JPS6042183Y2 - 小型動力機械の防音冷却構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は小型動力機械の防音冷却構造に係り、特にエン
ジン駆動型発電機と共にエンジンのマフラを収納した防
音装置における冷却構造の改良に関する。

従来、この種装置としては防音効果と取扱いの観点から
、エンジン駆動型発電機本体の他にエンジン駆動中に高
温となるマフラをも防音構造の筐体内に収納したものが
知られている。

しかし、この方式では筐体内をエンジン室、発電機室、
マフラー室等数室に区画して機器本体冷却用の通風ダク
トを形成したり、筐体側部等に設けたエンジン保守点検
用開閉扉部を二重構造とし、この二重構造の空隙部を利
用して筐体内に冷却路を形成していた。

このため構造が甚だ複雑となり、製作上手数を要してコ
スト高となっていた。

さらに、この方式は吸気口および排気口を筐体の周面に
複数配列する構造であったので、筐体内部の機械音が外
部にもれやすく、防音効果も良くない等の問題点もあっ
た。

本考案は上記欠点に鑑みなされたもので、防音効果が大
きく、筐体内の熱気が動力機械本体収納部に伝達される
ことがなく、しかも構成が簡単であって組み立ても容易
な小型動力機械の防音冷却構造を提供するのを目的とし
、上下方向に防音構造筐体の本体収納部、冷却風吸入部
、排風吐出部の３段が積重ねて一体化され、前記本体収
納部には動力機械本体を収設すると共に底板の所望位置
に通気孔を穿設し、前記冷却風吸入部の側面には吸気口
を設け、前記排風吐出部はマフラを収納し側面に排風口
を形成すると共に前記冷却風吸入部を介して前記本体収
納部からの排風ダクトの排出端部を取付けて構成したも
のである。

以下本考案に係る一実施例を図面を参照して説明する。

第１図は本考案に係る実施例の組み立て時の構造を示す
斜視図であり、第２図は組み立て完了時の縦断面図であ
り、第３図は同横断面図である。

同図において、１，２．３は夫々内側面に吸音材が装着
された本体収納部、冷却風吸入部、排風吐出部の各筐体
であって、上下方向に順次積重ねて一体化されている。

本体収納部１にはバッテリ４の外にエンジン５と発電機
６とが筐体の底板７に脚部を介して固定されており、エ
ンジン５のシリンダ・ヘッド５ａ（第２図参照）と発電
機６（通風用ファンを付設していない）の一端部とはカ
バー８によって被覆されている。

５ｂはエアクリーナである。

通気孔７ａ、７ｂ、７ｃは夫々バッテリ４、エンジンの
エアクリーナ５ｂ、発ｆｉ機端部６ａの下方部位の底板
７の位置に形成されている。

なお１３は燃料タンク、１３ａは燃料タンクのキャップ
である。

冷却風吸入部２は皿状に形成され両側面に夫々複数個の
吸気口２ａ、２ｂが穿設されている。

冷却吐出部３は筐体側面に排風口３ａが形成され、この
排風口３ａに排出端側を向けてマフラ９が配設され、さ
らに前記本体収納部１内のエンジン５に付設したラジア
ルファン１０（第３図）の排出側に一端を取付けた排風
ダクト１１は冷却風吸入部２の筐体を貫装し、その排出
端をこの排風吐出部３の筐体に固定されている。

そしてマフラ９へ接続された配管１２は排風タクト１１
に収納され、その先端は本体収納部１に収設したエンジ
ン５のシリンダ排気側に接続すれている。

上記のように構成したので、本実施例は本体収納部１、
冷却風吸入部２、排風吐出部３の各筐体を積重ねて一体
化したことから、本体収納部１に収設したエンジン５の
始動に伴うラジアルファン１０（第２図）の回転によっ
て、冷却風が２段目の冷却風吸入部２に設けた吸気口２
ａ、２ｂを介して筐体内に吸込まれる。

そしてこの冷却風は底板７の通気孔７ａ、７ｂ、７ｃを
介して本体収納部１の筐体内に入り、バッテリ４を外周
から冷却腰エアークリーナ５ｂに冷気が吸入されるとと
もに発電機の側端間口部６ａから該発電機６の内部に吸
込まれる。

この吸込まれた冷却風は発電機６の内部を通って、該発
電機６の他側端から排出腰矢印Ａ１（第２図）に示され
る如く、エンジン５のシリンダ・ヘッド５ａに設けたフ
ィン５ｃを冷却すると共に矢印Ａ２に示される如く、ラ
ジアルファン１０から排出する。

そして排風ダクト１１を介して最下段の排風吐出部３の
筐体内に入り、マフラ９を外周から冷却し、排風口３ａ
から装置外部へ排出する。

さらに排風ダクト１１の内部には一端がエンジン５のシ
リンダ排気側に接続されると共に他端がマフラ９に接続
された配管１２を収納していることから、前記冷却風は
排風ダクト１１においてエンジン・シリンダからの排気
を配管１２の管壁を介して冷却し、内部からのマフラ９
の温度上昇を抑制する。

以上説明から明らかなように、本実施例では、装置外部
からの冷却風はエンジン５に設けたラジアル・ファンの
回転によって発電機６の内部通風路を介して吸引される
。

すなわち、発電機６の端部にはファンを設ける必要がな
い効果を生じる。

従来方式では、発電機６端部とエンジンのシリンダ・ヘ
ッド５ａ間にはカバー８を設けていなかったので、エン
ジン５にラジアルファン１０を設ケて、エンジンの冷却
風をカバー８の位置から吸引して外部で排出させると共
に、発電機６の端部にもファンを設け、このファンの運
転によって発電機内部を通る冷却風を吸引してカバー８
の位置から排風を送出していたものである。

本実施例は本体収納部１、冷却風吸入部２、排風吐出部
３の内側面に吸音材を装着し、上記各部の筐体を３層に
積重ねて一体化したことによって、防音作用が効果的に
行われ、しかも最下部に設けたマフラ９の熱気が装置外
部に排出されるので、本体収納部１に設けた各機器に伝
達しない効果を生じる外に、構成が簡単であり組み立て
も３層に重ねて一体化するだけなので製作能率が良い 以上要するに、本考案は筐体の３層積重ね構造であり、
中段筐体から冷却風を吸入し、機器本体を収設した最上
段筐体に送風し、マフラを設けた最下段筐体から装置外
部に排風を取り出す構造としたので、極めて防音効果が
大きく、最下部の熱気が最上段の機器本体に伝達しない
外に、構成が簡単で、製作上組み付けが簡単であるとい
う実用上重要を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る実施例の組み立て時の構造を示す
斜視図、第２図および第３図は夫々本考案実施例の組み
立て完了時の縦断面図および横断面図である。 １・・・・・・本体収納部、２・・・・・・冷却風吸入
部、３・・・・・・排風吐出部、４・・・・・・バッテ
リ、５・・・・・・エンジン、５ａ・・・・・・シリン
ダ・ヘッド、５ｂ・・・・・・エアクリー、５ｃ・・・
・・・フィン、６・・・・・・発電機、７・・・・・・
筐体の底板、８・・・・・・カバー、９・・・・・・マ
フラ、１゜・・・・・・ラジアルファン、１１・・・・
・・排風タクト、１２・・・・・・配管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上下方向に防音構造筐体の本体収納部、冷却風吸入部、
   排風吐出部の３段が積重ねて一体化され、前記本体収納
   部には動力機械本体を収設すると共に底板の所望位置に
   通気孔を穿設し、前記冷却風吸入部の側面には吸気口を
   設け、前記排風吐出部はマフラを収納し側面に排風口を
   形成すると共に前記冷却風吸入部を介して前記本体収納
   部からの排風ダクトの排出端部が取付けられて構成した
   ことを特徴とする小型動力機械の防音冷却構造。