JPS606068Y2 - 転落防止スキップホイスト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は撒物を低所にて受入れ高所に供給するスキッ
プホイストに係り、特に搬送パケットを昇降、転倒自在
に案内、保持するレールの構造に関する。

従来のスキップホイストは、第１図、第２図に例示する
如く、櫓１から下方に昇降軌条２を延設しパケット３を
前後ローラ、を介して昇降自在に昇降軌条２に装着し、
櫓１．に据えた巻取機５とパケット３とをロープ６を介
して巻解自在に連結し、昇降軌条２の中間並びに櫓１の
上部にはロープ６が接する如くロープ車７，８を設ける
。

昇降軌条２の上端近傍にはローラ４の前後間隔を半径に
した円弧状の分枝軌条９を設ける。

始めに昇降軌条２の下端位置Ａにパケット３を置き撒物
を受入れ、巻取機５を回転してロープ６を巻取ると、ロ
ープ車７，８を迂回するロープ６がパケット３を引揚げ
、パケット３は前後ローラ４により昇降軌条２に沿って
上昇する。

上昇するパケット３が昇降軌条２の上端Ｂに来て、前ロ
ーラ４の上昇が不能になっても、ロープ車８を迂回する
ロープ６がパケット３を引揚げようとすると後ローラ４
が分枝軌条９を走行して、パケット３が転倒し、櫓１の
下にある容器１０に撒物を供給する。

撒物供給の終ったパケット３は、巻取器５を逆転してロ
ープ６を弛緩すると、パケット３の自重により昇降軌条
２上に復帰して、昇降軌条下Ａに降下する。

しかし、パケット３の複数本のローラ軸１１が昇降軌条
２の間に跨っているときは、ローラ軸１１が互に方向を
規制するので、ローラ４が昇降軌条２から脱落すること
はないが、上端部Ｂにおいてパケット３を転倒すると、
昇降軌条２も分枝軌条９もそれぞれ単独のローラ軸１１
が軌条間を跨ぐので、各ローラ軸１１は軌条布設面内を
自由に回転し、ローラ４が軌条から脱落し、パケット３
が櫓１の上から転落する欠点があった。

この考案は、前記欠点に鑑み、パケットを転倒しても、
ローラが確実に軌条内にあるスキップホイストを提供す
ることを目的とする。

この考案の旨とするところは、軌条の一部を複数本のロ
ーラ軸が跨ったま）、俯仰して、パケットともども転倒
し、パケットの転落を解消しようとするのである。

この考案の構成を実施例の図と共に説明する。

第４図、第５図は本願実施例のパケットを示し、第６図
は本願実施例のホイスト上部機構を示す。

図においてパケット１２の底面に複数本の口−ラ軸１３
を前後に平行して設け、このローラ軸１３を介してパケ
ット１２の両側面に走行ローラ１４を回転自在に装着、
後方のローラ軸１３の中程に昇降ロープ１５の一端を固
定する。

スキップホイストの櫓１６の一側には、前記走行ローラ
１４が自由に嵌入する一対の昇降軌条１７を立設する。

昇降軌条１７の上方には、左右を一体に連結した転勤軌
条１８を延設し、この転動軌条１８を俯仰自在に櫓１６
の上に軸支する。

この軸支点には、転勤軌条１８と支持軸を共有する如く
巻胴１９を回転自在に設け、この巻胴１９に前記昇降ロ
ープ１５を巻着ける。

昇降軌条１７の先端部には対面する転勤軌条１８の自由
端下面を支承する如く支承板２０を固着する。

転勤軌条１８の自由端面に弾機等の手段を介して自動的
に臨む揺動鉤２１をピン止して設ける。

転動軌条１８の俯仰中心には歯車２２を設け、この歯車
２２はラック２３を介して櫓１６に固着せる俯仰駆動装
置２４と機械的に連動し、前記転勤軌条１８と共に転倒
したパケット１２の下には容器２５を設ける。

転勤軌条１８の先端と支承板２０とにはリミットスイッ
チ２６．２７を設ける。

前記構成の作用を次に説明する。

巻胴１９をＣ方向に回転して昇降ロープ１５を巻取ると
、昇降軌条１７内を上昇する走行ローラ１４と共にパケ
ット１２が上昇し、支承板２０により端部を等高に支持
せる転動軌条１８内にパケット１２の前後の走行ローラ
１４を引込み、前の走行ローラ１４がリミットスイッチ
２６に接すると巻胴１９の巻取を停止する。

巻胴１９の巻取を停止した後に、俯仰駆動装置２４がラ
ック２３を押し出して歯車２２をＣ方向に回転すると、
歯車２２と共に転勤軌条１８所定の仰角まで回転する（
この構造にすると転勤軌条１８を反転水平角を超えて回
転できる）。

転勤軌条１８は、パケット１２の前後走行ローラ１４を
保持して、ローラ軸１３の動きを規制し、昇降軌条１７
から外れると、揺動鉤２１により転動軌条１８端を閉塞
し、パケット１２の保持を確実にして、転勤軌条１８の
回転と共にパケット１２を所定の仰角まで転動する。

パケット１２が転動して撒物を排出した後、俯仰駆動装
置２４がラック２３を引込んで歯車２２をＣの逆方向に
回転すると、歯車２２と共に転動軌条１８の端部が、支
承板２０に向って復帰回転する。

揺動鉤２１は復帰回転中の後部走行ローラ１４を係止し
てパケット１２の暴走をｍｌｌ止する。

転動軌条１８の端部が昇降軌条１７と対面するとき、揺
動２１が昇降軌条１７に接して閉塞を解く。

転勤軌条１８がリミットスイッチ２７に接すると、俯仰
駆動装置２４がラック２３の引込みを停止、転勤軌条１
８の回転を止め、転勤軌条１８端と昇降軌条端１７端と
が連通ずる如く対面する。

転勤軌条１８と昇降軌条１７とが連通ずると、巻胴１９
がＣの逆方向に回転して昇降ロープ１５を送り出し、走
行ローラ１４は転動軌条１８から昇降軌条１７を通って
走降し、パケット１２を降下する。

尚、転勤軌条１８の回転中心となる巻胴１９を転動軌条
１８の前方に移動すると、歯車２２とラック２３と俯仰
駆動装置２４とを省略してもパケット１２を自重復帰で
きる。

以上説明したようにこの考案は、昇降軌条の上方にパケ
ットの前後走行ローラが進入する転勤軌条を俯仰自在に
設けたことにより、前後のローラが転勤軌条内に進入す
ると、走行ローラを保持する転勤軌条がパケットと共に
転動するので、転勤軌条から走行ローラが脱線してパケ
ットが転落することがなくなるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のスキップホイストの概念図、第２図と第
３図は従来のパケットの図、第４図は本願実施例のパケ
ット側面図、第５図は第４図の正面図、第６図は本願実
施例の上部構造を示す図である。 １２：パケット、１４：走行ローラ、１６：櫓、１７：
昇降軌条、１８：転勤軌条。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. パケットの昇降軌条の上昇端にパケットの転動−装置を
   設けたスキップホイストにおいて、櫓１６の一側に一対
   の昇降軌条１７を立設し、この昇降軌条１７の上方にバ
   ケーット１２の前後走行ローラ１４が共に進入すべき転
   勤軌条１８を左右一対に連結して延設し、この転動軌条
   １８を俯仰自在に櫓１６に軸支し、転勤軌条１８端が昇
   降軌条１７に対面する如く昇降軌条１７の上端下面に支
   承板２０を固着したことを特徴とする転落防止スキップ
   ホイスト。