JPS6053106B2 - 無酸素銅線素材 - Google Patents

無酸素銅線素材

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JPS6053106B2
JPS6053106B2 JP1090379A JP1090379A JPS6053106B2 JP S6053106 B2 JPS6053106 B2 JP S6053106B2 JP 1090379 A JP1090379 A JP 1090379A JP 1090379 A JP1090379 A JP 1090379A JP S6053106 B2 JPS6053106 B2 JP S6053106B2
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JP
Japan
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wire
oxygen
copper wire
free copper
wire material
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JP1090379A
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JPS55104462A (en
Inventor
博 池田
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Mitsubishi Metal Corp
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Mitsubishi Metal Corp
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Publication date
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  • Insulated Conductors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、伸線加工時に施される焼鈍工程において
、線材同志の接着性をタブピッチ銅線と同等にすると共
にエナメル線(油性エナメル銅線、ホルマール銅線、ポ
リエステル銅線、ポリウレタン銅線など)の製造に際し
て銅線とエナメルとの密着性をタブピッチ銅線と同等な
らしめた無酸素銅線素材に関するものてある。
従来、導電用電線を製造するに際しては線素材として
、いわゆるタブピッチ銅が多く用いられていたが、近年
、線加工技術の進歩にともなつて無酸素銅が線素材とし
て多用されるようになつてきた。
周知のように、タブピッチ銅線は、極微量の不純物を
含有し、これら不純物は、通常200〜500ppm含
有の酸素と結合して酸化物を形成し、この酸化物はそれ
ぞれ粒界に固定された状態で存在するので、含有不純物
によつてもたらされる悪作用が封じられたものとなつて
いる。
しかし、これら酸化物の存在によつて機械的特性の低下
を避けることができず、さらに溶接性およびろう付け性
の低下もまぬがれることができなかつた。 これに対し
て、無酸素銅線においては、酸素含有量が20pμm以
下と著しく低いために、酸化物の存在によつてもたらさ
れる機械的特性の低下がなく、また、前記無酸素銅線は
、タブピッチ銅線と同程度、あるいはそれ以上の導電性
、熱伝導性、引張り強さ、および伸びなどの性質をもつ
上に、伸線加工性にもすぐれ、特に水素脆性がなく、真
空中でのガス発生もなく、さらに溶接性およびろう付け
性にもすぐれるなどの特性を有するため、例えば細線、
マグネットワイヤー用芯線などとして多く用いられてい
る。 一方、無酸素銅線の製造に際しては、線素材(荒
引線)から細線への伸線加工時に焼鈍が施され、また用
途によつては伸線された細線をボビンに巻いた状態で焼
鈍することが行なわれている。
しかし、これら焼鈍は、線材同志が互いに重なり合つ
た状態で、しかも保護雰囲気下において行なわれるため
、タブピッチ銅線に比して酸化物の存在がきわめて少な
い無酸素銅線においては線材同志間に軽い接着が起るの
を避けることができず、これら接着は次工程での線材の
スムーズな取り出しを困難にするなどの問題点発生の原
因となるものであつた。 従来よりこれら線材の接着は
、 (1)伸線機への供給時に機械的ショックを付与す る
、(2)特殊な油などによつて潤滑する、 (3)捲取張力を低下させる、 などの手段によつて対処してきているが、前記(1)手
段は、特に線径が小さくなるにつれて伸線機へのスムー
ズな供給が不可欠であることから、良好な細線を得るた
めには適用することができず、また前記(2)および(
3)手段は手数がかかり、しかも満足する結果が得られ
る手段ではない。
また、無酸素銅線とタフピツチ銅線とは、熱膨張係数、
残留歪、などの材質的要素や、焼鈍温度、焼鈍時間、焼
鈍雰囲気、さらには潤滑材残渣、銅粉の存在などの付帯
的要素に違いがあるので、これら両銅線を同条件で加工
処理することは困難で、このことは同一装置で両線材の
伸線加工を行なう場合、その工程管理がきわめて面倒な
ものとなる。
本発明者等は、上述のような観点から、無酸素銅のもつ
すぐれた特性を保持した状態で、伸線加工時に施される
焼鈍工程において線材同志間に接着が起らず、しかもタ
フピツチ銅線製造の場合と同様な工程管理て伸線加工で
きる無酸素銅線素材を得べく研究を行なつた結果、無酸
素銅線素材の表面に100〜5000Aの厚さの酸化物
皮膜層を形成すると、無酸素銅線製造の際に発生してい
た上記の種々の問題点がすべて解消されるという知見を
得たのである。
この発明は、上記知見にもとづいてなされたものである
が、酸化物皮膜層の厚さを100〜5000人としたの
は、100A未満の厚さでは所望の効果が、得られず、
一方5000Aを越えた厚さにすると銅線表面色調が濃
い黒味を帯びるようになつて、商品価値が低下するよう
になるという理由によるものである。
加えて、エナメル線を製造する工程において、無酸素銅
線はタフピツチ銅線に比べてその表面が純金属に近いた
め、エナメルなどの有機物との親和力が非常に弱く、そ
のため銅線とエナメルの密着が悪いという問題があつた
が、この問題についても前記処理を行なうことにより解
決することが3判明した。
この場合の酸化物皮膜層の厚さも100〜5000人が
適当であつて、100A未満の厚さでは所望の効果が得
られず、また5000Aを越えた厚さにすると前記の如
く、銅線表面色調が黒味を帯びるため商品価値が低下す
ることになる。
ついで、この発明を実施例により説明する。
まず、溶銅中に芯線を通過させて、その上に銅を付着、
凝固させ、圧延した後、空冷する基本的工程からなるデ
ィップフォーミング法による無酸素銅線素材(荒引線)
の製造に際して、前記冷却工程の直前に、長さ5hの酸
化ボックスを設け、・前記酸化ボックスに、空気を主体
とし、これに窒素と酸素を加えた混合ガスを供給し、前
記酸化ボックス内の酸素分圧を0.5atm以下の種々
の酸素分圧に変えることによつて、この酸化ボックス内
を8507n/Minの速度で通過する直径8T1r1
&φに熱間圧延された温度650〜750℃を有する無
酸素銅線素材の表面に、それぞれ269A11086A
13963A1および5311Aの厚さの酸化物皮膜層
を形成した。ついで、この結果得られた酸化物皮膜層の
厚さが269A11086A1および3963Aの本発
明無酸素銅線素材1〜3、酸化物皮膜層の厚さが531
1Aの本発明範囲から高い方に外れた比較無酸素銅線素
材、および上記酸化物皮膜層形成処理を施さない以外は
同一の条件で上記ディップフォーミング法によつて製造
された、酸化物皮膜層の厚さが54Aの従来無酸素銅線
素材を、通常の連続伸線機により直径2.6mφとした
後、さらに別の連続伸線機により直径0.5顛φとして
ボビン巻きし、引続いてボビン巻き状態のまま焼鈍炉に
入れ、温度500℃に1時間保持した。
焼鈍後、ボビンからの細線の次工程への送り出し状況を
観察した。さらに、この結果得られた銅線をマグネット
ワイヤーとするために、絶縁用エナメルワニスを焼付炉
にて銅線上に塗装焼付けた後、銅線とエナメルの密着性
をしらべた。
即ち引張試験機で引張つた際の剥離の状態を観察した。
これらの結果を第1表に示した。なお、第1評には、上
記の直径8Wfmφの無酸素銅線素材、および直径0.
5wnφに伸線され、焼鈍された細線の色調も合せて示
した。
第1表に示される結果から明らかなように、酸化物皮膜
層の厚さが本発明範囲から低い方に外れた従来無酸素銅
線素材においては、細線の色調に問題はないものの、焼
鈍工程中に線材同志に接着が起つているため、ボビンか
らの送り出しをスムーズに行なうことができないと共に
エナメルを焼付けた場合の密着性も不良である。
また、同様に酸化物皮膜層の厚さが本発明範囲から高い
方に外れた比較無酸素銅線素材においては、酸化物皮膜
層の形成によつてボビンからの送り出しはスムーズに行
なわれると共に、エナメルを焼付けた場合の密着性も良
好であるが、その厚さが厚過ぎるため、細線の色調はき
わめて美観をそこなう黒味を呈し、商品価値の劣るもの
であつた。これに対して、本発明無酸素銅線素材におい
ては、酸化物皮膜層の厚さが適正なので、細線のボビン
からの送り出しがスムーズに行なわれ、またエナメル焼
付に際しても、その密着性は良好であると共に、その色
調もきわめて良好な銅色を呈し、全く黒味の存在を認め
られなかつた。なお、上記実施例では、無酸素銅線素材
をディップフォーミング法により成形した場合について
述べたが、このほか、例えは鋳造ビレツトから押出しに
より成形する方法などによつて成形してもよく、特にそ
の成形法に制限が加えられるものではない。
また、酸化物皮膜層の形成に関しても、上記実施例に述
べたものに限定されるものではなく、無酸素銅線素材(
荒引線)の成形工程、およびこれに引続いての伸線加工
工程に則して、その形成手段および時期を適宜選定して
やればよいことは勿論である。上述のように、この発明
の無酸素銅線素材によれば、伸線加工の際に施される焼
鈍時に線材同志間に接着が全く発生しないのて、伸線(
細線)の送り出しをスムーズに行なうことができ、また
伸線の表面性状も従来無酸素銅線と同様にきわめて良好
なものとすることができ、その上、エナメル)焼付に際
してもタフピツチ銅線と同様に、エナメルの密着性は満
足すべき状態になるなど工業上有用な作用効果がもたら
されるのである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 伸線加工の際に施される焼鈍時に線材同志の接着を
    防止するため、およびエナメル線製造の際の銅線とエナ
    メルの密着性を改善するために形成した厚さ100〜5
    000Åの酸化物皮膜層を有することを特徴とする無酸
    素銅線素材。
JP1090379A 1979-02-01 1979-02-01 無酸素銅線素材 Expired JPS6053106B2 (ja)

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JPS55104462A JPS55104462A (en) 1980-08-09
JPS6053106B2 true JPS6053106B2 (ja) 1985-11-22

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JPS57115715A (en) * 1981-01-12 1982-07-19 Furukawa Electric Co Ltd Method of producing compound superconductor
JPS57170529U (ja) * 1981-04-22 1982-10-27
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