JPS6050712B2 - 物品移載用クランパ− - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、例えばトラックの荷台上に横積み（俵積み）
されているロール紙、ドラム罐その他の物品を荷降しす
る場合やこの逆に積込む場合に使用する物品移載装置の
物品クランパ−として便利に活用し得る物品移載用クラ
ンパ−を提供するものである。

さらに詳述するならば、物品の両端面に圧接して摩擦に
より該物品を挾持する一対の挾持手段を備えたクランパ
−に関するものであつて、以下当該クランパ−を、先に
述べた物品移載装置に応用した実施例を添付の例示図に
基づいて説明する。

第１図及び第２図において、１は頭上走行台車であつて
、左右両端をレール２により案内されて矢印Ａ方向に移
動する事ができる。３は横動台車であつて、前記走行台
車１上においてレール４に案内され、該走行台車１の移
動方向に対し直交する矢印Ｂ方向に移動する事がてきる
。

５は昇降フレームてあつて、横動台車３から垂下する昇
降案内支柱６に昇降可能に支持され、横動台車１上の巻
上巻戻し装置７によつて制御される吊索８により任意の
高さ位置に移動せしめられる。

前記昇降フレーム５上に本発明に係るクランパー ９ａ
〜９ｄが所要台数（図示例は４台）、前後方向（矢印Ａ
方向）に並設される。

一方の端にあるクランパー９ａに位置回定の支持台１０
ａに取付けられ、残りのクランパー９ｂ〜９ｄは、昇降
フレーム５に敷設された左右一対の案内レール１１上に
車輪１２を介して支持され夫々矢印Ａ方向に移動可能な
支持台車１０ｂ〜１０ｄに取付けらノれており、隣り合
う支持台車１０ｂ〜１０ｄどうし、及び一端の支持台１
０ａとこれに隣接する支持台車１０ｂとは、左右両端に
おいて各々電動シリンダ１３ａ〜１３ｃにより間隔変更
可能に連結されている。この間隔変更手段は電動シリン
ダに丁限定されない。例えばパンタグラフ機構やねじ機
構を用いる事もできる。各クランパー９ａ〜９ｄの詳細
を第３図乃至第５図に基づいて説明する。

１４は、支持台１０ａ及び各支持台車１０ｂ〜１０ｄに
設けられた前後一対の案内レール１５に車輪１６を介し
て左右方向（矢印Ｂ方向）の一定範囲内て遊動可能に支
持されている可動基台であつて、各々、左右一対の挾持
手段１７ａ，１７ｂとこれを移動させる駆動手段１８ａ
，１８ｂとを支持している。

各挾持手段１７ａ，１７ｂは、可動基台１４に設けられ
た前後一対の案内レール１９に車輪２０を介して矢印Ｂ
方向に移動可能な台車２１と、この台車２１から下向き
に連設された挾持盤支持フレーム２２と、このフレーム
２２に矢印Ｂ方向に移動可能に支持された上下一対の可
動部材２３ａ，２３ｂと、この可動部材対の内端に取付
けられた挟持盤２４と、緩衝装置としての空気はね２５
とから構成されている。前記挾持盤２４は、上下一対の
可動部材２３ａ，２３ｂの内端に、互に同心状の垂直軸
２６ａ，２６ｂの周りて水平に首振り揺動可能に支持さ
れており、空気ばね２５は、フレーム２２と挾持盤２４
との間に介装され、挟持盤２４をその出限位置に付勢す
ると同時に首振り揺動範囲の中央位置に付勢している。
各駆動手段１８ａ，１８ｂは、可動基台１４上に据付け
たブレーキ付き電動機２７と、この電動機２７により歯
車対２８を介して正逆任意方向に駆動されるねじ軸２９
と、このねじ軸２９に螺嵌し且つ台車２１上に固設され
た雌ねじ体３０から成る。ねじ軸２９は矢印Ｂ方向にそ
う状態て軸受３１，３２により可動基台１４に支持され
ている。前記可動基台１４は、左右一対の位置決め装置
３３ａ，３３ｂによつて矢印Ｂ方向の遊動範囲内の中央
位置に強制移動させて固定する事がてきる。

この位置決め装置３３ａ，３３ｂは、支持台１０ａ及ひ
支持台車１０ｂ〜１０ｄ上に取付けら．れたパワーシリ
ンダ３４と、このパワーシリンダ３４により矢印Ｂ方向
に出退移動せしめられるブッシャー３５と、このブッシ
ャー３５の内側に位置するように支持台１０ａ及ひ支持
台車１０ｂ〜１０ｄに突設された被動板３６とから成る
。なお、第３図中３７はリミットスイッチであつて、各
挾持盤２４が空気はね２５に抗して一定距離後退位動し
た事を可動部材２３ｂを介して検出し、電動機２７への
通電を断つものである。次に使用方法と作用について説
明すると、第１図及び第２図に示すようにトラック３８
の荷台３９上に積載されている被搬送物、例えばロール
紙４０を荷降ろしする場合には、荷台３９の長さ方向が
矢印Ａ方向と等しくなるようにトラック３８を所定位置
に停止させる。ロール紙４０は、その軸方向が荷台巾方
向、即ち矢印Ｂ方向と等しくなり且つ同一径のものが互
に矢印Ａ方向に接する態様て積載されている。ｌ トラ
ック３８が所定位置に停止したならば、頭上走行台車１
を矢印Ａ方向に移動させると共に横動台車３を矢印Ｂ方
向に移動させ、さらに昇降フレーム５を下降させる事に
より、第１図及び第２図に示すように、各クランパー９
ａ〜９ｄにおける左右一対の挾持盤２４間にロール紙４
０が位置する状態とする。

そして固定支持台１０ａに支持されたクランパー９ａの
挾持盤２４が、基準となるロール紙４０に対して芯出し
されている状態において、他の各クランパー９ｂ〜９ｄ
の挟持盤２４が夫々に対応するロール紙４０に対して芯
出しされるように、各電動シリンダ１３ａ，１３ｃを作
動させて各支持台車１０ｂ〜１０ｄ間及び支持台１０ａ
と支持台車１０ｂとの間の間隔を調整する。次に各クラ
ンパー９ａ〜９ｄの２つの駆動手段１８ａ，１８ｂにお
ける各電動機２７を稼動させて各２本のねじ軸２９を回
転させ、左右一対の台車２１を接近移動させる事により
両挾持盤２４をその間に位置するロール紙４０の両端面
に向けて移動させる。

この結果、挾持盤２４がロール紙端面に当接するが、ロ
ール紙４０の位置がその軸方向にずれている等の原因で
、一方の挾持盤２４が他方の挟持盤２４よりも先にロー
ル紙端面に当接すると、反力により可動基台１４がレー
ル１５に案内され乍ら矢印Ｂ方向に横動し、この可動基
台１４をロール紙４０との間の、ロール紙軸方向に関す
る自動芯出し作用が行なわれる。上記のようにして左右
一対の挟持盤２４がロール紙４０の両端面に当接すると
、それ以後の台車２１の接近移動により両空気はね２５
が圧縮され、挟持盤２４が支持フレーム２２に対して相
対的に後退する事になる。

この後退量が一定距離に達すると、換言すれば空気ばね
２５の圧縮反力により挟持盤２４が所定の押圧力でロー
ル紙４１の端面に圧接する事になつたとき、可動部材２
３ｂによリミットスイッチ３７のアクチュエータがけら
れ、このスイッチ３７の作動により対応する電動機２７
への通電が断たれ、ねじ軸２９の駆動が自動停止される
。しかし乍ら通電遮断後の電動機２７の慣性回転によつ
てねじ軸２９はミツトスイツチ３７の作動後も若干距離
台車２１を移動させる事になる。このときさらに空気ば
ね２５が圧縮されて台車２１の移動を吸収するので、駆
動系に無理が生じる事は回避される。各クランパー９ａ
〜９ｄにおいて、左右両挾持盤２４によるロール紙挾み
付け作用が以上のようにして完了すると、昇降フレーム
１５を上昇させ、各クランパー９ａ〜９ｄでクランプさ
れている。

ロール紙４０を吊り上げる。この吊上げ途中又は吊り上
げ完了後に、各クランパー９ａ〜９ｄ毎に左右一対の基
台位置決め装置３３ａ，３３ｂのパワーシリンダ３４を
作動させ、そのブッシャー３５により対応する被動板３
６を所定位置まで押圧し、基台１４をその遊動範囲内の
中央位置へ強制移動させると共に両ブッシャー３５によ
り両被動板３６を挟み付けて基台１４を固定する。この
結果、各クランパー９ａ〜９ｄにクランプされ且つ吊り
上けられたロール紙４０は、軸方向の位置ずれが矯正さ
れ一直線上に並ぶ事になる。吊り上けたロール紙４０は
、横動台車３や頭上走行台車１の移動並ひに昇降フレー
ム５の下降により、定められた場所へ搬送する事ができ
、そして電動機２７によりねじ軸２９を逆転させて左右
一対の台車２１を離間移動させ、ロール紙端面から挟持
盤２４を離間させる事により、ロール紙４１を所定場所
へ降ろす事がてきる。荷降ろし作業について述べたが、
トラック何台３９上にロール紙４０を積み込む作業にも
上記装置は活用てきる。

なお、左右一対の挾持手段１７ａ，１７ｂを移動させる
駆動手段として、両挾持手段１７ａ，１７ｂ毎に独立し
た２つの駆動手段１８ａ，１８ｂを用いたが、例えば１
台の電動機２７で左右一対の挾持手段１７ａ，１７ｂを
連動移動させるように、左右ねじ軸２９を結合すると共
に互に逆ねじとする事もてきる。

しかし実施例のように各別に独立した駆動手段１８ａ，
１８ｂを設けときは、基台１４の遊動範囲をこえてロー
ル紙４０が軸方向に位置ずれしている場合でも、そのロ
ール紙４０を確実にクランプさせ得るので便利である。
又、実施例では両挾持盤２４を結ぶ方向に対してロール
紙４０の軸方向が上から見て若干傾いているような場合
でも、即ち挟持盤２４の面とロール紙端面とが上から見
て平行でないような場合でも、挟持盤２４が垂直軸２６
ａ，２６ｂの周りに首振り揺動し得るので、挾持盤２４
は自動的にロール紙端面に面接触し得る。しかもこの場
合、挟持盤２４を中立位置に付勢しておく付勢手段が必
要となるが、実施例の構成によれば、緩衝装置としての
空気ばね２５がその付勢手段を兼用するので、構造も簡
単となる。緩衝装置としては、空気ばね２５に限らず、
ばね、ゴム、油圧式、空圧式、これらの組合せたもの等
任意のものが使用できる。

しかし空気ばね２５を実施例のように用いると、挟持手
段をコンパクトにまとめる事ができる。なお、ロール紙
をクランプする場合、昇降フレーム５が必要以上に下降
しないように、各支持台１０ａ及び支持台車１０ｂ〜１
０ｄ１又はこれらに支持されている可動基台１４に、ロ
ール紙４０の上面近接状態を検出する検出器を付設し、
この検出器の検出信号により昇降フレーム５の下降を停
止させるようにする事ができると共に、このとき左右一
対の挟持盤２４がロール紙両端面のクランプに好適位置
（高さ）に対向するように構成し得る。又、クランプし
たロール紙を荷台上等に降す場合、ロール紙の着床と同
時に昇降フレームの・下降を停止させる事は困難てあり
、その停止が遅れると装置各部に上向きの大きな反力が
作用し、破損や故障の原因となる。そこで第５図に示す
ように、レール１５に対して車輪１６が一定範囲内て浮
上し得るように構成して、昇降フレーム下降停止の遅れ
を支持台１０ａや支持台車１０ｂ〜１０ｄに対する可動
基台１４の相対的上動により吸収させると共に、この相
対的上軸の始まりを検出器て検出して昇降フレー１、５
の下降を自動停止させる事がてきる。ノ 又、可動基台
１４をロックする位置決め装置３３ａ，３３ｂのロック
解除時期は、ロール紙をクランプするために昇降フレー
ム５を下降させている途中であつても良いし、下降完了
後クランプ作用開始前又はクランプ作用開始と同時であ
つても良い。

本発明の物品移載用クランパーは以上のように実施し且
つ使用し得るものであるが、その最大の特徴は、互いに
相対向する一対の挟持手段を、昇降可能な支持台に前記
両挟持手段を結ぶ水平方向に一定範囲内で遊動可能に支
持された可動基台に、互いに遠近水平方向移動自在に支
持せしめると共に、この両挟持手段を接近方向及び離間
方向に移動させる駆動手段を設け、前記可動基台をその
遊動範囲内の中央位置に強制移動固定させる基台位置決
め装置を設けた点にある。

このような本発明の構成によれば、実施例に於いて説明
したように左右一対の挟持手段で挟持される物品の位置
が両挟持手段間の中央位置から左右何れかの挟持手段の
側へずれていても、先に物品の端面に当接した挟持手段
に対する駆動反力で可動基台が、他方の挟持手段を対向
する物品の端面へ接近させる方向に遊動し、最終的には
物品を移動させることなく当該物品の両端面に前記挟持
手段を圧接して挟持することが出来る。

従つて、挟持される物品の載置位置を正確に調整する必
要がなくなり、物品の搬入作業が容易に行える。しかも
物品を載置面上で摺接移動させることがないので、物品
を損傷させる恐れもなくなる。更に上記のように一対の
挟持手段で物品を挟持せしめたならば、当該物品を搬送
するために可動基台を支持する支持台を上昇させて挟持
物品を浮上させるが、この状態で前記可動基台の位置決
め装置を作動させることにより当該可動基台を遊動範囲
の中央位置に復帰させると共に固定し得るので、位置ず
れ状態のままで挟持した物品を浮上状態でセンター位置
に自動的に位置修正することが出来る。

従つて、この後の物品の移載を都合良く行える。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示すもので、第１図は一部切
欠側面図、第２図は一部切欠正面図、第３図は要部の一
部縦断面正面図、第４図は同平面図、第５図は同側面図
である。 １・・・・・・頭上走行台車、２・・・・・・横動台車
、５・・・昇降フレーム、６・・・・・昇降案内支柱、
８・・・・・・吊索、９ａ〜９ｄ・・・・・・クランパ
ー、１０ａ・・・・・支持台、１０ｂ〜１０ｄ・・・・
・・支持台車、１３ａ〜１３ｃ・・・・・・電動シリン
ダ、１４・・・・・・可動基台、１７ａ，１７ｂ・・・
・・・挟持手段、１８ａ，１８ｂ・・・・・・駆動手段
、２１・・・・台車、２２・・・・・挾持盤支持フレー
ム、２３ａ，２３ｂ・・・・・・可動部材、２４・・・
・・・挾持盤、２５・・・・・・空気ばね、２６ａ，２
６ｂ・・・・・・垂直軸、２７・・・・・電動機、２９
・・・・ねじ軸、３０・・・・・・雌ねじ体、３３ａ，
３３ｂ・・・・・・位置決め装置、３４・・・・・・パ
ワーシリンダ、３５・・・・・・ブッシャー、３６・・
・・・・被動板、３７・・・・・・リミットスイッチ、
４０●●●●●●口―ル紙。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 互いに相対向する一対の挟持手段を、昇降可能な支
   持台に前記両挟持手段を結ぶ水平方向に一定範囲内で遊
   動可能に支持された可動基台に、互いに遠近水平方向移
   動自在に支持せしめると共に、この両挟持手段を接近方
   向及び離間方向に移動させる駆動手段を設け、前記可動
   基台をその遊動範囲内の中央位置に強制移動固定させる
   基台位置決め装置を設けて成る物品移載用クランパー。 ２ 前記駆動手段を前記両挟持手段各々に併設して、前
   記両挟持手段を各別に移動させ得るようにした前記第１
   項記載のクランパー。３ 前記可動基台を前記支持台に
   対して一定範囲内で浮上可能に構成した前記第１項又は
   第２項記載のクランパー。