JPS6046531B2 - チユーブラコンデンサ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はケース内に装入されたコンデンサ巻ブロック
を有するチユーブラコンデンサに関するものである。

チユーブラコンデンサを組立てる場合、特に小型のコ
ンデンサでは、ケースと巻ブロックの一つの電極箔（ケ
ース半径外方向の電極箔）とを電気的に確実に結合させ
ることは必ずしも簡単てはない。

本発明の課題は、はじめに述べたような、巻ブロック
の一つの電極箔とケース間の電気的結合が改良されたチ
ユーブラコンデンサを提供することである。

この課題を解決するため、本発明の特許請求の範囲第
１項の特徴部分にあげた特徴を有する、前記のようなチ
ユーブラコンデンサが提案される。

巻ブロックの他の電極箔（半径外方向の電極箔）とケー
スとの間の電気的結合は、巻心に巻きつけた巻ブロック
をケース内に装入後、外からケースを絞り込んて作つた
コンタクト縁溝によつて簡単に行われる。巻ブロックが
金属材料、特にアルミニウムからなるコンデンサケース
中に巻入されるにあたり、カバープレートの外周縁は電
気絶縁性の弾性バッキング材料で包被される。

このバッキング材料はケースに対するカバープレートの
電気絶縁とケースに対する気密、防水充填の役をする。
特に絶縁被覆で囲まれたカバープレートの縁部は、ケー
ス内に作られた支持縁溝上に置かれるのが好ましい。カ
バープレートを支持する役をするこの支持縁溝の内径を
巻ブロック外径よりも明らかに大きくして、コンデンサ
を組立てる場合に、支持縁溝が作られていてもこれを通
つてケース内に巻ブロックを装入できるようにするのが
好ましい。巻ブロックを装入した後、支持縁溝の下側に
、コンタクト縁溝が絞り込まれる。これは巻ブロックの
ケース外側からブレスされ、巻ブロックの半径外方向の
電極箔とケースとの間の電気的結合がつくられる。この
コンデンサの形式において、コンタクト縁溝はコンデン
サケース内が過圧の場合に、支持縁溝の前に膨張する。
この膨張の場合にコンタクト縁溝はさらに半径方向に拡
がり、これによつてコンデンサの二つの電気的結合の一
つが切られる。この機構によつて信頼性のある過負荷保
護が保証される。巻ブロックは巻心とカバープレートに
固く保持されているから、コンデンサが不利な位置にな
るかまたは振動しても、切られた電気的結合が不意に再
結合されることはない。このチユーブラコンデンサの構
成において有利なことは、コンデンサ全体が一回のハン
ダ付けまたは１個の配線も必要としないで組立られるこ
とである。本発明をさらに発展させると、カバープレー
トの外周縁の電気絶縁性ゴム弾性被覆部は、ゴム混合物
を直接カバープレートに射出し、ついで加硫してつくら
れる。

その際カバープレートは巻心と反対側のコンデンサの外
側からみて、平らな中心隆起部をもち、これはケースの
外方を示す上部環状面と同一平面内にあつてケースを同
じ高さで密封する。これによつてコンデンサケースのよ
りきれいで滑らかな密封ができるばかりでなく、カバー
プレートの周囲にゴム混合物を射出する場合にも射出型
中のカバープレートの中心を容易にしかも正確にきめる
ことができる。つぎに図匣に示す実施例について詳しく
説明する。

第１図に示すコンデンサは実質的に巻心１、これと一体
に作られたカバープレート２、巻ブロック３およびケー
ス４からなつている。

巻心１とカバープレート２はアルミニウムである。巻ブ
ロック３は通常中間に絶縁箔をもつた２個の電極箔また
は電極膜から形成される。巻バンドを巻心に緊張しなが
ら巻きつけて、２個の電極箔のうち半径内方向の電極箔
を巻心に電気的に結合させる。

仕上げ後の巻ブロック３は半径外方向の電極箔を巻ブロ
ック３の外面に露出させている。巻ブロック３と巻心１
を支持するカバープレート２はその外周縁部をゴム弾性
バッキング材料で被覆される。この被覆部５はカバープ
レート２の上側、下側および半径方向でその外周縁を被
覆する。この被覆部５が作られるゴム弾性材料は電気絶
縁性である。カバープレート２は平らな中央隆起部１１
を有しており、これは被覆部５の外部環状面と同一平面
にある。この隆起部１１は同高の被覆部５によつて囲ま
れている。コンデンサを組立てるため、巻心１、カバー
プレート２、巻ブロック３および被覆部５からなる予め
作られたユニットが、上方から一端が開口したアルミニ
ウムケースに装入される。

ケース４のマンテル中には支持縁溝６が設けられている
。これはその内径が巻ブロック３の外経よりも大きいの
で、巻ブロックはこの支持縁溝を通つてケース４中へ装
入できる。カバープレート２と被覆部５の半径方向の外
径は支持縁溝６の内径よりも大きいので、プレート２を
ケース４に入れるとき支持縁溝６の上に置かれる。

次に外側からケース４を絞り加工して作つたコンタクト
縁溝７を、巻ブロックの外面に露出している電極箔に圧
接して電気的に結合させる。ついでケースの上縁８がそ
れ自体公知の通常の方法によつて折り曲げられ、ケース
４の内側がカバープレート２と被覆部５によつて気密か
つ防水的に密封される。この被覆部５によつて巻心１と
一体になつたカバープレート２が、ケース４から電気的
に絶縁される。外部からケースへの電気的接続は、たと
えば組立目的に用いられるねじ９または他の任意の方法
たとえばハンダ付けなどで行われる。外部からカバープ
レート２に対する電気的接続はスプリングコンタクト、
引出し線または他の方法で行われる。

特に図には示していないが、カバープレート２には外部
接続具、たとえばハンダ付け用ターミナル、ねじまたは
ソケットが設けられる。コンデンサの過負荷の場合には
ケース４の内部空間１０に過圧が生じ、カバープレート
２を圧迫してケースを軸方向へ拡張させる。この一連の
拡張は支持縁溝６の構造的強化によつて促進される。コ
ンデンサの過負荷と内部空間の過圧に際し最初に起るコ
ンタクト縁溝７の軸方向の膨張によつて、同時にコンタ
クト縁溝７の半径方向の膨張があられれる。

それと同時に電気的結合が切られる。その際巻ブロック
は相変らず強くカバープレートに固着しているから、コ
ンデンサが不都合な状態とか振動負荷の際でも、巻ブロ
ックとケース４のコンタクト縁溝７との間の切られた結
合が再び閉じられることはない。上記のように構成され
たコンデンサは、同時に自動的に過負荷保護をする。
このコンデンサの決定的利点は、その最終組立のため単
にケース４を２回コールドフォーム（ブレスによる絞り
加工）するだけで、１回のハンダ付けも必要としないこ
とである。このコンデンサを組立てるためにはただ一つ
の配線も接続子も必要でない。

【図面の簡単な説明】 第１図は本発明の実施例を示すコンデンサの断面図であ
る。 １・・・・・・巻心、２・・・・・・カバープレート、
３・・・・・・巻ブロック、４・・・・・・ケース、５
・・・・・・被覆部、６・・・支持縁溝、７・・・・・
コンタクト縁溝、８・・・・・・ケース上縁、９・・・
・・ねじ、１０・・・・・内部空間、１１・・・隆起部
、１２・・・・・・環状面。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 金属製カバープレートと一体に作られた金属製巻心
   上に巻ブロックが巻かれ、巻ブロックの電極箔の一つと
   巻心との間が電気的に結合され、金属製ケースが巻ブロ
   ックの他の電極箔に電気的に結合され、カバープレート
   の辺縁部がケースに対し、電気絶縁性の弾性被覆部によ
   つて絶縁され、かつ気密、防水的に密封されているチユ
   ーブラコンデンサにおいて、ケース４と巻ブロツク３の
   他の電極箔との電気的結合が、ケース壁内へ絞り込まれ
   たコンタクト縁溝７によつて作られ、カバープレート２
   の弾性被覆部５がケース４の中に作られたた支持縁溝６
   上に置かれ、その内径がコンタクト縁溝７の内径よりも
   大きいことを特徴とするケースに装入された巻ブロック
   をもつチユーブラコンデンサ。 ２ 弾性被覆部５がカバープレート２の外周縁に射出さ
   れ、ついで加硫されたものであることを特徴とする特許
   請求の範囲第１項記載のチユーブラコンデンサ。 ３ カバープレート２が、巻心１と反対のコンデンサの
   外側からみて、平らな中心隆起部１１を有し、これが弾
   性被覆部５の上部外側環状表面と同一表面にあつて、弾
   性被覆部と堺を接することを特徴とする特許請求の範囲
   第２項記載のチユーブラコンデンサ。