JPS6047373B2 - ヘルド - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、横方向に開いた端ループと、ヘルドの中央部
に糸孔をもつヘルドに関する。

両端ループの縦方向中心を通る軸から糸孔が変位された
形のヘルドは公知であり、この形のヘルドは２列の糸孔
をもつ、いわゆる２速の使い方に用いることができる。

この公知のヘルドを造るのに用いられるストリップは、
両端ループの間の中央部が削りとられて元のストリップ
の１つの縁だけが中央部の側縁となり、その為、丈夫な
フック形の端ループとする為には、材料ストリップの元
の巾の全てを用いる必要がある。この横方向の削り取り
の為、この狭い中央部における糸孔は、端ループの中心
を通る軸から変位される。

２速の糸孔構成、即ち、２列の糸孔を達成する為、ヘル
ドは、左側に機械加工した縁をもつものと右側に機械加
工した縁をもつものが交互に並べられる。

このようなヘルドを造るには削り取りだけでな、く、そ
れに続いて細心の研磨を必要とするので比較的高価にな
る。

本発明の目的は、前記した形のヘルドをもつと簡単かつ
経済的なやり方でつくることである。

この目的を達成する為、本発明によれば、ヘルドのフ全
長に亘つて一定の断面をもつストリップが、端部に取付
けられた端ループと、両端ループの間に伸びる曲げられ
た中央ヘルド部を有し、この曲げられた中央ヘルド部が
横方向に開いた端ループの中心を通る縦軸から端ループ
の開放側へ変位されていることを特徴としている。好ま
しい例では、ヘルドの全長に亘つて一定巾の鋼のストリ
ップと、この鋼ストリップの端部に成形された好ましく
はプラスチック製の端ループをもつ。

本発明によるヘルドは、別のヘルドと共に２列の糸孔を
もつヘルド対を形成する上で特に適している。

従つて、本発明は、曲げられた中央部をもつヘルドを、
ヘルド全長に亘つて一定断面の真直ぐで端部に端ループ
を付けられた別のヘルドと共に、両ヘルドの横に開いた
端ループを重ね、糸孔をもつ中央部が端ループの中心を
通る軸に対し平行な距離で両側に伸びるように適用する
。

このやり方によるヘルド対は、前述した曲げの他に削り
取りの機械加工を必要としないので、前述した利点の他
、更に利点を有する。

即ち、このヘルド対における第２のヘルドは真直ぐなス
トリップが使えてその形を変える機械加工を必要とせず
、好ましくはプラスチック製の成形された端ループによ
つて、両端ループの中心を通る軸から糸孔が変位されて
いるヘルドが得られる。前述した利点に加え、２列の糸
孔をもつヘルドは流体酌な横糸通しをもつ織機に適用す
ると明らかな利点をもつ。

なぜならば、このヘルドの２列配置による高密度により
、流体的横糸通しに用いられる水はヘルドに付着しにく
くなるからである。

ヘルドに水が付着すると、縦糸の流れが妨げられ、織機
は自動的に停止されたり縦糸の切断が起こる。

以下、図示した実施例に基いて本発明を説明する。第１
図に示すヘルド１は、ヘルド全長に亘つて一定断面をも
つストリップ２を有している。ストリップ２の１端部３
には端ループ５が取付けられ、他端部４には端ループ６
が取付けられてい５る。端ループ５と６は、好ましくは
プラスチック製で、射出成形によつてストリップ２に固
く連結されている。端ループの間に伸びている中央ヘル
ド部は、端ループ５の近くに曲がり７と、端ループ６の
近く４に曲がり８、およびそれらの間に直線部９をもち
、この直線部は端ループ５，６を通る軸１０に対し平行
な距離で伸びていて糸孔１３を有している。

軸１０から曲げヘルド部７，８，９の外側の縦方向縁１
１の距離は、最大限、この軸１０から両端ループ５，６
の開いた外側縁１２の距離に等しいか又はそれ以下であ
る。この曲げ即ち横方向変位の程度は、隣りのヘルドフ
レームに対し当るのを防ぐため、図示されてはいないが
ヘルドフレームの巾によつて決められる。

ストリップ２は、単に曲げられるだけでよい）鋼ストリ
ップであるのが好ましく、糸孔をつくる外は何の機械加
工も必要としない。第１図によるヘルドで、２個のヘル
ドをその端ループを互いに重ねて第２図図示のように２
列の糸孔をもつヘルド対に形成する。

第２図のように、ヘルド１の下に、全長に亘つて一定断
面をもつ真直ぐなストリップ２２よりなり、端部２３，
２４に端ループ２５，２６が取付けられた別のヘルド２
０が示されている。

第１図に示す例における端ループは、プラスチック製で
ある。

端ループの間の中央ヘルド部２９には糸孔３０がある。

真直ぐなストリップ２２の上に端ループ２５，２６が成
形されるため、糸孔３０は、端ループの中心を通る縦軸
１０の外側へ横に変位される。軸１０の上には、ヘルド
が並べられるヘルド支持ロッド１４，１５が横たわつて
いる。

上述したヘルドのやり方で、ヘルドの一方を曲げるだけ
で２列の糸孔のためのヘルド対が得られる。

糸孔は、端ループの中心を通る縦軸から互いに等距離の
反対側にある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、曲げられた中央ヘルド部をもつ、本発明によ
るヘルドの側面図、第２図は、直線ヘルドと共に、第１
図図示のヘルドが２列の糸孔をもつヘルド対を形成して
いるのを示す側面図である。 １と２０・・・ヘルド、２と２２・・・ストリップ、３
，４と２３，２４・・・端部、５，６と２５，２６・・
・端ループ、１１・・・外側の縦縁、１３と３０・・・
糸孔。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ２つの糸孔を有するヘルド対であつて、その全長に
   わたつて一定断面を持つ材料の細長い第１及び第２のス
   トリップを具備し、前記ストリップは各々相対する端部
   と前記端部の間の中央部とを有し、前記中央部はそれぞ
   れ同一水平面内に横たわる前記糸孔を含み、更に、前記
   ストリップの前記端部に取付けられそれぞれ重なりつて
   いる開いた端ループを具備し、前記端ループは前記スト
   リップから一方向に横向きに延長し且つヘドル・フレー
   ムのへドル支持ロッドと係合するための支持面を有し、
   前記支持面は共通に軸に沿つて位置し、前記第１のスト
   リップの前記中央部は曲げられて前記軸から前記一方向
   変位されており、前記第２のストリップはその前記中央
   部と共に真直になつていて前記軸から前記一方向とは逆
   の方向に変位されており、前記中央部は前記軸に対して
   平行に位置する処の、ヘルド対。