JPS604641Y2 - チエザ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ネジ切り加工に適用されるチェザーに係り、
特に、切削油供給のための溝を備えるようにして切削性
を良好にしたものである。

従来、この種の切削工具用チップでは、切削油供給を行
なう溝は、特公昭５４−１１５８５号公報にみられるよ
うにチップブレーカピースに設けられているが、切屑が
直接カールする部分であるため切屑がつまりやすく切削
油の供給が阻害されやすいものであった。

このため、目標とする工具寿命が満足に得られないこと
がよくあるものであった。

そこで、本考案は、上述の欠点を解消するためなされた
もので、切削工具用チップには、そのすくい面上で、そ
の切刃稜に達しないような切削油供給のための溝が凹設
されており、使用時には、すくい面上にチップブレーカ
ピースを位置させ、その一部分の溝のみを開口させ、噴
射が可能となるようにしているものである。

以下、本考案チェザー用チップの一実施例について、図
を参照しながら説明する。

第１図において、１は、工具ホルダであり、そのチップ
座２内には、チップ３およびチップブレーカピース４が
配置される。

このチップブレーカピース４は、適宜の手段により固定
例えばねじ（図示せず）止めされるものである。

この場合チップ３・は、チェザーに適用されるものが示
されており、その刃形５は３つの部分切削を可能とする
切刃稜６により形成される。

そして、チップ３は、第２図で明示されているように、
そのすくい面７に切削油供給のための溝８が切刃稜６に
達しないようにその近傍まで、適宜数凹設されており、
チップブレーカピース４が載置された際、その一部分が
開口するものである。

この場合、溝８は、研削により形成してもよく、また圧
粉成形時の型押して形成してもよいものである。

また、図示の場合では、切刃稜６の山部および谷部の両
方に形成されているが切削条件によっては、片方のみの
場合もあり得る。

したがって切削時には、第３図でみられるよう切屑に対
し直接的に噴射し切屑のカールを助長するものである。

なお、前記溝８は、第３図乃至第５図にみられるように
切削油の噴射を良好にするため角度θによりその出口が
つぼまるようにしている。

第３図の場合は、θの角度でそのま）直進するものであ
リ、第４図の場合は、出口付近に曲率半径を有するもの
である。

また、第５図は、すくい面７上に段部９が形成されてい
るため、チップブレーカピース４が、巾１だけ後退して
位置しているものである。

本考案は、以上説明したように、チップのすくい面に切
削油供給のための溝が形成されていることから、切屑の
つまりが生じにくく、また切削油を切刃稜のごく近傍に
まで供給できるので工具寿命ものびるものである。

したがってチェザーの如き切削工具には、好適するもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案チェザーの一実施例を示すもので、チ
ップを工具ホルダに組込んだ状態の一部側面図、第２図
は、チップおよびチップブレーカ−ピースの一部分を拡
大して示す一部正面図、第３図は、切削状態を示す一部
側面図、第４図および第５図は、それぞれ変形例を示す
側面図である。 ３・・・・・・チップ、４・・・・・・チップブレーカ
ピース、６・・・・・・切刃稜、７・・・・・・すくい
面、８・・・・・・溝。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ホルダ１のチップ座２内にチップ３が配置されるととも
   に、このチップ３の上部には、チップブレーカ−ピース
   ４を載置するようにしたチェザーにおいて、 前記チップ３には、その切削上すくい面７を構成する上
   面にその切刃稜６に達しないような切削油供給のための
   溝８が凹設されており、 また前記チップブレーカ−ピース４は、前記すくい面７
   上で前記溝８の一部分を開口させ噴射が可能になってい
   ることを特徴とするチェザー。