JPS6053663B2 - 厨芥処理機における羽根保持部材の支持構造 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は流しのごみ投棄口から投棄される厨芥を破砕し
脱水して排出するようなした厨芥処理機における羽根保
持部材の支持構造に関する。

従来、ユニット式の流し台においては流しの一部に排水
兼用のごみ投棄口を設けるとともにごみ投棄口の下部に
脱水かご等の水切用のごみ受けを装備し、ごみ投棄口に
装設した弾性体に抗して厨芥を押入投棄するようにした
ものがあつたが、ごみ受けに溜つた厨芥はごみ受けを取
り出して廃棄しなければならず、汚なく悪臭を放ち非衛
生的であるとともにその処理が面倒なものであつた。そ
のため近年、特に密集施設等においては、流しのごみ投
棄口から投棄される厨芥を処理するのに、主に厨芥を微
粉砕して排水とともに下水に放流する方式の厨芥処理機
（デイスポーサ）が使用され出した。しかし、この場合
、放流水が極めて汚濁ごれ放流水ＢＯＤ規制等に抵触す
るおそれがあり、しかも放流された厨芥によつて下水か
ら腐敗臭その他の悪臭が発生することになり、下水処理
の必要が生じる等行政上種々の問題がある。そこで、最
近では、流しのごみ投棄口から投棄される厨芥を破砕室
内において破砕し、破砕したものを破砕室の下部外方へ
送出して脱水し、脱水したものをケーシング−部の排出
口から排出して厨芥収納容器等に収容することにより、
厨芥を下水に放流することなく処理することが検討され
ており、本発明者においても、上記のような方式の厨芥
処理機として、ケーシング内における破砕室の下部外方
に、逆截頭円錐形の脱水かこを装備するとともに、脱水
かごの内周に沿つて回動し得る羽根を備え、破砕室から
送出される破砕厨芥を、・羽根の回動により脱水かご内
を周回動させてその遠心力により脱水かご上方の排出口
から排出するようにしたものを提供しようとしたもので
ある。この場合、脱水かご内を回動する羽根と脱水かご
の内周面との間に間隙があると、脱水かごに付・着する
破砕厨芥の掻き取り作用がうまく行なえない。そのため
羽根は脱水かごの内周面に接した状態で回動するよう設
ける必要がある。その手段としては、羽根を回動による
遠心力を利用して脱水かご内周面に押接できるよう、脱
水かごの軸心を中心に回転する回転盤の周縁に立上り状
に連設した羽根保持部材にて羽根を外方へ変位可能に保
持するのが好適であるが、羽根保持部材と回転盤との連
結部分に遠心力による曲げモーメントが加わり、前記連
結部分が老化し易くなるので、その連結部分の曲げ強度
を大きくする必要があり、設計上問題が生じた。本発明
は、上記の鑑みて、羽根保持部材の上部を円環にて連結
し、羽根保持部材に作用する遠心力を釣合わせて上記曲
げモーメントが生じないようにしたものである。

次に本発明の実施例を図面に基いて説明する。１は流し
、２は流しのごみ投棄口、３はごみ投棄口を形成すべく
流しの開口に取着したフランジで、このフランジ３の筒
部３ａ内にはウォータトラップ４と開閉自在なキャップ
５を備えた水抜き栓６が着脱自在に装着されている。

７は厨芥処理機のケーシング、８はごみ投棄口２から投
棄される厨芥を破砕すべくごみ投棄口２の下方において
少なくとも下半部がケーシング７内に位置するよう設け
た破砕室であり、この破砕室８の底部にはケーシング外
のモータ９により破砕室８の軸心を中心に回転する室底
兼用の回転盤１０を備え、さらに破砕室８の周側壁１１
の下部内周に固定刃１２を、前記回転盤１０上に固定刃
１２と対応する打撃刃１３，１３を備えるとともに、周
側壁１１の下部所要個所に破砕厨芥の送出孔１４を有し
、回転盤１０の回転に伴なう打撃刃．１３，１３の回動
によつて破砕室８内に投棄される厨芥を破砕して下部外
方へ送出できるようにしている。

１５は上記破砕室８の下部外方即ち周側壁１１の下部と
回転盤１０の外方に設けた逆截頭円錐形．の脱水かご、
１６は脱水かご１５の内周に沿つて回動し得るよう装備
した羽根、１７はケーシング７のうち脱水かご１５の上
方側面に開口した排出口であり、破砕室８から送出され
る破砕厨芥を、羽根１６の回動により脱水かご１５内を
周回動さ・せて徐々に上方へ移行させ排出口１７より外
部へ排出するよう構成している。

上記羽根１６の支持構造として、破砕室８の室底を構成
する回転盤１０の周縁の１８０度対向位置その他の等分
位置に羽根保持部材１８を脱水かこ１５に対応した立上
り傾斜状に連設し、各羽根保持部材１８に羽根１６を保
持させている。

本発明は、上記のようにして羽根１６を保持する各羽根
保持部材１８の上部を第２図または第４図のように円環
状に形成するかまたは円環１９に接合して互に連結し、
各羽根保持部材１８に作用する遠心力を釣合わせるよう
にしたものである。

羽根１６を羽根保持部材１８にて保持する手段）として
、第２図の場合は羽根保持部材１８を外方側が開放した
断面コ字形に形成し、この羽根保持部材１８内にこれよ
り外方へ突出した状態の羽根１６を遊嵌して外方へ変位
可能に保持しており、また第４図の場合は羽根１６およ
び羽根保持部材１８を貫通するピン２０を介して係合す
るとともに、羽根１６または羽根保持部材１８の一方に
形成した長孔２１を利用して外方へ変位可能に設けてい
る。このほか、羽根保持部材１８を断面コ字形以外の形
態にする等種々の実施が可能で、特に・羽根１６を必ず
しも外方へ変位可能にする必要はない。なお、羽根保持
部材１８は回転盤１０とは別に形成したものを溶接その
他の手段により回転盤１０に接合する場合のほか、鋼板
等の板材を深絞り加工するとともに、これを打抜き及び
曲げ加工して回転盤１０と一体に形成することもでき、
特にこの場合、円環１９も一体形成することが可能であ
る。

また羽根保持部材１８を連設する回転盤は破砕室８の室
底を構成する回転盤１０とは別に脱水かご１５の軸心を
中心に回転するよう設けたものでもよい。さらに、上記
した脱水かご１５は、多数の排水孔２２を有した円錐面
部２３の上端部に排水孔を有さない垂直面部２４を連成
するとともに、垂直面部２４の上端に外方へ突出縁２５
を形成し、該突出縁２５を分割形成したケーシング７の
上部体７ａと下部体７ｂとの突合せ部に挿入して挟着し
、脱水かご１５の上端部をケーシング７に内接させて破
砕室８と同心的に固定している。

そして上記した羽根１６を脱水かご１５の円錐面部２３
と垂直面部２４とに相応するよう屈曲形成するとともに
、羽根１６のうち脱水かご１５より上方へ突出した部分
と脱水かご１５上方のケーシング７内側面との間に僅か
な間隙αを保有せしめている。なお、脱水かご１５は、
スリット状の排水孔を有したものおよびその他の脱水可
能なスクリーンにより形成したものを使用することがで
き、また上記とは別な手段によりケーシング７内に固定
することもできる。

２６はケーシング７の排出口１７から排出される厨芥を
収容すべく設けた厨芥収納容器であり、排出口１７の外
端部周囲外方に着脱自在に装着されている。

この厨芥収納容器２６に代え合成樹脂製のごみ袋やバケ
ツ等で排出口１７から排出される厨芥を受けるようにし
てもよい。２７は排水管を示す。本発明は上記のように
構成されており、厨芥を処理する際、水抜き栓６を取外
した状態で流し１のこみ投棄口２から厨芥を投棄すると
、その厨芥は破砕室８内に入り、回転盤１０上に溜まる
。

そこで厨芥の投棄と同時にモータを駆動して回転盤１０
を回転させ打撃刃１３，１３を回動させて、打撃刃１３
，１３と周側壁１１に有する固定刃１２とにより厨芥を
ある程度の大きさに破砕する。このとき適量の水を流し
続ける。そのため破砕厨芥は打撃刃１３，１３の回動に
伴なう回動水流の遠心力により水とともに周側壁１１の
下部に有する送出孔１４から外方へ送出され截頭円錐形
の脱水かご１５内に入る。脱水かご１５の軸心を中心に
回転する回転盤例えば破砕室８の室底を構成する回転盤
１０の外周等分位置には羽根保持部材１８を連設すると
ともに、該羽根保持部材１８に羽根１６を保持させてあ
るので、羽根１６が回転盤１０の回転に伴なつて脱水か
ご１５の内周に沿つて回動しており、破砕室８から送出
されて脱水かご１５に付着せんとする破砕厨芥は前記の
羽根１６によつて掻き取られ、脱水かご１５内を周回動
させられる。この周回動による遠心力と脱水かご１５の
逆截頭円錐形状とが相まつて破砕厨芥が円錐面部に沿つ
て回動しながら徐々に上方へ移行し、この間、遠心力に
よつて水切り（脱水）が行なわれる。脱水かご１５より
上方へ移行した破砕厨芥はケ−シングー部の排出口１７
から外部へ排出され、厨芥収納容器２６等に収容される
。また排水はケーシング７下部の排水管２７より下水に
放流される。しかして、上記回転盤１０の回転に伴なう
羽根１６の回動時、この羽根１６に遠心力が作用すると
同時に、この羽根１６を保持する羽根保持部材１８にも
回動による遠心力が作用することになるが、本発明の場
合、羽根保持部材１８を特に回転盤の外周等分位置に連
設するととに、各羽根保持部材１８の上部を円環１９に
て連結してあるので、各羽根保持部材１８は回転盤と円
環１９にて二点支持されることになり、各羽根保持部材
１８に作用する遠心力が引き合つて釣合い、羽根保持部
材と回転盤との連結部分に遠心力による曲げモーメント
が加わることもなく、羽根保持部材が立上り状であるに
も拘らず安定性良好なものとなる。

それゆえ羽根保持部材と回転盤との連結部分の曲げ強度
をさほど強くする必要もなく、設計及び製作が容易であ
る。さらに、本発明は、羽根保持部材が遠心力によつて
外方へ変位したり揺動することがないから、これに保持
した羽根が外方へ変位可能であれば、この羽根のみが遠
心力によつて脱水かごの内周面に具合よく押接せしめら
れて安定性よく摺接回動することになり、脱水かごの内
周面に付着せんとする破砕厨芥の掻き取り作用を確実か
つ良好に行なえる。

従つて、本発明は流しのごみ投棄口から投棄される厨芥
を破砕室内において破砕し、破砕したものを破砕室の下
部外方へ送出し、送出された破砕厨芥を羽根の回動によ
り周回動させてその遠心力・により脱水するとともに脱
水かご上方から排出する方式の厨芥処理機において、羽
根を外方へ変位可能に支持する場合に特に好適なもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す縦断面図、第２．図は一
部の拡大断面図、第３図は前図■−■線の横断面図、第
４図は別な実施例を示す断面図である。 １・・・・・・流し、２・・・・・・ごみ投棄口、７・
・・・・・ケーシング、８・・・・・・破砕室、１５・
・・・・・脱水かご、１６・・・１・・・羽根、１７・
・・・・・排出口、１８・・・・・羽根保持部材、１９
・・・・・・補強リング。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 流しのごみ投棄口から投棄される厨芥を破砕して外
   方へ送出できるようなした破砕室をケーシング内上部に
   設け、ケーシング内における破砕室の下部周囲外方に、
   逆截頭円錐形の脱水かごを装備するとともに脱水かごの
   内周に沿つて回動し得る羽根を備え、破砕室から送出さ
   れる破砕厨芥を、羽根の回動により脱水かご内を周回動
   させてその遠心力により脱水かご上方の排出口から排出
   するようにした厨芥処理機において、羽根保持部材を脱
   水かごの軸心を中心に回転する回転盤の外周等分位置に
   立上り状に連設し、各羽根保持部材の上部を円環にて連
   結してなることを特徴とする厨芥処理機における羽根保
   持部材の支持構造。