JP2556156Y2 - チップブレーカ付バイト - Google Patents
チップブレーカ付バイトInfo
- Publication number
- JP2556156Y2 JP2556156Y2 JP9072792U JP9072792U JP2556156Y2 JP 2556156 Y2 JP2556156 Y2 JP 2556156Y2 JP 9072792 U JP9072792 U JP 9072792U JP 9072792 U JP9072792 U JP 9072792U JP 2556156 Y2 JP2556156 Y2 JP 2556156Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cutting
- cutting tool
- inclined surface
- breaker
- tool
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本考案は、切削時に発生する切り
粉を短かく切断しうるようにしたチップブレーカ付バイ
トに関する。
粉を短かく切断しうるようにしたチップブレーカ付バイ
トに関する。
【０００２】
【従来の技術】一般に、鋼材を旋盤により切削すると、
靭性及び弾力性のある切り粉が発生し、これが長々と伸
びてバイトやワーク等にからみ付く。この切り粉がワー
クと共に回転して振り回されると非常に危険であり、ま
た、その都度機械を停止して、からみ付いた切り粉を取
り除いていたのでは甚だ作業能率が悪い。
靭性及び弾力性のある切り粉が発生し、これが長々と伸
びてバイトやワーク等にからみ付く。この切り粉がワー
クと共に回転して振り回されると非常に危険であり、ま
た、その都度機械を停止して、からみ付いた切り粉を取
り除いていたのでは甚だ作業能率が悪い。
【０００３】この問題に対処するものとしては、バイト
の上面に、切刃に沿った段部を形成し、バイトのすくい
面から出てくる切り粉を段部により強制的に折り曲げた
り、螺旋状にカールさせたりして切断するチップブレー
カ付のバイトがある。
の上面に、切刃に沿った段部を形成し、バイトのすくい
面から出てくる切り粉を段部により強制的に折り曲げた
り、螺旋状にカールさせたりして切断するチップブレー
カ付のバイトがある。
【０００４】
【考案が解決しようとする課題】しかし従来のチップブ
レーカ付のバイトでは、切削条件やワークの材質が変化
したりすると、切り粉が切断されずに螺旋状に長々と伸
び、チップブレーカの効果が半減する場合がある。
レーカ付のバイトでは、切削条件やワークの材質が変化
したりすると、切り粉が切断されずに螺旋状に長々と伸
び、チップブレーカの効果が半減する場合がある。
【０００５】本考案は、この問題を解決するためになさ
れたもので、切り粉を切削条件やワークの材質にあまり
関係なく、適当な長さに切断しうるようにしたチップブ
レーカ付バイトを提供することを目的としている。
れたもので、切り粉を切削条件やワークの材質にあまり
関係なく、適当な長さに切断しうるようにしたチップブ
レーカ付バイトを提供することを目的としている。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本考案は、前端に刃体を有するバイト本体の前端部
上面に、前端面に上部が前傾する逆勾配状の傾斜面を備
えるブレーカ片を、前記傾斜面を刃体先端の切刃に対し
て後方に所要寸法離間させるとともに、傾斜面の切刃に
対する角度が、平面視においてバイト本体の送りと反対
方向に漸次すぼまるように所要角度傾けて設けたことを
特徴としている。
め、本考案は、前端に刃体を有するバイト本体の前端部
上面に、前端面に上部が前傾する逆勾配状の傾斜面を備
えるブレーカ片を、前記傾斜面を刃体先端の切刃に対し
て後方に所要寸法離間させるとともに、傾斜面の切刃に
対する角度が、平面視においてバイト本体の送りと反対
方向に漸次すぼまるように所要角度傾けて設けたことを
特徴としている。
【０００７】
【作用】ワークの外周を切削した際の切り粉は、ブレー
カ片の傾斜面に当接して上向に屈曲させられると同時
に、螺旋状に巻回されつつ、刃体の上面と傾斜面とで形
成される、バイトの送りと反対方向に漸次すぼまる隙間
に沿って流れ出る。この際、切り粉の曲げ半径は、その
進行方向ほど小さくなるため、折れ易くなって長々と連
続するのが防止される。
カ片の傾斜面に当接して上向に屈曲させられると同時
に、螺旋状に巻回されつつ、刃体の上面と傾斜面とで形
成される、バイトの送りと反対方向に漸次すぼまる隙間
に沿って流れ出る。この際、切り粉の曲げ半径は、その
進行方向ほど小さくなるため、折れ易くなって長々と連
続するのが防止される。
【０００８】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説
明する。図１及び図２において、(１)は、図示しない旋
盤の刃物台に取付けられたバイト本体(ホルダ)で、その
前端(以下方向は図１の上方を前方とする)上面に形成さ
れた段部(２)には、正方形をなす超硬刃体(スローアウ
ェイチップ)(３)が、その中央を、段部(２)に植設した
ピン(４)に嵌合するとともに、後端と右端の２辺を段部
(２)の壁面に密接させて着脱可能に装着されている。
明する。図１及び図２において、(１)は、図示しない旋
盤の刃物台に取付けられたバイト本体(ホルダ)で、その
前端(以下方向は図１の上方を前方とする)上面に形成さ
れた段部(２)には、正方形をなす超硬刃体(スローアウ
ェイチップ)(３)が、その中央を、段部(２)に植設した
ピン(４)に嵌合するとともに、後端と右端の２辺を段部
(２)の壁面に密接させて着脱可能に装着されている。
【０００９】超硬刃体(３)の装着時において、その上面
とバイト本体(１)の上面とは、同一面をなすようにして
ある。
とバイト本体(１)の上面とは、同一面をなすようにして
ある。
【００１０】(５)は所要板厚(例えば５mm程度)のブレー
カ片で、その前端面は、上部が前傾する逆勾配状の傾斜
面(5a)となっている。なお、傾斜面(5a)の鉛直線に対す
る傾斜角(α)は、実施例ではほぼ６゜としてある。
カ片で、その前端面は、上部が前傾する逆勾配状の傾斜
面(5a)となっている。なお、傾斜面(5a)の鉛直線に対す
る傾斜角(α)は、実施例ではほぼ６゜としてある。
【００１１】ブレーカ片(５)は、バイト本体(１)の前端
部上面に、傾斜面(5a)の反対側の右方寄りに穿設した前
後方向を向く長孔(６)を挿通するボルト(７)により、着
脱可能かつ水平回動可能として装着されている。この装
着時において、傾斜面(5a)を、超硬刃体(３)先端の切刃
(3a)と所要寸法後方に離間させるとともに、傾斜面(5
ａ）の切刃(3a)に対する角度(θ)を、バイト本体(１)の
送り方向(Ｓ)と反対方向に漸次すぼまるように、例えば
平面視においてほぼ７゜傾けてある。
部上面に、傾斜面(5a)の反対側の右方寄りに穿設した前
後方向を向く長孔(６)を挿通するボルト(７)により、着
脱可能かつ水平回動可能として装着されている。この装
着時において、傾斜面(5a)を、超硬刃体(３)先端の切刃
(3a)と所要寸法後方に離間させるとともに、傾斜面(5
ａ）の切刃(3a)に対する角度(θ)を、バイト本体(１)の
送り方向(Ｓ)と反対方向に漸次すぼまるように、例えば
平面視においてほぼ７゜傾けてある。
【００１２】かくして、上記実施例のバイトにより、旋
盤のチャック(８)に把持された、ステンレス系材料より
なるエンジンバルブ(９)の傘部(9a)の外周を、バイト本
体(１)に矢印(Ｓ)方向の送りを与えて切削すると、切り
粉(ｔ)は、図３に示すように、ブレーカ片(５)の傾斜面
(5a)に当接して上向に強制的に屈曲させられると同時
に、螺旋状に巻回されつつ、超硬刃体(３)の上面と傾斜
面(5a)とにより形成される隙間(Ｃ)に沿って右方に流出
する。
盤のチャック(８)に把持された、ステンレス系材料より
なるエンジンバルブ(９)の傘部(9a)の外周を、バイト本
体(１)に矢印(Ｓ)方向の送りを与えて切削すると、切り
粉(ｔ)は、図３に示すように、ブレーカ片(５)の傾斜面
(5a)に当接して上向に強制的に屈曲させられると同時
に、螺旋状に巻回されつつ、超硬刃体(３)の上面と傾斜
面(5a)とにより形成される隙間(Ｃ)に沿って右方に流出
する。
【００１３】この際、ブレーカ片(５)の傾斜面(5a)は、
超硬刃体(３)の先端に対し平面視ほぼ７゜傾いており、
またこれにより、隙間(Ｃ)も切り粉(ｔ)の進行方向に向
かって漸次すぼまるため、切り粉(ｔ)の曲げ半径は右方
ほど小さくなる。
超硬刃体(３)の先端に対し平面視ほぼ７゜傾いており、
またこれにより、隙間(Ｃ)も切り粉(ｔ)の進行方向に向
かって漸次すぼまるため、切り粉(ｔ)の曲げ半径は右方
ほど小さくなる。
【００１４】その結果、超硬刃体(３)及びブレーカ片
(５)の右端を通過した切り粉(ｔ)は折れ易くなり、長々
と連続することはない。
(５)の右端を通過した切り粉(ｔ)は折れ易くなり、長々
と連続することはない。
【００１５】以上は、バイトの切り込み及び送りが比較
的小さい場合であるが、切り込み又は送りを大きくする
と、切り粉(ｔ)の厚さが大となって折れ易くなることか
ら、螺旋状に長く巻回することなく右方に進行する途中
において細かく切断される。
的小さい場合であるが、切り込み又は送りを大きくする
と、切り粉(ｔ)の厚さが大となって折れ易くなることか
ら、螺旋状に長く巻回することなく右方に進行する途中
において細かく切断される。
【００１６】ワークの材質や切削条件等により、ブレー
カ片(５)の超硬刃体(３)に対する離間寸法、又は傾斜角
(θ)を適宜に設定したい場合は、ボルト(７)を弛めて、
ブレーカ片(５)を前後方向に移動するか、左右方向に回
動させればよい。
カ片(５)の超硬刃体(３)に対する離間寸法、又は傾斜角
(θ)を適宜に設定したい場合は、ボルト(７)を弛めて、
ブレーカ片(５)を前後方向に移動するか、左右方向に回
動させればよい。
【００１７】また、超硬刃体(３)を交換する際は、ボル
ト(７)を弛めて、ブレーカ片(５)を左右いずれか一方に
回動するだけで容易になしうる。本考案は、シャンクと
刃体とが一体をなすバイトやフォームドバイト等にも適
用することができる。
ト(７)を弛めて、ブレーカ片(５)を左右いずれか一方に
回動するだけで容易になしうる。本考案は、シャンクと
刃体とが一体をなすバイトやフォームドバイト等にも適
用することができる。
【００１８】
【考案の効果】本考案によれば、切り粉は、ブレーカ片
により螺旋状に強制的に屈曲され、かつ切り粉の流出方
向側における曲げ半径が小となったところで折れるた
め、切削条件やワークの材質等と無関係に、切り粉を短
かく切断することができる。
により螺旋状に強制的に屈曲され、かつ切り粉の流出方
向側における曲げ半径が小となったところで折れるた
め、切削条件やワークの材質等と無関係に、切り粉を短
かく切断することができる。
【図１】本考案の一実施例とその切削要領を示す要部の
平面図である。
平面図である。
【図２】図１におけるＡ−Ａ線に沿う拡大縦断側面図で
ある。
ある。
【図３】切り粉の発生及び切断状態を示す説明図であ
る。
る。
(１)バイト本体 (２)段部 (３)超硬刃体 (3a)切刃 (４)ピン (５)ブレーカ
片 (5a)傾斜面 (６)長孔 (７)ボルト (８)チャック (９)エンジンバルブ (9a)傘部 (ｔ)切り粉 (Ｃ)隙間 (α)角度 (θ)傾斜角
片 (5a)傾斜面 (６)長孔 (７)ボルト (８)チャック (９)エンジンバルブ (9a)傘部 (ｔ)切り粉 (Ｃ)隙間 (α)角度 (θ)傾斜角
Claims (1)
- 【請求項１】 前端に刃体を有するバイト本体の前端部
上面に、前端面に上部が前傾する逆勾配状の傾斜面を備
えるブレーカ片を、前記傾斜面を刃体先端の切刃に対し
て後方に所要寸法離間させるとともに、傾斜面の切刃に
対する角度が、平面視においてバイト本体の送りと反対
方向に漸次すぼまるように所要角度傾けて設けたことを
特徴とするチップブレーカ付バイト。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9072792U JP2556156Y2 (ja) | 1992-12-14 | 1992-12-14 | チップブレーカ付バイト |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9072792U JP2556156Y2 (ja) | 1992-12-14 | 1992-12-14 | チップブレーカ付バイト |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0650706U JPH0650706U (ja) | 1994-07-12 |
| JP2556156Y2 true JP2556156Y2 (ja) | 1997-12-03 |
Family
ID=14006592
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9072792U Expired - Lifetime JP2556156Y2 (ja) | 1992-12-14 | 1992-12-14 | チップブレーカ付バイト |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2556156Y2 (ja) |
-
1992
- 1992-12-14 JP JP9072792U patent/JP2556156Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0650706U (ja) | 1994-07-12 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US5246315A (en) | Cutting insert and cutting tool for a peeling operation | |
| US4659264A (en) | Drill and indexable carbide insert therefor | |
| US5085541A (en) | Metal-cutting insert | |
| JPH0819905A (ja) | 切削用インサート | |
| JP4811753B2 (ja) | 押え部材、工具ホルダおよびスローアウェイ式切削工具 | |
| US6796752B2 (en) | Cutting insert | |
| US6146064A (en) | Cutting insert with improved chip control | |
| JP2556156Y2 (ja) | チップブレーカ付バイト | |
| JP2512995B2 (ja) | スロ―アウエイチップ | |
| JP3007291B2 (ja) | 交換可能の工具支持体 | |
| JPS5937165B2 (ja) | スロ−アウエイチツプ | |
| JPH11156625A (ja) | スローアウェイチップおよび該スローアウェイチップを装着したスローアウェイ式ボールエンドミル | |
| US4016634A (en) | Indexable insert type cutting toolholders | |
| JPH09290310A (ja) | ドリルインサートおよびスローアウェイドリル | |
| JPH09103909A (ja) | 転削工具用スローアウエイチップ | |
| JPH11123609A (ja) | スローアウェイ式エンドミル及びスローアウェイチップ | |
| JPS6236562Y2 (ja) | ||
| JPH0730247Y2 (ja) | 回転工具 | |
| JPH11291102A (ja) | スローアウェイチップおよび該スローアウェイチップを装着したスローアウェイ式ドリル | |
| JP2503544Y2 (ja) | バイト | |
| JP2000326134A (ja) | スローアウェイチップ及びボールエンドミル | |
| JPH063502U (ja) | 切削工具 | |
| JP3730010B2 (ja) | スローアウェイ式正面フライスおよびスローアウェイチップ | |
| JP2001259904A (ja) | スローアウェイチップ | |
| JPH11262812A (ja) | スローアウェイ式エンドミル |