JPH0737170Y2 - 自動販売機の排水装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本考案は自動販売機の排水装置に関する。

（ロ）従来の技術 従来この種の装置は、第３図及び第４図に示すように本
体箱体（１）内の底面部（２）上に送風ファン（３）と
冷却器（４）を設け、送風ファン（３）により商品収納
室（５）側から吸入した空気を、冷却器（４）を通して
商品収納室（５）側へ送風するよう成すとともに、本体
箱体（１）内に生じたドレンを排水する排水口（６）を
前記底面部（２）に設けた構成が一般的であり、例えば
実開昭61−168478号公報に示されている。

（ハ）考案が解決しようとする課題 かかる従来技術における排水装置は、排水口（６）に向
って底面部（２）を傾斜させ、本体箱体（１）内に生じ
たドレンを排水口（６）へ流れるようにしているが、本
体箱体（１）底面部（２）の断熱の厚さ寸法等の関係か
ら底面部（２）の傾斜角度を大きく形成できないことが
多い。従ってこの場合、冷却器（４）等から底面部
（２）に滴下したドレンは送風ファン（３）に影響され
て散乱し易く、第３図及び第４図に破線で示すように排
水口（６）へ流れずに送風方向へ流れ、底面部（２）に
滞留あるいはドレン漏れ等を発生させる問題がある。

本考案はこのようなことから、底面部に滴下したドレン
が送風ファンの影響を受けることなく排水口へ流れるこ
とのできる自動販売機の排水装置を提供するものであ
る。

（ニ）課題を解決するための手段 本考案は、本体箱体内の底面部上に送風ファンと冷却器
を設け、送風ファンにより商品収納室側から吸入した空
気を、冷却器を通して商品収納室側へ送風するよう成す
とともに、本体箱体内に生じたドレンを排水する排水口
を前記底面部に設けたものにおいて、前記冷却器から前
記送風ファンの下方まで延在し、かつ前記底面部との間
に所定の間隔を有して前記排水口の上方を覆う仕切板を
設けたものである。

（ホ）作用 本考案は、底面部との間に所定の間隔を有して冷却器か
ら送風ファンの下方まで延在する仕切板を設けて、送風
ファンと底面部とを仕切り、冷却器等から底面部へ滴下
したドレンが送風ファンに影響されることなく排水口へ
流れるよう作用する。

（ヘ）実施例 第１図及び第２図は本考案の実施例を示すものであり、
第３図及び第４図に示す従来技術と同一符号のものは同
一物あるいは類似物を示すものである。

第１図及び第２図において、（１）は断熱層（７）を設
けた自動販売機の本体箱体であり、前面には商品収納室
（５）を開閉可能な扉（８）を枢支している。

そして本体箱体（１）内の底面部（２）の略中央には、
排水口（６）を開口するとともに、底面部（２）を前後
左右から排水口（６）に向かって低く傾斜するように形
成している。（９）は排水口（６）の下部に設けたドレ
ンホース（10）からのドレンを受ける蒸発皿である。

（４）は底面部（２）上に設置した冷却器であり、本体
箱体（１）内の後面部（11）との間に通風路（12）を形
成し、この通風路（12）を通して上部の商品収納室
（５）内の空気を取入れ、冷却するようにしている。

（３）は電動モータ（13）により回転される冷気循環用
の送風ファンであり、冷却器（４）の前方に対向設置し
て、通風路（12）から取入れた商品収納室（５）側の空
気を、冷却器（４）を通して冷却させるとともに、再び
商品収納室（５）側へ送風するようになっている。

（14）は電動モータ（13）及び送風ファン（３）を囲う
ように設けたファンケーシングで、送風ファン（３）に
よって送風される冷気を商品収納室（５）上方へ案内す
るよう上面に送風口（15）を開口するとともに、下端に
は底面部（２）の外周部（16）からの水滴が流入可能な
隙間（17）を設けている。

（18）は後端を冷却器（４）の前面に当接し、両側端を
ファンケーシング（14）に固定して設けた仕切板であ
り、底面部（２）との間にドレンの流れが可能な所定の
間隔を形成するとともに、前端は送風ファン（３）の下
方まで延在させてファンケーシング（14）前面壁との間
に通風口（19）を開口形成している。従って冷却器
（４）及び商品収納室（５）の後部から底面部（２）に
滴下したドレンは、送風ファン（３）による送風に影響
されることなく、底面部（２）を傾斜に沿って流れて排
水口（６）から排水される。また、底面部（２）の前部
から隙間（17）を通してファンケーシング（14）内に流
入したドレンは、通風口（19）を通して仕切板（18）下
方側へ送風される僅かな冷気によって排水口（６）への
流れが促進される。

（20）は商品収納棚（21）から送出された商品を、扉
（８）に設けた商品取出口（22）へ案内送出する商品シ
ュートである。

（ト）考案の効果 本考案は上記したように構成したものであるから、底面
部のドレンは送風ファンによって散乱させられることが
なく、排水口へ確実に排水することができる効果を奏す
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例による自動販売機の縦断側面
図、第２図は第１図のＡ−Ａ線断面図、第３図は従来例
による自動販売機の縦断側面図、第４図は第３図のＢ−
Ｂ線断面図である。 （２）……底面部、（３）……送風ファン、（４）……
冷却器、（６）……排水口、（18）……仕切板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】本体箱体内の底面部上に送風ファンと冷却
   器を設け、送風ファンにより商品収納室側から吸入した
   空気を、冷却器を通して商品収納室側へ送風するよう成
   すとともに、本体箱体内に生じたドレンを排水する排水
   口を前記底面部に設けたものにおいて、前記冷却器から
   前記送風フアンの下方まで延在し、かつ前記底面部との
   間に所定の間隔を有して前記排水口の上方を覆う仕切板
   を設けたことを特徴とする自動販売機の排水装置。