JPS60603Y2 - 分離形製氷機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は人手を煩わすことなく角氷などの氷片を自動的
に製造することが可能なコンパクト化された製氷機の構
造に関する。

最近に至り、所定の大きさ、形状の氷片を自動的に製造
し、これを随時取り出し得るようストックしておくこと
が可能な製氷装置が、料理業、飲食業などの分野におい
て普及しつつあるが、この種の製氷機は一体形構造をな
すものが殆どであって小形冷蔵庫程度の形状となるため
に、据付けのためのスペースが広くなるのが欠点とされ
ていた。

かかる事実に着目して、本考案は調理作業場での占有ス
ペースを可及的に狭くすることが可能な構造の氷片製造
装置を提供しようとして戊されたものであって、特に製
氷機本体と貯氷箱とを別体に構成して製氷機本体は頭上
の空間に設置し、調理作業場などては貯氷箱のみを設置
すれば足りるようにした点を特徴とし、さらに上方の製
氷機本体から貯氷箱に氷片を落下するに際して、落下衝
撃音を抑えると共に衝撃による氷片の破砕を未然に防止
し得る如くした点をまた特徴とするものである。

以下、本考案の具体的内容について添付図面の１例によ
って詳述する。

第１図は本考案製氷機の例を正面側から斜視したもので
あって、角氷製造機本体１と、貯氷箱２とそれ等を連結
するダクト３とからなっている。

製造機本体１は立方形をなしていて、背面側を壁面に取
着し得る壁掛形となっており、投氷口４を底部背面寄り
に有している。

一方、貯氷箱２は床面、カウンター上、机上などに据置
かれる小形の構造をなし、受氷口５を頂部に扉６を前面
に夫々有している。

ダクト３は例えば水平断面が四方形の角ダクトに形成さ
れていて、投氷口４と受氷口５との間に亘らせて略垂直
に配設しているが、貯氷箱２を壁面に添って据置き、か
つ受氷口５を頂部背面寄りに開口した場合には、このダ
クト３は壁面に略添った状態で垂下されることになる。

製造機本体１の内部構造は周知のものと同形態であるか
ら図示しないが、圧縮機、空冷凝縮器を含むコンデンシ
ングユニットと、蒸発器として作用する製氷板と、氷片
形成装置と、原水供給装置とを備えていて、斜設した製
氷板に原水を流下させることにより次第に厚みを増す氷
板を形成して、所定厚になったところで、この氷板を離
脱すると同時に、氷片形成装置により角氷などの氷片に
分断して前記投氷口４に滑り落すようになっている。

このようにして投氷口４に滑り落された氷片はダクト３
を経て貯氷箱２内に送り込まれ貯蔵される。

前記ダクト３は第２図に要部を略示しているように、氷
片の落下速度を緩和して衝撃音を小さくし、かつ落下衝
撃による破砕を防ぐために機能する複数の氷片案内板７
，７が設けられている。

上記氷片案内板７，７はゴム板などの弾性材からなり、
氷片が衝突したときの発生音をできるだけ小さくし得る
ものてあって、この氷片案内板７．７をダクト３の互い
に対向する内壁部分に夫々階段状をなし突出せしめてい
て、各々については前下りであり、かつ対向壁相互では
段違いをなす如く、壁面に取着されている。

なお、氷片案内板７，７は第３図に示すように案内部７
ａと取付部７ｂとを鈍角に折曲して連続させてなる一体
形状であって、モールド成型によって一体成型され、ダ
クト３の内壁に取付部７ｂによって固定することにより
前下りの形態が弾力的に保持されるようになっている。

上記氷片案内板７，７はダクト３の長さに応じて各対向
壁に夫々適当数取付けるものである。

氷片製造機本体１で製造された氷片群は投氷口４からダ
クト３内に投入されると、最上段に位置する一方の壁面
の氷片案内板７に衝突するが、この氷片接触によって氷
片案内板７は前下りを保持する弾力に抗して僅かに俯動
するので、衝撃エネルギーは緩和される。

同時に氷片はこの氷片案内板７によって対向壁面から突
出した直下の氷片案内板７に接当し、反対側の直下に存
する氷片案内板７へと順次接当して貯氷箱２内に落下す
る。

このようにして氷片案内板７，７に順次接当しながら貯
氷箱２に氷片が達することにより、落下音は減殺されて
殆ど耳障りにならぬ程小さくなり、さらに、落下速度は
緩和されて貯氷箱２内に落下した際に、氷片同士の衝突
によっても割れを生じることは無く形の整った品質の良
い氷片を貯氷することができる。

本考案は以上述べたように、製氷機を、製氷機本体１、
貯氷箱２、ダクト３からなる分離構造となし、最も形の
大きい部分である製氷機本体１を壁掛形で頭上のプツト
スペースを利用して設置することができるので、調理員
などが行き来する作業スペースには小形の貯氷箱２だけ
を据置けば良くて設置スペースをとることなく、場所の
有効利用がはかれる。

また、本考案はダクト３内に段違いの階段状に配置した
弾性材からなる氷片案内板７，７を設けているので、ダ
クト３内を落下する氷片は、この氷片案内板７，７によ
って落下速度が弱められると共に、落下音が減殺される
こととなり、その結果、耳障りな音をなくして静粛化が
可能であるし、氷片同士の衝突によって氷割れが生じる
如き不都合も全くなく形状の整った良品質の氷片を貯蔵
し得る利点があり、本考案は種々のすぐれた効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案製氷機の例の外観斜視図、第２図は第１
図におけるダクトの内部構造図、第３図は第２図に係る
氷片案内板単体の斜視図である。 １・・・・・・氷片製造機本体、２・・・・・・貯水箱
、３・・・・・・ダクト、４・・・・・・投氷口、５・
・曲受氷口、７・・曲氷片案内板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 投氷口４を底部に有し、壁部に取付は得る氷片製造機本
   体１と、受氷口５を頂部に有し、前記氷片製造機本体１
   の下方に別体で設置し得る貯氷箱２と、投氷口４と受氷
   口５とを接続するダクト３とからなり、該ダクト３は弾
   性材からなる複数の氷片案内板７，７を対向する内壁部
   分に夫々階段状をなし突出せしめていて、それ等氷片案
   内板７．７は各々が前下りでかつ、対向壁相互では段違
   いをなしており、落下氷片の接触により前下りを保持す
   る弾力に抗し俯動し得る如く形成されていることを特徴
   とする分離層製氷機。