JPS6054938B2 - メタクリル酸の製造方法 - Google Patents

メタクリル酸の製造方法

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JPS6054938B2
JPS6054938B2 JP12722377A JP12722377A JPS6054938B2 JP S6054938 B2 JPS6054938 B2 JP S6054938B2 JP 12722377 A JP12722377 A JP 12722377A JP 12722377 A JP12722377 A JP 12722377A JP S6054938 B2 JPS6054938 B2 JP S6054938B2
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methacrylic acid
mol
sulfuric acid
hydrolysis
reaction
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正人 堀内
皆人 唐澤
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はアセトンシアンヒドリンと硫酸とを反応させ
て得られるメタクリルアミド硫酸を重合を防止し乍ら加
水分解してメタクリル酸を製造する方法に関する。
本発明の製造目的とするメタクリル酸は、種種のメタ
クリル酸共重合体として近年多方面の応用分野に使用さ
れ、塗料、接着剤、繊維加工等に用いられる重要な化学
物質である。
従来からメタクリル酸の製造方法としては種種の方法
が知られ、例えばアセトンシアンヒドリンと硫酸とを反
応させて得られるメタクリルアミド硫酸を加水分解して
メタクリル酸を製造する方法が知られている。
この場合、重合禁止剤を使用することが知られているが
、その効果は必ずしも十分ではなく加水分解槽内に重合
物が徐々に蓄積し、長時間操業が困難となる。 本発明
者等は前記の欠点を解決すべく、重合を防止し乍らメタ
クリル酸を効率よく得る方法について鋭意研究を行つた
結果、従来知られている技術的事実に反する現象を見出
し本発明を完成するに至つた。
従来、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル、メ
タクリル酸2−ヒドロキシエチルのようなメタクリル酸
誘導体を製造する場合、重合禁止剤としてフェノチアジ
ン、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテ
ル等を用いることが知られている。
しかし乍ら、これらの重合禁止剤は、例えば特公昭37
−12260に示されている如く、酸素の存在下に於て
始めてその効果が発揮されるとされている。しかし乍ら
、本発明者らの知見によれば、メタクリル酸メチルとブ
タノールとのエステル交換反応によるメタクリル酸ブチ
ルの製造に於ては、ハイドロキノンを重合禁止剤として
用い気相部を窒素置換して反応させると、空気が存在す
る場合に較べ明らかに重合物の生成量が増加し、目的と
するエステルの収率は低下する。この場合ハイドロキノ
ンの代りにフェノチアジン’を用いても全く同様の結果
が得られる。 これに反してメタクリルアミド硫酸を加
水分解してメタクリル酸を製造する場合は、驚くべきこ
とに、加水分解槽内の酸素の存在は重合を抑制する上で
全く有害であり、加水分解槽内の酸素濃度・を特定量以
下とすることにより始めて重合を抑制できることが見い
出された。
即ち、本発明の方法はアセトンシアンヒドリンと硫酸
とを反応させて得られるメタクリルアミド硫酸を加水分
解してメタクリル酸を製造するに際し、加水分解槽内の
気相部の酸素濃度を1モル%以下として重合禁止剤の存
在下に加水分解するメタクリル酸の製造方法である。
本発明に於て用いられるメタクリルアミド硫酸は、通常
の方法によりアセトンシアンヒドリンと硫酸とを反応さ
せて得られる。
而してメタクリルアミド硫酸の加水分解に於ては、通常
メタクリルアミド1モルに対して3モル以上の水、好ま
しくは4〜8モルの範囲の水が用いられる。
水の添加量が4モルより少ない場合は加水分解反応が遅
く、且つ未反応のメタクリルアミドが得られる粗メタク
リル酸中に残存するために重合が起り易く、更に加水分
解後の粗メタクリル酸より成る上層と重硫酸アンモニウ
ムを含む下層水溶液との分離に際し、重硫酸アンモニウ
ムが析出し易くなるために上層と下層との分離が困難と
なる。水の添加量が6倍モルより多い場合は、下層への
メタクリル酸の溶解度が増加し、且つ上層粗メタクリル
酸中の水の溶解量も増加するために経済的ではない。本
発明の方法に於けるメタクリルアミド硫酸の加水分解温
度は一般的には80〜150℃、好ましくは100−1
30℃の範囲てある。
また、加水分解反応時間は、上記した条件に於て通常3
紛から5時間、好ましくは1〜3時間の範囲である。本
発明の方法に於て、使用されるメタクリルアミド硫酸の
製造工程においては重合の懸念が少ない。
しかし乍ら、メタクリルアミド硫酸の加水分解工程にお
いては加水分解槽内の気相部の酸素濃.度を特定量以下
とし且つ重合禁止剤を存在せさしめることが必要である
。即ち、メタクリルアミド硫酸液は、通常、連続的に加
水分解槽に送入されるが、この際、あらかじめ加水分解
槽の酸素濃度を1モル%以下とすることが必要である。
同一槽.内でメタクリルアミド硫酸を製造し続いて加水
分解反応を行う回分式の場合は、アセトンシアンヒドリ
ン及び硫酸を添加する前に予め槽内の酸素濃度を1モル
%以下とする方法が通常用いられる。而して、加水分解
槽内の酸素を1モル%以下とす・る方法としては、通常
、加水分解槽を予め窒素などの不活性気体を用いて気相
内の空気を置換し、且つ加水分解反応中も少量の不活性
気体を流通させ、加水分解槽内への空気の混入を避ける
方法が採用される。上記した方法に於ける不活性気体の
流通量に関しては制限はないが、流通量を増加するとメ
タクリル酸蒸気が該気体に同伴されて損失し易くなるの
で出来るだけ少量にすることが好ましい。而して、不活
性気体としては窒素、ヘリウム、アルゴンなどが用いら
れるが経済的には窒素が最適である。
加水分解槽の気相部に於ける酸素の残存許容量jは1モ
ル%以下、好ましくは0.1モル%以下であり、気相部
に於ける酸素の残存量が1モル%を越える場合は白色ガ
ラス状重合物の生成が著るしく増加し加水分解反応の長
時間操業が困難となる。
使用される重合禁止剤は特に限定されないが、フェノチ
アジン、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエ
ーテルなどが好ましく、特にフェノチアジンが好ましい
。その使用量はメタクリルアミドに対して0.0001
〜0.鍾量%、特に0.001〜0.1重量%の範囲が
好ましい。而して、該重合禁止剤はメタクリルアミド硫
酸の加水分解時にその存在が必要であり、添加方法につ
いては特に制限はないが、フェノチアジンを用いる場合
は水への溶解度が小さい為アセトンシアンヒドリンに溶
解させて用いる方法が好ましい本発明の方法に於ける加
水分解反応は、回分式、連続式の何れも採用可能てある
本発明の方法によれば、加水分解槽内の気相部及び液相
部の重合を十分に抑制することが可能であり、従つて重
合物の蓄積により生ずる反応系内の閉塞もなく安定にメ
タクリル酸を製造することが出来、且つメタクリル酸の
収率を向上することが出来る。
次に実施例により本発明を説明する。
実施例1 予め内部の空気を窒素置換し酸素濃度を零とした、冷却
器および攪拌機付1′セパラブルフラスコに、セパラブ
ルフラスコ中央まで挿入したガラス管を通じて窒素毎分
100m1を流通せしめ、部%硫酸333.2yを入れ
、攪拌下に85〜90℃の温度を保持しながら550p
pmのフェノチアジンを含有した98%アセトンアンヒ
ドリン173.5gを約1紛で添加した。
添加終了後セパラブルフラスコを160゜Cに加熱した
油浴に移し急激に140℃まで昇温し、2紛間攪拌して
アミド化反応を行つた後、水216yを一気に添加した
。次いで116℃で2時間加水分解を行つた後、氷水で
急冷した。セパラブルフラスコ内には重合物の生成及び
付着は殆ど見られなかつた。分析の結果、メタクリル酸
の生成量は、151.5Vで、仕込みアセトンシアンヒ
ドリンに対する収率は88.1モル%であつた。反応液
をろ過し、重合物をエーテルで洗滌し120℃で乾燥し
たところ0.7yてあつた。尚反応終了後気相をガスク
ロ分析した結果酸素は認められなかつた。実施例2実施
例1に於てフェノチアジンのかわりに重合禁止剤として
、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル
、ターシヤリブチルカテコール、ジフェニルアミンを用
いその他は実施例1と全く同様の反応を行つた。
結果を第1表に示した。実施例3 実施例1に於てセパラブルフラスコ内の気相の窒素雰囲
気を、酸素濃度0.1モル%、0.5モル%の気相雰囲
気に変え、その他は実施例1と全く同様の反応を行つた
酸素濃度0.1モル%、0.5モル%の気相雰囲気の調
整法としては、空気と窒素を所定量混合した気体を予め
調整し、反応に当たりセパラブルフラスコ内を該気体で
予め置換し、実施例1と同様に反応中該気体を流通した
。その結果を第2表に示した。なお比較のために、酸素
濃度を1.5モル%、5.0モル%、20.99モル%
(空気)に変えた以外は同様に実験を行ない、その結果
を第2表に併せて示した。
比較例1 実施例1に於て重合禁止剤のフェノチアジンを添加せす
、その他は実施例1と全く同様の反応を行つた。
その結果メタクリル酸の収率は87.0モル%で、セパ
ラブルフラスコ内気相部器壁に少量の白色ガラス状重合
物が付着し、更に液相中の攪拌羽根には黒色ゴム状重合
物が付着していた。重合物の全乾燥重量は2.0yであ
つた。実施例4滞留時間3紛の側管付セパラブルフラス
コにフェノチアジン500ppmを含有した98.79
%アセトンアンヒドリン毎時350.3yと98.54
%硫酸毎時704.7yとを送入し83〜85℃に加熱
した。
側管より流出した液を、165℃の油浴中に浸した滞留
時間7分のガラス製U字管に導入し、アミド化反応を行
つた。次いでU字管流出液を、140℃の油浴中に浸し
予め容器内を窒素置換して酸素濃度を零とした滞流時間
1時間の側管付セパラブルフラスコ(これを第1加水分
解槽とする)に、窒素毎分100m1流通下に水毎時4
22.6yと共に送入し攪拌混合した。液温はほS゛1
16℃であつた。側管流出液を前記と同様の滞留時間1
時間の側管付セパラブルフラスコ(これを第2加水分解
槽とする)中に導入し、窒素毎分100m1の流通下1
16℃で攪拌した。側管流出液を冷却器で30℃に冷却
した後全量捕集し、該反応操作を9時間行つた。その結
果、第1,及び第2加水分解槽共気相部器壁の重合物は
殆ど見られず、攪拌羽根への重合物の付着も微量で運転
に支障はなかつた。第1及び第2加水分解槽内全量と第
2加水分解槽流出液の全量を沖過した後、重合物をエー
テル洗滌し乾燥したところその量は11.2yであつた
。尚メタクリル酸収率は仕込みアセトンシアンヒドリン
に対して89.1モル%で残存メタクリルアミド量は同
じく2.9モル%であつた。又、反応終了後の気相には
酸素は認められなかつた。比較例2 実施例4に於て第1及び第2加水分解槽内の気相を窒素
置換せす大気下のま)とし、その他は実施例4と全く同
様の反応を9時間行つた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アセトンシアンヒドリンと硫酸とを反応させて得ら
    れるメタクリルアミド硫酸を加水分解してメタクリル酸
    を製造するに際し、加水分解槽内の気相部の酸素濃度を
    1モル%以下とし重合禁止剤の存在下に加水分解するこ
    とを特徴とするメタクリル酸の製造方法。 2 重合禁止剤はフェノチアジンである特許請求の範囲
    1の方法。
JP12722377A 1977-10-25 1977-10-25 メタクリル酸の製造方法 Expired JPS6054938B2 (ja)

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ZA200303241B (en) * 2002-05-01 2003-11-04 Rohm & Haas Improved process for methacrylic acid and methcrylic acid ester production.
DE102008000787A1 (de) * 2008-03-20 2009-09-24 Evonik Röhm Gmbh Verfahren zur Aufreinigung von Methacrylsäure

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