JPH0140539Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、パチンコ機等の弾球遊技機の前面枠
下方の装着孔に取付けられ、賞球や賞コインを受
けるための受皿に関する。

従来の受皿は、受皿の取付面を前面枠表面に当
接して装着するものであるため、受皿の支持が片
持梁構造となつて、受皿の荷重に対する強度が十
分ではなかつた。この種の受皿は、賞球、賞コイ
ンの貯留機能のみならず、これを大きく形成する
ことによつて賞球、賞コインが多く得られるよう
な感じを遊技者に与えて遊技意欲を刺激させた
り、最近の遊技機が一時に多量の賞球や賞コイン
を排出することから、その容量の拡大が要請され
ている。しかし、受皿は前面枠表面に設けるもの
という従来の発想の下では、容量の拡大を図るに
は構造的に十分とはいえない片持梁構造を以て前
面枠正面方向に突出形成する他はなかつた。又、
受皿の突出形成は、清掃や保守点検の際、或いは
遊技中での球づまり解消の際など、前面枠を開放
するときに、隣台のハンドルや受皿に衝突した
り、隣の遊技者の遊技の邪魔になる等の不都合が
あつた。

本考案は、かかる点に鑑みなされたものにし
て、安定且つ強固に前面枠に支持され、大きな容
量に形成でき、しかも、前面枠の開放時に何らの
支障も生じない受皿の提供を目的とするものであ
る。

本考案はこの目的達成ため、前面枠の下方の装
着孔を塞いで前面枠表面に止着する取付基板と、
該取付基板に設けた開口部周縁より後方に延設す
る周枠とから成る表面部材を設ける一方、前面枠
裏面に当接し前記装着孔と関連して開口部を設け
た取付枠と、該取付枠の開口部より後方に膨出さ
せた周壁及び後壁で形成した貯留部とから成る受
皿部材を設け、該受皿部材の周壁又は後壁には賞
としてのコインや球を貯留部に排出する排出孔を
穿つと共に、前記表面部材と受皿部材とを前面枠
の前後から装着孔に嵌挿して一体的に嵌合して構
成したものである。

以下、本考案を実施の一例を示す図面に基づい
て説明する。

第１図に於て、１Ａは表面部材にして、表面部
材は、取付基板１５と該取付基板１５の開口部周
縁を後方（前面枠裏面方向）に延設して形成した
周枠１４とから成る。

取付基板１５は、前面枠４の下方に該前面枠を
貫通するように穿たれた装着孔１６（第２図）を
塞いで、前面枠前面側に止着されるもので、装着
孔１６に相応する開口部が穿たれるものである。
より具体的には、前面枠前面側の装着孔１６周面
を覆う例えば鍔状のものである。この実施例では
取付基板１５の拡り幅を小さく図示しているが、
前面枠４の下部全域にまで拡大形成してもよい。
この場合には、前面枠下部を装飾する装飾板に代
えて取付基板の表面にデサインを施すことができ
る。又、受皿はこの取付基板１５の拡りを大きく
する程安定し且つ強固に取付られる。尚、この取
付基板１５の開口部は賞球等の掻き出しの際、手
先が十分入る程大きく形成するのがよい。

周枠１４は、取付基板１５の開口部周縁を後
方、即ち前面枠４の裏面方向に延設して、前記装
着孔１６に嵌合するよう形成したものである。こ
の周枠の奥行は装着孔１６の奥行き、即ち前面枠
の厚さと同様に形成し、周枠の径は装着孔１６に
その外周が密に嵌合するように形成するのが最良
である。このように形成すると、取付基板１５を
前面枠４に安定且つ強固に装着できる。

同じく第１図に於て、１Ｂは受皿部材にして、
受皿部材は、前面枠裏面に止着される取付枠２と
該取付枠２に一体的に形成され、皿底先端５が前
記周枠と嵌合する貯留部３とから成る。

取付枠２は、装着孔１６（第２図）を塞いで、
前面枠裏面側に止着されるもので、装着孔１６に
相応する開口部が穿たれるものである。より具体
的には、前面枠裏面側の装着孔１６周面を覆う例
えば鍔状のものである。この実施例では取付基板
１５の拡り幅を小さく図示しているが、適宜拡大
形成してよい。

貯留部３は、賞球や賞コインを受けるものにし
て、取付枠２の開口部周縁を後方、即ち前面枠４
の裏面方向に筒状に延設し、皿底となるべき部分
を前記周枠１４に嵌合するよう延設した周壁７
と、該周壁の後端を覆う後壁８とから成る。尚、
貯留部３の前方には、前面枠１４前面側に延設し
た周壁７の底部（皿部）を徐々に起立させて縁部
６を形成してある。

前記受皿部材１Ｂには貯留部３に賞球や賞コイ
ン或いは、その他商品などの賞物を賞物排出樋１
１から受入れるための排出孔１０を適宜開設す
る。実施例では後壁に排出孔１０を設けてある
が、周壁７に設けてもよい。

又、実施例では、受皿部材１Ｂの周壁７や後壁
８には金属製等の防犯用プレート９ａ，９ｂを被
覆して、ピアノ線等によるいたずらを防止してお
り、後壁８にはスピーカー口１２を穿つて、遊技
に関する音響効果を上げるためのスピーカーを１
３を臨ませてある。

而して、前面枠４の装着孔１６には、前面枠前
面側から、表面部材１Ａの周枠１４を嵌挿し、周
枠１４の前縁をなす取付基板１５を前面枠４に止
着して表面部材１Ａを取付け、他方、前面枠裏面
側から、受皿部材１Ｂの貯留部３の先端、詳しく
はその皿底先端５を嵌挿して周枠１４と嵌合さ
せ、前面枠裏面に取付枠２を止着して受皿部材１
Ｂを取付け、前面枠４の装着孔１６内に於て、表
面部材１Ａと受皿部材１Ｂとを一体的に嵌合させ
るようにして、受皿を装着する。

本考案は叙上の如く、前面枠の装着孔に、前面
枠の前面側から表面部材を嵌挿し、前面枠の裏面
側から貯留部を形成した受皿部材を表面部材と一
体的になるように嵌合して、前面枠の内部後方に
貯留部を構成したので、容積の大きい貯留部が形
成でき、しかも、前面枠の開放の際に他の遊技機
に支障を来たすこともない。又、前面枠を挟み込
む取付構造となつているので、十分な強度も得ら
れる。

又、受皿が装着される前面枠下部には、従来の
ように受皿が突出しないので、デザインを自由に
施すことも可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は受皿の分解図、第２図は取付状態を示
す断面図である。 １Ａ……表面部材、１Ｂ……受皿部材、２……
周枠、３……貯留部、４……前面枠、５……皿底
先端、７……周壁、８……後壁、１０……排出
孔、１１……賞物排出樋、１４……周枠。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前面枠の下方の装着孔を塞いで前面枠表面に止
   着する取付基板と、該取付基板に設けた開口部周
   縁より後方に延設する周枠とから成る表面部材を
   設ける一方、前面枠裏面に当接し前記装着孔と関
   連して開口部を設けた取付枠と、該取付枠の開口
   部より後方に膨出させた周壁及び後壁で形成した
   貯留部とから成る受皿部材を設け、該受皿部材の
   周壁又は後壁には賞としてのコインや球を貯留部
   に排出する排出孔を穿つと共に、前記表面部材と
   受皿部材とを前面枠の前後から装着孔に嵌挿して
   一体的に嵌合して構成することを特徴とする弾球
   遊技機用受皿。