JPS6054356B2 - 防錆潤滑処理鋼板 - Google Patents

防錆潤滑処理鋼板

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JPS6054356B2
JPS6054356B2 JP52136117A JP13611777A JPS6054356B2 JP S6054356 B2 JPS6054356 B2 JP S6054356B2 JP 52136117 A JP52136117 A JP 52136117A JP 13611777 A JP13611777 A JP 13611777A JP S6054356 B2 JPS6054356 B2 JP S6054356B2
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JP
Japan
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rust
lubricity
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earth metal
wax
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JP52136117A
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JPS5469662A (en
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文寿 横井
勝 鷺山
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
Nippon Kokan Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は熱延鋼板、冷延鋼板、表面処理鋼板(以下鋼
板と呼ぷ)の一時防錆性とプレス加工性を向上する目的
で表面被覆層を形成した防錆潤滑処理鋼板に関するもの
てある。
薄鋼板には、一時防錆と軽度の加工性を付与するため
に鉄鋼メーカーで防錆油が塗布されるのが通例である。
この防錆油は一般に鉱油をベースにして、スルフォネー
ト、エステルなどの防錆添加剤を合計して約10%添加
してあるが鋼板のハンドリング上の点から高粘度にする
ことができない。このため防錆油を塗布しただけの鋼板
は高度のプレス加工性が要求される用途においては潤滑
性が不足するため、そのままでは使用できず、需要者側
にてプレス加工油を適宜塗布する必要がある。しカルプ
レス加工油の塗布は生産性の低下、作業環境の悪化をも
たらすので、プレス油の塗布を省略できる鋼板が望まし
い。その点防錆潤滑処理鋼板は防錆性と潤滑性を兼ね備
えた被覆層を鋼板表面に形成することにより前記プレス
エ作曲の塗布を省略することができるという利点がある
。 ところでこのような防錆潤滑鋼板の被覆層としては
ワックス、金属石けん、樹脂など多数提案されているが
、一般には塗布工程が簡単なこと、安価で被覆層の総合
的特性が優れていることなどからワックスを使用するこ
とが多い。このワックスの成分としては、特開昭48−
102767号、特開昭49−38843号、特公昭5
0−14233号、さらには特開昭49−61558号
などで提案されているように高級脂肪酸と多価アルコー
ルの部分エステル、高級脂肪酸のアミン塩、ジ長鎖アル
キルケトンなどが代表的である。こうした防錆潤滑処理
鋼板に要求される性能は主として防錆性、潤滑性、展着
性、脱脂性、点溶接性が良好なことである。このうち点
溶接性についてはすべてのワックスが点溶接時に溶融す
るためワックスの組成に余り依存せず全般に良好である
がその他の性能についてはワックスの組成によつて大き
な相違がある。即ち高級脂肪酸と多価アルコールの部分
エステルおよびジ長鎖アルキルケトンは防錆性、潤滑性
、展着性は良好であるが脱脂性が悪い。また高級脂肪酸
アミン塩は潤滑性、展着性は良好であるが大気中で保管
するときに錆を生じ易いという難点がある。以上のよう
に従来までは防錆潤滑処理鋼板に要求される性能をすべ
て満足できる組成物は見い出されておらず、バランスの
取れた性能を保持した組成物を開発することが、防錆潤
滑処理鋼板の課題であつた。
本発明はこのような現状に鑑みて提案されたもので、そ
の基本的な特徴は酸化ワックスのアルカリ土類金属塩を
潤滑性のベースとし、これに適宜防錆剤、界面活性剤を
配合して防錆性、塗装性を高めて鋼板の潤滑性固形皮膜
とすることにある。
次にこれを詳細に説明する。酸化ワックスはパラフィン
、ペトロラタムの如き石油系ワックスを酸化したもので
、脂肪酸、ケト酸などの酸成分およびエステル、高級ア
ルコール、ケトンなどの混合物である。
酸化ワックスのアルカリ土類金属塩はこうした酸化ワッ
クスの成分のうち脂肪酸、ケト酸などの酸成分をアルカ
リ土類金属塩にし、エステル、高級アルコール、ケトン
などの成分をそのまま残したワックスである。一般に濶
滑性能は極性分子のアルキル基の長さ、すなわちアルキ
ル基の炭素数に関係し、炭素数が10以上のものが優れ
た潤滑特性を示すことが知られているが、酸化ワックス
のアルカリ土類金属塩中のアルキル基炭素数は6以上の
ものが巾広く分布しており、しかも潤滑特性が良い炭素
数10以上のアルキル基が多い。このため酸化ワックス
アルカリ土類金属塩を潤滑油中の成分として使用するこ
とがすでに知られているが、固形の皮膜として使用され
た例はいまたない。そこで本発明者等は種々酸化ワック
スのアルカリ土類金属塩を適切な皮膜とする研究を行な
つた。一般に酸化ワックスのアルカリ+類金属塩は皮膜
が柔軟であり、鋼板上での展着性が優れている。
しかし、酸化ワックスの分子量が大きくなると皮膜は硬
くて脆くなる傾向があり展着性が低下する。このような
展着性の低下が起るとブレス加工時に皮膜が剥離し、そ
の結果ブレス疵や発錆の原因となる。酸化ワックスのア
ルカリ土類金属塩では原料ワックスの分子量が700以
上の酸化ワックスを使用すれば上述の問題を生じないこ
とを確認した。こうした酸化ワックスのアルカリ土類金
属塩は成分中に炭素数10以上のアルキル基を持つ成分
が多く、しかも鋼板に展着性のよい皮膜を作ることから
その潤滑性は著しく優れ、市販ブレス加工油の性能をし
のいでいる。
また防錆性については成分中に油性の高いエステル、ケ
トンなどの成分を含むために酸化ワックスのアルカリ土
類金属塩単体でも優れている。しかし、コストの低減、
塗装工程の簡略化の要求から塗布量を最小限にして目的
の性能を得るためには、酸化ワックス単体では防錆性が
不足するので以下に示す防錆剤のうち1種又は2種以上
組み合わせて添加する必要がある。酸化ワックスと相溶
性のある防錆剤は試験の結果アルキルこはく酸、アルケ
ニルこはく酸、ダイマー酸、ヒトロキン脂肪酸メルカプ
ト脂肪酸、ザルコシン酸、エステル化酸化ワックス、ラ
ノリン脂肪酸アミン塩、牛脂脂肪酸アミン塩、ジノニル
ナフタリンスルフオン酸のNa.sCalBa塩、ソル
ビタンモノオレエート、アルキルイ?ダゾリン、ジシク
ロヘキシルアミン、2エチルヘキシルフォスフェートで
あつた。一方、界面活性剤は皮膜の潤滑性と乳化性を向
上するのて界面活性剤の添加により脱脂性が改善される
有効な界面活性剤をあげれば以下の通りであつた。非イ
オン性界面活性剤 脂肪酸モノグリセリンエステル、脂肪酸ポリグリコール
エステル、脂肪酸アルカノールアミド、脂肪酸ポリエチ
レングリコールエーテル、脂肪族アルコールポリエチレ
ングリコールエーテル、脂肪族メルカプタンポリエチレ
ングリコールエーテル、アルキルフェノールポリエチレ
ングリコールエーテル、ポリプロピレングリコール、ポ
リエチレングリコールエーテル。
陰イオン界面活性剤 脂肪酸のNa..Kアミン塩、アルキルナフタリンスル
フォン酸塩、アルキルアリルスルフォン酸塩、石油スル
フォン酸塩、スルフォンこはく酸塩、高級脂肪酸エステ
ルのスルフォン酸塩、高級アルコールエーテルのスルフ
ォン酸塩、高級脂肪酸とアミノ酸の縮合物(R−CON
H−(CH2)n−COOMe.sMe金属)。
両性界面活性剤 アラニン型両性界面活性剤、グリシン型両性界面活性剤
、ベタイン型両性界面活性剤。
以上に示した酸化ワックスのアルカリ土類金属塩、防錆
剤及び界面活性剤よりなる組成物が防錆潤滑処理鋼板と
して要求される総合的性能を満たすためには、各成分の
配合率が次に示す範囲内にあることが必要である。
まず第1表に酸化ワックスのアルカリ土類金属塩の含有
率と潤滑性の関係を示す。
同表に示すように、酸化ワックスのアルカリ土類金属塩
はブレス加工油よりも潤滑性が優れているが、油溶性防
錆剤や界面活性剤を添加していくと潤滑性は次第に低下
する。
このためブレス加工油と同等以上の濶滑性を保持するに
は酸化ワックスのアルカリ土類金属含有率が50%以上
でなければならない。また防錆剤は第1図にみられるよ
うに、1%以上の添加率で、防錆性の向上が認められた
この第1図の実験条件は下記の通りである。ベースニ酸
化パラフィンのBa塩、添加剤:ジノニルナフタリンス
ルフオン酸?、塗布量:0.5y/イ、防錆率:湿潤箱
試験、72,120,168HRにJISZ−2912
に準じて評価、A→10..B→8、C→6、D→4、
E→1の評価値に換算した後下式で得られる値を防錆率
とした。
但し、i:くり返し総数1中のi番目の試料 (
1=3とした) j:全判定回数J中のj回目の試料(
J =3とした) R:判定回数j回目、くり返しi番目の 試
料の評価値 さらにまた界面活性剤については第2図に示すように、
1%以上の添加によりはじめて脱脂性の向上が認められ
、添加率が40%を超えると著しく防錆性を損なう。
第2図の実験条件は下記の通りである。ベースニ酸化パ
ラフィンのBa塩、防錆剤:ジシクロヘキシルアミン(
添加率10%)、界面活性剤:ポリエチレングリコール
オレイルエーテル、塗布量:0.5y/イ、防錆率:第
1図の実験条件と同じ、脱脂時間:PH=10の脱脂液
が流動している槽中に試験片を浸漬して完全脱脂できる
までの時間を求めた。
以上の各条件を総合すれば、組成物の配合率は酸化ワッ
クスのアルカリ土類金属塩が50〜μs重量%、防錆剤
と界面活性剤の合計が2〜50重量%(但しこのうち界
面活性剤は1〜40重量%、残部が防錆剤)となる。
このような本発明をさらに効果あらしめるためには塗布
量を0.2〜3.0y/Rrlに限定するのが好ましい
第3図には塗布量と防錆性、皮膜の型への堆積の関係が
示されているが同図から理解し得るように0.2q/d
未満では防錆性が低く実際の使用に耐えられない。一方
、3.0y/dを超えるとブレス時に皮膜が型に堆積す
るようになりブレス不良の原因となる。なお、第3図の
実験条件は下記の通りである。ベースニ酸化パラフィン
のBa塩、防錆剤:ジシクロヘキシルアミン(10%添
加)、界面活性剤:ポリエチレングリコールオレイルエ
ーテル、防錆率:第1図と同じ。
次に本発明の具体的実施例として組成物および配合率を
変えて防錆性、潤滑性、脱脂性、耐スティン性の評価試
験をした結果を第2表に示す。
但し試験条件は次の通りである。(1)防錆剤:軒下に
1ケ月暴露した後、発錆面積率を求めた。
(2)脱脂性:PH=10の脱脂液が流動している槽の
中に試験片を浸漬して完全脱脂できるまでの時間を求め
た。
()潤滑性:ブランク径130wRφのSPCE試験片
をポンチ径50Tnφで円筒深絞りを行い、深絞り後の
試験片外径/ブランク径×100を外径変化率として潤
滑性を比較した(外径変化率の値が小さいほど潤滑性は
大である)。
1)耐スティン性:500C100%RHの雰囲気中に
試験片を積重ね7日間放置後目視でスティンの有無を観
察した(スティン発生有り→×、スティン発生無し→O
)。
1)塗布量:0.5y/イ 以上に示した実験データからも明らかなように本発明に
よる防錆潤滑処理鋼板は潤滑性においてブレス加工油を
塗布した場合と同等以上の性能を持ち、防錆性において
は防錆油を塗布した場合よりも優れた性能を持つ。
しかも脱脂性も短時間の浸漬だけで充分な程度にまで向
上していることが理解てきる。このように本発明の防錆
潤滑処理鋼板は防錆性、潤滑性、脱脂性等その鋼板に要
求されるすべての性能を実用的に要求される範囲内で完
全に満たしているので、従来のワックスでの問題点はす
べて解決でき、その技術的効果の優れた発明である。
【図面の簡単な説明】
第1図は防錆剤の添加率と防錆率との関係を示すグラフ
、第2図は界面活性剤の添加率と、脱脂時間、防錆率と
の関係を示すグラフ、第3図は塗布量と防錆性、皮膜の
型への堆積との関係を示すグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 酸化ワックスのアルカリ土類金属塩50〜98重量
    %、防錆剤と界面活性剤の合計2〜50重量%(但しこ
    のうち界面活性剤が1〜40重量%、残部が防錆剤)を
    含有した組成物を被覆せしめてなる防錆潤滑処理鋼板。
JP52136117A 1977-11-11 1977-11-11 防錆潤滑処理鋼板 Expired JPS6054356B2 (ja)

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JPS5469662A JPS5469662A (en) 1979-06-04
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2557755B2 (ja) * 1991-05-02 1996-11-27 ユシロ化学工業株式会社 水可溶性潤滑剤組成物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2509786A (en) * 1948-04-26 1950-05-30 Shell Dev Corrosion preventive compositions
US3623983A (en) * 1968-12-18 1971-11-30 Exxon Research Engineering Co Penetrating oil composition
JPS4943246A (ja) * 1972-09-01 1974-04-23
JPS5369230A (en) * 1976-12-03 1978-06-20 Kuboko Paint Co Rust preventive and anticorrosive coating material

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