JPS6054460B2 - 基礎杭 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は基礎杭に関するものである。

地震時に建物が受ける水平方向の地震入力は全部杭と土
台のつなぎ目に集中することが知られている。

このために高強度の基礎杭として大形の杭が考えられる
が、杭打ち作業に手間やコストがかかるばかりてはなく
、建物が隣接する狭少の場所での杭施工には不適当であ
つた。本発明の目的は大形の杭とすることなく杭の抵抗
モーメントを増加させうる基礎杭を提供することにある
。

以下本発明に係る基礎杭の具体的構成を杭の施工順序を
説明しつつ明らかにする。

第１図に示すように地盤中にアースオーガ機等に掘削椴
によつて孔１を掘削し、この掘削孔内にモルタル２を充
填する。

そしてこの掘削孔１内に、第２、３図に示すように鉄骨
付き鉄筋かご３を挿入又は圧入によつて埋入し、杭Ｐを
形成する−（第５図）。この鉄骨付き鉄筋かご３につい
て説明する。

この鉄筋かご３の上部には断面性能の大きい鉄骨４を固
着し、水平方向の地震入力に対して杭の抵抗モーメント
を増加させている。この鉄骨４の構成は、例えばＨ形鋼
５とＴ字形鋼６および７とを十字形状に組合わせたもの
で、その長さは地震時に大きな曲げモーメントの作用す
る範囲としてある。この鉄骨４の鉄筋かご３への取付け
状態を第４図に基づいて説明すると、鉄筋かご３の縦筋
８・・・のうち、鉄骨５、６のウェブ５ａ、６ａと当接
する縦筋Ｂａ、８ｂの上端部を各ウェブて溶着し、また
鉄筋かご上端に位置するフープ筋９ａ、”９ｂの端部を
Ｌ字状に屈成してウェブ６ａに溶着し、さらにこのフー
プ筋と各縦筋８・・・との交差部分を溶着してある。な
お、Ｈ形鋼５のウェブ５ａの下端部にはフープ筋９ａ、
９ｂの配筋を妨げないように切欠部５ｂを設けてある。
杭Ｐを施工した後、第５、６図に示すようにこの既設杭
に近接して掘削し、モルタル２を充填した掘削孔１ａ内
に、上記鉄骨付き鉄筋かご３と実質的に同一構成の鉄骨
かご１３をガイドＧを用いて地盤中に埋入して杭Ｐ１を
施工する（第７図）。

以下同様にして既設孔Ｐ、Ｐ、に近接して杭Ｐ、、Ｐｏ
・・・を順次施工して行く。ところで第７図に示すよう
に、各杭Ｐ、Ｐ、、Ｐ２、Ｐ３の鉄骨４、１４、２４、
３４の相互を連結部材１０・・・で連結し、構造的に杭
上部にかかる大きな曲げモーメントに対する抵抗モーメ
ントを増大させている。

この連結部材としては、第８図示の例では平面中弧状の
爪１０ａ、１０ｂを用いてあり、各爪は杭Ｐより後に施
工される杭Ｐ、の鉄骨１４におけるＴ形鋼１７のフラン
ジ１７ｂ側面に設けてある。爪１０ａ，１０ｂは、この
フランジ１７ｂに溶着したものであつても、またフラン
ジと一体形成したものであつてもよい。鉄筋かご１３を
掘削孔１ａに挿入する際、予め爪１０ａ，１０ｂを既設
杭Ｐにおける鉄骨４のＴ形鋼６のフランジ６ｂの側面に
掛止めておき、この状態で鉄筋かご１３および鉄骨１４
を降下させる。以上説明したように本発明によれば、杭
上部に断面性能を大きい鉄骨を設けたので、大形杭にす
ることなく杭の抵抗モーメントを増加させることができ
、建物が隣接する狭少の場所での杭施工が行え、また隣
接する杭を連結部材で連結したので構造上水平方向の地
震入力の集中を回避てき、よソー層杭上部の抵抗モーメ
ントを高めることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すもので、第１図は掘削孔に
モルタルを充填している状態を示す断面図、第２図は鉄
筋かごを挿入している状態を示す断面図、第３図は第２
図■−■線断面図、第４図は鉄骨の取付け状態を示す説
明図、第５図および第６図は既設杭に隣接して新たな杭
を施工して行く工程を示す説明図、第７図は杭の連結状
態を示す平面図、第８図は爪の使用状態を示す拡大平面
図である。 １，１ａ・・・・・・掘削孔、３，１３・ ・・鉄筋か
ご、４，１４，２４，３４・・・・・・鉄骨、５・・・
Ｈ形鋼、６，７，１７・・・・Ｔ形鋼、８，８ａ，８ｂ
・・・・・・縦筋、９ａ，９ｂ・・・・・・フープ筋、
１０，１０ａ，１０ｂ・・・・連結部材、Ｐ，Ｐｌ，Ｐ
２，Ｐ３・・・・・・杭。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 杭上部に端部にフランジ部を有する十字形状の鉄骨
   を設けてあることを特徴とする基礎杭。 ２ 杭上部に端部にフランジ部を有する十字形状の鉄骨
   を設け、この鉄骨と上記杭に隣接する杭の鉄骨とを連結
   部材により連結していることを特徴とする基礎杭。