JPS6052685B2 - 循環器疾患治療剤 - Google Patents

循環器疾患治療剤

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JPS6052685B2
JPS6052685B2 JP8245876A JP8245876A JPS6052685B2 JP S6052685 B2 JPS6052685 B2 JP S6052685B2 JP 8245876 A JP8245876 A JP 8245876A JP 8245876 A JP8245876 A JP 8245876A JP S6052685 B2 JPS6052685 B2 JP S6052685B2
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【発明の詳細な説明】 本発明は、新規化合物であるN−(2−ハイドロオキシ
エチル)ニコチン酸アミド硝酸エステルおよびその塩類
を有効成分とする循環器疾患治療剤に関するもので、殊
にヒトに対する古血性心疾+、”1i−■上−ー雷11
7力rr″+1!↓4T&−を口c+iI4−!−雀工
「口うコI↓、レァ゛末梢血管拡張剤、例えば脳血管拡
張剤、四肢血管拡張剤、腎血管拡張剤等として用いられ
る。
現在、狭心症の発作予防ないし治療にあたつて、パパベ
リン、イソソルバイトジニトレート、イトラミントシレ
ート、ニトログリセリン、ジルチアゼム、ペラパミール
、ニフエジピン等が用いられている。特に従来より臨床
的に最も頻用されている抗狭心症剤は、ニトログリセリ
ンであり、各種の型の狭心症に用いられているが、その
作用持続時間は短かく、消化管より吸収されないことか
ら投与方法が制限される。さらに、このものは末梢血管
への血液貯留による心拍出量減少あるいは心拍増加作用
を有するために、症例によつては逆に重篤化する場合が
ある。また、緑内障の増悪化、起立性低血圧、頭痛、皮
膚紅潮などの副作用がよくみられる。これに対して本薬
剤は、選択的な冠血流増加作用を初めとして望ましい薬
理作用を有し、舌下および腸管からの吸収がよく、作用
持続が長い。
そヨの上、低毒性であることから広範な循環器疾患治療
および予防剤として理想的な薬剤と考えられる。本発明
のN−(2−ハイドロオキシエチル)ニコチン酸アミド
硝酸エステルおよびその塩類の化合物は新規化合物で、
例えば次のようにして製造される。
2−アミノエタノール硝酸エステルに触媒、例えば重炭
酸水素ナトリウム、ピリジンまたは塩基性触媒、例えば
炭酸カリウム、トリエチルアミン(触媒を使用しなくと
も反応は進行する。
)を加え、さらに水または有機溶媒、例えばクロロホル
ム、ピリジン、四塩化炭素、ベンゼン、ジクロロメタン
、トルエン、トリエチルアミン等を加え冷却する。次い
で攪拌下当モル量または過剰モル量のニコチン酸クロラ
イドあるいはその塩酸塩またはその他のニコチン酸の機
能的誘導体を加熱下または室温以下、好ましくは0〜5
℃で5〜9扮、好ましくは10〜3紛間かけて少量づつ
加える。さらに攪拌を続け生じる生成物から溶媒層を分
取した後、水層をさらに溶媒で抽出し、溶媒層を洗浄し
乾燥した後減圧下濃縮する。得られた残渣を有機溶媒よ
り再結晶すると無色針状晶の化合物を得る。また、必要
に応じ常法により塩酸塩、シウ酸塩、P−トルエンスル
ホン酸塩、マレイン酸塩等の有機酸塩、無機酸塩とする
ことができる。
この循環器疾患治療剤は、ヒトに対して経口投与、非経
口投与(筋肉内、皮下、静脈内、坐薬)のような適当な
投与方法によつて投与することができる。製剤化するた
めには、製剤の技術分野における通常の方法で錠剤、顆
粒剤、散剤、カプセル剤、懸濁液、注射剤、坐薬等の剤
型に製造することができる。すなわち、賦型剤、結合剤
、溶剤、例えば乳糖、でんぷん、マンニトール、カオリ
ン、結晶セルロース、タルク、炭酸カルシウム、ステア
リン酸マグネシウム等の医薬担体と混じ錠剤、顆粒剤、
散剤に、また顆粒、粉末をハードカプセルに充填し、あ
るいはオイルに溶解したものをソフトカプセルに充填す
ることによりカプセル剤に、またアラビアゴム末、白糖
等を水溶液に懸濁しPHを調整することによつて懸濁液
に、またマンニトールと混合し注射剤に製造することが
できる。錠剤またはカプセル剤等の各種剤型中の含有量
は、この循環器疾患の治療および予防作用が発現し、し
かも好ましくない副作用が現われないような投与量とな
る適切な量であることが必要である。
一般的にいつてこの循環器疾患治療剤を経口的に投与す
る場合の1錠または1カプセル当りの量は1投与単位と
して5〜20m9であることが便利であり、また、非経
口的に投与する場合には1バイアル当りの量は1投与単
位として1〜10m9程度に調製することが便利である
。上記の単位投与量を用いて投与する実際の投与量は、
患者の状態によつて異なる。
それ故に投与量は個々の患者の必要性に応じて変える必
要があるのはいうまでもない。そして1日当りの投与量
が成人1人当り10〜100m9程度の量で用いること
ができるが、好ましくは10〜60m9程度が安全でか
つ所要の量を指すものであるということができる。実施
例(製造例) (a)舌下錠剤 uυ′i&l′ ↓鳥(]−
これらを加えてよく混合し、打錠機で直径5順、重量5
0m9に直接打錠し舌下錠とした。
(b)錠剤(内服錠)これらを加えてよく混合し、打錠
機て〒7藺、重量100m9に直接打錠し錠剤とした。
(C)硬カプセル剤(ハードカプセル)これらを加えて
よく混合し、充i機で3号カプセルに重量200mg充
填し、250mgのカプセル剤とした。
(d)箱匂翔1これらを加えてよく混合し、練合したの
ち造粒機て直径171fJnに造粒し顆粒剤とした。
(e)注射剤これらを加えてよく混合し、容器に充填し
、常法により凍結乾燥し密封して注射剤とした。
これを使用時に1m1の蒸留水を加え溶解して注射剤と
して用いる。実験例1 SD系雌雄ラット(4週令)を用いて経口投与および静
脈内投与時の急性毒性を調べた。
その結果、経口投与によるLD5Oは雌雄とも1200
mg1k9以上1300771gIkg以下であり、静
脈内投与では雌雄とも800mgIk9以上1000m
gIk9以下であつた。実験例2ペントバルビタール・
ナトリウム30〜40m91k9静脈内投与により麻酔
した雑種成犬を用い、パート人工呼吸器による酸素呼吸
下で開胸し、次に示すよな方法に従つて各種の現象を調
べた。
(1)冠血流量(CBF)一左冠動脈回旋枝ないし前下
行枝起始部に電磁流量計のプローブを装着した。
(2)冠動脈潅流圧(CBP)一左冠動脈回旋枝におい
てプローブ装置部位の末梢側の分枝に細いカテーテルを
挿入し、圧トランスデューサーに接続した。
(3)大動脈血流量(AOBF)一大動脈起始部に電磁
流量計のプローブを装置した。
(4)左心室筋張力(LVT)一左心室前壁に圧歪計を
縫着した。
(5)全身血圧(SBP)一右大腿動脈にカテーテルを
挿入し、圧トランスデューサーに接続した。
(6)心拍数(FIR)一血圧脈波をTri廚Erpl
]1Seとしてカルジオタコメーターによつた。(7)
心電図(ECG)一左心室前壁の一点に関電極を装置し
、心表面単極誘導法によつた。
以上(1)〜(7)の他に、一部の例について左腎動脈
または左大腿動脈に電磁流量計のプローブを装置して腎
動脈血流(RBF)ならびに大腿動脈血流(FBF)を
同時に調べた。
ます、本薬剤の原末を生理食塩液または蒸留水に溶解し
て静脈内または腸管内投与するか、あるいは舌下投与を
行なつた。
なお、対照薬剤としてニトログリセリンを同様な方法て
投与し、本薬剤との作用比較を試みた。
(D静脈内投与による実験成績(a)冠血流量の変化 本薬剤10μYIk9以上の静脈内投与により、投与後
10−加秒から冠動脈拡張期血流量が増加した。
また、冠動脈収縮期血流量は250pyIk9以上の用
量になると投与直後一過性に減少したのち増加した。
平均冠動脈血流量は投与後増加し続けた。冠血流量増加
の度合を投与前値に対する最大変化率と持続時間につい
て第1図および第2図にまとめて示す。
本薬剤は10pfIk9静注で既に有意に増加を来たし
、500pg1k9静注では反応性充血時にみられる程
の著明な増加を示した。
また、このとき、血流量増加持続時間は3時間近くにも
達し、ニトログリセリンの作用と比較した場合、特に作
用持続時間の点で本薬剤は上まわつている。(b)心室
筋張力の変化 本薬剤50pyIk9静注以上の投与により、第3図に
示すように左心室筋張力は軽度に減少を示した。
その度合は、比較を試みた投与量の範囲ではニトログリ
セリンとほS゛同程度であつた。しかし、500μYI
k9静注投与によつても33%の減少にとS゛まつた。
(c)心拍数の変化 本薬剤20μYlkgまでの静注投与では、第4図に示
すように心拍数はほとんど変化なく、50py1kg静
注以上て投与量依存的に軽度の減少があられれ、その度
合は500μYIk9静注投与では17%であつた。
一方、ニトログリセリンは10pq1k9静注投与から
本薬剤とは逆に心拍数の増加を示した。(d)心電図の
変化 本薬剤50pVIkg静注以上の投与により、投与量依
存的にPP時間(第5図)およびQTc時間(第7図)
の延長が認められた。
しかし、国時間(第6図)は1000μYIkgまで静
注投与してもほとんど変らなかつた。(e)全身血圧の
変化 本薬剤50pダ1k9以上の静注投与により、第8図、
第9図および第10図に示すように全身血圧は投与量依
存的に有意な下降を示した。
その降圧作用はニトログリセリンより弱いが、持続の長
いのが特徴であつた。(f)大動脈血流量の変化 本薬剤の10μFlk9以上の静注投与により、第11
図および第12図に示すように投与量依存的に大動脈血
流量の軽度増加が認められた。
その血流量増加の度合は500pfIkg静注でも最高
40%あつたが、冠血流量増加に比べて持続時間が短か
)つた。(g)腎動脈血流量および大腿動脈血流量の変
化本薬剤100〜250py1k9静注投与により、全
身血圧の下降にもか)わらず、腎動脈血流量および大腿
動脈血流量の増加が認められた。
しかし、血流量増加の度合は冠動脈血流量に比べて軽度
であり持続時間も短か)つた。
以上のような実験成績から、本薬剤はニトログリセリン
を大幅に上まわる持続的な冠血流量増加作用を有すると
同時に、降圧、心拍数減少、心筋張力抑制作用もそなえ
ているが、それらは高用量の投与においても過度となら
ない。
さらに、心電図上PQ時間の延長を示さないので心臓に
おける興奮伝導を障害しないなど本薬剤は虚血性心疾患
治療剤として極めて優れた薬理作用を有するものである
。また一方、虚血心に対して望ましい作用を示しながら
、持続的で、緩徐な降圧作用、腎血管ならびに肢血管拡
張作用が認められたことから本薬剤は降圧剤ならびに末
梢循環改善剤としても用いられる。
なお、各パラメーターに対する本薬剤の作用は遊離型と
塩酸塩との間で、質的および量的な差異はほとんど認め
られなかつた。
GD舌下ならびに腸管内投与による実験成績本薬剤の遊
離型1〜10m9を含有する錠剤を0.5〜10m9宛
舌下投与したところ、投与2分後付近から明らかな冠動
脈血流量増加が認められた。
この時、10m9の投与によつても全身血圧、心筋張力
、大動脈血流などにはほとんど変化があられれなかつた
。一方、塩酸塩の錠剤は107?!9を舌下投与しても
ほとんど冠血流量増加を示さなかつた。また、1例につ
いて調べた結果、本薬剤(遊離型、塩酸塩)50μYl
k9以上の腸管内投与により長時間にわたる著明な冠血
流量の増加が認められた。
以上の結果から、本薬剤は経口投与によつても腸管から
速やかに、かつ、良く吸収されて薬効を示している。
しかし、舌下投与の場合は、塩酸塩の型ではほとんど吸
収されず、遊離型の方が好ましい。また、ニトログリセ
リンは消化管から吸収されないので剤型は舌下錠に限ら
れる。その点、本薬剤は、注射剤はもちろん経口剤(錠
剤、カプセル剤、顆粒剤)、舌下錠と広範な投与型態で
用いられる。実験例3 ペントバルビタール●ナトリウム30〜40m91k9
を静注により麻酔した雑種成犬を用い、パート人工呼吸
器により酸素呼吸下で開胸した。
ついで、左冠動脈起始部の一分枝にカテーテルを逆行性
に挿入したのち、造影剤(コランキシンHないしアンギ
オコンレイ)を注入し、本薬剤投与前後の左冠動脈の形
態学的変化を35w!mシネフイルム撮影して分析した
。その結果、本薬剤100pyIk9以上の静脈内投与
により冠動脈は著明に拡張した。実験例4ペントバルビ
タール・ナトリウム麻酔した雑種成犬を用いて、実験例
2と同様の標本を作製した。
次いで、左前下行枝ないしは回旋枝の電磁流計プローブ
装置部位より末梢側を機械的に狭窄ないしは閉塞し、そ
の後にあられれる心筋虚血現象に対する本薬剤静脈内投
与の効果を検討した。その結果、不完全狭窄状態で本薬
剤を投与したところ100pダ八9以下では狭窄冠動脈
血流は軽度増加し、250μYlk9以上ては軽度減少
した。心筋虚血部の心電図変化(ST上昇)は投与後著
明に改善され、虚血部心筋張力の改善も認められた。ま
た、閉塞状態における投与では虚血部中心の心電図およ
び心筋張力の改善は認められなかつたが、虚血部辺縁の
心電図および心筋張力の改善は認められた。また、本薬
剤遊離型を含む錠剤10m9を舌下投与した場合にも、
狭窄した冠動脈の血流量が増加し、心電図および心筋張
力にみられる虚血性の変化は改善された。
実験例5 (1)酸素加30℃のタイロード氏液(Ca:1.87
n.M..K:.7wL,M)を満した浴槽内にモルモ
ツトの右心室乳頭筋の一端を固定し、他端は糸を介して
張力計に接続した。
ついで、Ag−Agcl電極を用い、20V15mse
c11Hzの条件により電気刺激した際の収縮力に対す
る本薬剤の作用を検討した。また、Ca++、イソプロ
テレノールの本薬剤に対する拮抗作用について検討した
。その結果、モルモツト右心室乳頭筋の電気刺激に伴う
収縮は、本薬剤は1μYlk9以上の適用により抑制さ
れ、この収縮抑制作用は、Ca++により拮抗された。
また、イソプロテレノール0.08μYlmlを適用す
ると乳頭筋の過興奮か出現し、1回の電気刺激に対し2
回以上の収縮を示し、その収縮間隔は不整となつた。こ
の状態で本薬剤を添加したところ2μVlml以上で過
興奮が抑制された。()ロック氏液(Ca++欠)内に
おいてイヌの冠動脈の摘出ラセン条片の一端を固定し、
他端を張力計に接続した。
このようにした標本を用いて分極(K+43Tr1.M
..Ca++1m.M投与)による収縮に対する本薬剤
の効果を検討した。その結果、本薬剤0.5μGIml
以上の適用により、K+脱分極による収縮は抑制され、
その抑制はCa+8を添加することにより打消された。
()実験例2の(1)と同様の方法でペントバルビター
ル・ナトリウム麻酔イヌを用いて動脈血流増加に対する
Ca++投与の効果を検討した。その結果、本薬剤投与
によりあられれた冠動脈血流増加作用はCa++の大量
投与により拮抗.された。()モルモツト結腸ヒモをタ
イロード氏液に懸垂し、自発収縮およびK+一説分極に
伴う収縮に対する本薬剤の作用を検討した。
その結果、本薬剤2μYlml以上の投与によ−リ自発
収縮ならびにK+一説分極による収縮は明らかに抑制さ
れ、Ca++を添加することにより回復した。
以上の実験結果から、本薬剤の心筋収縮抑制作用、イヌ
冠動脈平滑筋弛緩作用、モルモツト結腸収縮抑制作用が
Ca++で拮抗されることから本薬剤は抗Ca++作用
を有するといえる。
また、イソプロテレノールによる乳頭筋の過興奮を抑制
したことは本薬剤に抗不整脈作用があることがわかる。
実験例6 実験的にイヌの冠状動脈を一定時間狭窄するなどして負
荷をかけ、血行が不十分は状態に放置しておくと、その
末梢血圧と血流量とが分単位の周期で自然変動を繰返し
、かつ、心電図上ST上昇を伴うようになる。
この現象は臨床的にみられる異型狭心症の発作ときわめ
て類似している。また、この周期性変動が狭窄冠動脈の
周期的なスパスムスによることも既に証明されている。
このような異型狭心症モデルに対する本薬剤の効果を検
討した。その結果、本薬剤250μFlk9以上を静脈
内投与することにより冠動脈圧と血流量の周期性変動は
抑制された。すなわち、周期性の血流量の減少が明らか
に抑制され、小さい変動のみとなつた。その抑制効果の
持続時間は25〜4紛であつた。以上のことから、本薬
剤は異型狭心症に対しても効果を有すると考えられる。
実験例7 以下に示すような方法に従い本薬剤の血小板凝集抑制作
用(抗血栓症)の有無について検討した。
1各液の調整方法 1−1多血小板血漿(PRP液)の調整 ウサギの血液(血液9:38%クエン酸ソーダ1)を採
取し、1000r′.P.m.l吟間遠心分離を行ない
、その上清をPRP液として用いる1−2アデノシンニ
リン酸液(ADP液)の調整,ADP(シグマ社製)を
生理食塩液で100μYlmlに溶解して用いる。
1−3 コラーゲン浮遊液の調整 牛アキレス鍵より得たコラーゲン(シグマ社製)50m
9を生理食塩液5m1に浮遊し、ガラスホモゲナイザー
で5分間ホモゲナイズし、500r.p.m.紛間遠心
分離し、その上清液を用いる。
1−4本薬剤を生理食塩液に溶解し用いる。
2測定方法 血小板凝集メーター(エバンズ社製、モデルー169)
を用いて測定した。
まず、PRP液0.5m1と本薬剤および生理食塩液(
対照)を各々0.025m1宛キユベツトにとり、3T
C2分間放置後、ADPおよびコラーゲン浮遊液を各々
0.025Tnt宛添加して、ADPとコラーゲンによ
る血小板凝集に対する本薬剤の作用を測定した。
その結果、第13図および第14図に示すように、,A
DP凝集の初速度は対照と同じであるが、その後本薬剤
は解離を促進して凝集を抑制した。
また、コラーゲン凝集に対する作用は対照に対して凝集
開始がおそく、また、最大凝集も低くなつており明らか
に凝集の抑制が認められた。これらのことから、本薬剤
は抗凝固剤として優れていることを示している。
【図面の簡単な説明】
第1図は実験例1の本薬剤とニトログリセリンを静脈内
投与時の冠血流量最大増加率を示す図であり、第2図は
実施例1の本薬剤とニトログリセリンを静脈内投与時の
冠血流量増加持続時間を示す図であり、第3図は実験例
1の本薬剤とニトログリセリンを静脈内投与時の左心室
筋張力の変化を示す図であり、第4図は実験例1の本薬
剤とニトログリセリンを静脈内投与時の心拍数の変化を
示す図であり、第5図、第6図および第7図は実験例1
の本薬剤を静脈内投与時の心電図の変化を示す図であり
、第8図は実験例1の本薬剤とニトログリセリンの静脈
内投与時の全身血圧の変化を示す図であり、第9図およ
び第10図は実験例1の本薬剤の静脈内投与時の全身血
圧の変化を示す図であり、第11図および第12図は実
験例1の本薬剤の静脈内投与時の大動脈血流量の変化を
示す図であり、第13図は実験例7のADPによる血小
板凝集に対する本薬剤の作用を示す図てあり、第14図
は実験例7のコラーゲンによる血小板凝集に対する本薬
剤の作用を示す図てある。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 N−(2−ハイドロオキシエチル)ニコチン酸アミ
    ド硝酸エステルおよびその塩類を有効成分とすることを
    特徴とする循環器疾患治療剤。 2 循環器の疾患が虚血性心疾患である特許請求の範囲
    第1項記載の治療剤。 3 循環器の疾患が高血圧症である特許請求の範囲第1
    項記載の治療剤。 4 循環器の疾患が不整脈症である特許請求の範囲第1
    項記載の治療剤。 5 循環器の疾患が末梢循環不全症である特許請求の範
    囲第1項記載の治療剤。 6 循環器の疾患が血栓症である特許請求の範囲第1項
    記載の治療剤。
JP8245876A 1976-04-02 1976-07-13 循環器疾患治療剤 Expired JPS6052685B2 (ja)

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JP8245876A JPS6052685B2 (ja) 1976-07-13 1976-07-13 循環器疾患治療剤
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DK128277A DK145608C (da) 1976-04-02 1977-03-23 Analogifremgangsmaade til fremstilling af salpetersyreesteren af n-(2-hydroxyethyl)nicotinamid
GB1254177A GB1562962A (en) 1976-04-02 1977-03-24 Nicotinamide derivatives processes for producting the same and pharmaceutical compositions containing the same
CA274,696A CA1088944A (en) 1976-04-02 1977-03-24 Nitric ester of n-(2-hydroxyethyl)nicotinamide and a process for the preparation of same
MX1052777U MX7103E (es) 1976-04-02 1977-03-30 Procedimiento para preparar derivados de nicotinamida
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