JPS6040730Y2 - 連結金具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、たとえば寄棟屋根のごとき勾配屋根の頂部に
使用される連結金具に関する。

たとえば和式建築家屋に設けられる寄棟屋根においては
、その頂部に棟木材、束木材および隅木なとの構成部材
の端部が対向する。

これら構成部材の端部の連結を行うのにあたって、木造
家屋の場合各端部にほぞ加工などの加工をしなければな
らず手間がかかつて非常に面倒であるとともに断面欠損
が生じやすく強度が低下する。

また木造以外の場合は、上記各構成部材の接合部分が複
雑となって組立作業能率が悪いなどの不都合がある。

そこで近時、各構成部材を全て取付けて一体的に連結す
る金具が開発され実用化されるようになった。

この種金具を用いれば構成部材端部の加工は不要となり
、連結強度が向上するなどの利点がある。

しかるに多数の構成部材を連結するため、金具自体の構
造が複雑で製作に手間がかかる。

まだ予め定められた太さの構成部材のみ連結可能であり
、いずれか一つの構成部材の太さが規格外であると、使
用できない。

同時に構成部材の組合せ勾配が規格外であっても使用で
きないものである。

さらに、上記寄棟屋根の場合は都合良いが、たとえば方
形屋根に対しては不適当である。

このため、全ての構成部材を連結するより、ごく簡単な
構造で、少くとも東木材と隅木との連結を容易化し、か
つ充分な連結強度を保持できる連結金具が要望されるに
至った。

本考案は、上記事情にもとずきなされたものであり、そ
の目的とするところは、ごく簡単な構造でありながら、
束木と隅木との連結を容易にでき、作業能率の向上を図
るとともに充分な強度を保持する連結金具を提供しよう
とするものである。

以下本考案の一実施例を図面にもとすいて説明する。

第１図中１は勾配屋根である。たとえば寄棟屋根２を有
する家屋である。

上記寄棟屋根２の頂部Ａは、欄を構成する棟木３と、隅
棟を構成する隅木４，４と、上記棟木３と直角に設けら
れる束木５とのそれぞれ端部が対向してなる。

そして上記隅木４，４と束木５とは後述する連結金具６
にて一体的に連結される。

上記棟木３は適宜手段で隅木４，４および束木５に連結
される。

なお棟木３、隅木４，４および束木５は、木材が用いら
れる。

上記連結金具６は第２図および第３図に示すようになっ
ている。

すなわち、これは金具本体７と一対の隅木受金具８，８
とから構威される。

上記金具本体７は、上記束木５より幅の広い束木取付部
９と、この上端縁に沿って鋭角状に折曲形成される傾斜
片であるところの支持部１０を設けてなる。

上記支持部１０の傾斜角度は隅木４，４の勾配に合せら
れ、三角状の補強リブ１１，１１によって確実に保持さ
れる。

なお束木取付部９には取付孔１２，１２が穿設される。

上記隅木受金具８は断面略Ｕ字状に折曲形成され、上記
支持部１０にたとえば溶接などの手段で載設される。

隅木受金具８の立片間隔は隅木４の幅と略同−であり、
取付孔１３．１３が穿設される。

なお互いの隅木受金具８，８の向きは、隅木４，４の拡
開角度に合せられる。

しかして、束木５の側面に金具本体７の束木取付部９を
接合腰取付孔１２，１２を挿通するボルト１４、ナツト
１５で締付けて固定する。

つぎに上記略Ｕ字状の隅木受金具８に隅木４の端部を嵌
合支持し、取付孔１３．１３を挿通するボルト１４、ナ
ツト１５で締付けて固定する。

なお上記隅木４，４は互いに接合する面を有し、かつ棟
木３および束木５とも接合する面を有するようその端部
を加工しである。

このようにして、連結金具６を用いて隅木４゜４と束木
５とを連結すれば、接合連結のためにそれぞれの端部に
複雑な加工を施す必要がない。

またボルト１４、ナツト１５の締付けだけでの簡単な作
業で上記連結がなされ、これらの機械的連結強度は犬で
ある。

しかも隅木受金具８は平板状の支持部１０に載設される
ので安定性が良い。

また隅木受金具８，８の向きおよび支持部１０．１０の
傾斜角度は、隅木４，４の拡開角度および勾配に合せて
予め設定可能であり、しかも補強リブ１１を設けたので
機械的強度は充分である。

なお、上記実施例のように寄棟屋根２ばかりではなく、
たとえば方形屋根のごとく四方向から隅木４が対向する
場合においても有効である。

以上説明したように本考案によれば、束木の側面に取付
けられる束木取付部の上端縁に沿って側方に屋根の傾斜
に合せて支持部を折曲し、束木取付部および支持部に亘
って補強リブの端縁を接合してなる金具本体と、上記支
持部の上面隅部に載設される２個の断面略Ｕ字状の隅木
受金具とから連結金具を構威し、勾配屋根の頂部を構成
する束木と複数本の隅木のそれぞれ端部を固定し連結す
るものである。

したがって、ごく簡単な構造でありながら各隅木の仮保
持と位置調整が可能となり、上記束木と隅木とを確実に
連結でき作業能率の向上を図れるとともに上記各構成部
材の端部に複雑な加工を施す必要がなく、断面欠損の虞
れがなくなって充分な連結強度を有する廉価な連結金具
を提供できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は寄棟屋根を有
する家屋の斜視図、第２図は連結金具と寄棟屋根頂部の
分解斜視図、第３図はその組立平面図である。 ５・・・・・・束木、４・・・・・・隅木、２・・・・
・・勾配屋根（寄棟屋根）、Ａ・・・・・・頂部、９・
・・・・・束木取付部、１０・・・・・・支持部、１２
・・・・・・補強リブ、７・・・・・・金具本体、訃・
・・・・隅木受金具。 シ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 束木に複数本の隅木の端部を対向させてなる勾配屋根の
   頂部に設けられ、上記束木の側面に取付けられる束木取
   付部、この束木取付部の上端縁に沿って側方に屋根の傾
   斜に合せて傾斜折曲される支持部および上記束木取付部
   と支持部とに亘ってその端縁を接合してなる補強リブと
   からなる金具本体と、この金具本体の上記支持部上面隅
   部に載設され上記各隅木を支持固定する２個の断面略Ｕ
   字状に折曲される隅木受金具とからなることを特徴とす
   る連結金具。