JPS603983Y2 - 油穴付燃料噴射弁継手 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は内燃機関のボンネット内に装着された燃料噴射
弁と、該ボンネット外にあるその燃料油及び冷却油等の
油配管とを接続する燃料噴射弁継手に関するものである
。

従来、２弁式の内燃機関における燃料噴射弁はボンネッ
ト外に装着されているので、燃料噴射管、ノズル冷却油
管及び燃料戻り管等の配管のいずれもボンネット外にあ
るが、４弁式の内燃機関においては、一般的に第１図の
従来例に示すごとく、燃料噴射弁１がその内燃機関のシ
リンダ２中心上のシリンダヘッド３に配設されているの
で、その燃料噴射弁１はボンネット４内に装着されてお
り、前記燃料噴射管５、燃料戻り管６及び図示されてな
いノズル冷却油管等の燃料噴射弁１への油配管もボンネ
ット４内に配設されている。

このように、各種油配管をボンネット４内に有する構造
のものにおいては、それらの油配管の亀裂または、管継
手部７の緩み及び締め忘れなどにより燃料油が漏洩する
ことがあり、その燃料油がボンネット４内に漏洩すると
、火災事故を発生したり、潤滑油がその漏洩燃料により
稀釈され、その内燃機関の焼付事故発生する恐れがある
という問題があった。

そこで本考案は、前記従来の問題点を解消するため、ボ
ンネット内に装着された燃料噴射弁へのボンネット内の
各種油配管を無くすることにより、油配管の亀裂及び継
手部における緩みによるボンネット内の油洩れを防止せ
しめることを目的としたものである。

即ち本考案は、ボンネット内に装着された燃料噴射弁と
、ボンネット外にあるその油配管との間に介在させた燃
料噴射弁継手であって、燃料噴射管８を内蔵した袋ナツ
ト継手部９Ａと燃料噴射管８と嵌合する噴射管継手部９
Ｂとからなり、前記燃料噴射管８と噴射管継手部９Ｂと
を連通する燃料油穴１０、及び燃料噴射弁１の戻り油入
１２と燃料戻り管１３とを連絡する戻り油入１２Ｂ、１
２Ｃを、袋ナツト継手部９Ａ、噴射管継手部９Ｂの内部
に設け、かつ前記嵌合部からの漏洩燃料油を検出する中
心部穴１１を袋ナツト継手部９Ａ内に設けたことを特徴
とする油入付燃料噴射弁継手により構成される。

以下図面を参照して本考案の実施例を説明するが、第１
図の従来例と同じ部品は同じ部品番号で示している。

第２図及び第３図に示す本考案の実施例１における燃料
噴射弁１は、シリンダ２の中心上のシリンダヘッド３に
配設されており、従って、ボンネット４内に装着されて
いる。

まず、この燃料噴射弁１への燃料は、矢印Ｆで示すよう
に燃料噴射管８を通してボンネット４の外部まで配送さ
れ、ボンネット４と燃料噴射弁１との間は、袋ナツト継
手部９Ａ及び噴射管継手部９Ｂからなる燃料噴射弁継手
９に内蔵された燃料油穴１０により継合されている。

ここで、燃料噴射管８と噴射管継手部９Ｂとの緩みによ
る漏洩燃料油は、袋ナツト継手部９Ａに穿設された中心
部穴１１から矢印りで示すようにボンネット４の外部に
漏出し、検出されるようになっている。

次に、燃料噴射弁１からの矢印Ｒで示す燃料戻り油は燃
料噴射弁１に穿設された戻り油入１２Ａ及び噴射管継手
部９Ｂに穿設された戻り油入１２Ｂを経由し、更に袋ナ
ツト継手部９Ａに穿設された戻り油入１２Ｃを通りボン
ネット４の外部の燃料戻り管１３に送出されるようにな
っている。

なお、図中１４で示すのは、燃料噴射弁継手９のシール
を行うＯリングであり、１５で示すのは戻り油入１２Ｃ
の端部をふさぐ打込みプラグである。

次に、第４図に示す本考案の実施例２における燃料噴射
弁継手９は、第２図及び第３図に示す実施例１とほぼ同
様の構成からなっているが、相違点としては、燃料噴射
管８と噴射管継手部９Ｂとの緩みによる漏洩燃料油りの
漏洩検出用穴１６を袋ナツト継手部９Ａに別途に穿設し
、漏洩燃料油りがより確実にボンネット４の外部に導出
され、検出され易くしたことであり、更に袋ナツト継手
部９Ａに穿設した戻り油入１２Ｃの端部をふさぐ打込み
プラグ１５を、実施例１においては、ボンネット４の外
側に埋設せしめたのに対し、この実施例２においてはボ
ンネット４の内側に埋設せしめたことである。

更に、第５図及び第６図に示す本考案の実施例３は、実
施例１及び実施例２と同様の構成の燃料噴射弁継手９に
おいて、燃料噴射弁１のノズル用冷却油管１７と燃料噴
射弁１とを継合するため、袋ナツト継手部９Ａに穿設さ
れた冷却油穴１８Ａ及び第６図に示す噴射管継手部９Ｂ
に穿設された冷却油穴１８Ｂを経由し、更に燃料噴射弁
１の本体に設けた冷却油穴１８Ｇから燃料噴射弁１に矢
印Ｃで示すように冷却油を導入せしめ、ノズル部分を冷
却した冷却油Ｃは、戻り油入１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃ
を通り、燃料戻り管１３から燃料戻り油Ｒと共に導出さ
れるようになっている。

このように、本考案によれば、燃料油穴、戻り油入等の
油入を、袋ナツト継手部及び噴射管継手部からなる燃料
噴射弁継手内に設けたので、ボンネット内に装着された
燃料噴射弁とボンネット外の燃料噴射管、燃料戻り管等
の配管とをこの燃料噴射弁継手により継合することによ
り、ボンネット内の燃料油系統の配管が無くなり、燃料
油系統の管の亀裂及び継手部の緩みによる油洩れ事故を
防止することができる。

またそれにより、従来必要としたボンネット内の配管の
ための部品点数を低減せしめることが可能になり、更に
、ボンネット内における漏洩燃料油による潤滑油の稀釈
がなくなり、その機関の焼付きまたは、火災等の重大な
事故の発生を防止する上でも有効である。

なお、本考案は内燃機関の燃料噴射弁全般に対して有効
に適用することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例における燃料噴射弁周囲を示す側断面図
、第２図は本考案の実施例１における燃料噴射弁継手の
要部側断面図、第３図は第２図のＡ−Ａ線方向における
縦断面図、第４図は本考案の実施例２における燃料噴射
弁継手の要部側断面図、第５図は本考案の実施例３にお
ける燃料噴射弁継手の要部側断面図、第６図は第５図の
Ｂ−Ｂ線方向における平断面図である。 １・・・燃料噴射弁、４・・・ボンネット、８・・・燃
料噴射管、９・・・燃料噴射弁継手、９Ａ・・・袋ナツ
ト継手部、９Ｂ・・・噴射管継手部、１０・・・燃料油
穴、１２Ａ、１２Ｂ、１２Ｃ・・・戻り油入、１３・・
・燃料戻り管、１７・・・ノズル用冷却油管、１８Ａ、
１８Ｂ。 １８Ｇ・・・冷却油穴。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ボンネット内に装着された燃料噴射弁と、ボンネット外
   にあるその油配管との間に介在させた燃料噴射弁継手で
   あって、燃料噴射管８を内蔵した袋ナツト継手部９Ａと
   燃料噴射管８と嵌合する噴射管継手部９Ｂとからなり前
   記燃料噴射管８と噴射管継手部９Ｂとを連通する燃料油
   穴１０、及び燃料噴射弁１の戻り油入１２Ａと燃料戻り
   管１３とを連絡する戻り油入１２Ｂ、１２Ｃを、袋ナツ
   ト継手部９Ａ、噴射管継手部９Ｂの内部に設け、かつ前
   記嵌合部からの漏洩燃料油を検出する中心部穴１１を袋
   ナツト継手部９Ａ内に設けたことを特徴とする油入付燃
   料噴射弁継手。