JPS6056621B2 - エンボス模様を施した着色亜鉛鉄板 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は建築用板に使用するエンボス模様を施した着
色亜鉛鉄板（以下、単にエンボス鉄板という）の製造装
置に関するものである。

金属板は平滑であり、、立体感、自然惑に欠けるため
、これを改善する一例として、例えばその表面にリシン
塗装、エンボス加工による凹凸模様、マスチツク塗装な
どが行われている。

特に、着色亜鉛鉄板に対しエンボス加工により立体感、
自然感を醸し出すには市販品をアンコイラに装着し、こ
れをピンチローラを介してエンボスロールに導き、凹凸
模様のエンボス加工を施していた。換言すれば、２コー
ト、２ベーク着色亜鉛鉄板製造装置ではその製造途中で
エンボス加工する装置のないものであつた。そして、着
色亜鉛鉄板に対し、エンボス加工した際には亜鉛鉄板上
に塗膜がエンボス加工時に、凹凸模様の屈曲部において
その変形に追従できずに塗膜にクラックが生じたり、塗
膜が剥離し、このクラック部分等から亜鉛鉄板が腐食す
る等の欠点があつた。 本発明はこのような欠点を除去
するため、着色亜鉛鉄板の製造ラインにおいて、上、下
の塗膜を形成する前に亜鉛鉄板に凹凸模様をエンボスロ
ールを介して形成し、耐候性、加工性、生産性を改善す
ると共に、低コストで量産できるエンボス鉄板の製造装
置を提案するものである。

以下に、図面を用いて本発明に係るエンボス鉄板の製
造装置について詳細に説明する。

第１図は本発明に係るエンボス鉄板の製造装置を示す説
明図である。図において、１はアンコイラ、２は亜鉛鉄
板でコイル状に巻回した厚板てある。１は工”ンボスロ
ールで雄型、雌型のロール４、５からなり、厚板に対し
立体感、豪華さを付加するために、例えば第２図に示す
ような凸模様Ａと凸模様Ｂを連続して形成するものであ
り、凹凸模様Ａ、Ｂ間の高低差は約０．１〜５Ｔｍ位で
ある。

なお、凹・凸模様Ａ、Ｂには円、３角形、楕円形、棒状
、ゆずはだ状、ドロメ状、クレータ状、キャスト状、ス
チツプ状、トラバチン状、スタツコ状、はん点状、など
の名称で呼称されている模様、および名称などが不明の
模様等の１種からなるものである。６は入側ルーパ、７
は前処理部で亜鉛鉄板２に塗装するために塗装面に対し
浸せき方式、スプレー方式によつて化成皮膜を形成する
ための機能を有するものである。

８は下塗り塗装機でエンボス加工を施した亜鉛鉄板２の
表、裏面に下塗り塗装を塗布するためのものであり、９
は焼付炉で下塗り塗装機８で塗布された塗料を焼付ける
ためのものである。

１０は上塗り塗装機で亜鉛鉄板２の表面に上塗り塗料を
塗布するためのものであり、１１は焼付炉で上塗り塗料
を焼付けするためのものである。

１２はコイラでエンボス加工され、上、下塗膜で被覆さ
れた、所謂２コート・２ベークの着色亜鉛鉄板２をコイ
ル状に巻回するためのものである。

次ぎに本発明に係るエンボス鉄板の製造装置の動作につ
いて説明する。

なお、周知のピンチローラ、シャー、ステッチ等は殆ど
説明、記載を省略する。そこで、第１図に示すようにア
ンコイラ１にコイル状に巻回された亜鉛鉄板（板厚０．
２７）２を装着し、点線で示すピンチローラを介してエ
ンボスロール立に供給し、エンボスロール立で亜鉛鉄板
２に第２図に示すような凹凸模様（深さ０．９ｍ）を形
成した。次ぎに、この亜鉛鉄板２は入側ルーパ６を介し
て、前処理部７に送給し、亜鉛鉄板１の表、裏面に対し
、例えばエポキシ樹脂系の；下塗り塗料を下塗り塗装機
８を介して塗布し、焼付炉９を経て１０ミクロンの下塗
り塗膜を形成した。次ぎに、この下塗り塗膜を塗布した
亜鉛鉄板２の片面に対して、ホワイト色の、例えばポリ
エステル樹脂からなる上塗り塗料を上塗り塗装機１：，
０によつて塗布し、焼付炉１１に送給して膜厚１０ミク
ロンの上塗り塗膜を形成し、これをコイラ１２に巻取り
、エンボス鉄板の製造を完了した。このようにして製造
したエンボス鉄板は第３図に示すように亜鉛鉄板２の表
、裏面に上、下塗膜Ｃ，３Ｄを形成した断面となるもの
である。また、本発明に係るエンボス鉄板製造装置によ
り製造したエンボス鉄板の耐食性（塩水噴霧試験ＪＩＳ
−Ｚ一２３７１１００時間）、外観の従来のように市販
着色亜鉛鉄板に上記と同じような模様、深さのエンボス
をエンボスロールで行つたサンプルと比較したところ、
次のような結果が得られた。すなわち、塩水噴霧試験に
おいては、実施例で製造したエンボス鉄板には塗膜のク
ラック等がなく白化、赤錆が全く見られず、かつ、凹凸
模様Ａ，Ｂのコストラストが明確になり、立体感が助長
されていた。こノれに対し、比較例の着色亜鉛鉄板は化
粧面となる表面の塗膜が凹凸模様の屈曲部でクラック、
および塗膜が一部亜鉛鉄板から剥離しており、ｎ時間で
屈曲部に赤錆が発生していた。また、外観上は単に凹凸
模様を形成しただけであるため、実施例に比して立体感
に劣る感じに見えた。上述したように本発明に係るエン
ボス鉄板の製造装置によれば、亜鉛鉄板に任意模様をエ
ンボス加工し、その後で２層の塗膜を個々に焼付けした
ため、凹凸模様の屈曲部に塗膜のクラック等が発生せず
、耐食性にすぐれたエンボス鉄板を製造することができ
る特徴がある。

また、塗膜がエシボス加工後に２回も形成されるため、
凹凸模様が塗膜厚にも影響を与え、それが立体感の強化
に寄与し、美しく立体感のある外観のエンボス鉄板を製
造できる特徴がある。さらに、エンボス鉄板を製造する
には現在稼動中のラインの中にエンボスロールを組み入
れるだけでよく、安価に製造できる特徴がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るエンボス模様を施した着色亜鉛鉄
板の製造装置の一例を示す説明図、第２図、第３図はエ
ンボス模様の一例を示す斜視図とその断面図である。 １・・・・・・アンコイラ、２・・・・・・亜鉛鉄板、
立・・・・・・工ンボスロール、７・・・・・・前処理
部、８・・・・・・下塗り塗布機、９，１１・・・・・
・焼付炉、１０・・・・・・上塗り塗布機。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ コイル状に巻回した亜鉛鉄板を装着するアンコイラ
   と、該アンコイラから送出される亜鉛鉄板に凹凸模様を
   エンボス加工するエンボスロールと、該エンボスロール
   から送出された亜鉛鉄板を貯留する入側ルーパと、該ル
   ーパから供給される亜鉛鉄板に前処理する前処理部と、
   該前処理された亜鉛鉄板に下塗り塗装を施すロールコー
   タ方式の下塗り塗布機と、該塗布機から送出された下塗
   り塗膜付の亜鉛鉄板に塗料を焼付けする焼付炉と、該焼
   付炉から送出された亜鉛鉄板の一表面にのみ上塗り塗装
   を施す上塗り塗布機と、該塗布機から送出された亜鉛鉄
   板の上塗り塗料を焼付けする焼付け炉と該焼付炉から送
   出された着色亜鉛鉄板を巻き取るコイラとを直列状に配
   設したことを特徴とするエンボス模様を施した着色亜鉛
   鉄板の製造装置。