JP3284035B2 - 伸びフランジ性に優れる高強度熱延鋼板およびその製造方法 - Google Patents
伸びフランジ性に優れる高強度熱延鋼板およびその製造方法Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱延鋼板、中でも
主に自動車足廻り部品等のプレス成形に用いて好適な加
工用高張力熱延鋼板に係り、特に引張強度60〜100 kgf/
mm2 級の高張力を有し、伸びフランジ性に優れる良加工
性の高張力熱延鋼板およびその製造方法に関するもので
ある。
主に自動車足廻り部品等のプレス成形に用いて好適な加
工用高張力熱延鋼板に係り、特に引張強度60〜100 kgf/
mm2 級の高張力を有し、伸びフランジ性に優れる良加工
性の高張力熱延鋼板およびその製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】自動車用の足廻り部品および強度部材な
どに使用される鋼板は、従来、車両重量軽減を目的とし
て高張力鋼板(以下、単に「ハイテン」と略記する。)
が使用されてきた。このような自動車用ハイテンとして
は、安全性を確保するために、ある程度の強度を有する
ことが要求されると同時に、プレス加工に代表される成
形加工性が良好であることが必要とされる。とくにその
強度レベルが、近年では、ホイール, バンパーインナ
ー, バンパーステー等について、80kgf/mm2 級ハイテン
の要求も見られるようになり、素材供給サイドにとって
は、従来の45〜55kgf/mm2 級と同一設備、同工程数で成
形可能な良加工性のハイテンの開発が大きな課題となっ
ている。
どに使用される鋼板は、従来、車両重量軽減を目的とし
て高張力鋼板(以下、単に「ハイテン」と略記する。)
が使用されてきた。このような自動車用ハイテンとして
は、安全性を確保するために、ある程度の強度を有する
ことが要求されると同時に、プレス加工に代表される成
形加工性が良好であることが必要とされる。とくにその
強度レベルが、近年では、ホイール, バンパーインナ
ー, バンパーステー等について、80kgf/mm2 級ハイテン
の要求も見られるようになり、素材供給サイドにとって
は、従来の45〜55kgf/mm2 級と同一設備、同工程数で成
形可能な良加工性のハイテンの開発が大きな課題となっ
ている。
【0003】ところで、TS 60 kgf/mm2 級までの従来の
鋼板の強化には、たとえば、固溶強化、組織強化、析出
強化、細粒化強化など多くの選択肢があり、それぞれの
材質的、経済的特徴を生かした造り分けが可能であっ
た。しかしながら、60kgf/mm2級以上の鋼板となると、
その選択肢はかなり少なくなる。まず、細粒化強化もし
くは固溶強化では、目的とする強度の達成が困難とな
る。次に、析出強化についても、析出強化のみによる強
度達成は困難となり、現実には硬質第2相の存在した、
組織強化との複合機構にたよらざるを得ない。このよう
な現状に鑑み、強度と加工性の両立を達成するための方
法として、特開平5−179396号公報においては、
析出強化と組織強化のもつそれぞれの特質を併せ具備す
る低降伏比高強度熱延鋼板およびその製造方法が開示さ
れている。
鋼板の強化には、たとえば、固溶強化、組織強化、析出
強化、細粒化強化など多くの選択肢があり、それぞれの
材質的、経済的特徴を生かした造り分けが可能であっ
た。しかしながら、60kgf/mm2級以上の鋼板となると、
その選択肢はかなり少なくなる。まず、細粒化強化もし
くは固溶強化では、目的とする強度の達成が困難とな
る。次に、析出強化についても、析出強化のみによる強
度達成は困難となり、現実には硬質第2相の存在した、
組織強化との複合機構にたよらざるを得ない。このよう
な現状に鑑み、強度と加工性の両立を達成するための方
法として、特開平5−179396号公報においては、
析出強化と組織強化のもつそれぞれの特質を併せ具備す
る低降伏比高強度熱延鋼板およびその製造方法が開示さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな硬質第2相を用いたハイテンの場合、軟質相と硬質
相の相間強度差の拡大による局所変形能の低下に伴う、
伸びフランジ性の劣化が顕著となり、従来主体であった
45〜55kgf/mm2 級の鋼板と同様のプレス加工を施した場
合、伸びフランジ部において割れを発生する等の問題が
あった。上記特開平5−179396号公報で示された
方法においても、硬質第2相生成時に導入される可動転
位の残存による低YR化を達成するという点では優れる
ものの、上述した伸びフランジ性を支配する巨視的組織
の均一性、組織の粒径等については考慮されてはおら
ず、したがって強度に応じた満足できる伸びフランジ
性、いわゆる強度−伸びフランジ性のバランスが未だ得
られていないという問題が残されていた。
うな硬質第2相を用いたハイテンの場合、軟質相と硬質
相の相間強度差の拡大による局所変形能の低下に伴う、
伸びフランジ性の劣化が顕著となり、従来主体であった
45〜55kgf/mm2 級の鋼板と同様のプレス加工を施した場
合、伸びフランジ部において割れを発生する等の問題が
あった。上記特開平5−179396号公報で示された
方法においても、硬質第2相生成時に導入される可動転
位の残存による低YR化を達成するという点では優れる
ものの、上述した伸びフランジ性を支配する巨視的組織
の均一性、組織の粒径等については考慮されてはおら
ず、したがって強度に応じた満足できる伸びフランジ
性、いわゆる強度−伸びフランジ性のバランスが未だ得
られていないという問題が残されていた。
【0005】そこで本発明の目的は、上述した従来の技
術が抱えていた上記問題を有利に解決することにあり、
60〜100 kgf/mm2 級の高強度を有し、強度に応じて優れ
た伸びフランジ性を有する高強度熱延鋼板の製造技術を
提供することにある。また、本発明の他の目的は、軟質
フェライト相をTiおよび/もしくはNbによる析出強化を
図って、硬質第2相との相間強度差を低減し、さらにフ
ェライト粒径およびその全体に占める面積率を冷却条件
によって制御することによって、組織の均質性を向上さ
せることにより、高張力化に伴う前述の問題点を解決し
た、伸びフランジ性に優れる60〜100 kgf/mm2 級の高強
度熱延鋼板の製造技術を提供することにある。
術が抱えていた上記問題を有利に解決することにあり、
60〜100 kgf/mm2 級の高強度を有し、強度に応じて優れ
た伸びフランジ性を有する高強度熱延鋼板の製造技術を
提供することにある。また、本発明の他の目的は、軟質
フェライト相をTiおよび/もしくはNbによる析出強化を
図って、硬質第2相との相間強度差を低減し、さらにフ
ェライト粒径およびその全体に占める面積率を冷却条件
によって制御することによって、組織の均質性を向上さ
せることにより、高張力化に伴う前述の問題点を解決し
た、伸びフランジ性に優れる60〜100 kgf/mm2 級の高強
度熱延鋼板の製造技術を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】発明者らは、成分組成と
製造条件について多くの実験検討を行った結果、従来の
析出強化鋼をベースに、CとTiおよび/もしくはNbとの
関係を適正範囲に制御し、Siを調整添加したうえ、熱間
圧延後の冷却条件を適正に制御することによって、熱間
圧延後のγ→α変態と同時に析出強化が起こさせ、フェ
ライト粒から排出されるCが未変態γ粒に濃化するよう
にして、最終的に析出強化したフェライト相が主体とな
り、かつ第2相としてマルテンサイト相もしくはマルテ
ンサイト相と残留γ相を少量含む複合組織とすることに
よって、軟質相と硬質相の相間強度差を低減し、さらに
組織の均質性、微細化をはかることにより、組織全体と
してTS60kgf/mm2 〜100kgf/mm2 の強度を確保
し、伸びフランジ性を強度に応じて改善できることを見
出し、本発明を完成するに至った。
製造条件について多くの実験検討を行った結果、従来の
析出強化鋼をベースに、CとTiおよび/もしくはNbとの
関係を適正範囲に制御し、Siを調整添加したうえ、熱間
圧延後の冷却条件を適正に制御することによって、熱間
圧延後のγ→α変態と同時に析出強化が起こさせ、フェ
ライト粒から排出されるCが未変態γ粒に濃化するよう
にして、最終的に析出強化したフェライト相が主体とな
り、かつ第2相としてマルテンサイト相もしくはマルテ
ンサイト相と残留γ相を少量含む複合組織とすることに
よって、軟質相と硬質相の相間強度差を低減し、さらに
組織の均質性、微細化をはかることにより、組織全体と
してTS60kgf/mm2 〜100kgf/mm2 の強度を確保
し、伸びフランジ性を強度に応じて改善できることを見
出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明の要旨構成は次のとおり
である。 1)C:0.18wt%以下、Si:0.5〜2.5wt%、Mn:0.5〜
2.5wt%、P:0.025wt%以下、S:0.02wt%以下を含
み、かつTi:0.5wt%以下およびNb:0.02〜1.0wt%から
選ばれるいずれか1種または2種を含有するとともに、
上記CはNb,Tiとの関係において下記式を満足するよう
に調整され、残部がFeおよび不可避的不純物よりなる組
成を有し、かつその組織が、Tiおよび/もしくはNbの炭
化物が析出した粒径25μm以下のフェライトが面積率で7
0〜95%であり、残部がマルテンサイトまたはマルテン
サイトと残留オーステナイトからなる伸びフランジ性に
優れる高強度熱延鋼板。 式 C≧0.03+Ti/4+Nb/7
である。 1)C:0.18wt%以下、Si:0.5〜2.5wt%、Mn:0.5〜
2.5wt%、P:0.025wt%以下、S:0.02wt%以下を含
み、かつTi:0.5wt%以下およびNb:0.02〜1.0wt%から
選ばれるいずれか1種または2種を含有するとともに、
上記CはNb,Tiとの関係において下記式を満足するよう
に調整され、残部がFeおよび不可避的不純物よりなる組
成を有し、かつその組織が、Tiおよび/もしくはNbの炭
化物が析出した粒径25μm以下のフェライトが面積率で7
0〜95%であり、残部がマルテンサイトまたはマルテン
サイトと残留オーステナイトからなる伸びフランジ性に
優れる高強度熱延鋼板。 式 C≧0.03+Ti/4+Nb/7
【0008】2)C:0.18wt%以下、Si:0.5〜2.5wt
%、Mn:0.5〜2.5wt%、P:0.025wt%以下、S:0.02w
t%以下、Al:0.10wt%以下を含み、かつTi:0.5wt%以
下およびNb:0.02〜1.0wt%から選ばれるいずれか1種
または2種を含有するとともに、上記CはNb,Tiとの関
係において下記式を満足するように調整され、残部がFe
および不可避的不純物よりなる組成を有し、かつその組
織が、Tiおよび/もしくはNbの炭化物が析出した粒径25
μm以下のフェライトが面積率で70〜95%であり、残部
がマルテンサイトまたはマルテンサイトと残留オーステ
ナイトからなる伸びフランジ性に優れる高強度熱延鋼
板。 式 C≧0.03+Ti/4+Nb/7
%、Mn:0.5〜2.5wt%、P:0.025wt%以下、S:0.02w
t%以下、Al:0.10wt%以下を含み、かつTi:0.5wt%以
下およびNb:0.02〜1.0wt%から選ばれるいずれか1種
または2種を含有するとともに、上記CはNb,Tiとの関
係において下記式を満足するように調整され、残部がFe
および不可避的不純物よりなる組成を有し、かつその組
織が、Tiおよび/もしくはNbの炭化物が析出した粒径25
μm以下のフェライトが面積率で70〜95%であり、残部
がマルテンサイトまたはマルテンサイトと残留オーステ
ナイトからなる伸びフランジ性に優れる高強度熱延鋼
板。 式 C≧0.03+Ti/4+Nb/7
【0009】3)C:0.18wt%以下、Si:0.5〜2.5wt
%、Mn:0.5〜2.5wt%、P:0.025wt%以下、S:0.02w
t%以下、Cr:1.5wt%以下を含み、かつTi:0.5wt%以
下およびNb:0.02〜1.0wt%から選ばれるいずれか1種
または2種を含有するとともに、上記CはNb,Tiとの関
係において下記式を満足するように調整され、残部がFe
および不可避的不純物よりなる組成を有し、かつその組
織が、Tiおよび/もしくはNbの炭化物が析出した粒径25
μm以下のフェライトが面積率で70〜95%であり、残部
がマルテンサイトまたはマルテンサイトと残留オーステ
ナイトからなる伸びフランジ性に優れる高強度熱延鋼
板。 式 C≧0.03+Ti/4+Nb/7
%、Mn:0.5〜2.5wt%、P:0.025wt%以下、S:0.02w
t%以下、Cr:1.5wt%以下を含み、かつTi:0.5wt%以
下およびNb:0.02〜1.0wt%から選ばれるいずれか1種
または2種を含有するとともに、上記CはNb,Tiとの関
係において下記式を満足するように調整され、残部がFe
および不可避的不純物よりなる組成を有し、かつその組
織が、Tiおよび/もしくはNbの炭化物が析出した粒径25
μm以下のフェライトが面積率で70〜95%であり、残部
がマルテンサイトまたはマルテンサイトと残留オーステ
ナイトからなる伸びフランジ性に優れる高強度熱延鋼
板。 式 C≧0.03+Ti/4+Nb/7
【0010】4)C:0.18wt%以下、Si:0.5〜2.5wt
%、Mn:0.5〜2.5wt%、P:0.025wt%以下、S:0.02w
t%以下、Al:0.10wt%以下、Cr:1.5wt%以下を含み、
かつTi:0.5wt%以下およびNb:0.02〜1.0wt%から選ば
れるいずれか1種または2種を含有するとともに、上記
CはNb,Tiとの関係において下記式を満足するように調
整され、残部がFeおよび不可避的不純物よりなる組成を
有し、かつその組織が、Tiおよび/もしくはNbの炭化物
が析出した粒径25μm以下のフェライトが面積率で70〜9
5%であり、残部がマルテンサイトまたはマルテンサイ
トと残留オーステナイトからなる伸びフランジ性に優れ
る高強度熱延鋼板。 式 C≧0.03+Ti/4+Nb/7
%、Mn:0.5〜2.5wt%、P:0.025wt%以下、S:0.02w
t%以下、Al:0.10wt%以下、Cr:1.5wt%以下を含み、
かつTi:0.5wt%以下およびNb:0.02〜1.0wt%から選ば
れるいずれか1種または2種を含有するとともに、上記
CはNb,Tiとの関係において下記式を満足するように調
整され、残部がFeおよび不可避的不純物よりなる組成を
有し、かつその組織が、Tiおよび/もしくはNbの炭化物
が析出した粒径25μm以下のフェライトが面積率で70〜9
5%であり、残部がマルテンサイトまたはマルテンサイ
トと残留オーステナイトからなる伸びフランジ性に優れ
る高強度熱延鋼板。 式 C≧0.03+Ti/4+Nb/7
【0011】5)C:0.18wt%以下、Si:0.5〜2.5wt
%、Mn:0.5〜2.5wt%、P:0.025wt%以下、S:0.02w
t%以下を含み、かつTi:0.5wt%以下およびNb:0.02〜
1.0wt%から選ばれるいずれか1種または2種を含有す
るとともに、上記CはNb,Tiとの関係において下記式を
満足するように調整され、残部がFeおよび不可避的不純
物よりなる組成の鋼スラブを、800℃以上で熱間圧延を
終了し、次いで5sec以内に20℃/sec以上の冷却速度で
冷却し、750℃以下、650℃以上の温度域に5sec以上滞留
させ、その後、10℃/sec以上の冷却速度で冷却し、540
℃以下の温度で巻取ることを特徴とする伸びフランジ性
に優れる高強度熱延鋼板の製造方法。 式 C≧0.03+Ti/4+Nb/7
%、Mn:0.5〜2.5wt%、P:0.025wt%以下、S:0.02w
t%以下を含み、かつTi:0.5wt%以下およびNb:0.02〜
1.0wt%から選ばれるいずれか1種または2種を含有す
るとともに、上記CはNb,Tiとの関係において下記式を
満足するように調整され、残部がFeおよび不可避的不純
物よりなる組成の鋼スラブを、800℃以上で熱間圧延を
終了し、次いで5sec以内に20℃/sec以上の冷却速度で
冷却し、750℃以下、650℃以上の温度域に5sec以上滞留
させ、その後、10℃/sec以上の冷却速度で冷却し、540
℃以下の温度で巻取ることを特徴とする伸びフランジ性
に優れる高強度熱延鋼板の製造方法。 式 C≧0.03+Ti/4+Nb/7
【0012】6)C:0.18wt%以下、Si:0.5〜2.5wt
%、Mn:0.5〜2.5wt%、P:0.025wt%以下、S:0.02w
t%以下、Al:0.10wt%以下を含み、かつTi:0.5wt%以
下およびNb:0.02〜1.0wt%から選ばれるいずれか1種
または2種を含有するとともに、上記CはNb,Tiとの関
係において下記式を満足するように調整され、残部がFe
および不可避的不純物よりなる組成の鋼スラブを、800
℃以上で熱間圧延を終了し、次いで5sec以内に20℃/se
c以上の冷却速度で冷却し、750℃以下、650℃以上の温
度域に5sec以上滞留させ、その後、10℃/sec以上の冷
却速度で冷却し、540℃以下の温度で巻取ることを特徴
とする伸びフランジ性に優れる高強度熱延鋼板の製造方
法。 式 C≧0.03+Ti/4+Nb/7
%、Mn:0.5〜2.5wt%、P:0.025wt%以下、S:0.02w
t%以下、Al:0.10wt%以下を含み、かつTi:0.5wt%以
下およびNb:0.02〜1.0wt%から選ばれるいずれか1種
または2種を含有するとともに、上記CはNb,Tiとの関
係において下記式を満足するように調整され、残部がFe
および不可避的不純物よりなる組成の鋼スラブを、800
℃以上で熱間圧延を終了し、次いで5sec以内に20℃/se
c以上の冷却速度で冷却し、750℃以下、650℃以上の温
度域に5sec以上滞留させ、その後、10℃/sec以上の冷
却速度で冷却し、540℃以下の温度で巻取ることを特徴
とする伸びフランジ性に優れる高強度熱延鋼板の製造方
法。 式 C≧0.03+Ti/4+Nb/7
【0013】7)C:0.18wt%以下、Si:0.5〜2.5wt
%、Mn:0.5〜2.5wt%、P:0.025wt%以下、S:0.02w
t%以下、Cr:1.5wt%以下を含み、かつTi:0.5wt%以
下およびNb:0.02〜1.0wt%から選ばれるいずれか1種
または2種を含有するとともに、上記CはNb,Tiとの関
係において下記式を満足するように調整され、残部がFe
および不可避的不純物よりなる組成の鋼スラブを、800
℃以上で熱間圧延を終了し、次いで5sec以内に20℃/se
c以上の冷却速度で冷却し、750℃以下、650℃以上の温
度域に5sec以上滞留させ、その後、10℃/sec以上の冷
却速度で冷却し、540℃以下の温度で巻取ることを特徴
とする伸びフランジ性に優れる高強度熱延鋼板の製造方
法。 式 C≧0.03+Ti/4+Nb/7
%、Mn:0.5〜2.5wt%、P:0.025wt%以下、S:0.02w
t%以下、Cr:1.5wt%以下を含み、かつTi:0.5wt%以
下およびNb:0.02〜1.0wt%から選ばれるいずれか1種
または2種を含有するとともに、上記CはNb,Tiとの関
係において下記式を満足するように調整され、残部がFe
および不可避的不純物よりなる組成の鋼スラブを、800
℃以上で熱間圧延を終了し、次いで5sec以内に20℃/se
c以上の冷却速度で冷却し、750℃以下、650℃以上の温
度域に5sec以上滞留させ、その後、10℃/sec以上の冷
却速度で冷却し、540℃以下の温度で巻取ることを特徴
とする伸びフランジ性に優れる高強度熱延鋼板の製造方
法。 式 C≧0.03+Ti/4+Nb/7
【0014】8)C:0.18wt%以下、Si:0.5〜2.5wt
%、Mn:0.5〜2.5wt%、P:0.025wt%以下、S:0.02w
t%以下、Al:0.10wt%以下、Cr:1.5wt%以下を含み、
かつTi:0.5wt%以下およびNb:0.02〜1.0wt%から選ば
れるいずれか1種または2種を含有するとともに、上記
CはNb,Tiとの関係において下記式を満足するように調
整され、残部がFeおよび不可避的不純物よりなる組成の
鋼スラブを、800℃以上で熱間圧延を終了し、次いで5se
c以内に20℃/sec以上の冷却速度で冷却し、750℃以
下、650℃以上の温度域に5sec以上滞留させ、その後、1
0℃/sec以上の冷却速度で冷却し、540℃以下の温度で
巻取ることを特徴とする伸びフランジ性に優れる高強度
熱延鋼板の製造方法。 式 C≧0.03+Ti/4+Nb/7
%、Mn:0.5〜2.5wt%、P:0.025wt%以下、S:0.02w
t%以下、Al:0.10wt%以下、Cr:1.5wt%以下を含み、
かつTi:0.5wt%以下およびNb:0.02〜1.0wt%から選ば
れるいずれか1種または2種を含有するとともに、上記
CはNb,Tiとの関係において下記式を満足するように調
整され、残部がFeおよび不可避的不純物よりなる組成の
鋼スラブを、800℃以上で熱間圧延を終了し、次いで5se
c以内に20℃/sec以上の冷却速度で冷却し、750℃以
下、650℃以上の温度域に5sec以上滞留させ、その後、1
0℃/sec以上の冷却速度で冷却し、540℃以下の温度で
巻取ることを特徴とする伸びフランジ性に優れる高強度
熱延鋼板の製造方法。 式 C≧0.03+Ti/4+Nb/7
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、成分組成および製造条件
について説明する。 C:0.18wt%以下、C≧0.03+Ti/4 +Nb/7 (wt%) Cは、0.18wt%を超えて含有すると、加工性とスポット
溶接性の劣化が激しいため、上限を規制する。ただし、
TiおよびNbとの関係において、C≧0.03+Ti/4 +Nb/
7 (wt%) の条件を満足しないと、γ→α変態時にこの
CがTiCやNbCの析出反応に優先的に消費され、未変態
γ粒へのC濃化量が不十分となり、目標とする強度が達
成できなくなる。したがって、C量は上式を満足し、し
かも0.18wt%以下の範囲で含有させる必要がある。
について説明する。 C:0.18wt%以下、C≧0.03+Ti/4 +Nb/7 (wt%) Cは、0.18wt%を超えて含有すると、加工性とスポット
溶接性の劣化が激しいため、上限を規制する。ただし、
TiおよびNbとの関係において、C≧0.03+Ti/4 +Nb/
7 (wt%) の条件を満足しないと、γ→α変態時にこの
CがTiCやNbCの析出反応に優先的に消費され、未変態
γ粒へのC濃化量が不十分となり、目標とする強度が達
成できなくなる。したがって、C量は上式を満足し、し
かも0.18wt%以下の範囲で含有させる必要がある。
【0016】Si:0.5 〜2.5 wt% Siは、フェライトへの炭化物の析出を促進する作用と、
第2相をマルテンサイトもしくは残留γ化させる作用の
両方の作用を有するため重要であり、0.5 wt%以上の添
加でその効果を発現する。しかし、2.5 wt%を超えると
その効果は飽和し、脱スケール性の劣化とコスト高を招
くため、0.5 〜2.5 wt%の範囲とする。なお、好ましい
添加範囲は0.7 〜1.70wt%である。
第2相をマルテンサイトもしくは残留γ化させる作用の
両方の作用を有するため重要であり、0.5 wt%以上の添
加でその効果を発現する。しかし、2.5 wt%を超えると
その効果は飽和し、脱スケール性の劣化とコスト高を招
くため、0.5 〜2.5 wt%の範囲とする。なお、好ましい
添加範囲は0.7 〜1.70wt%である。
【0017】Mn:0.5 〜2.5 wt% Mnは、0.5 wt%未満の含有量では所望の複合組織が得ら
れず、一方、2.5 wt%を超えると過度にAr3変態点を低
下させてしまい、圧延後の冷却中にα粒が析出しにくく
なり、析出強化の阻害要因となるため、0.5 〜2.5 wt%
に限定する。なお、好ましい添加範囲は1.2 〜1.8 wt%
である。
れず、一方、2.5 wt%を超えると過度にAr3変態点を低
下させてしまい、圧延後の冷却中にα粒が析出しにくく
なり、析出強化の阻害要因となるため、0.5 〜2.5 wt%
に限定する。なお、好ましい添加範囲は1.2 〜1.8 wt%
である。
【0018】P:0.025wt%以下 Pは、加工性および溶接性を低下させるので、0.025wt
%以下とする。
%以下とする。
【0019】S:0.02wt%以下 Sは、鋼中のMnと反応してA系介在物を生じ、伸びフラ
ンジ性を劣化させるので、0.02wt%以下に制限する。
ンジ性を劣化させるので、0.02wt%以下に制限する。
【0020】Ti:0.5wt%以下、Nb:0.02〜1.0wt% Ti,Nbは、本発明において重要な役割を担う元素であ
り、圧延後のγ→α変態時に同時進行的にα粒内に炭化
物として析出し、基地強化に寄与する。しかし、Nb,Ti
の添加量が少ないと、析出粒子が粗大化して析出強化能
を失うとともに、第2相の比率が多くなり、伸びフラン
ジ性が劣化する。一方、添加量が多かった場合、第2相
を形成するのに必要なC量が不足し、析出強化型に偏っ
た特性となり、加工特性のバランス劣化、延性の劣化等
を招く。このような理由から、Tiの場合、0.5wt%以
下、好ましくは0.02〜0.5wt%、Nbの場合、0.02〜1.0wt
%の範囲で添加する。また、これらTi,Nbは、共通の作
用効果を持つために、選択的に使用することが可能であ
り、上記範囲内で1種または2種を用いる。
り、圧延後のγ→α変態時に同時進行的にα粒内に炭化
物として析出し、基地強化に寄与する。しかし、Nb,Ti
の添加量が少ないと、析出粒子が粗大化して析出強化能
を失うとともに、第2相の比率が多くなり、伸びフラン
ジ性が劣化する。一方、添加量が多かった場合、第2相
を形成するのに必要なC量が不足し、析出強化型に偏っ
た特性となり、加工特性のバランス劣化、延性の劣化等
を招く。このような理由から、Tiの場合、0.5wt%以
下、好ましくは0.02〜0.5wt%、Nbの場合、0.02〜1.0wt
%の範囲で添加する。また、これらTi,Nbは、共通の作
用効果を持つために、選択的に使用することが可能であ
り、上記範囲内で1種または2種を用いる。
【0021】Al:0.10wt%以下 Alは、鋼の清浄化のために有用な元素であるが、0.10wt
%を超えるとクラスター等の原因となるので、0.10wt%
以下の範囲で添加する。なお、本発明においては、Siを
0.5 wt%以上添加した、Siのみによる脱酸を実施しても
良い。
%を超えるとクラスター等の原因となるので、0.10wt%
以下の範囲で添加する。なお、本発明においては、Siを
0.5 wt%以上添加した、Siのみによる脱酸を実施しても
良い。
【0022】Cr:1.5 wt%以下 Crは、Mnの代替品としての効果を有するので、 1.5wt%
以下の範囲で適宜添加することができる。
以下の範囲で適宜添加することができる。
【0023】次に、製造条件について説明する。先ず、
熱間圧延に当たっては、その圧延終了温度を800 ℃以上
とする。この温度が800 ℃未満になると、熱延鋼板の延
性が著しく劣化する。なお、本発明の熱間圧延は、連鋳
スラブを一旦冷却した後、再加熱して粗圧延を行う場合
のほか、連鋳後 800℃以下まで降温させることなく、直
ちにもしくは保温処置を施したのち圧延を行う場合であ
ってもよい。
熱間圧延に当たっては、その圧延終了温度を800 ℃以上
とする。この温度が800 ℃未満になると、熱延鋼板の延
性が著しく劣化する。なお、本発明の熱間圧延は、連鋳
スラブを一旦冷却した後、再加熱して粗圧延を行う場合
のほか、連鋳後 800℃以下まで降温させることなく、直
ちにもしくは保温処置を施したのち圧延を行う場合であ
ってもよい。
【0024】上記圧延終了後、5sec 以内に冷却を開始
し、20℃/sec以上の冷却速度で750℃以下まで冷却し、7
50 ℃以下、650 ℃以上の温度域に5sec 以上滞留させ
ることが必要となる。圧延終了後、冷却開始までの経過
時間と冷却速度はとくに重要な構成要件であり、この冷
却開始までの経過時間が5sec を超えるか、もしくは冷
却速度が20℃/secを下廻る場合には、圧延後の組織は過
剰な回復、再結晶のために、粗大なγ粒となり、その後
のα粒も粗大になり、加工性を劣化させる。また、750
℃以下、650 ℃以上における滞留時間が5sec 未満で
は、α粒の析出不足に伴うγ粒へのCの濃化不足とその
後の急冷却によって組織は均一な硬質ベイナイトもしく
はベイニティックフェライト+マルテンサイト(一部残
留γ)となり、延性、伸びフランジ性等の加工性の劣化
を招く。
し、20℃/sec以上の冷却速度で750℃以下まで冷却し、7
50 ℃以下、650 ℃以上の温度域に5sec 以上滞留させ
ることが必要となる。圧延終了後、冷却開始までの経過
時間と冷却速度はとくに重要な構成要件であり、この冷
却開始までの経過時間が5sec を超えるか、もしくは冷
却速度が20℃/secを下廻る場合には、圧延後の組織は過
剰な回復、再結晶のために、粗大なγ粒となり、その後
のα粒も粗大になり、加工性を劣化させる。また、750
℃以下、650 ℃以上における滞留時間が5sec 未満で
は、α粒の析出不足に伴うγ粒へのCの濃化不足とその
後の急冷却によって組織は均一な硬質ベイナイトもしく
はベイニティックフェライト+マルテンサイト(一部残
留γ)となり、延性、伸びフランジ性等の加工性の劣化
を招く。
【0025】所定の温度範囲での滞留に次いで、10℃/s
ec以上で冷却し、540 ℃以下で巻取ることが必要であ
る。というのは、この冷却速度が10℃/sec未満ではパー
ライトが析出し、所望の強度が得られなくなるからであ
り、巻取り温度が540 ℃を超えると、マルテンサイトの
出現量が不足し同様に所望の強度を得ることが困難とな
るからである。なお、本鋼種は、巻き取り温度を調整す
ることによって、組織中に硬質第2相の面積率を調整す
ることが可能であり、巻取り温度の下限は特に規定しな
い。
ec以上で冷却し、540 ℃以下で巻取ることが必要であ
る。というのは、この冷却速度が10℃/sec未満ではパー
ライトが析出し、所望の強度が得られなくなるからであ
り、巻取り温度が540 ℃を超えると、マルテンサイトの
出現量が不足し同様に所望の強度を得ることが困難とな
るからである。なお、本鋼種は、巻き取り温度を調整す
ることによって、組織中に硬質第2相の面積率を調整す
ることが可能であり、巻取り温度の下限は特に規定しな
い。
【0026】
【実施例】表1に示す成分組成に調整した鋼スラブを、
種々の条件で熱間圧延し、板厚3.2 mmの熱延鋼板を製造
した。得られた熱延鋼板について引張特性および伸びフ
ランジ性を調査した。なお、引張試験はJIS5号試験
片を用いてL方向について実施した。また、伸びフラン
ジ性を表す穴広がり率は、直径36mmφ(DO )の打抜き穴
をあけた150 mmφの試験片を用い、この試験片の中央を
半径50mmの球頭ポンチにて押し上げ、微小クラックが発
生したときの直径(DI ) を測定し、次式により算出し
た。
種々の条件で熱間圧延し、板厚3.2 mmの熱延鋼板を製造
した。得られた熱延鋼板について引張特性および伸びフ
ランジ性を調査した。なお、引張試験はJIS5号試験
片を用いてL方向について実施した。また、伸びフラン
ジ性を表す穴広がり率は、直径36mmφ(DO )の打抜き穴
をあけた150 mmφの試験片を用い、この試験片の中央を
半径50mmの球頭ポンチにて押し上げ、微小クラックが発
生したときの直径(DI ) を測定し、次式により算出し
た。
【数1】
【0027】
【表1】
【0028】表2に、熱延条件および試験結果をまとめ
て示す。なお、本発明材の金属組織は、すべて、フェラ
イトのほか、マルテンサイトおよび残留オーステナイト
とからなっていた。表2より明らかなように、発明例は
いずれも引張強度が60kgf/mm2 以上であり、かつ良好
な穴拡がり率を示す。すなわち、図1に示すように、強
度と伸びフランジ性のバランスが比較例よりも著しく優
れていることが判る。なお、従来技術の説明で引用した
特開平5−179396のデ−タも同図にプロットした
が、これから、発明例の強度と伸びフランジ性のバラン
スは前記従来技術のそれを凌駕する一段と優れた特性を
有していることが判る。
て示す。なお、本発明材の金属組織は、すべて、フェラ
イトのほか、マルテンサイトおよび残留オーステナイト
とからなっていた。表2より明らかなように、発明例は
いずれも引張強度が60kgf/mm2 以上であり、かつ良好
な穴拡がり率を示す。すなわち、図1に示すように、強
度と伸びフランジ性のバランスが比較例よりも著しく優
れていることが判る。なお、従来技術の説明で引用した
特開平5−179396のデ−タも同図にプロットした
が、これから、発明例の強度と伸びフランジ性のバラン
スは前記従来技術のそれを凌駕する一段と優れた特性を
有していることが判る。
【0029】
【表2】
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、従来の析出強化と組織強化を複合して利用し、しか
も析出強化したフェライトの粒径を微細粒に制御するこ
とによって、引張強度60kgf/mm2 以上の高強度でありな
がら、伸びフランジ性の優れた熱延鋼板を製造すること
が可能となり、自動車の足廻り部品および強度部材等プ
レス成形用熱延鋼板として極めて有用である。
ば、従来の析出強化と組織強化を複合して利用し、しか
も析出強化したフェライトの粒径を微細粒に制御するこ
とによって、引張強度60kgf/mm2 以上の高強度でありな
がら、伸びフランジ性の優れた熱延鋼板を製造すること
が可能となり、自動車の足廻り部品および強度部材等プ
レス成形用熱延鋼板として極めて有用である。
【図1】引張強度と穴拡がり率の関係を示すグラフであ
る。
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−111396(JP,A) 特開 平5−179396(JP,A) 特開 平1−312032(JP,A) 特開 平7−150294(JP,A) 特開 平5−331591(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22C 38/00 - 38/60 C21D 9/46 - 9/48
Claims (5)
- 【請求項1】 C:0.18wt%以下、 Si:0.5〜2.5wt%、 Mn:0.5〜2.5wt%、 P:0.025wt%以下、 S:0.02wt%以下を含み、かつTi:0.5wt%以下およびN
b:0.02〜1.0wt%から選ばれるいずれか1種または2種
を含有するとともに、上記CはNb,Tiとの関係において
下記式を満足するように調整され、残部がFeおよび不可
避的不純物よりなる組成を有し、かつその組織が、Tiお
よび/もしくはNbの炭化物が析出した粒径25μm以下の
フェライトが面積率で70〜95%であり、残部がマルテン
サイトまたはマルテンサイトと残留オーステナイトから
なる伸びフランジ性に優れる高強度熱延鋼板。 式 C≧0.03+Ti/4+Nb/7 - 【請求項2】 C:0.18wt%以下、 Si:0.5〜2.5wt%、 Mn:0.5〜2.5wt%、 P:0.025wt%以下、 S:0.02wt%以下、 Al:0.10wt%以下を含み、かつTi:0.5wt%以下およびN
b:0.02〜1.0wt%から選ばれるいずれか1種または2種
を含有するとともに、上記CはNb,Tiとの関係において
下記式を満足するように調整され、残部がFeおよび不可
避的不純物よりなる組成を有し、かつその組織が、Tiお
よび/もしくはNbの炭化物が析出した粒径25μm以下の
フェライトが面積率で70〜95%であり、残部がマルテン
サイトまたはマルテンサイトと残留オーステナイトから
なる伸びフランジ性に優れる高強度熱延鋼板。 式 C≧0.03+Ti/4+Nb/7 - 【請求項3】 C:0.18wt%以下、 Si:0.5〜2.5wt%、 Mn:0.5〜2.5wt%、 P:0.025wt%以下、 S:0.02wt%以下、 Cr:1.5wt%以下を含み、かつTi:0.5wt%以下およびN
b:0.02〜1.0wt%から選ばれるいずれか1種または2種
を含有するとともに、上記CはNb,Tiとの関係において
下記式を満足するように調整され、残部がFeおよび不可
避的不純物よりなる組成を有し、かつその組織が、Tiお
よび/もしくはNbの炭化物が析出した粒径25μm以下の
フェライトが面積率で70〜95%であり、残部がマルテン
サイトまたはマルテンサイトと残留オーステナイトから
なる伸びフランジ性に優れる高強度熱延鋼板。 式 C≧0.03+Ti/4+Nb/7 - 【請求項4】 C:0.18wt%以下、 Si:0.5〜2.5wt%、 Mn:0.5〜2.5wt%、 P:0.025wt%以下、 S:0.02wt%以下、 Al:0.10wt%以下、 Cr:1.5wt%以下を含み、かつTi:0.5wt%以下およびN
b:0.02〜1.0wt%から選ばれるいずれか1種または2種
を含有するとともに、上記CはNb,Tiとの関係において
下記式を満足するように調整され、残部がFeおよび不可
避的不純物よりなる組成を有し、かつその組織が、Tiお
よび/もしくはNbの炭化物が析出した粒径25μm以下の
フェライトが面積率で70〜95%であり、残部がマルテン
サイトまたはマルテンサイトと残留オーステナイトから
なる伸びフランジ性に優れる高強度熱延鋼板。 式 C≧0.03+Ti/4+Nb/7 - 【請求項5】 C:0.18wt%以下、 Si:0.5〜2.5wt%、 Mn:0.5〜2.5wt%、 P:0.025wt%以下、 S:0.02wt%以下を含み、かつTi:0.5wt%以下およびN
b:0.02〜1.0wt%から選ばれるいずれか1種または2種
を含有するとともに、上記CはNb,Tiとの関係において
下記式を満足するように調整された鋼スラブを、800℃
以上で熱間圧延を終了し、次いで5sec以内に20℃/sec
以上の冷却速度で冷却し、750℃以下、650℃以上の温度
域に5sec以上滞留させ、その後、10℃/sec以上の冷却
速度で冷却し、540℃以下の温度で巻取ることを特徴と
する請求項1〜4のいずれか1項に記載の高強度熱延鋼
板の製造方法。 式 C≧0.03+Ti/4+Nb/7
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28299595A JP3284035B2 (ja) | 1995-10-31 | 1995-10-31 | 伸びフランジ性に優れる高強度熱延鋼板およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28299595A JP3284035B2 (ja) | 1995-10-31 | 1995-10-31 | 伸びフランジ性に優れる高強度熱延鋼板およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09125194A JPH09125194A (ja) | 1997-05-13 |
JP3284035B2 true JP3284035B2 (ja) | 2002-05-20 |
Family
ID=17659856
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28299595A Expired - Fee Related JP3284035B2 (ja) | 1995-10-31 | 1995-10-31 | 伸びフランジ性に優れる高強度熱延鋼板およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3284035B2 (ja) |
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---|---|---|---|---|
JP3967868B2 (ja) * | 2000-05-25 | 2007-08-29 | 新日本製鐵株式会社 | 成形性に優れた高強度熱延鋼板及び高強度溶融亜鉛めっき鋼板並びに高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板とその製造方法 |
EP1176217B1 (en) * | 2000-07-24 | 2011-12-21 | KABUSHIKI KAISHA KOBE SEIKO SHO also known as Kobe Steel Ltd. | High-strength hot-rolled steel sheet superior in strech flange formability and method for production thereof |
JP4649868B2 (ja) * | 2003-04-21 | 2011-03-16 | Jfeスチール株式会社 | 高強度熱延鋼板およびその製造方法 |
WO2012128228A1 (ja) | 2011-03-18 | 2012-09-27 | 新日本製鐵株式会社 | 熱延鋼板及びその製造方法 |
-
1995
- 1995-10-31 JP JP28299595A patent/JP3284035B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH09125194A (ja) | 1997-05-13 |
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