JPS60418B2 - 高降伏比型非調質熱延高張力鋼板の製造法 - Google Patents
高降伏比型非調質熱延高張力鋼板の製造法Info
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- JPS60418B2 JPS60418B2 JP13062879A JP13062879A JPS60418B2 JP S60418 B2 JPS60418 B2 JP S60418B2 JP 13062879 A JP13062879 A JP 13062879A JP 13062879 A JP13062879 A JP 13062879A JP S60418 B2 JPS60418 B2 JP S60418B2
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D8/00—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment
- C21D8/02—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of plates or strips
- C21D8/04—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of plates or strips to produce plates or strips for deep-drawing
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- Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
- Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、高降伏比型非議質熱延高張力鋼板の製造法、
特に引張強さ70kg′淋以上の高強度を有し、かつ冷
間加工性、低温靭性および溶酸性にもすぐれた、熱延ま
)で使用し得る「低C−高Mn−Si−Cr−Ti」系
高降伏比型非議質熱延高張力鋼板の製造方法に関する。
特に引張強さ70kg′淋以上の高強度を有し、かつ冷
間加工性、低温靭性および溶酸性にもすぐれた、熱延ま
)で使用し得る「低C−高Mn−Si−Cr−Ti」系
高降伏比型非議質熱延高張力鋼板の製造方法に関する。
近年、建設機械、自動車その他の鋼構造物の安全性確保
、軽量化等の要請から高根力を有する熱延鋼板が要求さ
れている。この熱延鋼板は、該要請に応え得る十分な強
度を備えね‘まならないことはもちろん、その用途上、
プレス加工等苛酷な成形加工が施されるため、曲げ加工
性や伸びフランジ性等の加工性にすぐれたものでなけれ
ばならず、更に溶接構造用鋼材として良好な溶接性を兼
備することも必要である。本発明者等は、上記要請に応
えるため、熱延鋼板にこれら諸特性を最も経済的に具備
せしめるべくホットストリップミルによる薄手熱延ま)
非議質高強力鋼板の製造法について、鋼の成分構成およ
び熱延条件全般にわたる詳細な検討を重ねた結果、通常
の「低C−高Mn−Si−Ti」系に対し、C含有量の
低減、適量のCn添加およびTi量の調節等を施こして
構成される新規鋼組成と、加熱温度、圧延仕上温度、巻
取温度等を特定して成る一定の熱間圧延条件とを粗合せ
ることによって上記目的を達成し得るとの知見を得、本
発明を完成するに到った。
、軽量化等の要請から高根力を有する熱延鋼板が要求さ
れている。この熱延鋼板は、該要請に応え得る十分な強
度を備えね‘まならないことはもちろん、その用途上、
プレス加工等苛酷な成形加工が施されるため、曲げ加工
性や伸びフランジ性等の加工性にすぐれたものでなけれ
ばならず、更に溶接構造用鋼材として良好な溶接性を兼
備することも必要である。本発明者等は、上記要請に応
えるため、熱延鋼板にこれら諸特性を最も経済的に具備
せしめるべくホットストリップミルによる薄手熱延ま)
非議質高強力鋼板の製造法について、鋼の成分構成およ
び熱延条件全般にわたる詳細な検討を重ねた結果、通常
の「低C−高Mn−Si−Ti」系に対し、C含有量の
低減、適量のCn添加およびTi量の調節等を施こして
構成される新規鋼組成と、加熱温度、圧延仕上温度、巻
取温度等を特定して成る一定の熱間圧延条件とを粗合せ
ることによって上記目的を達成し得るとの知見を得、本
発明を完成するに到った。
すなわち、本発明は、C約0.02〜0.08%、Si
約0.1〜1.0%、Mn約1.5〜2.0%、Cr約
0.2〜0.6%、Ti約0.1〜0.2%、酸可溶性
AI(sol.AI)約0.05%以下、またはこれら
元素のほかにCaおよび/または希±頚元素(REM)
を合計約0.005〜0.01%含んで成る「低C−高
Mn−Si−Cr−Ti」系鋼を、約1200oo以上
に加熱して、約88000を越える仕上温度で熱延し、
その熱延板を約450〜600ooの温度で巻取るとと
もに、熱延仕上げから巻取りまでの平均冷却速度を約8
℃/秒以上に調節するようにした、袷間加工性および溶
接性等にすぐれた高降伏比型非調質熱延高張力鋼板の製
造法を提供するものである。なお、近年、他成分系の鋼
にTiを添加した非調質熱延高張力鋼板が開発され、一
部案用に供されており、そのTi添加鋼の長所として、
製造コストが比較的安価で、強度−延性バランスにすぐ
れることが挙げられているが、その反面、強度−鞠性バ
ランスが悪く、しかも熱延条件の変動による影響をうけ
易く、材質の安定性に欠ける等の欠点のあることが知ら
れている。
約0.1〜1.0%、Mn約1.5〜2.0%、Cr約
0.2〜0.6%、Ti約0.1〜0.2%、酸可溶性
AI(sol.AI)約0.05%以下、またはこれら
元素のほかにCaおよび/または希±頚元素(REM)
を合計約0.005〜0.01%含んで成る「低C−高
Mn−Si−Cr−Ti」系鋼を、約1200oo以上
に加熱して、約88000を越える仕上温度で熱延し、
その熱延板を約450〜600ooの温度で巻取るとと
もに、熱延仕上げから巻取りまでの平均冷却速度を約8
℃/秒以上に調節するようにした、袷間加工性および溶
接性等にすぐれた高降伏比型非調質熱延高張力鋼板の製
造法を提供するものである。なお、近年、他成分系の鋼
にTiを添加した非調質熱延高張力鋼板が開発され、一
部案用に供されており、そのTi添加鋼の長所として、
製造コストが比較的安価で、強度−延性バランスにすぐ
れることが挙げられているが、その反面、強度−鞠性バ
ランスが悪く、しかも熱延条件の変動による影響をうけ
易く、材質の安定性に欠ける等の欠点のあることが知ら
れている。
本発明によれば「かかる問題はなく、強度−延性バラン
ス、就中強度一切欠伸びバランスにすぐれ、かつ安定し
た材質特性を保証することができる。以下、本発明方法
について詳しく説明する。
ス、就中強度一切欠伸びバランスにすぐれ、かつ安定し
た材質特性を保証することができる。以下、本発明方法
について詳しく説明する。
熱間圧延における仕上温度が高くなると、一般に熱延後
のミクロ組織が粗大化し、製品の延性および靭性のいづ
れも劣化することが知られており、従って通常の「低C
−高Mn−Si−Ti」系鋼についても、仕上圧延温度
は約850℃以下の温度に調節されている。これに対し
、本発明においては、従来の熱延仕上温度より高い、約
880℃を越える高温城で熱間圧延を終了し、所定温度
城で熱延板の巻取を行なうことにより、従来材に比し、
強度一切欠伸びバランスのすぐれたベイナイト系熱延鋼
板を得ることを可能にした。このような特徴は、通常の
「低C−高Mn−Si−Ti」系鋼では得られず、これ
に適量のCr添加、C量の低域、Ti量の修正等の成分
調整が施こされた本発明成分組成の鋼を用いてはじめて
達成される。この現象の冶金学的解明は必ずしも十分で
はないが、おそらく次のようなメカニズムに基づくもの
と考える。すなわち、【a}C量およびTi量を調節し
「仕上温度を高めたことによって、オーステナイト相城
でのTi炭窒化物の析出量が、通常の温度で仕上圧延さ
れたものに比べて少なく、かつ析出したTi炭窒化物の
凝集肥大化がC量の低減効果によって抑制される結果、
切欠轍性を阻害する粗大なTi炭窒化物粒子が減少する
こと、‘b’適量のCr添加によってベイナイト変態開
始温度(Bs点)が低下し、変態したベイナイト組織の
微細構造が、ベイナイトラスサィズの減少により一そう
微細化すること「によって切欠延性が向上したものと考
えられる。また、このような切欠延性の向上は、熱延板
の巻取温度を低く調節することによって一そう顕著にな
ることも判明した。た)、し、巻取温度をあまり低くす
ると、ベィナィト変態後のマトリックスにおけるTi炭
窒化物の析出が不十分となって所定の強度を確保するこ
とが困難となることから、巻取温度の調節に伴なう切欠
延性改善効果のメカニズムは、前記{bーのベイナイト
組織の微細化効果と析出粒子粗大化抑制効果とによるも
のと推定される。上述の効果を十分に発揮させ安定した
材質を保証するには熱延条件の厳密な制御を施すのが望
ましいことは言うまでもないが、本発明の成分系鋼にお
いては、従来の他のTi添加鋼にくらべ、材質の熱延条
件依存性は比較的少なく、熱延工程管理にそれ程の厳密
さを要しない。
のミクロ組織が粗大化し、製品の延性および靭性のいづ
れも劣化することが知られており、従って通常の「低C
−高Mn−Si−Ti」系鋼についても、仕上圧延温度
は約850℃以下の温度に調節されている。これに対し
、本発明においては、従来の熱延仕上温度より高い、約
880℃を越える高温城で熱間圧延を終了し、所定温度
城で熱延板の巻取を行なうことにより、従来材に比し、
強度一切欠伸びバランスのすぐれたベイナイト系熱延鋼
板を得ることを可能にした。このような特徴は、通常の
「低C−高Mn−Si−Ti」系鋼では得られず、これ
に適量のCr添加、C量の低域、Ti量の修正等の成分
調整が施こされた本発明成分組成の鋼を用いてはじめて
達成される。この現象の冶金学的解明は必ずしも十分で
はないが、おそらく次のようなメカニズムに基づくもの
と考える。すなわち、【a}C量およびTi量を調節し
「仕上温度を高めたことによって、オーステナイト相城
でのTi炭窒化物の析出量が、通常の温度で仕上圧延さ
れたものに比べて少なく、かつ析出したTi炭窒化物の
凝集肥大化がC量の低減効果によって抑制される結果、
切欠轍性を阻害する粗大なTi炭窒化物粒子が減少する
こと、‘b’適量のCr添加によってベイナイト変態開
始温度(Bs点)が低下し、変態したベイナイト組織の
微細構造が、ベイナイトラスサィズの減少により一そう
微細化すること「によって切欠延性が向上したものと考
えられる。また、このような切欠延性の向上は、熱延板
の巻取温度を低く調節することによって一そう顕著にな
ることも判明した。た)、し、巻取温度をあまり低くす
ると、ベィナィト変態後のマトリックスにおけるTi炭
窒化物の析出が不十分となって所定の強度を確保するこ
とが困難となることから、巻取温度の調節に伴なう切欠
延性改善効果のメカニズムは、前記{bーのベイナイト
組織の微細化効果と析出粒子粗大化抑制効果とによるも
のと推定される。上述の効果を十分に発揮させ安定した
材質を保証するには熱延条件の厳密な制御を施すのが望
ましいことは言うまでもないが、本発明の成分系鋼にお
いては、従来の他のTi添加鋼にくらべ、材質の熱延条
件依存性は比較的少なく、熱延工程管理にそれ程の厳密
さを要しない。
これは主としてC量の低減効果に基づくものと考えられ
る。すなわち、C量が多い場合には、ベィナィト変態過
程で未変態オーステナィトへのCの濃縮が起るため、強
度等の材質特性値に影響を与える所謂島状マルテンサィ
トが形成され易く、従って熱延条件の若干の変動で島状
マルテンサィトの生成量が大きく変化するのに対し、本
発明鋼では、C量が少なく、島状マルテンサィトの生成
量およびその変動幅も少ないので、熱延条件の多少の変
動があっても、それほど材質特性値に変化をもたらさな
いものと考える。このような材質特性値の安定性は、鋼
成分として、CaやREM等の元素を添加することによ
って更に強化される。
る。すなわち、C量が多い場合には、ベィナィト変態過
程で未変態オーステナィトへのCの濃縮が起るため、強
度等の材質特性値に影響を与える所謂島状マルテンサィ
トが形成され易く、従って熱延条件の若干の変動で島状
マルテンサィトの生成量が大きく変化するのに対し、本
発明鋼では、C量が少なく、島状マルテンサィトの生成
量およびその変動幅も少ないので、熱延条件の多少の変
動があっても、それほど材質特性値に変化をもたらさな
いものと考える。このような材質特性値の安定性は、鋼
成分として、CaやREM等の元素を添加することによ
って更に強化される。
また、該元素の添加により低温靭性改善効果も付加され
ることが判明した。次に本発明に用いられる鋼の成分限
定理由について説明する。Cは、強度を高めるために加
えられる。
ることが判明した。次に本発明に用いられる鋼の成分限
定理由について説明する。Cは、強度を高めるために加
えられる。
特に70kg′桝級以上の強度を得るには、約0.02
%の添加を必要とする。しかし約0.08%を越えると
、冷間加工性や溶接性が悪化する。従って、下限を約0
.02%、上限を約0.08%、好ましくは約0.04
〜0.06%の範囲で加えられる。Siは、強度を高め
るのに好ましい元素であり、このため約0.1%以上添
加される。
%の添加を必要とする。しかし約0.08%を越えると
、冷間加工性や溶接性が悪化する。従って、下限を約0
.02%、上限を約0.08%、好ましくは約0.04
〜0.06%の範囲で加えられる。Siは、強度を高め
るのに好ましい元素であり、このため約0.1%以上添
加される。
但し、あまり多く加えると溶接性、低温靭性の劣化を招
くほか、熱延板表面の赤スケール生成量が増えるので、
約1.0%を上限とする。Mnは、鋼に延性と強度を付
与するのに有効な元素であり、このために約1.5%以
上加えられるが、約2.0%を越えると袷間加工性およ
び溶接性を害するので、約2.0%を上限とする。
くほか、熱延板表面の赤スケール生成量が増えるので、
約1.0%を上限とする。Mnは、鋼に延性と強度を付
与するのに有効な元素であり、このために約1.5%以
上加えられるが、約2.0%を越えると袷間加工性およ
び溶接性を害するので、約2.0%を上限とする。
Crは、強度の改善と同時に加工性をも高める効果を有
する。
する。
添加量が約0.2%に満たないと、添加効果、特に加工
性の改善効果は十分でなく、一方約0.6%を越えると
溶接性が劣化する。よって、約0.2〜0.6%とする
。AIは、溶鋼精錬時の脱酸剤として加えられるが、多
量に添加すると、冷間加工性を害するので、sol、山
量として約0.05%を上限とする。
性の改善効果は十分でなく、一方約0.6%を越えると
溶接性が劣化する。よって、約0.2〜0.6%とする
。AIは、溶鋼精錬時の脱酸剤として加えられるが、多
量に添加すると、冷間加工性を害するので、sol、山
量として約0.05%を上限とする。
Tiは、{ィ微細な炭窒化物(Ti(CN))の析出硬
化、{o〕スラブ加熱時のオーステナィト粒の微細化、
熱延時のオーステナイト粒の再結晶・粒成長の抑制によ
るベイナイト粒の微細化とそれに基づく延性の向上、お
よびけ硫化物形介在物の形状制御(該介在物の球状化)
による「C」方向の材質改善を目的として添加される。
添加量が約0.1%に満たないと上記諸効果、とくに強
化効果が十分でない。一方約0.2%を越えると効果が
飽和するだけでなく、かえって延性の低下を生ずる場合
がある。従って、約0.1〜0.2%の範囲で加えられ
る。上記諸元素のほかに、CaおよびREMを添加する
ことができる。
化、{o〕スラブ加熱時のオーステナィト粒の微細化、
熱延時のオーステナイト粒の再結晶・粒成長の抑制によ
るベイナイト粒の微細化とそれに基づく延性の向上、お
よびけ硫化物形介在物の形状制御(該介在物の球状化)
による「C」方向の材質改善を目的として添加される。
添加量が約0.1%に満たないと上記諸効果、とくに強
化効果が十分でない。一方約0.2%を越えると効果が
飽和するだけでなく、かえって延性の低下を生ずる場合
がある。従って、約0.1〜0.2%の範囲で加えられ
る。上記諸元素のほかに、CaおよびREMを添加する
ことができる。
これらの元素は一般には硫化物系介在物の形状制御のた
めに加えられるが、本発明では、前記のように熱延条件
の変動に伴なう材質変動を抑制し、材質特性値の高度の
安定化を図りもかつ低温靭性を高めることを目的とする
。これら元素は単独もしくは複合的に加えてよい。添加
量が約0.005%に満たないと上記安定化効果は十分
でなく、一方約0.01%を越えると延性の低下を招く
ので、約0.005〜0.01%の範囲で加えられる。
複合添加の場合は、その合計量がこの範囲にあればよい
。Sは、加工性に有害な硫化物系介在物を形成し、また
前記Tiと結合してその添加効果を減殺する。
めに加えられるが、本発明では、前記のように熱延条件
の変動に伴なう材質変動を抑制し、材質特性値の高度の
安定化を図りもかつ低温靭性を高めることを目的とする
。これら元素は単独もしくは複合的に加えてよい。添加
量が約0.005%に満たないと上記安定化効果は十分
でなく、一方約0.01%を越えると延性の低下を招く
ので、約0.005〜0.01%の範囲で加えられる。
複合添加の場合は、その合計量がこの範囲にあればよい
。Sは、加工性に有害な硫化物系介在物を形成し、また
前記Tiと結合してその添加効果を減殺する。
かかる弊害を防ぎ、Tiの有効性を高めるために約0.
01%以下とする。Nは、添加Tiと結合し、その有効
性を弱めるので約0.01%以下に規定される。
01%以下とする。Nは、添加Tiと結合し、その有効
性を弱めるので約0.01%以下に規定される。
その他不純物は、通常この種の鋼に許容される範囲内で
あれば存在してもかまわない。
あれば存在してもかまわない。
次に熱間圧延条件について説明する。
熱延ミルにおける鋼の加熱温度は約1200qo以上と
する。
する。
該加熱温度が低いと、Ti等の合金元素が素地中に完全
に固落し得ないため、その後のTi炭窒化物等の析出が
十分行なわれず、高強度を得ることができない。また、
加熱時のオーステナィト粒が混粒化し、材質特性、就中
靭I性のバラツキが増大する。加熱温度を約1200o
o以上とすることにより、かかる弊害を防ぎ、約70k
g/磯以上の高強度を得ることが可能となる。熱延仕上
温度の調節は前記のように強度一切欠延性バランスの点
で重要である。
に固落し得ないため、その後のTi炭窒化物等の析出が
十分行なわれず、高強度を得ることができない。また、
加熱時のオーステナィト粒が混粒化し、材質特性、就中
靭I性のバラツキが増大する。加熱温度を約1200o
o以上とすることにより、かかる弊害を防ぎ、約70k
g/磯以上の高強度を得ることが可能となる。熱延仕上
温度の調節は前記のように強度一切欠延性バランスの点
で重要である。
同温度を約880℃を越える高温度とすることにより、
C量低減やCG添加等の効果と相まってt前記(a’お
よび‘b}に述べたごとく、Tj炭窒化物の粗大化が抑
制されるとともに、ベィナィト組織の微細構造の一そう
の微細化が促がされる結果、強度−延性バランスが高め
られ、特に約900oo以上に制御することによって同
バランスの一そうの向上安定化を達成することができる
。但し、不必要に高くすると、鋼板の平坦度不良あるい
はコイル巻形状不良等の弊害を生ずるので、一般的に約
980℃を上限とするのが妥当である。熱延後の鋼板の
巻取温度は約450〜600ooに調節される。
C量低減やCG添加等の効果と相まってt前記(a’お
よび‘b}に述べたごとく、Tj炭窒化物の粗大化が抑
制されるとともに、ベィナィト組織の微細構造の一そう
の微細化が促がされる結果、強度−延性バランスが高め
られ、特に約900oo以上に制御することによって同
バランスの一そうの向上安定化を達成することができる
。但し、不必要に高くすると、鋼板の平坦度不良あるい
はコイル巻形状不良等の弊害を生ずるので、一般的に約
980℃を上限とするのが妥当である。熱延後の鋼板の
巻取温度は約450〜600ooに調節される。
該温度が約450qoに満たないと、Tj炭峯化物等の
析出による強度改善効果を十分発揮させ難く、また巻取
の実操業上、コイル巻形状が悪くなる頭向がある。一方
、約600℃を越えると、該析出物粒子の粗大化を伴な
い、強度の低下だけでなく、延性も悪くなり好ましくな
い。また、熱延仕上ののち巻取に到るまでの冷却速度が
あまり緩慢であると、冷却途中でポリゴナルフェラィト
が生成し、強度および延性の低下を招く。これを防ぐた
め、該過程における平均冷却速度は、約8℃/秒以上に
制御される。かくして得られる本発明熱延鋼板は、強度
が高く、強度−延性(切欠伸び)バランス等にすぐれ、
かつ後記実施例にも示されるように高い降伏比を有する
。
析出による強度改善効果を十分発揮させ難く、また巻取
の実操業上、コイル巻形状が悪くなる頭向がある。一方
、約600℃を越えると、該析出物粒子の粗大化を伴な
い、強度の低下だけでなく、延性も悪くなり好ましくな
い。また、熱延仕上ののち巻取に到るまでの冷却速度が
あまり緩慢であると、冷却途中でポリゴナルフェラィト
が生成し、強度および延性の低下を招く。これを防ぐた
め、該過程における平均冷却速度は、約8℃/秒以上に
制御される。かくして得られる本発明熱延鋼板は、強度
が高く、強度−延性(切欠伸び)バランス等にすぐれ、
かつ後記実施例にも示されるように高い降伏比を有する
。
切欠伸びは、曲げ加工性および伸びフランジ性との相関
が強いとされており、本発明によれば実施例に示される
とおり、高い切欠伸び値と良好な曲げ加工性および伸び
フランジ性が与えられる。また降伏比も約80%以上と
非常に高いので、特殊な加工、例えば全体としては軽度
の加工を受け、局所的に強加工が加わるような加工にお
いても良好な降伏強度を保証することができる。更に、
強度が高いにもかかわらず、炭素当量が低いので溶接性
も良好である。なお、本発明により製造される熱延板の
板厚については本質的な制限はないが、製造設備面およ
び一般的用途から、通常約8肋以下とされる。
が強いとされており、本発明によれば実施例に示される
とおり、高い切欠伸び値と良好な曲げ加工性および伸び
フランジ性が与えられる。また降伏比も約80%以上と
非常に高いので、特殊な加工、例えば全体としては軽度
の加工を受け、局所的に強加工が加わるような加工にお
いても良好な降伏強度を保証することができる。更に、
強度が高いにもかかわらず、炭素当量が低いので溶接性
も良好である。なお、本発明により製造される熱延板の
板厚については本質的な制限はないが、製造設備面およ
び一般的用途から、通常約8肋以下とされる。
本発明により得られる鋼板は高強度を有するので、従来
これより厚い板厚で使用されていた用途にも十分適用す
ることができ、その軽量化に資するとともに、安全性の
向上にも寄与する。次に実施例を挙げて本発明について
具体的に説明する。
これより厚い板厚で使用されていた用途にも十分適用す
ることができ、その軽量化に資するとともに、安全性の
向上にも寄与する。次に実施例を挙げて本発明について
具体的に説明する。
実施例第1表に示す各種成分組成の供試材を、第2表に
示す条件でホットストリップミルをシミュレートして最
終板厚4.5肌の熱延板を製造した。
示す条件でホットストリップミルをシミュレートして最
終板厚4.5肌の熱延板を製造した。
得られた各熱延板の熱延ま)の引張特性およびその他の
諸特性を第2表〔1〕および〔ロ〕に併せて示す。供試
材{a}「【b)および【c}‘ま比較鋼、(d}、(
e}および‘川ま本発明の成分組成を有する鋼である。
諸特性を第2表〔1〕および〔ロ〕に併せて示す。供試
材{a}「【b)および【c}‘ま比較鋼、(d}、(
e}および‘川ま本発明の成分組成を有する鋼である。
また、第2表の試験No.1〜7は比較法(No.1〜
3は、比較鋼に対し本発明規定の熱延条件付与、No.
4〜7は、本発明規定の成分組成鋼に対し本発明の規定
を逸脱する熱延条件を付与)、NO.& 9および10
は本発明法によるものである。なお、引張特性の各試験
にはJIS5号引張試験片(C方向)を使用し、降伏強
度は0.2%耐力で示した。
3は、比較鋼に対し本発明規定の熱延条件付与、No.
4〜7は、本発明規定の成分組成鋼に対し本発明の規定
を逸脱する熱延条件を付与)、NO.& 9および10
は本発明法によるものである。なお、引張特性の各試験
にはJIS5号引張試験片(C方向)を使用し、降伏強
度は0.2%耐力で示した。
切欠伸びの測定には同試験片平行部中央に2柳Vノツチ
(45o)を付したものを使用した。曲げ性の測定には
3.2柳t×100肌w×1(4.5肌tを表面研削に
て3.2物tに減厚)を用いた。また、伸びフランジ性
測定では3.2肋減厚の試験片に設けた抜打穴(1仇炊
ぐ)に円錐ポンチ(頂角30o)にて穴拡げを行ない、
下式で算出される穴拡がり率(%)を求めた。同値の大
きい程、伸フランジ性が良いことを示す。穴舷桝率(%
)=学刈。
(45o)を付したものを使用した。曲げ性の測定には
3.2柳t×100肌w×1(4.5肌tを表面研削に
て3.2物tに減厚)を用いた。また、伸びフランジ性
測定では3.2肋減厚の試験片に設けた抜打穴(1仇炊
ぐ)に円錐ポンチ(頂角30o)にて穴拡げを行ない、
下式で算出される穴拡がり率(%)を求めた。同値の大
きい程、伸フランジ性が良いことを示す。穴舷桝率(%
)=学刈。
但し、doは初期穴径、dは試験後(板厚ははじめの4
.5柳から3.2柵に減少)の穴径である。
.5柳から3.2柵に減少)の穴径である。
なお、低温轍性の測定は、2.5側×1比倣×55側サ
ブサィズ(C方向)の2柳Vノッチシャルピー試験片に
て行なった。第1表 供試材の化学成分組成(wt%)
※炭素当量(0eq)=○(%)十Mb(%)/6十S
i(%)/24十Ni(%)/40十or係)/5十M
o(%)/4十V隣o)/14第2表(±1〕 熱延条
件および機械的性質第2表皿 その他の諸特性第2表
〔1〕および〔D〕に示されるように、本発明法による
試験No.8、9および10材は、高い強度および降伏
比を有し、かつ伸び、功欠伸び、曲げ性および伸びフラ
ンジ性等については比較法によるNo.1〜7材を大幅
に上廻る良好な加工性を備えていることがわかる。
ブサィズ(C方向)の2柳Vノッチシャルピー試験片に
て行なった。第1表 供試材の化学成分組成(wt%)
※炭素当量(0eq)=○(%)十Mb(%)/6十S
i(%)/24十Ni(%)/40十or係)/5十M
o(%)/4十V隣o)/14第2表(±1〕 熱延条
件および機械的性質第2表皿 その他の諸特性第2表
〔1〕および〔D〕に示されるように、本発明法による
試験No.8、9および10材は、高い強度および降伏
比を有し、かつ伸び、功欠伸び、曲げ性および伸びフラ
ンジ性等については比較法によるNo.1〜7材を大幅
に上廻る良好な加工性を備えていることがわかる。
また、Caを添加した本発明No.1の枕ま上記諸特性
に優れているばかりでなく、強度が高いにもかかわらず
低温靭性もすぐれていることが判る。また、第1表に示
すように本発明の鋼板は炭素当量が低いので熔接性の点
でも有利なことが判る。
に優れているばかりでなく、強度が高いにもかかわらず
低温靭性もすぐれていることが判る。また、第1表に示
すように本発明の鋼板は炭素当量が低いので熔接性の点
でも有利なことが判る。
第1図は、切欠伸び(%)と引張強さ(k9/微)の関
係を示したグラフである。
係を示したグラフである。
1は本発明法L 2は比較法によるものであり、同一引
張強さにおける切欠伸び値は、本発明法のものがはるか
に高いことが判る。
張強さにおける切欠伸び値は、本発明法のものがはるか
に高いことが判る。
以上のように、本発明によれば、圧延ま)で高強度、高
降伏比を備え、かつ加工性、低温轍一性、溶接性にもす
ぐれた鋼板を得ることができ、また非調質であるので、
平坦度、表面性状も良好で、コスト的にも有利である。
降伏比を備え、かつ加工性、低温轍一性、溶接性にもす
ぐれた鋼板を得ることができ、また非調質であるので、
平坦度、表面性状も良好で、コスト的にも有利である。
これら諸特性により、建設機械、自動車その他各種用途
に対し好適な材料として供することができる。
に対し好適な材料として供することができる。
第1図は強度一切欠伸びバランスを示すグラフである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 C0.02〜0.08%、Si0.1〜1.0%、
Mn1.5〜2.0%、Cr0.2〜0.6%、Ti0
.1〜0.2%、酸可溶性Al0.05%以下、S0.
01%以下、N0.01%以下、残部鉄および不純物か
ら成る鋼を、温度1200℃以上に加熱し、880℃を
越える仕上温度で熱間圧延を行ない、450〜600℃
で巻取るとともに、該熱延仕上温度から巻取温度までの
平均冷却速度を8℃/秒以上とすることを特徴とする冷
間加工性、低温靭性および溶接性のすぐれた高降伏比型
非調質熱延高張力鋼板の製造法。 2 最終熱延鋼板の板厚が8mm以下であることを特徴
とする上記第1項に記載の製造法。 3 C0.02〜0.08%、Si0.1〜1.0%、
Mn1.5〜2.0%、Cr0.2〜0.6%、Ti0
.1〜0.2%、酸可溶性Al0.05%以下、S0.
01%以下、N0.01%以下、およびCaもしくは希
土類元素の1種または2種を合計0.005〜0.01
%含有し、残部鉄および不純物から成る鋼を、温度12
00℃以上に加熱し、880℃を越える仕上温度で熱間
圧延を行ない、450〜600℃で巻取るとともに、該
熱延仕上温度から巻取温度までの平均冷却速度を8℃/
秒以上とすることを特徴とする冷間加工性、低温靭性お
よび溶接性のすぐれた高降伏比型非調質熱延高張力鋼板
の製造法。 4 最終熱延鋼板の板厚が8mm以下であることを特徴
とする上記第3項に記載の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13062879A JPS60418B2 (ja) | 1979-10-08 | 1979-10-08 | 高降伏比型非調質熱延高張力鋼板の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13062879A JPS60418B2 (ja) | 1979-10-08 | 1979-10-08 | 高降伏比型非調質熱延高張力鋼板の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5655525A JPS5655525A (en) | 1981-05-16 |
JPS60418B2 true JPS60418B2 (ja) | 1985-01-08 |
Family
ID=15038781
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13062879A Expired JPS60418B2 (ja) | 1979-10-08 | 1979-10-08 | 高降伏比型非調質熱延高張力鋼板の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS60418B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58185719A (ja) * | 1982-04-20 | 1983-10-29 | Kobe Steel Ltd | 高降伏比型非調質熱延高張力鋼板の製造法 |
EP2799562B1 (en) * | 2011-12-27 | 2015-10-14 | JFE Steel Corporation | Hot-rolled steel sheet and process for manufacturing same |
-
1979
- 1979-10-08 JP JP13062879A patent/JPS60418B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5655525A (en) | 1981-05-16 |
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