JPS605460B2 - ゴム引きコ−ドの裁断・接合方法およびコ−ド裁断機におけるゴム引きコ−ドの供給装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、ゴム引きコードの裁断・接合方法およびコ
ード裁断機におけるゴム引きコードの供給装置に関する
。

自動車用タイヤを構成するカーカスプライは、トッピン
グカレンダによってゴム引きされたタイヤコード（以下
「ゴム引きコード」という）をコード裁断機によってコ
ード方向に対して所定の角度で、かつ等間隔に裁断し、
得られた多数枚の裁断片の裁断面の側縁部同士を順次に
接合して帯状とし、しかるのち成形ドラム上に無端状に
巻付けて製造されている。

例えばラジアルタイヤの場合には、第１図に示すように
、ゴム引きコード１をコード方向（矢印Ｐ方向）に対し
て直角の方向、すなわち幅方向の裁断線ｌａに沿って裁
断し、得られた多数枚の裁断片ｌｂを、第２図に示すよ
うに、裁断前の側縁ｌｃ部で重ね接合して上記コード方
向Ｐが幅方向を向く帯状に形成している。しかしながら
、上記の重ね接合方法は、１〜３本の経糸コードを含む
幅の側綾部が重ねられるので、接合部のコード配列が他
の部分に比べて密になり、そのためタイヤカーカスの強
度や伸度が不均一になると共に、接合部の剛性が池部よ
りも大きくなって製品タイヤを膨張させた場合にタイヤ
側壁に凹部が生じて外観が低下するという欠点があつた
。また、多数枚の裁断片ｌｂをその裁断前の側緑ｌｃに
おいて突き合せ接合することが試みられているが、この
場合には、接合部すなわち突き合せ部の両側に位置する
経糸コードが緯糸で連結されないので、この接合部が他
の部分に比べて周万向（第２図の矢印Ｐ方向に直角の方
向）に伸び易く、製品タイヤを膨張させた際にその側壁
部に凸部が生じて外観が低下するという欠点があった。

この発明は、接合部の伸度や強度が他の部分とほとんど
変りなく、側壁部に凹凸を有しない外観良好なタイヤを
製造することができるゴム引きコードの裁断・接合方法
と該方法に使用するためのコード裁断機におけるゴム引
きコードの供給装置を提供するものである。すなわち、
この第１発明は、ゴム引きコードの一方の側縁部に未加
硫ゴムからなるエッジテープの幅方向の約１／２を重ね
て接合し、しかるのち上言己のゴム引きコードおよびエ
ッジテープを長さ方向に対して所定の角度で、かつ等間
隔に裁断し、得られた裁断片の一方の側綾部および該側
綾部から突出するエッジテープに次位の裁断片の他方の
側綾部を重ねて接合することを特徴とするゴム引きコ−
ドの裁断・接合方法である。

また、第２発明は、コード裁断機に供給されるゴム引き
コードの一方の側緑を検出するための側縁検出手段と、
未加硫ゴムからなるエッジテープを上記ゴム引きコード
の側緑へ向かって平行に導くためのエッジテープ案内手
段と、ゴム引きコードの一方の側縁部とエッジテープと
の重合部を挟圧する侠圧手段とを備え、上記側緑検出手
段の検出信号に応じて上記ヱッジテープ案内手段を幅方
向に摺動して上記の側縁にエッジテープの中心線を一致
させ、しかるのちゴム引きコードとエッジテープとの重
合部を秋圧して両者を接合するようにしたことを特徴と
するコード裁断機におけるゴム引きコードの供給装置で
ある。

以下に、上記第１発明の実施態様を第３図および第４図
によって説明する。

第３図において、ゴム引きコード１の一方（右側）の側
緑ｌｃ部の下面に未加硫ゴムからなるェッジテ山プ２の
幅方向の約１／２を重ねて押圧により接合する。

次に、上記のゴム引きコードーおよびエッジテープ２を
幅方向の裁断線ｌａに沿って裁断する。なお、バイアス
タイヤを製造する場合には、上記の裁断線ｌａがコード
方向Ｐに対して所定の角度に傾斜される。そして、上記
の裁断後、第４図に示すように、得られた裁断片ｌｂの
一方の側縁ｌｃ部および該側緑ｌｃから突出するエッジ
テープ２の上に、次位の裁断片ｌｂの他方の側縁ｌｃ部
を重ねて押圧により接合する。上記のエッジテープ２は
、ゴム引きコード１のゴムとほぼ同一成分の未加硫ゴム
からなり、表面に粘着性を有し、ゴム引きコード１に重
ねて押圧することにより接着されるものである。そして
、上記エッジテープ２の幅は、１５〜３仇岬が好ましく
、上記の幅が１５側未満の場合には狭過ぎて接着強度が
不足し、反対に３仇岬を越えた場合には広過ぎて不経済
になる。また、エッジテープ２の厚みは０．３〜０．８
脚が好ましく、この厚みが０．３脚未満の場合には厚み
が不足して所望の効果が得られないと共に破断し易く、
反対に０．８肋を越えると厚過ぎて凸部が目立ち、製品
タイヤの外観が低下すると共に不経済になる。なお、上
記のエッジテープ２は、雛型用の中巻きテープと重ねて
リールに巻いておき、このリールから引出してゴム引き
コード１に接合し、しかるのち剥離することが望ましい
。次に、第２発明の実施態様を第５図および第６図によ
って説明する。

第５図および第６図において、３はコード裁断機のコン
ベヤベルト、４はコンベヤベルト３を巻掛けて矢印Ｑ方
向に回転されるテールローラであり、右上方から送り出
される最尺のゴム引きコ−ドーを送りローラ５、エキス
パンダ６、第１引出しローラ７および第２引出しローラ
８を経てコンベヤベルト３上に供給し、このコンベヤベ
ルト３の左方で上記のゴム引きコード１を所望の角度で
裁断し、かつ得られた裁断片ｌｂを接合するようになつ
ている。

‐上記の第１引出しローラ７のゴム引きコード進行方向
後方の片側に該第１引出しローラ７と平行な２本のガイ
ドロッド９，９がそれぞれ軸方向に摺動自在に、かつ前
後に並列して設けられ、上記２本のガイドロッド９，９
の中間にこれらと平行に摺動用流体シリンダ１０が配設
され、上記２本のガイドロッド９，９の織部と摺動用流
体シリンダー０のピストンロッド１０ａ先端とによって
支持プレート１１がゴム引きコード１の幅方向に超動自
在に支持される。

上記の支持プレート１１には、ゴム引きコード１の進行
方向後端にエッジテープ２と中巻きテープ２ａとを重合
状に巻いたり−ルー２が回転自在に取付けられ、中央上
部および前端のそれぞれに案内ローラ１３および１４が
回転自在に取付けられ、前端の案内ローラー４が第１引
出しローラ７の一方の織部の若干下方に位置するように
なっている。そして、案内ローラ１３，１４の中間にゴ
ム引きコードーの側縁ｌｃの幅方向位置を光電的に検出
するための側緑検出装置１５が取付けられれ、この側縁
検出装置１５の検出信号に基き、案内ローラー３，１４
上のエッジテープ２の中心線がゴム引きコード１の一方
の側緑ｌｃにほぼ一致するように支持プレート１１が前
記の摺動用流体シリンダ１０によって摺動されるように
なっている。しかして、第１引出しローラ７の一方の端
部前方に、その軸方向に対して直角に圧着用流体シリン
ダー６が設けられ、そのピストンロッド１６ａ先端に取
付けられた圧着ローラー６ｂが第１引出しローラ７の前
面に押圧される。一方、第２引出しローラ８の一方の端
部後方にナイフ状の剥離用ガイド１７が設けられ、この
剥離用ガイド１７の後方に上記離型用テープ２ａの引出
し用ローラ１８が回転自在に設けられ、この引出し用ロ
ーラ１８の後面に押さえローラ１９が中央部に支点を有
する揺動レバー２０、該揺動しバ−２０の下端に連結し
たピストンロッド２１ａを介して剥離用流体シリンダ２
１によって圧接され、上記引出し用ローラ１８の下方に
上記離型用テープ２ａの巻心２２を回転するためのトル
クモータ２３が設けられる。

なお、テールローラ軸４ａに固定されたスプロケット４
ｂにより、エンドレスチェーン２４を介して第１引出し
ローラ軸７ａに固定のスプロケット７ｂが回転され、こ
の第１引出しローラ軸７ａに固定の歯車７ｃにより歯車
機構（図示されていない）を介して第２引出しローラ軸
８ａが回転され、この第２引出しローラ軸８ａに固定の
スプロケツト８ｂによりエンドレスチェーン２５を介し
て中巻きテープ２ａの引出し用ローラ軸１８ａに固定の
スプロケツト１８ｂが回転される。

上記の構造において、ゴム引きコード１は、送りローラ
５、エキスパワダ６、側緑検出装置１５、第１引出しロ
ーラ７および第２引出しローフ８を経てコンベヤベルト
３上に導びかれる。

一方、リール１２に重ねて巻かれているエッジテープ２
および中巻きテープ２ａは、エッジテープ２が上になる
ように引出されて案内ローラ１３，１４を経て第１引出
しローラ７上に導びかれ、該第１引出しローラ７に接し
ているゴム引きコードーの一方の側縁ｌｃの裏面に重ね
られ、第１引出しローラ７および圧着ローラ１６ｂで数
圧されることによってゴム引きコード１にエッジテープ
２が接合される。このとき、ゴム引きコード１の一方の
側緑ｌｃの位置が側緑検出装置１５によって連続的に検
出され、上記の位置の変動に追随して案内ローラ１３，
１４が支持プレート１１と共に幅方向に糟敷するので、
ゴム引きコード１の側緑ｌｃにエッジテープ２の中心線
がほぼ一致する。しかも、上記のゴム引きコード１がエ
キスパンダ６によって幅方向に緊張されているので、側
緑ｌｃの激しい蛇行や振動が防止され、側縁ｌｃが安定
した状態で側縁検出装置１５を通過し、そのため側緑ｌ
ｃの位置変動に対する案内ローラー３，１４の追随運動
が一層正確に行なわれる。上記のエッジテープ２および
中巻きテープ２ａは、ゴム引きコード１と共に第２引出
しローラ８に導びかれる。

そして、中巻きテープ２ａは、エッジテープ２から剥離
され、剥離用ガイド１７、および引出し用ローラー８と
押さえローラ１９とのニップ点を経て巻心２２に導びか
れて巻取られる。このとき、中巻きテープ２ａをナイフ
状の剥離用ガイド１７によって急角度に折曲げ、かつ引
出し用ローラー８の周速度を第２引出しローラ８の周速
度よりも若干速く設定することにより上記の剥離が円滑
に行なわれる。一方、第２引出しローラ８の位置で中巻
きテープ２ａを分離したエッジテープ２は、ゴム引きコ
ードーと共にコンベヤベルト３上に導びかれ、該コンベ
ヤベルト３の左方でゴム引きコードーおよびエッジテー
プ２が所望の角度で裁断され、得られた多数枚の裁断片
ｌｂが前記のように接合される。このとき、ゴム引きコ
ードーの側緑ｌｃの下面にエッジテープ２が接合され、
このエッジテープ２の幅方向の約１／２が上記側縁ｌｃ
から突出しているので、エッジテープ２の突出部に次位
の裁断片ｌｂの他方の側緑部を容易に重ねて援合するこ
とができる。上記の実施態様において、側緑検出装置１
５は、光電式のものに代えて機械式その他のものを使用
してもよい。また、支持プレート１１は、摺動用流体シ
リンダー０１こ代えて可逆モータを用い、ねじ機構もし
くはピニオン・ラック機構等を介して摺動させることが
できる。また、圧着用流体シリンダ１６および剥離用流
体シリンダ２１は、電磁石やスプリングなどで置換する
ことができる。また、剥離用ガイド１７は、ナイフ状の
ものに代えて小径のローラを使用してもよい。また、中
巻きテープ２ａの巻取用巻心２２をトルクモータ２３で
直接駆動する代りに、定速回転するドラム上に巻心２２
を圧接して回転してもよい。以上に説明したように、上
記の第１発明は、ゴム引きコードの裁断片の重ね接合部
にエッジテープを接合するので、凹凸が少なく外観が良
好なタイヤを製造することができる。しかも、ゴム引き
コードの一方の側緑にエッジテープを半分重ねて接合し
たのち裁断するので、この裁断作業およびその後の接合
作業を容易に、能率的に行なうことができる。また、第
２発明は、コード裁断機の供給側でゴム引きコ−ド‘こ
エッジテープを接合するようにしたものであるから、第
１発明の実施に直接使用することができる。しかも、ゴ
ム引きコードの一方の側縁を検出し、この側緑の位置変
動に追随してエッジテープの案内手段をゴム引きコード
の幅方向に情動させるので、ゴム引きの側緑にエッジテ
ープの中心線を一致させて接合することができる。

【図面の簡単な説明】 第１図および第２図はゴム引きコードの従来の裁断・接
合方法を説明するための平面図、第３図および第４図は
第１発明の実施態様を説明するための平面図、第５図は
第２発明の実施例の側面図、第６図は第６図のの−の糠
断面図である。 １・・・ゴム引きコード、ｌａ・・・裁断線、ｌｂ・・
・裁片、ｌｃ・・・側縁、２・・・エッジテープ、２ａ
・・・中きテープ、１３，１４・・・案内ローラ（エッ
ジテープ案内手段）、１５・・・側縁検出手段、１６ｂ
・・・着。 ーラ（秋圧手段）。第１図 第２図 第３図 第４図 第５図 第６図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ゴム引きコードの一方の側縁部に未加硫ゴムからな
   るエツジテープの幅方向の約１／２を重ねて接合し、し
   かるのち上記のゴム引きコードおよびエツジテープを長
   さ方向に対して所定の角度で、かつ等間隔に裁断し、得
   られた裁断片の一方の側縁部および該側縁部から突出す
   るエツジテープに次位の裁断片の他方の側縁部を重ねて
   接合することを特徴とするゴム引きコードの裁断・接合
   方法。 ２ エツジテープが離型用の中巻きテープと重ねて供給
   され、エツジテープがゴム引きコードに接合されたのち
   、中巻きテープが剥離される特許請求の範囲第１項記載
   のゴム引きコードの裁断・接合方法。 ３ ゴム引きコードがラジアルタイヤ用のものであり、
   裁断が幅方向に行なわれる特許請求の範囲第１項または
   第２項記載のゴム引きコードの裁断・接合方法。 ４ エツジテープがゴム引きコードのゴムとほぼ同一の
   ゴムからなる特許請求の範囲第１項ないし第３項のいず
   れかに記載のゴム引きコードの裁断・接合方法。 ５ エツジテープは、幅１５〜３０ｍｍ、厚み０．３〜
   ０．８ｍｍである特許請求の範囲第１項ないし第４項の
   いずれかに記載のゴム引きコードの裁断・接合方法。 ６ コード裁断機に供給されるゴム引きコードの一方の
   側縁を検出するための側縁検出手段と、未加硫ゴムから
   なるエツジテープを上記ゴム引きコードの側縁へ向かっ
   て平行に導くためのエツジテープ案内手段と、ゴム引き
   コードの一方の側縁部とエツジテープとの重合部を挾圧
   する挾圧手段とを備え、上記側縁検出手段の検出信号に
   応じて上記エツジテープ案内手段を幅方向に摺動して上
   記の側縁に上記エツジテープの中心線を一致させ、しか
   るのちゴム引きコードとエツジテープとの重合部を挟圧
   して両者を接合するようにしたことを特徴とするコード
   裁断機におけるゴム引きコードの供給装置。 ７ エツジテープがゴム引きコードの一方の側縁の下面
   に供給されて接合される特許請求の範囲第６項記載のコ
   ード裁断機におけるゴム引きコードの供給装置。 ８ エツジテープが離型用の中巻きテープと重ねて供給
   され、エツジテープがゴム引きコードに接合されたのち
   中巻きテープが剥離される特許請求の範囲第６項または
   第７項記載のコード裁断機におけるゴム引きコードの供
   給装置。