ 明細書第5ページ、下から6行目及び第6ペー
ジ、第10行、 「合金属」を「合金層」にそれぞれ訂正1−る。
(2)同第22ページ、第1〜2行、 「他に各種の、工業的に有利な方法のある、」を削除す
る。
手続補正書 昭和59年5月 7日 特許庁長官殿 1、事件の表示 昭和58年特許願第173994号 3、補正をする者 事件との関係 特r1出願人 住 所 氏 名 亜細亜工業株式会社 (名 称) 4、代理人 氏 名 (6669) 浅 村 皓 5、補正命令の「I伺 昭和 年 月 1」 6、補正により増加する発明の数 8、 hli′i1−の内容 別紙のとおり(1)特許
請求の範囲を別紙のとおりにHJ正する。
(2)明細書(1)第7ページ、第4行及び(11)第
15ページ、第7行、 「麿き」をそれぞれ「磨き」に訂正する。
(3)同、(1)第7ページ、第9行(2箇所)、(1
1)第9ページ、第2行、 (iff )第11ページ、第6行、 (1v)同ページ、第4行、 (v)同ページ、第11行、 (■1)第15ページ、第14行(2箇所)及び (vil)同ページ、第15行、 「研磨」をそれぞれ「研磨」にgノ正する。
(4) 同、第8ページ、第6行、 「ミニラム」の次に「粉末もしくは」を挿入する。
(5) 同、第16ページ、第6行、 「「・・・・・・脱亜鉛」」の次に「並びにそれに伴う
変形などの好ましくない」を挿入する。
(6)同、第16ページ、第20行の下に、「また、本
発明の実施に際して、樹脂溶液中に分散させる成分とし
て、その表面に合金層を形成させる基体金属の融点より
も低い温度で融解する合金を形成し得る2種もしくはそ
れ以上の金属もしくは合金の粉末もしくはペーストを選
べば加熱時における樹脂成分の揮散消失と同時にそれら
成分間に第一次合金を生成させ、続いて基体金属との間
に第二次合金層を形成さることができることも本発明の
方法の特色の一つである(実施例10参照)。」を挿入
する。
(力 同、第60ページ、第5行、 「分60%)」の次に「60部」を挿入する。
(8) 同、第62ページ、第1行と第2行との間に「
実施例10 メタクリル酸樹脂(加熱残分50%)170部をトルエ
ン500部に溶解し、これに金属亜鉛粉末10DD部、
塗料用アルミニウムペースト(加熱残分65%)80部
を均一に分散させた。
同波を用いて、その表面を特別に洗浄しない工業用銅板
上に、各種のマーク、数字などを描記し、自然乾燥後、
6000Cの電気炉中で1時間加熱した。放冷後、銅板
上に亜鉛−アルミニウム合金を形成して鮮明に残った上
記マーク、数字などは銅板上に強固に付着し、水及び有
機溶剤に不溶、一般機械的摩擦に耐えるが、更に強力に
その表面層を摩消しても、その下地は黄銅色の銅−亜鉛
−アルミニウム系合金面となって残る。この結果は本例
の配合物が、各種銅製品の加熱加工時における「マーカ
ー(記号表示剤)」として実用し得ることを示すもので
ある。」を挿入する。
(9) 同、同ページ、第2行、 「実施例10」を「実施例11」に訂正する。
(10) 同、第66ページ、第4行、「・・・・・・
I DO: 3590で」の次に「あり、また乙′の寸
法は乙のそれよりも明らかに増大し、その比乙′/乙は
縦横ともは’!:2%で」を挿入する0 αυ 同、同ページ、第14行、 「表面層は著しく」を「表面層及びその実質の金属学的
構造が著しく」に訂正する。
2、特許請求の範囲 (1)熱分解によって、それ自体が実質的に消失するよ
うな有機高分子化合物(A)の溶液、もしくはコ以下同
様)と合金を形成しうる1種もしくはそれ以上の成分、
もしくは場合により、加熱によって上記成分を分離しう
る化゛合物を含有させたもの(B)を、その成分組成が
(B)と異なる金属(01の表面に塗布し、その溶剤も
しくは分散媒を蒸発させることによって金属(0)の表
面に成分(B)を含有する被膜を形成させ、次にこれを
加熱して金属(01の表面に(Bl及び(0)に含まれ
る成分の全部、もしくはその一部分を含有する合金層を
形成させることを特徴とする合金層の形成方法。
(2)(A)カ、アクリル酸、アクリル酸エステル、ア
ク、lJル酸エステルヒドロキシ誘導体、メタクIJ 
/lz酸、メタクリル酸エステル、メタクリル酸エステ
ルヒドロキシ誘導体、スチレン、スチレン誘導体、マレ
イン酸、フマル酸及びイタコン酸の中から選ばれた1種
もしくは1種以上の混合物を含む原料の重合物、ウレタ
ン結合を有する重合物、尿素樹脂、アルキル化変性尿素
樹脂、メラミン樹脂、アルキル化変性メラミン樹脂、ブ
チラール樹脂、ホリアセタール樹脂、ポリカーボネート
樹脂、芳香族ポリエステル及び芳香族ポリエステルイミ
ドから選ばれた1種もしくは、それらの2種以上の混合
物である特許請求の範囲第(1)項に記載の方法。
(31(B)が金属粉末もしくは金属ペーストである特
許請求の範囲第(2)項に記載の方法。
の粉末もしくはペーストである特許請求の範囲第(3)
項に記載の方法。
(5) (0)が銅もしくは銅合金である特許請求の範
囲第(4)項に記載の方法。
(6) (0) カ鉄、ニッケル、クロム、鉄合金、ニ
ッケル合金もしくはり四ム合金である特許請求の範囲第
(4)項に記載の方法。
)、(0)が鉄、ニッケル、クロム、鉄合金、ニッケル
合金もしくはり四ム合金である特許請求の範囲第(3)
項に記載の方法。
(al (B)がケイ素、ホウ素もしくはその加熱時に
ケイ素、ホウ素を分離しうる化合物を含有する粉末もし
くはペーストとする特許請求の範囲第(2)項に記載の
方法。
手続補正書 昭和59年9月4 日 特許庁長官殿 1、事件の表示 昭和58年9.ン、!+1願第173994弼2、発明
の名称 合金層の形成方法 3、補正をする者 事件との関係 1号′r出願人 住 所 氏 名 亜細亜工業株式会社 (名 称) 4、代理人 氏 名 (66,69) 浅 利 皓 5、補止命令の日刊 昭和 年 月 1コ ロ、補正により増加する発明の数 7、補正の対象 明細書の発明の詳細な説明の欄 8、補正の内容 別紙のとおり +11 明細書第5ページ第7行、 (イ) 「金属表面」を「添加金属」に訂正する。
(ロ) 「目的材料」ヲ「添加金属」に訂正する。
(2) 同、同ページ、第8行、 「「添加剤」」を「「活性化剤」」に削正する。
手続補正書 昭和59年12月tθ日 特許庁長官殿 1、事件の表示 昭和58年特、’j’r願第 173994 号2、発
明の名称 合金層の形成方法 3、補正をする者 事1′1.との関係 特許出願人 (上 T哲 氏 名 亜細亜工業株式会社 (名 称) 4、代理人 氏 名 (6669) 浅 利° 皓 5、補]lE命令の日イ」 昭和 年 月 口 6、補正により増加する発明の数 訂正明細書 1、発明の名称 合金層の形成方法 2、特許請求の範囲 (1)熱分解によって、それ自体が実質的に消失するよ
うな有機高分子化合物fA)の溶液、若しくはコロイド
状分散液に、金属(純金属及び合金を含む、以下同様)
と合金を形成しうる1種若しくはそれ物を含有させたも
の(B)を、その成分組成が(B)と異なる金属(0)
の表面に塗布し、その溶剤若しくは分散媒を蒸発させる
ことによって金属(0)の表面に成分(B)を含有する
被膜を形成させ、次にこれを加熱して金属(0)の表面
に(B)及び(0)に含まれる成分の全部、若しくはそ
の一部分を含有する合金層を形成させることを特徴とす
る合金層の形成方法。
(2) (A)が、 (1) アクリル酸、アクリル酸エステル、アクリル酸
エステルヒドロキシ誘導体、メタクリル酸、メタクリル
酸エステル、メタクリル酸エステルヒドロキシ誘導体、
マレイン酸、フマル酸及びイタコン酸の中から選ばれた
1種惹しくは1種以上の混合物を含む原料の重合物、 杓 (II) ウレタン結合を有する重合W。
(叫 尿素樹脂、アルキル化変性尿素樹脂、メラミン樹
脂、アルキル化変性メラミン樹脂、ゾチラール樹脂、ポ
リアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、芳香族ポリ
エステル及び芳香族ポリエステルイミドから選ばれた1
種若しくはそれらの2種以上の混合物 である特許請求の範囲第(1)項に記載の方法。
(31(B)が金属粉末若しくは金属ペーストである特
許請求の範囲第(1)項に記載の方法。
(4) fB)がアルミニウム若しくはアルミニウム合
金の粉末若しくはペーストである特許請求の範囲第(3
)項に記載の方法。
(51fO)が銅若しくは銅合金である特許請求の範囲
第(11項に記載の方法。
(6)(C)カ鉄、ニッケル、クロム、鉄合金、ニッケ
ル合金若しくはクロム合金である特許請求の範囲第(1
)項に記載の方法〇 (7) (B) カ銅tiしくは銅合金の粉末惹しくは
ペースト、・(0)が鉄、ニッケル、クロム、鉄合金、
ニッケル合金若しくはクロム合金である特許請求の範囲
第(1)項に記載の方法。
(8) (B)がケイ素、ホウ素若しくはその加熱時に
ケイ素、ホウ素を分離しうる化合物を含有する粉末記載
の方法。
3、発明の詳細な説明 本発明は、金属材料表面硬化技術、特に金属セメンチー
ジョン法の改良方法に関するものであり、金属セメンチ
ージョン法における各成分間の接触、拡散浸透を改善し
た金属表面硬化技術における全く新規な手段を提供する
ものである。
現在工業界において実用されている金属は周知のように
「純金属」と、1種若しくはそれ以上の純金属元素、更
に水素、ホウ素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄などの
、(・わゆる非金属元素の1種、若しくはそれ以上を含
有した「合金」力・ら成っている。しかも一般に工業用
原料として単に「銅」あるいは「アルミニウム」などの
純金属名で呼ばれているものの大部分は少量ずつの他種
金属、若しくは非金属を含有していて厳密にいえば「合
金」である。
いま、金属の一般的性質を通覧すると「合金」の方が一
般にその主原料の純金属よりも強度ならびに硬度などが
高く、更にその金属の融解、ないし鋳造をも含めた加工
時の熱的及び化学的変化に対する抵抗性も太きい。
しかし、金属材料を鋳、鍛造を含めた変形及び切削など
の方法によって加工する場合、材料の硬度及び溶融点は
低い方が好ましい。したがってもし、加工容易な金属原
材料を変形成形しtこ後に、その製品が、外界からの機
械的、熱的若しくは化学的な作用を受ける表面層の硬化
、強力化が可能であれば工業的に極めて有利であること
は明白である。この目的のために従来工業界において広
く研究、応用されているのがいわゆる[金属表面硬化技
術」である。その代表的なものとして「浸炭法」、「窒
化法」、「浸硫窒化法」などとともに行われているのが
「金属セメンチージョン法」若しくは「金属拡散浸透被
覆法」と呼ばれている方法である。しかもこの方法のう
ちで最も広く行われているものは、いわゆる「粉末法」
である。この「粉末法」とは表面を硬化したい金属製品
を。
(1)金属若しくは非金属粉末に、例えば塩化アンモニ
ウムのような、分解によって発生する気化成分を利用し
て添加金属粉末に化学反応を起こさせ、添加金属の浸透
を促進させるための「活性化剤」、及び(11)砂若し
くはアルミナ粉末のような、原料混合物の局部的溶融、
焼結などを防止するための「焼結防止剤」を添加し、還
元性ゴス若しくは不活性ガス中で、上記混合物の溶融点
以下の温度で処理するものである。
本発明者の1人は、新規な構想に基づく耐熱性塗料の研
究中、特定の化学構造を有する造膜性有機高分子化合物
の有機溶剤溶液着しくはその水性エマルションに塗料用
アルミニウムペーストヲ加えた原液を、磨き鋼板、例え
ばJ工5G3141(SPOO−8B)板上に塗布し、
室温において自然乾燥後、これを電気炉中で400〜4
50 ℃に加熱したところ、塗膜中の樹脂成分は完全に
揮散消失し、後に残ったアルミニウム層は鋼板面に密着
し、金属研磨剤で研磨すれば平滑なアルミニウム扉面が
得られることを確認した。周知のように、金属アルミニ
ウムの溶融点は約660℃であり、アルミニウム金属の
鉄中への拡散による鉄−アルミニウム合金の生成には従
来800 ’Q以上の加熱が必要とされていたことから
、この400〜450℃における加熱によって、その表
面に安定なアルミニウムの密着層をもった鋼板が製造で
きることは全く予想しぇなかった新事実であった(本発
明者らの特願昭55−158202号〔特開昭57−8
2184号〕)。
本発明者はこの新事実を次のように理解した:すなわち
、現在市販されている塗料用アルミニウムペーストは業
界では周知のように、金属アルミニウム粉末若しくは箔
をステアリン酸及びミネラルスピリット(沸点140〜
180 ’Cの石油成分)とともにボールミルあるいは
スタンプミル中で摩砕して製造され−る。、アルミニウ
ムは元来、非常に酸化されやすく、シたがってミル中で
の摩砕によって生成した新鮮な金属面は直ちに完全に酸
化被膜で覆われるはずであるが、この場合生成と同時に
、共存するステアリン酸及びミネラルスピリットに包ま
れ、新鮮なま瓦市販ペースト中に保存される。このこと
は市販アルミニウムペーストをステアリン酸及びミネラ
ルスピリットを溶解する親水性有機溶剤で処理し、直ち
に水中に投入すれば発熱しつ工水と反応して水素ガスが
発生することからも明らかである。次に樹脂溶液中にペ
ーストとして配合された上記新鮮なアルミニウム粒子の
表面は乾燥塗膜中でも樹脂層に包まれて保護されている
が、配合樹脂の熱分解点以上の加熱によって樹脂層が熱
分解される瞬間にはじめて外界に露出する。しかし、そ
の時は周囲に充満している還元性の樹脂分解ガスのため
にすぐには酸化されず、研磨されたま匁同じ(新鮮に保
たれてぃた鋼板面に直接に接触し、ここに周知の新鮮金
属面間の異常な物理的密着力が発生し、そのまま固定し
たものと推定した。この際最も必要な条件は両金属面間
に異物の存在しないことで、事実、加熱後に1分解固形
分の残留するポリ塩化ビニルその他の樹脂を用いた場合
には、このアルミニウムの均一な密着は困難であった。
もし、上記の推定が事実に近いものとすれば、この密着
金属膜の生成が、従来の各種「金属セメンチージョン法
」よりも、原料間の接触が格段に直接的で、しかも相互
の接触部位が固定されているという極めて有利な条件下
に行われることは自明である。
そこで、本発明者はまず、前記の、400〜450℃の
加熱処理によって形成されたアルミニウム被覆軟鋼板を
再び50.0 ’Cにおいて2時間加熱した。その表面
はなお金属アルミニウムの色調光沢を保っていたが、そ
のアルミニウムー鉄鋼間の密着度は著しく向上し、更に
同品をアルミニウムの融点を超えた750℃で30分処
理したものの表面は均一な灰黒色となり、その表面の硬
度は涼秋鋼面よりはるかに高いことを知った。この表面
の硬度は、760℃、いわゆる鋼鉄のA1変態点以上及
び以下で繰り返し加熱し、焼入れ、焼なましなどを行っ
ても低下せず、その表面が完全にアルミニウムー鋼鉄合
金層に変化したことを示した。このアルミニウムー鋼鉄
合金層は上記アルミニウムペースト含有塗料を塗布した
鋼板を直接750℃以上で5分間以上加熱することによ
っても形成されることを確認した。このアルミニウムー
鉄合金層が高温における酸化、硫化などに対する抵抗が
大きいことは周知のとおりで、船舶用ボイラー関係の部
品が従来法によって大規模に製造されている。
次に、更に注目されるべきは、本発明の方法を銅系材料
に応用したときの効果である。すなわち、上記アルミニ
ウムペーストを含有する樹脂溶液を、例えば、rxs 
H3100c(N100p)(7)銅板1cffi布し
乾燥後、65o〜800 ’Qで加熱すれば、表面のア
ルミニウム色は消失し、黒色の被膜で覆われるが、これ
を市販金属研磨剤で研磨すれば、美しい黄銅色光沢面と
なり、これを再び700℃以上に加熱してもわずかに暗
色化するだけで、ここにアルミニウムー銅合金、いわゆ
るアルミニウム青銅が形成されていることを示した。引
き続き750℃で150時間加熱したが、その表面は平
滑で暗黄褐色を呈し、これを研磨すれば再び光沢ある黄
金色面となった。これは生成したアルミニウム青銅層の
高い耐熱性を示すもので、その際同一試験銅板のアルミ
ニウム含有の樹脂液を塗布しなかった部分は加熱中にそ
の内部まで完全に酸化され、出炉時の動揺でたちまち崩
壊したのと正に対照的であった。
本発明の方法によるアルミニウムー銅合金層の生成は純
銅に限らず、各比率の亜鉛を含む黄銅その他の各種銅合
金類においても全く同様に実現できるから、例えば、製
品組織の粗粒化を来たす傾向のあるアルミニウムー黄銅
合金そのものの鋳造を避け、鋳造黄銅製品の表面から本
発明の方法によってアルミニウムを浸透させ、水中運転
機器の耐キャビテーションーエローション性を高めるこ
ともできる。
また本発明の方法を精密緻細な加工面を有する銅製装飾
品に実施した結果、その精細な刻面を変形させることな
く、美麗なアルミニウム青銅面が得られた。このことは
本性の合金形成がいかに均一に進行するかを立証するも
のである。
これを要するに、純銅若しくは銅系合金製品の表面に、
本発明の上記アルミニウム含有樹脂液を一般金属塗料と
全く同一の技法で塗装し、乾燥後700℃以上で5〜6
0分間加熱するという極めて簡単容易な方法で、それら
の表面に機械的強度とともに、その耐食性、耐熱性の優
れたアルミニウム青銅層を形成させうる本発明の方法の
工業的応用は印刷用銅版面、その他各種銅合金製機器の
表面性能の改良のみならず極めて広範囲に及ぶ可能性が
ある。
特に、アルミニウム青銅の蒸気圧は黄銅中の亜鉛より、
はるかに低いがら、各種黄銅製品の熱加工に先立ち、本
発明の方法によって、その表面罠均−なアルミニウム青
銅の薄層を形成させておけば、黄銅系金属材料の焼なま
し工程に付随して起こる「高温酸化と脱亜鉛」並びにそ
れに伴う変形などの好ましくない現象に対する互いに矛
盾する防止手段の解決に役立つなどはその顕著な応用の
一例である。
更に、本発明の方法によるアルミニウム合金層形成法は
アルミニウムと合金を形成しうるすべての金属面に応用
できる。その−例としては鉄−クロム系、若しくはニッ
ケルークロム系電熱線の加工が挙げられる。鉄−クロム
電熱線1種、2種として実用されている鉄にり四ム及び
アルミニウムを添加した合金は極めて高い耐高温酸化性
を示すが、そのクロム及びアルミニウムの含有率を高め
て行くと次第に可塑性を失い、その線引及び巻線行った
後、その表面に本発明の方法によるアルミニウム含有塗
装な行い、あらかじめ加熱するか、あるいは成形品使用
時の発熱によって750 ’O以上べ加熱すれば、その
表面に均ブなアルミニウム合金層が形成され、電熱線自
体の電気的特性を変化させずに所望の耐高温酸化性を得
ることができる。同じく本発明の方法を、耐高温酸化性
の優れたニッケルークロム系電熱線に実施すればその唯
一の欠点とされる耐硫黄性を向上させることができる。
次に特記したいのは、本発明の方法の実施が、その第一
工程において、−収金属用塗料と同等の可続性のある塗
膜を形成させうろことである。したがって製品の最終加
工段階において屈曲若しくは巻込みなどによる変形を要
するものについては、その変形加工前の原材料に塗装し
、必要に応じて変形加工後、加熱してその合金化を行う
ことができる。例えば上記の電熱線加工において、本発
明の方法によって含アルミニウム塗装を施した原線は自
由に巻捲成形できるから、塗装したま匁の合金線自体を
市販製品とすることもできる。
以上は、専ら、アルミニウム合金の形成について記載し
たが、本発明実施の原料はアルミニウムに限定されるも
のではない。
例えば、塗料用アルミニウムペーストの一般製法に従い
、塗料用銅粉をボットミル中でステアリン酸及びミネラ
ルスピリットと共に摩砕して銅ペーストを製造し、上記
と全く同様にして銅含有樹脂液を調製した。これを上記
と同じ磨き軟鋼板上に塗布し、自然乾燥後、500℃の
炉中、特に非酸化性雰囲気中で2時間加熱すれば銅及び
軟鋼の溶融点がそれぞれ約1080℃及び約1500℃
であるにもか又わらず軟鋼板上に密着銅色層と、その下
に灰黒色の銅−鉄合金層が生成し、同一加熱試験板の未
塗装部分が280番カーポランダム研磨布で容易に原調
鉄面まで研磨されるのに対し銅−鉄合金面はほとんど研
磨されず、著しい硬度の差を示した。
上述から明らかなとおり、本発明の方法は、まずその表
面を可及的新鮮な状態に保った両画形成分を、特定の構
造を有する樹脂によって至近距離に固定保持した後、特
定の温度に加熱し、画成分間に薄膜状となって存在して
いる固定樹脂分を分解揮散させ、その際発生する還元性
ガス中で両合金形成成分を接触させるという、従来予想
しえなかった好条件を実現きせることによって、両金属
成分の相互浸透を最大限に容易化した、全く新規な合金
層の形成方法である。したがって相互に合金を形成しう
る成分であれば、それが金属、非金属の区別な(実施し
うろこと、また従来法によって大工業的に実施されてい
る亜鉛を用いるシェラダイジング、クロムを用いるクロ
マイジング、チタンを用いるチタナイゾング若しくはア
ルミニウムを用いるカローライゾングなどの金属表面硬
化法の新代替法として実施しうろことは、その実施方法
の原理がら見て自明で、更に近年その応用が急速に拡大
しつつあるホウ素、ケイ素などの非金属ヲハシメニオビ
ウム(Nb)、rルマニウム(Gθン、ガリウム(Ga
)及びテルル(Te)などの希有金属を含む特殊合金類
の製造にも応用できるものである。
また、本発明の実施延際して、樹脂溶液中に分散させる
成分として、既成合金のほか、基体金属の融点よりも低
い温度で融解する合金を形成し5る2種若しくはそれ以
上の金属の粉末若しくはペーストを選べば、加熱時にお
ける樹脂成分の揮散消失と同時に、後者においてはそれ
ら成分間に第一次合金ν生成し、続いて基体金属との間
に第二次合金層を形成させることができることも本発明
の方法の特色の一つである(実施例10参照)。
本発明の方法の実施に必要な、合金成分固定用樹脂の有
すべき特性は: (1)その溶液若しくは分散液が金属面上に固着する被
膜を形成しうろこと、 (2)各樹脂に適した温度における加熱による熱分解に
よってその被膜中から実質的に揮散消失すること である。
上記(1)の特性を持つものとしては一般有機性実用塗
料被膜を造る有機高分子化合物で十分であった。しかし
、上記(2)の特性を有するためには特殊の化学構造を
持つことが必要であった。
本発明者は有機高分子化合物の中で、空気中、更に望ま
しくは窒素中において測定された熱重量分析曲線(TG
A曲線)が200〜700℃において95%又はそれ以
上の分解率な示すものに着目し、多数の有機高分子化合
物について試験研究の結果、予想どおり、それらの化合
物が本発明の目的に合致することを確認した。ただしT
GA曲線は測定試料の形態、加熱速度などによって変化
し、同一化合物でも、その重合度分布によって差異を示
すので、同曲線だけからの判定は困難な場合もあるが、
本発明の方法実施に適するものは次のようなものである
: a)ポリアセクール樹脂(260℃[(95%熱分解点
、(以下同様)〕ジ b)アクリル酸、アクリル酸のメチル−、エチル−、イ
ソプロピル−1n−ジチル−,2−エチルへキシル−1
2−ヒト、ロキシェチルー、ヒドロキシゾロピル−エス
テル、メタクリル酸、メタクリル酸のメチル−、エチル
−、イソゾロビル−、n−7”チル−1n−へキシル−
、ラウリル−12−ヒドロキシエチル−、ヒドロキシプ
ロピル−エステルのようなアクリル酸及びメタクリル酸
のエステル類、ヒドロキシエステル類、フマル酸、マレ
イン酸、イタコン酸の中から選ばれた1種の化合物、 
若しくは2種又はそれ以上の化合物の混合物の重合物(
350〜450°C) c)d?リオキシプロピレンとスクロースの付加物のよ
うなポリエーテル類(350〜400°C)d)ポリエ
ステル類若しくはポリエーテル類と、2.4−iしくは
2,6−ドリレンゾイソシアネート及びその他のポリイ
ソシアネート類との付加重合物のようなウレタン結合を
有する重合物(680〜500 ’C) e)尿素樹脂(650°C) f)メラミン樹脂(350℃) g)アルキル化変性尿素樹脂(400℃)h)アルキル
化変性メラミン樹脂(400°C)1)ポリカーボネー
ト樹脂(530°C)j)芳香族ポリエステル類(58
0°C)k)ブチラール樹脂(600°C)− 1)米国ジェネラルエレクトリック(GeneralE
lectric )社製品のような芳香族ポリエステル
イミド類(660°C) m) 米国デュポン(Dupont >社製品カグトン
H(Kapton H)のような芳香族ポリイミド類(
670°C)の単品若しくはそれらの混合物若しくは共
重合物。
上記の有機高分子化合物はそれぞれ、水、アル7゛ コール類、ケトン類、エステル類、セロツルv類、カル
ピトール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトア
ミド、ジメチルスルホキシドなどの溶剤の1種若しくは
、それらの混合物に可溶で、その溶液は溶剤の揮散後、
金属の表面で造膜し、それぞれ上記0内の温度域で熱分
解して、被膜系から実質的に消失する。これに反し同じ
く有機溶剤に可溶で造膜性のあるポリ塩化ビニル、ウレ
タン結合を含まないエポキシ系樹脂、繊維素系樹脂は窒
素気流中での加熱では700℃に達しても、20〜65
%の残留分があり、空気中で加熱すれば酸化燃焼を伴う
ので残留分は減少するが、特に耐熱性材料が共存する被
膜中では完全て燃焼せず、相当量の炭素分その他が残留
するので本発明実施の拐料としては不適当である。
本発明の実施に適当な上記有機高分子化合物は、既述の
水、若しくは有機溶剤溶液以外に水、着しくは有機溶剤
中でのコロイド状分散液としても使用できる。特に上記
(b)に属する化合物からいわゆるエマルション重合法
によって製造された樹脂の水性原液はそのま瓦本発明実
施の好適な原料として使用しうるものである。
なお、本発明者らの発明(特願昭55−158202号
〔特開昭57−82184号〕)の明細書の一部に記載
した、同発明の金属めっき製品製造への応用は、その目
的が、金属材料表面に、目的金属そのものの薄膜を残し
て、目的41JiAの色調及び光沢を有する新表面を造
る方法であり、そのために、その実施においては、目的
金属の色調、光沢を失わないことが必須条件である。す
なわち、目的金属の変質を防止するため罠、加熱温度は
可及的にイ呆、 低くVつこと、更に、その加熱及び冷却を窒素、その他
の不活性雰囲気中で行うことなどが必要条件であった。
これに対し、本発明にお〜・では、目的合金を形成させ
るために添加する金属本来の色調光沢を保持するために
必須な条件などはほとんど考慮する必要はなく、かえっ
て、形成合金を変質させない限り、可及的に高温度で加
熱する方が合金層の形成に効果的であるなどの点におい
て、その構想を全く異にづ−るものである。更に前記発
明の応用が、−収金属めっき法の一つの代替手段である
に対し、本発明は、既知の合金層形成法によっては実現
不可能であった効果を得る新手段な提供するものであっ
て、その実施態様、目的及び工業的効果において、前記
発明の応用とは全く別個の新規発明と見なすことができ
るものである。
以上の説明から明らかなように、本発明はその原理に基
づき、基体金属、合金形成用原料及びそれを基体金属表
面の至近距離に保持するための塗膜形成用樹脂などの組
合せを広範囲に選定し、極めて多種多様の形態で容易に
実施しえたが、これを具体的に示すために、最も効果的
であったアルミニウム合金層形成な主として、若干の実
施例を掲げるが、以下に開示する材料、数量若しくは実
施態様によって何らの制限を受けるものではない。
実施例中に示された「部」は特別に摘記しない限り重量
部である。
実施例1 メタクリル樹脂原液(加熱残分60%)10部、n−ブ
チル化変性メラミン樹脂原液(加熱残分60%)5部、
エチルセロソルブ55部、メチルーイソーゾチルケトン
55部、塗料用アルミニウムペースト(加熱残分65%
)125部、を均一に混合した「アルミニウム合金形成
用塗液(A)」を調製した。次にこれを、冷間圧延磨き
軟鋼板(J工s a5141(SPO’O’−8B’)
、(0,5X 70X 150(m/m))) を、ま
ず酢酸エチルで洗い、その表面をす280力−ボランダ
ム研磨紙で縦横両方向から均一に研磨した後、パークロ
ルエチレンで完全に洗浄し、室温で自然乾燥したもの(
以下の実施例中において「テスト用処理鋼板」と略記す
るjにた号流し法で塗布し室温で自然乾燥I−た。こ瓦
に得られたアルミニウム含有塗膜付テスト鋼板を800
℃の電気炉中で30分間加熱し、空気中で放冷したもの
の表面は、加熱前のアルミニウム光沢は消失し、灰色の
粗圓に変化した。これをナイロン研磨布(住友スリーエ
ム社製品「スコッチプライト」)で研磨した。塗液を塗
布しない部分は帯青灰色の酸化鉄の皮膜で覆われていた
が、本塗液塗布部は均一な灰黒色面となり、画部分は明
瞭な一線で区分されていた。更に同面を、未塗布部分の
酸化鉄皮膜がはがれ、露出した原鋼板面に金属光沢が現
われるまです280力−ボランダム研磨紙で研磨したが
、その表面はほとんど研磨されなかった。この結果は、
その表面硬度が原鋼板より著しく上昇したことを示し、
また同研磨箋面を約50℃に加温し、60%硝酸を滴下
したが、原鋼板と異なり、−酸化窒素ガスを発生せず、
また同表面は引き続き800℃に加熱しても酸化被膜の
増加は認められず、明らかにアルミニウムー鉄系合金層
の形成を示した。
実施例2 メタクリル樹脂原液(加熱残分60%)58部、n−ブ
チル化変性メラミン樹脂原液(加熱残分塗料用アルミニ
ウムペースト(加熱残分65%ン324部を均一に混合
した「アルミニウム合金形成用塗液(B)」を、実施例
1に記載した「テスト用処理鋼板」にはけ塗りし、室温
で自然乾燥した。
同品を800℃の電気炉中で30分間加熱して実施例1
とはy同一の外見、性状を有する合金層を得た。
実施例3 n−ブチル化変性メラミン樹脂原液(加熱残分60%)
100部、メチル−イソ−ブチルケトン650部、塗料
用アルミニウムペースト(加熱残分65%)750部を
均一に混合した「アルミニウム合金形成用塗液(す」を
、前記「テスト用処理鋼板」にはけ塗りし、室温で自然
乾燥した。同品を、室温の電気炉中に入れ、約60分間
かけて500℃に昇温、s o o ’cに3o分間保
持し、更に850℃に上げて同温度に60分間保持した
これを取り出し放冷したものの表面の性状は実施例1の
ものとほとんど同一であった。
実施例4 塗料用銅粉200部、ステアリン酸8部、非イオン系界
面活性剤2部、ミネラルス♂リット162部を1tボツ
トミル中゛、9 Q r、p、m、で24時間摩砕して
、銅ペース14?調製した。次に、メタクリル樹脂原液
(加熱残分60%)4部、n−ブチル化変性メラミン樹
脂原液(加熱残分60%)2部、エチルセロソルブ57
部に上記鋼ペースト60部髪加えて均一に混合した「銅
合金形成用塗液(D)」を調製し、これな前記「テスト
用処理鋼板」にのせ塗り法によって塗布、室温で自然乾
燥した。この銅含有塗膜付テスト鋼板を800℃の電気
炉中で60分間加熱、取り出し、放冷したものの表面は
、含銅塗液を塗布しない部分に生成した酸化鉄の皮膜と
区別し難いほど類似した帯青黒色を呈していた。同表面
を前記ナイロン研磨布で、非塗布部の酸化鉄皮膜かは(
離し、下地の原鋼板に金属光沢がでるまで強力に研磨し
たカー、同表面ははく離せず、銅−鉄系合金層の形成を
示した。
実施例5 n−ブチル化変性メラミン樹脂原液(加熱残分60%)
167部、メチルーイソーゾチルケトン1083部、塗
料用アルミニウムペースト(加熱残分65%)125部
を均一に混合した[アルミニウム合金形成用塗液(幻」
を、タフピッチ銅板(J工S H3100(01100
F)、(0,5X 70 X150(m/m)))の表
面を、本発明者の創案した「銅面洗浄液[キュークリー
ン(auohllihN) J〔水+アセトジ+硝酸+
非イオン系界面活性剤(400:50:25(100%
換算) : 1 ))J中ではげで順流した後、完全に
水洗し、温風で急速乾燥したもの(以下9実施例中では
「テスト用処理銅板」と略記するンに、のせ塗り法で塗
布、室温で自然乾燥した。同アルミニウム含有塗膜付テ
スト銅板を700℃の電気炉中、15分間加熱し、取り
出し、放冷すれば、表面にありたアルミニウム金属色は
完全に消失して黄銅色の粗面となり、これを水中で前記
ナイロン研磨布で研磨すれば、や〜赤味を帯びた黄銅色
面となった。同表面は原調板面と異なり、ナラ80カー
ボランダム研磨紙による研磨に抵抗する高−い硬度を示
し、明らかにアルミニウムー銅(アルミニウム青銅)系
合金層の形成を示した。なお同一試料の加熱を700℃
、30分に延長しても形成層の外見、性状にはほとんど
変化が認められなかった。
実施例6 実施例2に記載し、た「アルミニウム合金形成用塗液(
B)」を、実施例5に記載した「テスト用処理銅板」上
に、のせ塗り法によって塗布し、室温で自然乾燥した。
同品を750℃の電気炉中で60分間加熱し、取り出し
、放冷、水中で前記ナイロン研磨布で研磨すれば、や匁
黒味のある黄銅色合金層が現われ、この合金面は引き続
いての700℃、30分間の加熱によってもわずかに暗
色を呈するだけであった。更に同表面を市販液状金属研
磨剤〔日本磨料工業株式会社製品「ピカール金属磨」〕
で研磨して黄金色光沢面を得た。
なお、本例と全く同様に処理して得た黄銅色合金層な前
記「銅面洗浄液」で洗浄後、再び「アルミニウム合金形
成用塗液(B)」を、のせ塗りし、室温で自然乾燥後、
750℃の電気炉中で30分間加熱した。これを取り出
し、放冷後前記ナイロン研磨布で研磨すれば、再び黄銅
色合金層が得られ、同時にその合金層の厚味がわずかな
がら増加した。
実施例7 メタクリル樹脂原液(加熱残分60%)60部、n−ブ
チル化変性メラミン樹脂原液(加熱残分60%)301
L工チルセロソルブ660部、flX料用アルミニウム
ペースト(加熱残分65%)750部を均一に混合した
「アルミニウム合金形成用塗液(F)」を前記「テスト
用処理銅板」に災旦塗り法によって塗布した。同品を室
温で自然乾燥後、750℃の電気炉中で60分間加熱、
取り出し、放冷後、水中で前記ナイロン研磨布で研磨す
れば明るい黄銅色面が現われ、更に前記市販液体研磨剤
で研磨して美麗なアルミニウム青銅鏡面を得た。上記と
全(同一処理によってその両面にアルミニウム青銅層を
形成させたテスト銅板を750℃の電気炉中で115時
間加熱したところ、純銅のみの部分は全域酸化崩壊した
のに対し、アルミニウム青銅層形成部分はその表面カー
褐色化しただけで完全に残存し、これをす280力−ポ
ランダム研磨紙で強力に研磨したところ、純銅より著し
く硬度の高い、や工赤色を帯びたアルミニウム青銅層の
扉面となった。
実施例8 メタクリル樹脂原液(加熱残分60%ン110部、n−
ブチル化変性メラミン樹脂原液(加熱残分60%)60
部、エチルセロソルブ870部、塗料アルミニウムペー
スト(加熱残分65%)560部を均一に混合した「ア
ルミニウム合金形成用塗液(G) Jを前記「テスト用
処理銅板」にはr塗りした。同品を室温で自然乾燥後、
800℃の電気炉中で30分間加熱、取り出し、放冷す
れば、全面灰色の膜で覆われていたが、これを水中で前
記ナイロン研磨布で研磨して得た黒色面は、ナラ80カ
ーボランダム研磨紙によってもほとんど研磨されない硬
度を有し、また更に800°G12時間の炉中加熱によ
っても変色をまく離せず、高い耐高温酸化性を示した。
実施例9 その表面に精密な文字、模様の圧刻された9515黄銅
(銅95:亜鉛50合金)製メダルの表面を前記「銅面
洗浄液」で洗浄、水洗、乾燥して得た鮮銅赤色面に、実
施例2に記載した「アルミニウム合金形成用塗液(B)
」を叉唱塗り法によって塗布した。同品を温風で強制乾
燥した後、800℃の電気炉中で60分間加熱、取り出
し、放冷すれば、その表面は褐黒色に変化して〜・たカ
ー、これを水中で前記ナイロン研磨布で研磨すれkff
i黄銅色が現われ、更に前記市販液状研磨剤′で研磨し
たところ、美しいアルミニウム青銅の金属光沢面となっ
た。しかも同表面上の精密な文字、模様(ま全く原形が
保持されていて、本発明の合金形成力1全く均一に進行
することを示し、本発明の方法がその実施の容易さと相
まって、装飾品製造への応用重重可能であることを証明
した。なお、こ3.に得たアルミニウム青銅面は600
℃の電気炉中で15時間加熱してもわずかに褐変するに
止まり、研磨斉1jによる軽度の研磨に−よって再び美
しく・金属光沢面に戻った。
更に、金属光沢面まで研磨した上記アルミニウム青銅面
に、本実施例の操作を繰り返せkf、その表面の色調は
次第に白色味を増して、表面合金層中のアルミニウム成
分の増大が認められた。
実施例10 メタクリル酸原液(加熱残分50%)170部をトルエ
ン500部に溶解し、これに金属亜鉛粉末1000部、
塗料用アルミニウムペースト(加熱残分65%)80部
を均一に分散させた。
同波を用(・て、その表面を特別に洗浄しな℃・工業用
銅板上に、各種のマーク、数字などを描記し、自然乾燥
後、600℃の電気炉中で1時間加熱した。放冷後、銅
板上に亜鉛−アルミニウム合金を形成して鮮明に残った
上記マーク、数字など(ま銅板上に強固に付着し、水及
び有機溶剤に不溶、一般轡械的摩擦に耐えるが、更に強
、力にその表面層を摩消しても、その下地は黄銅色の銅
−亜鉛−アルミニウム系合金面となって残る。この結果
&i本例の配合物が、各種銅製品の加熱加工時における
「マーカー(記号表示剤)」として実用しうろことを示
すものである。
実施例11 実施例2に記載した「アルミニウム合金形成用塗液(B
)」を、厚さ0.8s+m、総表面積約52□2の60
740黄銅(銅60:亜鉛400合金)板な前記「銅面
洗浄液」で洗浄、水洗、乾燥したものの全表面にtth
塗りした。同品を室温で自然乾燥後、800℃の電気炉
中で30分間加熱、取り出し、室温(28°C)まで放
冷した後、水中で前君己ナイロン研磨布で研磨し、再び
前記「銅面洗浄液」で洗浄、水洗、乾燥したものの表面
は再び黄銅色金属光沢に戻ったが、60/40黄銅原板
よりわずかに赤味を帯びていた。これを試料(甲)とし
た。次に試料(甲)の原板と全く同質、同形、同寸法の
60/40黄銅板を、同じく前記[銅面洗とした。
試料(甲)と(乙)とを同時に、800℃の電気炉中で
2時間加熱後、取り出し、室温(28℃)まで放冷した
そのま工の試料(甲)′及び(乙)′の重量増加(甲)
′−(甲)、(乙)′−(乙)の比は試料(甲)の10
0に対し試料(乙)のそれは255、また試料(甲)′
及び(乙)′を同一時間前(甲)〃、(乙!−(乙)“
の比は100:ろ59°Dであり、またどの寸法は乙の
それよりも明らかに増大し、その比が/乙は縦横ともは
r102%であった。この結果は、試料(甲)の表面に
はアルミニウム青銅系合金が形成され、その耐高温酸化
性が著しく向上したことを明瞭に示し7たものであり、
これに対し、60/40黄銅原板(試料(乙))は、6
0/40の合金組成な持つ黄銅の特性として、外見上、
加熱時における酸化増量は比較的少ないが、前記[銅面
洗浄液J(5,2%の硝酸液)による酸洗いによって著
しく減量した。このことは実質的には高温加熱によって
脱亜鉛及びサブスケールの生成が起こり、その表面層及
びその実質の金属学的構造が著しく変質していることを
明示するものであり、本発明方法によって、従来複雑な
工程を必要とした黄銅の「脱亜鉛防止」が極めて簡単に
実施できることを示したものである。
代理人 桟材 皓

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)熱分解によって、それ自体が実質的に消失するよ
    うな有機高分子化合物(A)の溶液、もしくはコロイド
    状分散液に、金属と合金を形成しつる成分、もしくは場
    合により、加熱によって上記成分を分離しうる化合物を
    含有させたもの(B)を、その成分組成が(B)と異な
    る金属(C)の表面に塗布し、その溶剤もしくは分散媒
    を蒸発させることによって金属(C)の表面に成分(B
    )を含有する被膜を形成させ、次にこれを〃11熱して
    金M (C)の表面に(B)及び(C)に含まれる成分
    の全部、もしくはその一部分を含有する合金層を形成さ
    せることを特徴とする合金層の形成方法、 +21 (A)が、アクリル酸、アクリル酸エステル、
    アクリル酸エステルヒドロキシ訪導体、メタクリル酸、
    メタクリル酸エステル、メタクリル酸エステルヒドロキ
    シ64体、スチレン、スチレン銹尋体、マレイン酸、フ
    マル酸及びイタコン酸の中から選ばれた1種もしくは1
    種以」二の混合物を含む原料の重合物、ウレタン結合を
    有する重合物、尿素樹脂、アルキル化変性尿素樹脂、メ
    ラミン樹脂、アルキル変性メラミン樹脂、ブチラール樹
    脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、芳香
    族ポリエステル及び芳香族ポリエステルイミドがら選ば
    れた1種もしくは、それらの2種以上の混合物である特
    許請求の範囲第(11項に記載の方法。 (31(B)が金属粉末もしくは金属ペーストで゛ある
    特許請求の範囲第(2)項に記載の方法。 (4) (B)がアルミニウム粉末もしくはアルミニウ
    ムペーストである特許請求の範囲第(31項に記載の方
    法。 (5) (C)が銅もしくは銅合金である%¥1粕求の
    範囲第(4)項に記載の方法、 (61(C)が鉄、ニッケル、クロム、鉄合金、ニッケ
    ル合金もしくはクロム合金である特許請求の範囲第(4
    )項に記載の方法。 (7) (B)が銅粉末もしくは銅ペースト、(C)が
    鉄、ニッケル、クロム、−銖−合金、ニッケル合金もし
    くはクロム合金である特許請求の範囲第(3)駒に記載
    の方法。 (8) (B)がケイ素、ホウ素もしくけその加熱時に
    ケイ素、ホウ素を分離しうる化合物を含有する粉末もし
    くはペースト、とする特許請求の範囲第(2)項に記載
    の方法。
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