JPS6059962B2 - 溶銑の事前処理方法 - Google Patents
溶銑の事前処理方法Info
- Publication number
- JPS6059962B2 JPS6059962B2 JP885581A JP885581A JPS6059962B2 JP S6059962 B2 JPS6059962 B2 JP S6059962B2 JP 885581 A JP885581 A JP 885581A JP 885581 A JP885581 A JP 885581A JP S6059962 B2 JPS6059962 B2 JP S6059962B2
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- JP
- Japan
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- hot metal
- slag
- treatment
- dephosphorization
- desiliconization
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- Expired
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は溶銑の事前処理方法に関するものである。
近年、極低硫鋼、極低燐鋼の開発に伴ない、鋼中化学成
分の管理が益々厳しくなつている。
分の管理が益々厳しくなつている。
通常の製鋼方法では不純物の大半は転炉吹錬の工程で除
去されているが、この場合転炉の操業負担が大きくなる
。そこで転炉の操業負担を軽くするためと、各化学成分
管理の容易化を目的として溶銑の段階で各種の不純物を
あらかじめ脱処理することが行なわれ、種々の方法が提
案されている。その方法の一つとして溶銑に酸化鉄を添
加して脱珪処理し、生成したスラグを分離した後に、脱
燐用混合フラックスを添加して脱燐処理し、得られた処
理溶銑を転炉で吹錬する方法(特願昭55−34693
号)が提案されている。この方法においては例えば第1
図に示す如く所謂トーピードカーと称する容器内での溶
銑を脱燐処理後に、生成した脱燐スラグをトーピードカ
ー内に残留せしめるようにたとえばスラグストッパーを
用いて処理溶銑のみを鍋に移し、この溶銑を転炉へ装入
し、一方トーピードカー内に残留した脱燐スラグは所定
の排滓場所において完全に排滓された後、該トーピード
カーを再び脱珪処理工程へ帰還せしめて、高炉からの溶
銑の脱珪処理に使用する。かかる溶銑の事前処理方法で
は、脱燐スラグの排滓設備として常設の処理場を設置す
る必要があり、また容器を空にするための作業(所要時
間5分以上)が必要であるほかに、排滓中に含まれる残
銑のロスがあるという難点がある。
去されているが、この場合転炉の操業負担が大きくなる
。そこで転炉の操業負担を軽くするためと、各化学成分
管理の容易化を目的として溶銑の段階で各種の不純物を
あらかじめ脱処理することが行なわれ、種々の方法が提
案されている。その方法の一つとして溶銑に酸化鉄を添
加して脱珪処理し、生成したスラグを分離した後に、脱
燐用混合フラックスを添加して脱燐処理し、得られた処
理溶銑を転炉で吹錬する方法(特願昭55−34693
号)が提案されている。この方法においては例えば第1
図に示す如く所謂トーピードカーと称する容器内での溶
銑を脱燐処理後に、生成した脱燐スラグをトーピードカ
ー内に残留せしめるようにたとえばスラグストッパーを
用いて処理溶銑のみを鍋に移し、この溶銑を転炉へ装入
し、一方トーピードカー内に残留した脱燐スラグは所定
の排滓場所において完全に排滓された後、該トーピード
カーを再び脱珪処理工程へ帰還せしめて、高炉からの溶
銑の脱珪処理に使用する。かかる溶銑の事前処理方法で
は、脱燐スラグの排滓設備として常設の処理場を設置す
る必要があり、また容器を空にするための作業(所要時
間5分以上)が必要であるほかに、排滓中に含まれる残
銑のロスがあるという難点がある。
本発明の目的とするところは、かかる難点を完全に排除
した能率のよい溶銑の事前処理方法を提供しようとする
にある。
した能率のよい溶銑の事前処理方法を提供しようとする
にある。
本発明の前記の目的は溶銑を脱珪処理し、次いで容器内
て脱燐処理する溶銑の事前処理方法において、脱燐処理
された溶銑のみを容器外へ排出し、脱燐滓を残留せしめ
たままの該容器を、高炉よりの新たな溶銑の脱珪処理工
程に用いることを特徴とする溶銑の事前処理方法によつ
て達成される。
て脱燐処理する溶銑の事前処理方法において、脱燐処理
された溶銑のみを容器外へ排出し、脱燐滓を残留せしめ
たままの該容器を、高炉よりの新たな溶銑の脱珪処理工
程に用いることを特徴とする溶銑の事前処理方法によつ
て達成される。
以下、本発明を詳細に説明する。
第2図は本発明の実施の態様を示すフローシートである
。
。
本発明の実施に際して、先づ高炉からの溶銑に例えば鋳
床においてあらかじめ脱珪剤例えばミルスケールなどの
酸化鉄を添加して脱珪処理した後、トーピードカーに供
給するかあるいは高炉からの溶銑をトーピードカーに供
給し、之に脱珪剤を添加して脱珪処理した後、生成した
脱珪スラグを排出し、更に脱燐剤例えば、ミルスケール
、CaO..caF2からなる混合フラックスを添加し
て脱燐処理し、生成した脱燐スラグはトーピードカー内
に残留せしめ、別に準備した鍋内に注出した処理溶銑の
みを転炉製鋼工程にもつて行く。ここまでの工程は前記
した従来法と同一である。一方トーピードカー内に残留
せしめた脱燐スラグは排滓することなしに高温の状態を
保持したまま、高炉からの新たな溶銑の脱珪処理工程へ
戻す。この脱珪処理工程においては、脱燐スラグを収容
したままの前記トーピードカー内に、あらかじめ高炉鋳
床にて脱珪処理した高炉からの溶銑を生成した脱珪スラ
グと共に供給するかあるいは高炉からの溶銑を供給して
之に脱珪剤を添加して脱珪処理を行なう。この脱珪処理
工程においては従来の脱珪スラグと脱燐スラグとが混合
したスラグ(以下混合スラグと称す)が生成する。次い
で脱珪処理後に、前記混合スラグを掻き出し、残留した
溶銑に脱燐剤を添加して脱燐処理した後、処理溶銑のみ
を別の容器に移して転炉製鋼工程へと運jび、脱燐スラ
グを残留せしめたトーピードカーは再び前記脱珪工程へ
と戻す。なお脱珪処理工程で生成する混合スラグによる
溶銑中への復燐の問題が懸念されるが、本発明者らは、
第3図から明らかなよう復燐を起さない条・件は、脱燐
スラグと溶銑間のP分配からCaO/SiO2≧1.5
であればよく、混合スラグは下記表に示す如くCaO/
SlO2=1.5〜2.8の範囲にあるところから、脱
珪処理工程において混合スラグから溶銑への復燐の心配
がないことが確められた。
床においてあらかじめ脱珪剤例えばミルスケールなどの
酸化鉄を添加して脱珪処理した後、トーピードカーに供
給するかあるいは高炉からの溶銑をトーピードカーに供
給し、之に脱珪剤を添加して脱珪処理した後、生成した
脱珪スラグを排出し、更に脱燐剤例えば、ミルスケール
、CaO..caF2からなる混合フラックスを添加し
て脱燐処理し、生成した脱燐スラグはトーピードカー内
に残留せしめ、別に準備した鍋内に注出した処理溶銑の
みを転炉製鋼工程にもつて行く。ここまでの工程は前記
した従来法と同一である。一方トーピードカー内に残留
せしめた脱燐スラグは排滓することなしに高温の状態を
保持したまま、高炉からの新たな溶銑の脱珪処理工程へ
戻す。この脱珪処理工程においては、脱燐スラグを収容
したままの前記トーピードカー内に、あらかじめ高炉鋳
床にて脱珪処理した高炉からの溶銑を生成した脱珪スラ
グと共に供給するかあるいは高炉からの溶銑を供給して
之に脱珪剤を添加して脱珪処理を行なう。この脱珪処理
工程においては従来の脱珪スラグと脱燐スラグとが混合
したスラグ(以下混合スラグと称す)が生成する。次い
で脱珪処理後に、前記混合スラグを掻き出し、残留した
溶銑に脱燐剤を添加して脱燐処理した後、処理溶銑のみ
を別の容器に移して転炉製鋼工程へと運jび、脱燐スラ
グを残留せしめたトーピードカーは再び前記脱珪工程へ
と戻す。なお脱珪処理工程で生成する混合スラグによる
溶銑中への復燐の問題が懸念されるが、本発明者らは、
第3図から明らかなよう復燐を起さない条・件は、脱燐
スラグと溶銑間のP分配からCaO/SiO2≧1.5
であればよく、混合スラグは下記表に示す如くCaO/
SlO2=1.5〜2.8の範囲にあるところから、脱
珪処理工程において混合スラグから溶銑への復燐の心配
がないことが確められた。
なお混合スラグの塩基度が1.5未満であればCaOの
添加によつて調整する。本発明を実施例にもとづいて説
明する。
添加によつて調整する。本発明を実施例にもとづいて説
明する。
高炉からの溶銑をトーピードカー内で脱珪処理後、生成
したスラグを掻出し、残留した溶銑にミルスケール、C
aO.ScaF2からなる混合フラックス37k9/t
−pを添加し、混合攪拌して脱燐処理し、生成した脱燐
スラグ25k9/t−pをトーピードカー内に残し、処
理溶銑を別に準備した取鍋に移し転炉製鋼工程へ供給し
た。
したスラグを掻出し、残留した溶銑にミルスケール、C
aO.ScaF2からなる混合フラックス37k9/t
−pを添加し、混合攪拌して脱燐処理し、生成した脱燐
スラグ25k9/t−pをトーピードカー内に残し、処
理溶銑を別に準備した取鍋に移し転炉製鋼工程へ供給し
た。
次に本発明に従つ.て脱燐スラグを収容した前記トーピ
ードカーを脱珪工程にもどし、ミルスケールの添加によ
り鋳床脱珪処理した高炉からの溶銑を生成した脱珪スラ
グと共に受銑したが復りん、復硫現象は見られなかつた
。次いで該トーピードカー内で生成した脱一燐スラグと
脱珪スラグとからなる混合スラグ45k9/t−P(C
aO/SlO2=1.8)を掻き出し、残留した溶銑に
ミルスケール、CaO,.caF2からなる脱燐フラッ
クス37k9/t−pをインジェクション法により添加
し攪拌し、脱燐処理し、その際生成した脱燐スラグは2
5kg/t−pであつた。かくして脱燐処理された溶銑
は、トーピードカーより取鍋へ移され、転炉へと運ばれ
た。一方脱燐スラグは全量トーピードカー内に残された
まま、前記したと同様に溶銑の脱珪処理に戻した。以上
の如く本発明によれば、溶銑の事前処理工程で発生する
脱燐スラグを排滓することなく循環使用するので、排滓
に伴なう設備ならびにスラグ処理工程を省略することが
でき、また従来の如く脱燐スラグの1回毎の排滓による
、スラグ中に取込まれている残銑の損失もなくなるので
、産業上稗益するところが極めて大である。
ードカーを脱珪工程にもどし、ミルスケールの添加によ
り鋳床脱珪処理した高炉からの溶銑を生成した脱珪スラ
グと共に受銑したが復りん、復硫現象は見られなかつた
。次いで該トーピードカー内で生成した脱一燐スラグと
脱珪スラグとからなる混合スラグ45k9/t−P(C
aO/SlO2=1.8)を掻き出し、残留した溶銑に
ミルスケール、CaO,.caF2からなる脱燐フラッ
クス37k9/t−pをインジェクション法により添加
し攪拌し、脱燐処理し、その際生成した脱燐スラグは2
5kg/t−pであつた。かくして脱燐処理された溶銑
は、トーピードカーより取鍋へ移され、転炉へと運ばれ
た。一方脱燐スラグは全量トーピードカー内に残された
まま、前記したと同様に溶銑の脱珪処理に戻した。以上
の如く本発明によれば、溶銑の事前処理工程で発生する
脱燐スラグを排滓することなく循環使用するので、排滓
に伴なう設備ならびにスラグ処理工程を省略することが
でき、また従来の如く脱燐スラグの1回毎の排滓による
、スラグ中に取込まれている残銑の損失もなくなるので
、産業上稗益するところが極めて大である。
第1図は従来の溶銑事前処理工程を示すフローシート、
第2図は本発明による溶銑の事前処理工程のフローシー
ト、第3図は脱燐スラグと脱珪スラグとの混合スラグの
塩基度と脱珪処理時の復P量の関係を示すグラフである
。
第2図は本発明による溶銑の事前処理工程のフローシー
ト、第3図は脱燐スラグと脱珪スラグとの混合スラグの
塩基度と脱珪処理時の復P量の関係を示すグラフである
。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 溶銑を脱珪処理し、次いで容器内で脱燐処理する溶
銑の事前処理方法において、脱燐処理された溶銑のみを
容器外へ排出し、脱燐滓を残留せしめたままの該容器を
、高炉よりの新たな溶銑の脱珪処理工程に用いることを
特徴とする溶銑の事前処理方法。 2 脱燐滓を残留せしめた容器内に溶銑を入れ、次いで
脱珪剤を添加する特許請求の範囲1記載の方法。 3 脱燐滓を残留せしめた容器内に、あらかじめ脱珪剤
を添加した溶銑を入れる特許請求の範囲1記載の方法。
Priority Applications (11)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP885581A JPS6059962B2 (ja) | 1981-01-23 | 1981-01-23 | 溶銑の事前処理方法 |
AU68239/81A AU6823981A (en) | 1980-03-21 | 1981-03-10 | Multi-stage steel making |
US06/243,451 US4388112A (en) | 1980-03-21 | 1981-03-13 | Steelmaking process with separate refining steps |
DE3110787A DE3110787C2 (de) | 1980-03-21 | 1981-03-19 | Stahl-Herstellungsverfahren |
CA000373463A CA1166018A (en) | 1980-03-21 | 1981-03-19 | Steelmaking process with separate refining steps |
FR8105574A FR2478671B1 (fr) | 1980-03-21 | 1981-03-20 | Procede d'elaboration de l'acier par etapes distinctes d'affinage |
BR8101709A BR8101709A (pt) | 1980-03-21 | 1981-03-23 | Processo para a fabricacao de aco com estagios de refinacao separados |
GB8108981A GB2072221B (en) | 1980-03-21 | 1981-03-23 | Steelmaking process with separate refining steps |
US06/362,839 US4411696A (en) | 1980-03-21 | 1982-03-29 | Steelmaking process with separate refining steps |
US06/504,285 US4457778A (en) | 1980-03-21 | 1983-06-14 | Steelmaking process with separate refining steps |
AU22238/83A AU549698B2 (en) | 1980-03-21 | 1983-12-08 | Steel making process with separate steps in sequence |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP885581A JPS6059962B2 (ja) | 1981-01-23 | 1981-01-23 | 溶銑の事前処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS57123911A JPS57123911A (en) | 1982-08-02 |
JPS6059962B2 true JPS6059962B2 (ja) | 1985-12-27 |
Family
ID=11704337
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP885581A Expired JPS6059962B2 (ja) | 1980-03-21 | 1981-01-23 | 溶銑の事前処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6059962B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5993813A (ja) * | 1982-11-18 | 1984-05-30 | Nippon Steel Corp | 溶銑の脱珪脱硫連続処理法 |
CN103074461B (zh) * | 2012-10-17 | 2015-08-19 | 南京梅山冶金发展有限公司 | 一种适用于炼钢铁水脱硫模型调度装置 |
JP5967139B2 (ja) * | 2013-06-14 | 2016-08-10 | Jfeスチール株式会社 | 溶銑の予備処理方法 |
-
1981
- 1981-01-23 JP JP885581A patent/JPS6059962B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS57123911A (en) | 1982-08-02 |
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