JPS6040367Y2 - 自動車用緩衝機構付ミラ−装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、取付は用ベースにミラ一本体をコイルスプリ
ングにより圧着して取付け、該スプリングに抗して外力
が作用するとミラ一本体が傾倒して衝撃を緩和すべくな
した自動車用緩衝機構付ミラー装置に関するものである
。

この種のものは、ミラー装置に強力な外力が加わった時
、ミラ一本体が傾倒して衝撃を緩和し、もって安全性を
高めるべく構成されている。

従って、ミラ一本体は、取付は用ベースに対し、常態で
は振動等を生じせしめることのないようきわめて強い力
で圧着されている。

従ってミラー装置を構成する時には、ミラ一本体を強い
力で取付は用ベースに圧着するコイルスプリングを張設
する技術、ミラー装置を車体に取付ける技術等に特殊性
があり、車両等を輸出する場合には、現地においてミラ
ー装置の車体への取付けが困難であり、このため車体に
ミラー装置を取付けた状態で車両を輸出している。

しかしながら、そのように、車体にミラー装置を取付け
た状態で車を輸出する場合には、とくにドアーミラーの
場合に、第１図に示すように車両外側より１だけ突出し
た設けられているため、数多くの車両を輸送手段、例え
ば船などに積載した時に、その積載量が実際の車両のス
ペースより大きなスペースを必要とし、車両の積載量が
減少し、輸送コストが増大するという問題点がある。

本考案は、以上の如き自動車用緩衝機構付きミラー装置
の問題点を改善し、必要に応じていつでもミラー装置を
傾倒状態すなわち車両外側より内側に位置する如く、ミ
ラ一本体を取付はベースに対し傾倒した状態に保持して
輸送時などにおける積載ベースの減少をはかることので
きる機構を有する自動車用緩衝機構付ミラー装置を提供
するものである。

以下、図面を参照して本考案の実施例の一例について説
明する。

本考案を適用する自動車用緩衝機構付きミラー装置は、
取付は内ベース１にミラ一本体２をコイルスプリング３
により圧着して取付けて戊るものであって、その全体の
斜視図を第２図に示す。

ベース１は車体又は車体に固定した取付は部材などの取
付は基体に取付けるものであり、ドアーミラーとして用
いる時には、ドアーの三角窓に取付ける。

コイルスプリング３は側断面図である第３図に明瞭に現
わしている。

緩衝機構は、例えば、ベース１又はミラ一本体２のいず
れか一方に一対の凹部４を設け、他方にはこの凹部４に
適合する一対の凸部５を設け、この両者４．５の適合に
より常態を維持し、ミラ一本体２に衝撃外力が加わった
時ミラ一本体２がベース１に対して傾倒し得るようにす
る。

即ち、図示例は、第３図乃至第５図に示す如く、凹部４
はベース１のミラ一本体２への取付は面に形成し、凸部
５はミラ一本体２のベース１への取付は面に形成する。

前記凸部５は、具体的にはミラ一本体２の取付は面にス
クリューＳにて取付けた補助部材１１に形成する。

本例の凹部４は、第３図乃至第５図に示すように、底部
が断面（第３図で見た面）半円状となす条溝に形成され
ている。

一方、凸部５は第３図乃至第５図に示すように細長い円
柱状をなして、これが凹部４の底部に適合するのである
が、ミラ一本体２の取付は面とは両端部における連結部
５１のみでつながっており、その他の部分は取付は面と
の間に空隙５２が形成されている。

この空隙５２は、第５図に示す如くミラ一本体２が倒れ
た時、空隙５２内に凹部４を形成する外側壁４１が入っ
て、充分な傾倒を遠戚させるためのものである。

本例のコイルスプリング３は、一端部がベース１に軸着
されたジヨイント６に引掛けられ、他端部はミラ一本体
２を構成するミラーハウジング２０の内面に螺合したス
クリュー２１に引掛けられている。

このようにして、フィルスプリング３にジヨイント６と
スクリュー２１との間で引張り力を作用させ、もってミ
ラ一本体２をベースに圧着して支持するものである。

従って、通常時はミラ一本体２はしつかりとベース１に
取付けられ、安定に保持される。

なお、スクリュー２１は、ミラーハウジング２０の座２
１′に螺合しており、同じく座２２′に螺合するスクリ
ュー２２とともにワッシャ一部材２３をミラーハウジン
グ２０に取付ける役割を果すものである。

このワッシャ一部材２３は、その受座２４に半球状に突
出するミラーボディ２５のピボット受２６を受承して、
ミラーボディ２５とこれに固着されたミラー２７とを傾
動可能に支持している。

図中２はスプリング、２９はスクリューである。

６１．６２はジヨイント６を通すための透孔、５３は長
穴である。

上記構成であるから、第５図に示すように、矢印Ｆの力
が加わると、成力の方向について後側（近い側）の適合
部Ｃにおいてミラ一本体２の凸部５はベース１の凹部４
から外れ、前側（遠い側）へ適合部りを中心としてミラ
一本体２が傾倒する。

逆にＦ′の力については適合部Ｃを中心の回転がなされ
ることになる。

このように回転の軸心が異なるのは、凹部４と凸部５と
の適合部Ｃ，Ｄが一対あり、衝撃外力が加わるミラーハ
ウジング２０の端部を中心として傾倒することによって
、ベース１とミラーハウジング２０とが離間することな
く、ベース１に対してミラーハウジング２０が傾倒でき
るように威したものである。

なお、凸部４をベース１に形成し、これを受容すなわち
凹部５をミラ一本体２に設けることも可能であり、さら
に、緩衝機構は、少なくとも常態においてスプリングに
よりベースに対しミラ一本体を圧着して緩衝機能を発揮
するものであれば前記の実施例に限定されるものではな
い。

本考案は、前記の如き自動車用緩衝機構付ミラー装置に
おいて、前記取付は用ベース又はミラ一本体に、前記ミ
ラ一本体を取付はベースに対し傾倒状態に保持せしめる
支持機構を設け、該支持機構は、常態においてはベース
又はミラ一本体内に収納され、傾倒状態保持時にのみ引
き出されてベースに対しミラ一本体が特定された傾倒角
度を維持するようにベースとミラ一本体とを結合させた
ことを特徴とする。

例えば、本考案の支持機構は、第４図に示す如く、ベー
ス１の一対の凹部４すなわち後側（近い側）に設けられ
た凹部４と前側（遠い側）に設けられた凹部４との間に
形成された溝７に収納された支持ブラケット８で構成さ
れている。

そして、支持ブラケット８は、一端を溝７の前側方向に
軸支された軸７１によってベースに回動自在に枢着され
、他端側にはミラーハウジング２０に突設された凸部５
に当接する断面半円状の凹部８１が形成されている。

また、支持ブラケット８のミラーハウジング２０側の側
縁８３には、下方に折曲したストッパー８２が形成され
ている。

そのストッパー８２は支持ブラケット８を溝７に収納し
た状態では、ベース１の前記溝７に面する部分に形成さ
れた溝１１に収納されている。

以上のように、本考案の緩衝機構付きミラー装置は、通
常の状態では支持機構がベース又はミラ一本体内に収納
されて取付はベース１にミラ一本体２をコイルスプリン
グ３により圧着して取付けている。

そして、車両を輸送する場合等においては、人為的に前
記ミラ一本体２をベース１に対して傾倒状態にさせ、ベ
ース１の溝７に収納された支持ブラケット８を引き出し
てミラ一本体２側に起立せしめ、支持ブラケット８の一
端に形成された凹部８１をミラーハウジング２０に設け
られた凸部５に当接してミラ一本体２がベース１側に復
帰するのを阻止している。

この時、支持ブラケット８は、ミラ一本体２をベース１
側に圧着するコイルスプリング３の作用によってミラ一
本体２をベース１との間に突張った状態で両者間に保持
される。

そして、支持ブラケット８をミラ一本体２の前側（遠い
側）に移動させようとする力は、支持ブラケット８の側
縁８３に形成されたストッパー８２がベース１に形成さ
れた溝７の側縁に当接することによって阻止されている
。

本考案は、以上の如く、ミラ一本体２をベース１に対し
コイルスプリング３によって圧着支持する、いわゆる緩
衝機構付のミラー装置であり乍ら、輸送時においては、
ミラ一本体２をベース１に対し傾倒状態に保持せしめる
ことによって、輸送時に車体に対しミラー装置が突出す
ることによって生じる積載スペースの増大を防止し、輸
送コストを低減させるとともに、車両輸送時におけるミ
ラー装置の取扱い上による破損等の防止ができ、更にミ
ラ一本体をベースに対し傾倒状態に保持せしめる支持機
構が、常態においてはベース又はミラ一本体内に収納さ
れ、傾倒状態の保持を必要とする場合のみ引き出されて
ベースに対しミラ一本体が特定された傾倒角度を維持す
るようにベースとミラ一本体とを結合させるので、支持
機構が離脱することなく、何時でも必要に応じ簡単に傾
倒状態を維持することができ、しかも、その傾倒状態保
持時には、ベースに対するミラ一本体の傾倒角度が特定
されてミラ一本体がみだりに動くことを阻止し、ミラ一
本体が動揺によって破損されるのを防止することができ
る効果がある。

尚、図示例は、その他にも効果利点を有するものではあ
るが、当然のことながら本考案は図示の実施例にのみ限
定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のミラー装置の車体への取付状態を示し
た車両取付図である。 第２図は本考案を適用したミラー装置の全体斜視図、第
３図は第２図のＩ−Ｉ断面図、第４図はミラ一本体とベ
ースとの取付部分の詳細を示した斜視図、第５図はミラ
ー装置の傾倒状態を示した状態図、第６図は本考案の支
持機構の収納状態を示した第２の■−■断面図、第７図
は支持機構によりミラ一本体を傾倒支持した状態を示し
た図である。 １・・・・・・ベース、２・・・・・・ミラ一本体、３
・・・・・・コイルスプリング、４・・・・・・凹部、
５・・・・・・凸部、６・・・・・・ジヨイント、７・
・・・・・溝、８・・・・・・支持ブラケット。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 取付は用ベースにミラ一本体をコイルスプリングにより
   圧着して取付け、かつ該コイルスプリングに抗して外力
   が作用するとミラ一本体が傾倒して衝撃を緩和すべくな
   したミラー装置において、前記取付は用ベース又はミラ
   一本体に、前記ミラ一本体をベースに対し傾倒状態に保
   持せしめる支持機構を設け、該支持機構は、常態におい
   てはベース又はミラ一本体内に収納され、傾倒状態保持
   時にのみ引き出されてベースに対しミラ一本体が特定さ
   れた傾倒角度を維持するようベースとミラ一本体とを結
   合させたことを特徴とする自動車用緩衝機構付ミラー装
   置。