JPS604285B2 - 粗表面を有するポリプロピレン繊維およびその溶融紡糸方法 - Google Patents

粗表面を有するポリプロピレン繊維およびその溶融紡糸方法

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JPS604285B2 JP57080830A JP8083082A JPS604285B2 JP S604285 B2 JPS604285 B2 JP S604285B2 JP 57080830 A JP57080830 A JP 57080830A JP 8083082 A JP8083082 A JP 8083082A JP S604285 B2 JPS604285 B2 JP S604285B2
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は熔融紡糸によってポリプロピレンの繊維を製
造する方法に関する。
この方法の1つの利点は生産性に相当の増加を達成する
点にある。この方法のもう1つの利点は粗表面を有する
ポリプロピレンの新規な繊維が製造されることにある。
小さいオリフィスから溶融紡糸法で押し出すことによっ
て製造されるポリプ。ピレンの繊維は普通平滑で光沢の
ある表面をもっている。フィラメント状繊維の断面は円
形以外の形状を取ることもできるけれども、このような
円形断面の繊維から作った布常は風合し、にぬめり感が
ありもまた感触が冷たい。さらに、繊維がステイープル
フアィバ一になっているときは「その平滑な表面はステ
イープルフアィバーを紡績糸にする作業を一層困難にす
る。所望の繊維抱合力は得られない。羊毛や綿のような
天然繊維は粗表面を有し「そしてこの粗表面は紡績糸中
で繊維を縫合させる傾向がある。また、この粗表面はよ
り良好な断熱性を与え、このようなャーンから作った布
良に緩い感触を与える。ポIJプロピレンにその級糸前
に滑石「徴粉繊維材料、金属ホィスカー、アルミナカー
バイト「シリカカーバィトまたはシリカのような徴粉充
てん剤、あるいは発泡剤を配合するか、またはポリプロ
ピレン繊維を水または溶剤により急速に冷却することに
よって粗表面を持つポリプロピレン繊維を提供する試み
はあった。
この発明の方法はそのような方法によらないで粗表面を
有するポリプロピレン繊維を提供するものである。この
発明によれば従って「ポリプロピレンを溶融糠糸するこ
とができる温度範囲において異万性の溶融物を形成し得
る重合体を少割合で含有する粗表面を有するポリプロピ
レン繊維が提供される。
また、ポリプロピレンを溶融紙糸することができる温度
範囲において異万性の溶融物を形成し得る重合体を少割
合でポリプロピレンに加え「次いで両軍合体を緊密な混
合物の形で一緒に100瓜h/分以下の巻取速度で溶融
紡糸するポリプ。
ピレンの熔融紡糸方法が提供される。このような方法に
おいては「前記添加重合体の非存在下で行われる級糸方
法に比較して織糸巻取速度を抑制する(suppres
sion)。さらに、この方法で製造されるポリプロピ
レンの繊維は上記のような新規な粗表面を有する。添加
重合体の異方性溶融温度範囲とポリプロピレンの級糸可
能温度範囲の重なりは少なくとも5℃、好ましくはそれ
よりずっと大きいのが好ましく「 また添加重合体を0
1重合%と1の重合%の間の量で配合するのが好ましい
「異万性溶融物を形成し得る重合体」とはその重合体が
重合体について特有の、特定の温度範囲に加熱されると
きそのような溶融物を形成するか(このタイプは「熱互
変性重合体」と称される)、または溶融物に磯断作用を
適用することによってそのような溶融物を形成させ得る
重合体のいずれかを意味する。
後者の状態は溶融物の鱗断が終った後1秒または2秒間
異方性状態が持続することに特徴がある。これが、例え
ば管を通してポリエチレンテレフタレートの溶融物を通
過させることによって溶融物に鮒断を加えるときその溶
融物が秩序を示すという周知の知見とはっきり違う点で
ある。そのような秩序は溶融物が鱗断を受けなくなると
直ちに消失する。若干の重合体は、熱互変性と数断議発
異方性の両方を示す。このような異万性の溶融挙動を示
す重合体は液晶重合体と呼ばれているが〜下記において
はこれをLC重合体と称することにする。ポリプロピレ
ンについてはこれをホスト重合体と称する。重合体が異
方性の溶融挙動を示すかどうかを確証する若干の試験法
がイギリス特許第1507207号明細書に発表されて
いる。1970牢代にLC重合体を開示する多数の特許
明細書が発表された。
一般にト公知のLC重合体はこの重合体がホスト重合体
と同じ溶融温度範囲で処理できるかぎり、そしてその重
合体がホスト重合体と化学的に反応して熔融紡糸中に重
合体に相当の劣化を引き起すようなことがないかぎりこ
の発明に従ってホスト重合体に添加する目的で選ぶこと
ができる。ホスト重合体としてのポリプロピレンととも
に使用するのに特に適当なLC重合体はコポリ(クロロ
ー1,4ーフエニレン エチレンジオキシー4,4′−
ジベンゾエートノテレフタレート)(CLOTH)とコ
ポリ(エチレンテレフタレート/p−オキシベンゾェー
ト)(以下の実施例ではX70と表示される)である。
LC重合体の効果は紡糸された繊維の表面の荒さに関す
る効果とWUS(巻取速度)の抑制効果、すなわち級糸
された繊維の性質がより低いWUSにおいて紡糸された
繊維から得られるであろう性質であるという効果である
LC重合体を用いない場合において普通の紡糸でWUS
が増加すると、繊維のある種の性質は連続的に増加また
は減少する。これらの性質は従ってWUSの抑制度を測
定するのに用いることができる。ポリプロピレンの場合
、選んだ性質は紡糸された繊維についてのィンストロン
試験機による応力/歪曲線から導びかれる50%の歪に
おける真応力であった。この真応力は普通はWUSとと
もになめらかに増放し、このため与えられたWUSにお
ける真応力の低下はWUSの抑制を表わす。次の実施例
を参照してこの発明を説明する。
以下に記載の実験においては2種の異なるLC重合体を
ホスト重合体としてのポリプロピレンと混合した。実施
例1で用いたLC重合体はコポリ(クロロ−1,4ーフ
エニレン エチレンジオキシー4,4′ージベンゾエー
ト/テレフタレート)(CLOTH)であった。
この共重合体は次式(50モル%)(25モル%)およ
び (25モル%) の単位から本質的に成っていた。
この共重合体はクロローハイドロキノンジアセテート、
エチレンジオキシー4,4′ージ安息香酸およびテレフ
タル酸からアメリカ特許第3991013号明細書の実
施例3に従って合成した。この重合体はジクロロ酢酸の
1%溶液において、25qoで1.07dクノgの固有
粘度を有していた。この重合体は188ooにおいて異
方性の溶融物を与えた。この溶融物は1ぴN/淋および
270qCにおいて220Ns/あの溶融粘度を有して
いた。上記LC重合体を以下に記す重量濃度で、劉減成
剤(pro−de釘a泌nt)を含有するウルストロン
級(mstrongrade)のポリプロピレンと、直
径1物肋、L/D比30:1のナイロン製スクリューを
有するべトール(BETOL)一触スクリュリ押出機中
で別々に配合した。スクリューの送り‘ま10仇pmで
あり、供給部は21000であり、供給部からダィ端ま
でのバレル観察温度は225℃、27000、2750
0および280q○であった。ダイを出て行く配合物は
260〜26500の温度を有していた。レースは直径
2肋であり、そしてなめらかな走行を与えるようなわず
かな引取り水で急冷した。次に、レースカッターで切断
した。LC重合体は全て配合前に60〜70℃において
真空炉中で一夜乾燥した。
ポリプロピレンは予備乾燥しなかった。約700gの混
合物を押出機に供給し、そして最初の約200gを落し
て前方「尾部」を掃除した。対照例として、LC重合体
が添加されないポリプロピレンも同じ押出機に通した。
このようにして形成した配合物をロッドスピナーで孔径
100分の15インチ(15比ou)の紡糸口金孔から
急冷空気なしで、またはコンディショナー管で級糸した
135q0において8分のキャンドリング時間(can
dlingtime)でキャンドルを作った。
押出量は27gノ時間/孔で、いろいろな試験を行った
後選んだ押出温度は28がoであった。常法で紙糸仕上
げを施した。このヤーンは60仇hPmまでの巻取速度
(WUS)に対しては常用の巻取装置に巻き取り、一方
60皿pmより大きいWUSに対してはキヤプスタンを
使用し、そのヤーンはボビンに巻き返した。紙糸繊維の
応力−歪曲線はLC重合体とポリプロピレンの配合物か
ら得られる製品を対照例と比較するのに良好な基礎とな
ることが判明した。
一般に、ある与えられた歪における応力は全く均一に増
加しそのため50%の固定歪における真応力は巻取速度
の抑制度を評価するための良好な基礎を与える。得られ
た結果を第1表に示す。
第1図もまたポリプロピレンの応力−歪曲線に対する6
重量%のCLOTHの効果を示す。
第2図はさらに各種WUSにおけるポリプロピレンの応
力曲線に対する6%のCLOTHと3%のX70(両方
とも重量基準による)の両者の効果を示す。(第1図に
おいて、応力は真応力でないが、「比応力」すなわち荷
重を初期テックスで割った商であることに注意されたい
)。第1表 *第2図の曲線から計算 6%のCLOTHは有効WUSにほとんど150%の降
下を生み、LC重合体の効果がはっきり認められた。
第2表は、LC重合体を含有する繊維のメルトフローィ
ンデックスが実験誤差範囲で対照例と実質的に同じであ
り、従ってその効果はポリプロピレンの分解によるもの
でないことを示す。
第2表 添付図面から、対照例(第3図)として製造された繊維
は平滑な表面を有することが分る。
これに対して、6%のCLOTHを含有する繊維(第4
図)および3%のX70を含有する繊維(第5図)は粗
表面を持ち、技術的観点および美的観点の両観点から有
利である。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明によるポリプロピレン繊維と対照例の
繊維の応力−歪曲線であり、第2図はこの発明によるポ
リプ。 ピレン繊維および対照例の繊維の巻取速度と50%の歪
における応力との関係を示すグラフであり、第3図は対
照例の繊維の拡大斜視図であり、そして第4図および第
5図はこの発明によるポリプロピレン繊維の拡大斜視図
である。F均.7. 斤夕‐jl んり‐く− F′夕.S.

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリプロピレンを溶融紡糸することができる温度範
    囲において異方性の溶融物を形成し得る重合体を少割合
    で含有していることを特徴とする粗表面を有するポリプ
    ロピレン繊維。 2 前記重合体を0.1重量%と10重量%の間で含有
    している前記特許請求の範囲第1項に記載の粗表面を有
    するポリプロピレン繊維。 3 コポリ(クロロ−1,4−フエニレン エチレンジ
    オキシ−4,4′−ジベンゾエート/テレフタレート)
    を前記重合体として含有している前記特許請求の範囲第
    1項および第2項のいずれか1項に記載の粗表面を有す
    るポリプロピレン繊維。 4 コポリ(エチレンテレフタレート/p−オキシベン
    ゾエート)を前記重合体として含有している前記特許請
    求の範囲第1項および第2項のいずれか1項に記載の粗
    表面を有するポリプロピレン繊維。 5 ポリプロピレンを100m/分以下の巻取速度で溶
    融紡糸する方法において、ポリプロピレンを溶融紡糸す
    ることができる温度範囲において異方性の溶融物を形成
    し得る重合体を小割合でポリプロピレンに加え、次いで
    両重合体を緊密な混合物の形で一緒に溶融紡糸すること
    を特徴とする紡糸方法。 6 ポリプロピレンを1000m/分以下の巻取速度で
    溶融紡糸する方法において、ポリプロピレンを溶融紡糸
    することができる温度範囲において異方性の溶融物を形
    成し得る重合体を小割合でポリプロピレンに加え、次い
    で両重合体を緊密な混合物の形で一緒に溶融紡糸してそ
    の紡糸巻取速度を前記添加重合体の非存在下で行われる
    紡糸方法に比較して抑制することを特徴とする紡糸方法
    。 7 前記添加重合体の異方性溶融の範囲とポリプロピレ
    ンの紡糸可能温度範囲の重なりが少なくとも5℃である
    前記特許請求の範囲第5項および第6項のいずれか1項
    に記載の紡糸方法。 8 前記添加重合体が0.1重合%と10重合%の間の
    量で存在する前記特許請求の範囲第5項〜第7項のいず
    れか1項に記載の紡糸方法。 9 前記添加重合体がコポリ(クロロ−1,4−フエニ
    レン エチレンジオキシ−4,4′−ジベンゾエート/
    テレフタレート)である前記特許請求の範囲第5項〜第
    8項のいずれか1項に記載の紡糸方法。 10 前記添加重合体がコポリ(エチレンテレフタレー
    ト/p−オキシベンゾエート)である前記特許請求の範
    囲第5項〜8項のいずれか1項に記載の紡糸方法。
JP57080830A 1981-05-13 1982-05-13 粗表面を有するポリプロピレン繊維およびその溶融紡糸方法 Expired JPS604285B2 (ja)

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GB8114626 1981-05-13
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