JPS605115Y2 - 水廻り家具の排水パネル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は水廻り家具の排水パネルとして用いることによ
り１、水廻り家具キャビネット内空間の収納性向上と美
麗化を計ろうとするものである。

従来、流し台、洗面台等の水廻り家具における排水管は
、第１図に示すように、排水具１に接続した排水管２を
真下に垂下させキャビネット内空間３を通して床下の排
水口と連結したり、または第２図に示す如く、キャビネ
ット内空間３でＵ字状にトラップ部２ａを曲成し、背板
４に沿わせた可撓性の排水管２を支持金具５等で背板４
に固定させるなどの方法が採られていた。

しかし、第１図、第２図いずれの場合においても、キャ
ビネット内空間３に垂下された排水管２が邪魔になって
物品の出し入れを阻害し、収納性を著しく低下させると
共にこれら排水管がキャビネット内の美観を損ねる原因
ともなっていた。

また第２図のような曲成した排水管２のトラップ部２ａ
を支持金具５等で保持させる方法では、トラップ部につ
まったゴミ等を取除くべくトラップ部を解いての排水管
清掃時に、トラップ部を形成しないまま取付けられやす
いなどの不都合もあった。

本考案は成上の鑑みてなされた新規な水廻り家具の排水
パネルに係り、以下に本考案の実施例を第３図〜第１０
図により説明する。

本考案による水廻り家具の排水パネルの製作にあたって
は、（１）・・・ブロー一体成形、（２）・・・射出成
形品を組合せて一体化、（３）・・・ブロー成形品と真
空成形品とを組合せて一体化、などの方法が考えられる
が、本実施例では上記（１）、 （２）の方法で製作す
る場合についてのみ説明する。

まずブロー一体成形による場合には、ＡＢＳ樹脂、ポリ
塩化ビニル樹脂等の成形材料にて、第３図、第４図に示
すように、片面を平坦状にした板状体１０の他面側に断
面半円状に突出隆起させた中空の流水路１１を板状体１
０と一体に形成する。

またこの流水路１１は第３図に示すように、Ｕ字状等に
曲成してトラップ部１１ａを設けて、この流水路１１に
設けたトラップ部１１ａが水溜部となり、下水管からの
悪臭の上昇を防止するようにする。

さらに、このトラップ部１１ａが位置する板状体１０の
平坦面側にはドレン口ｌｌｂを設けて、前記トラップ部
１１ａに堆積するゴミ等の除去清掃及びトラップ部１１
ａの溜水の水抜きが計れるようにする。

尚このドレン口ｌｌｂを設けるには、第６図に示すよう
に、ブロー成形時にあらかじめ、トラップ部１１ａに一
面を閉鎖したパイプ状のスリーブ１２をインサートして
おき、成形後ホールソー等にてドレン穴１３を明け、ス
リーブ１２の外周には雄ネジ１４を切る。

そしてこの雄ネジ１４にバッキング１５を介で、内面に
雌ネジ１６を切ったメクラキャップ１７を取付けるよう
にするとよい。

一方、流水路１１の両端には第５図に示すように、ブロ
ー成形時にあらかじめスリーブ１２をインサートし、成
形後穴１８を明け、このスリーブ１２に可撓管１９を接
続して流水路１１と可撓管１９とを連通させるようにし
ている。

２０は板状体１０の周縁に設けた取付穴である。

次に、射出成形品を組合せて一体化する場合には、第７
図に示すように、凹状の流水路１１と突起リブ２１を設
けた管路形成部材２２と、突起リブ２１間に凹溝２３を
設けた平板状の蓋体２４とを射出成形により別々に製作
し、管路形成部材２２の突起リブ２１と蓋体２４の凹溝
２３とをかみ合せなから溶着又は接着等の手段で一体化
し流水路１１を中空に形成させる。

なお射出成形の場合には、ブロー一体成形の場合にイン
サートしたスリーブ１２は、蓋体２４と一体に成形する
ことができる。

そして前記ブロー一体成形の場合と同様に、ドレン口１
１ｂにバッキング１５を介してメクラキャップ１７を取
付け、流水路１１の両端へ可撓管１９を接続する。

このように構成された排水パネルは第８図及び第９図に
示すごとくなる。

この排水パネルＡを流し台、洗面台等の水廻り家具に用
いる場合には、第１０図に示すように、水廻り家具の背
板４の後部に流水路スペース２５を設け、背板４を切欠
いて、この切欠き部から流水路スペース２５へ向けて排
水パネルＡの隆起した流水路１１をセットし、排水パネ
ルＡをこの排水パネルの前面からネジ２６等で背板４に
取付ける。

次に排水パネルＡに接続された可撓管１９の上方側を水
廻り家具の排水具１と接続し、下方側の可撓管１９を下
水管（図示せず）と連結するのである。

本考案は上記の如く、−面を平坦面としてなる板状体の
他面に突出させて中空の流水路が前記板状体に一体に形
成され、前記流水路の途中を曲成させてトラップ部とし
、該トラップ部の位置する前記板状体の平坦面側にドレ
ン口を設けてなる排水パネルであるから、この排水パネ
ルを流し台、洗面台等、水廻り家具のキャビネットの背
板に、前記板状体の平坦面側がキャビネットの内側に位
置するように取付けるか、またはこの排水パネル自体を
キャビネットの背板として組込むようにすれば、キャビ
ネットの内側は平坦面となるので、キャビネット内空間
を広く使えて収納性が向上すると共に、キャビネット内
の美麗化が計れる効果があるのである。

また板状体の流水路にトラップ部が形成されると共にこ
のトラップ部の位置する平坦面側にドレン口が設けられ
ているので、トラップ部に堆積する汚物やゴミの除去清
掃や溜水の水抜きによる冬期などにおける溜水の凍結防
止が、キャビネットの内側に位置することになるドレン
口から容易に行なえるようになる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は従来の水廻り家具における排水管の取
付状態を示す断面図である。 第３図は本考案による排水パネルの斜視図であり、第４
図は第３図のＢ−Ｂ断面図であり、第５図は第３図のＣ
−Ｃ断面図及びこの部分に接続する可撓管を示し、第６
図は第３図のＤ−Ｄ断面図及びこの部分に取付けるバッ
キング、メクラキャップの断面図である。 第７図は射出成形にて本考案の排水パネルを製作する場
合の管路形成部材と蓋体との組合せを示す断面図である
。 第８図は本考案による排水パネルの最終状態を示す斜視
図であり、第９図は第８図の裏面斜視図である。 第１０図は本考案による排水パネルを水廻り家具に取付
けた状態を示す断面図である。 符号の説明、１・・・・・・排水具、２・・・・・・排
水管、２ａ・・・・・・トラップ部、３・・・・・・キ
ャビネット内空間、４・・・・・・背板、５・・・・・
・支持金具、１０・・・・・・板状体、１１・・・・・
・流水路、ｌｌａ・・・・・・トラップ部、ｌｌｂ・・
・・・・ドレン口、１２・・・・・・スリーブ、１３・
・・・・・ドレン穴、１４・・・・・・雄ネジ、１５・
・・・・・バッキング、１６・・・・・・雌ネジ、１７
・・・・・・メクラキャップ、１８・・・・・・穴、１
９・・・・・・可撓管、２０・・・・・・取付穴、２１
・・・・・・突起リブ、２２・・・・・・管路形成部材
、２３・・・・・・凹溝、２４・・・・・・蓋体、２５
・・・・・・流水路スペース、２６・・・・・・ネジ、 Ａ・・・・・・排水パネル。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １−面を平坦面としてなる板状体の他面に突出させて中
   空の流水路が前記板状体に一体に形成され、前記流水路
   の途中を曲成させてトラップ部とし、該トラップ部の位
   置する前記板状体の平坦面側にドレン口を設けてなるこ
   とを特徴とする水廻り家具の排水パネル。 ２ 板状体が、凹状に流水路を形成してなる管路形成部
   材の平板状の蓋体とよりなるものであることを特徴とす
   る実用新案登録請求の範囲第１項記載の水廻り家具の排
   水パネル。