JPS6038933Y2 - 指輪等展示台 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 従来、宝石店等に於ける指輪の展示は、単にショーウィ
ンド内に収納しておくにすぎないものであった。

然し乍ら、指輪の価値はこれに取付けられている宝石の
光反射に基く輝きにあり、従って、このような不動的展
示であると、宝石の良さを充分にひきだすことができず
、結局、客の購入心を惹起させるための最良の展示形態
とは到底言い難いものであった。

本考案は、台上に取付けた二個若しくはこれ以上の指環
等展示台を、正面を常に前方を向けた状態での円運動、
並びに各展示座がそれぞれ異なった時期での一時停止と
言う極めてユニークなる動きを行なわせ、以って、客の
目を良くひきつけさせると共に、このような可動的展示
に基き宝石のきらめきを生じさせ、その価値性を充分発
揮させるように構成したことを特徴とする指輪等展示台
に関するものである。

以下、本考案の構成を図面に示す実施例について詳細に
説明する。

図に於て、１は矩形箱状を呈する台主体であって、その
天板部２上には後述する展示座Ｂ、Ｂ’がセットされる
ように戒っており、また、該台主体１の内部には下記す
る如き展示座部動用機構Ａが収装されている。

上記展示座部動用機構Ａは、上記天板部２の下面に所定
間隔を保って張設された基板３と、該基板３の下面に取
付けられている上位板４ａと下位板４ｂとを上下二段状
に一体的に形成してなるシャーシー枠４とで形成される
基枠に対して組込まれており、その構成は下記の通りで
ある。

５はシャーシー枠４の側部に取付けたモーターであって
、該モーター５は台主体１内に収容の電池（図示してな
い）を介してその回動が威されるものである。

また、該モーター５の回転軸は下位板４ｂの下面側に突
出されると共に駆動用ピニオン５ａが装着されている。

６は該モーター５に対する通電制御用スイッチである。

７及び８は夫々大歯車とその中心に取付けた小歯車とか
ら戒る減速用組み歯車、９は減速用平歯車であって、下
位板４ｂの下面に回転自在にしてかつ連動可能に配設さ
れており、上記モーター５の駆動用ピニオン５ａは減速
用組み歯車７の大歯車と咬み合っており、該モーター５
の回転力は、組み歯車７，８を介して平歯車９に伝えら
れるように戊っており、該平歯車９に固設の回転軸９ａ
は上位板４ａ上に突出すると共に、下記する制御歯車１
０を固設している。

第５図に於て、１０は上位板４ａ上に設けられた制御歯
車であって、該歯車１０はその歯群の一部を連続的に切
削することにより非保合用弧状部１０ａが形成されてい
る。

１１は制御歯車１ｏの一側部と咬み合う第１間歇回動用
歯車であって、該歯車１１の歯数は制御歯車１０の歯数
（非係合用弧状部１０ａ形戊に伴い残余した歯数）と同
一となるように構威されている。

ｌｌａは第１間歇回動用歯車１１の周縁寄り所定箇所に
刻設した主ストッパー溝、１２は上位板４ａに対し基端
部を止着したバネ状主ストッパー片であって、該ストッ
パー片１２の先端に形成した垂直保合片１２ａは主スト
ッパー溝１１ａに対する突入可能位置に臨まされた状態
で第１間歇回動用歯車１１の上面に圧接している（第８
図参照）。

すなわち、該主ストッパー片１２はこれ自身のバネ力で
第１間歇回動用歯車１１に対して圧接しており、該歯車
１１が制御歯車１０を介して回動させられ、制御歯車１
０の非係合用弧状部１０ａが該歯車１１の咬み合い位置
に達しその回転駆動力が断たれた際に、主ストッパー溝
１１ａと主ストッパー片１２の垂直係合片１２ａが合致
し、主ストッパー片１２はその自己が保有する反発力に
基き垂直保合片１２ａを主ストッパー溝り１ａ内に突入
させ、第１間歇回動用歯車１１を停止状態に保つように
構威されている。

尚、上記主ストッパー片１２はその中央部を降下させる
如くやや折曲げることに依り復元用押上げ部１２ｂが形
成されており、また、制御歯車１０の回転軸９ａ上端に
はストッパー解除片１３が固設されており、制御歯車１
０の回転に伴う非係合用弧状部１０ａの移動に基き再び
第１間歇回動用歯車１１との係合が威される時点で、ス
イッパ−解除片１３の先端が主ストッパー片１２の押上
げ部１２ｂに位置し、該ストッパー片１２を押上げるこ
とに依って第１間歇回動用歯車１１に対する回転阻止を
解除するように構成されている。

１１ｂは第１間歇回動用歯車１１の上面所要箇所に刻設
した副ストッパー溝、１４は上位板４ａに対し基端部を
止着（−たバネ状副ストッパー片であって、該ストッパ
ー片１４の先端に形成した下向き斜状片１４ａは副スト
ッパー溝１０ｂに対する突入可能位置に臨まされた状態
で第１間歇回動用歯車１１の上面に圧接している（第９
図参照）。

すなわち、該副ストッパー片１４はこれ自身のバネ力で
第１間歇回動用歯車１１に対して圧接しており、該歯車
１１が制御歯車１ｏを介して回動させられて、前述した
如く非係合用弧状部１０ａの存在に基き回転駆動力が断
たれた際に、該ストッパー溝１１ｂと副ストッパー片１
４の下向き斜状片１４ａが合致し、前記主ストッパー片
１２と同時的に第１間歇回動用歯車１１に対する回転阻
止作用を呈するように構威されている。

尚、該副ストッパー片１４は後述する展示座Ｂに触る等
して第１間歇回動用歯車１１に対する逆転的回動力が作
用した際にこれの逆転を前記主ストッパー片１２と共同
して阻止するためのものであり、従って、制御歯車１０
の回転力が該歯車１１に伝えられた際の正回転に対する
阻止が威されるものではない。

このために副ストッパー片１４の副ストッパー溝１１ｂ
に対する突入用片を下向き斜状片１４ａとすることに依
り、該溝１１ｂに対しラチェット的係合が威されるよう
に構威しである。

１１′は制御歯車１０の他側部すなわち前述した第１間
歇回動用歯車１１とほぼ対称位置で該制御歯車１０と咬
み合う第２間歇回動用歯車であって、該歯車１１′には
、前記第１間歇回動用歯車１１に設けられている主スト
ツパ−Ｒ１１ａ及び副ストツパ−ｇｌｌｂ並びにこれと
係合する主ストッパー片１２及び副ストッパー片１４と
全く同様な主ストッパー溝１１ａ’及び副ストッパー溝
１１ｂ’並びに主ストッパー片１２′及び副ストッパー
片１４′が設けられている。

尚、該主ストッパー片１２′に対する解除作用は第１間
歇回動用歯車１１がわの主ストッパー片１２と共用する
如く前記ストッパー解除片１３を介して行なわれるもの
である。

１５は上述した第１間歇回動用歯車１１と咬み合う第１
ピニオンであって、該第１ビニオン１５の回転軸には第
１クランク杆１６が固設されておリ、該第１クランク杆
１６は基板３及び天板部２の夫々に開設する窓状円孔３
ａ及び２ａを介してその上端を回転自在に外方に突出さ
せである（第４図参照）。

１７は基端部を基板３の所要箇所に対し揺動自在に枢着
して戊る第１回転規制片であって、その中央部には矩形
状を呈するガイド孔１７ａが開設されており、該ガイド
孔１７ａには前記第１クランク杆１６が挿通されている
。

Ｂは上面に指輪セット用スリット１８ａを設けたクッシ
ョン部１８をフレーム部１９に対し着脱自在に嵌合させ
て成る第１展示座であって、該フレーム部１９の下面中
央部には回転規制用ガイド片２０が取付けられており、
また、該ガイド片２０の中央部には取付は用孔２１が設
けられている。

該第１展示座Ｂは、そのガイド片２０を前述した回転規
制片１７に於けるガイド孔１７ａに対し摺動自在に嵌合
させると共に、その取付は用孔２１を前記クランク杆１
６の上端に対し自由回転自在に嵌合させることに依って
、第１図及び第２図に示す如く天板２の上面に円運動可
能にセットされている。

第５図に於て、１５′は中継歯車Ｇを介して第２間歇回
動用歯車１１′に対し連動可能に連結された第２ビニオ
ンであって、該第２ピニオン１５′には第２クランク杆
１６′が固設されており、該第２クランク杆１６′には
、前述した第１クランク杆１６の場合と全く同様な構成
を具えた第２展示座Ｂ′及びこれの回転規制制御を行な
うための第２回転規制片１７′が設けられている。

尚、図面中に夕゛ツシュを付した符号はすべて第２展示
座Ｂ′に対する駆動機構構成部品を示すものである。

また、前記中継歯車Ｇを設けたのは第２展示座Ｂ′の取
付は位置選定上の問題と、該展示座Ｂ′の円運動を第１
展示座Ｂと逆方向とするためのものである。

従って、これを省略しても良いことは勿論であると共に
、該中継歯車Ｇと第２間歇回動用歯車１１′とはその回
転比率が等しくなるように設定するものとする。

処で、図面に示す実施例においては、展示座を第１．第
２の二つ用いるように構成しであるが、これを三つまた
はこれ以上とするように構成しても良い。

この場合、一枚の制御歯車１０に対して所要枚数の間歇
回動用歯車が係合しきれないときは、適宜連動機構等を
介して該制御歯車１０の枚数をふやすことに依って容易
に達成可能である。

また、該展示座の形態は図面に示す如き形状に限定され
るものでは決してなく、例えば板状のものを用いて複数
個の指輪等が載置可能とする如き形態のものと威しても
良い。

本考案は以上のような構成を有するものであって、本考
案は第１及び第２展示座１３．Ｂ’のクッション部１８
．１８’に対し所要の指輪等を前方に傾けた状態でセッ
トした後、ショーウィンド内等に収納して使用に供する
ものである。

この状態に於て、モーター５に対する通電を行なえば、
該モーター５の回転力は減速用組み歯車７．８及び減速
用平歯車９を介して制御歯車１０に伝えられることとな
る。

この時、該制御歯車１０が第５図に示す如く第１間歇回
動用歯車１１と咬み合っている場合は、モーター５の回
転力は該第１間歇回動用歯車１１を介して第１ピニオン
１５に伝えられ、第１クランク杆１６を回転させること
となる。

従って、該第１クランク杆１６の上端に取付けられてい
る第１展示座Ｂがゆっくりと円運動を行なうこととなる
。

一方、該第１展示座Ｂは、そのガイド片２０を第１回転
規制片１７におけるガイド孔り７ａ内に摺動自在に嵌合
させであるから、第１クランク杆１６の回動に伴い該杆
１６を中心とする自転運動を生ずることが良く阻止され
、該第１展示座Ｂは同一方向を向いた状態での円運動、
すなわち、セットした指輪の宝石部が常に前方を向いた
状態での円運動が威されることとなる。

次に、第５図に示す如き状態に於て、制御歯車１０の回
転に伴いその非保合用弧状部１０ａが第１間歇回動用歯
車１１の咬み合い位置に達し、該歯車１１に対する回転
駆動力が断たれた場合、前述した如き第１展示座Ｂに生
ずる円運動は停止すると共に、該歯車１１に対しては既
述した如き主ストッパー片１２及び副ストッパー片１４
に依る回転阻止作用が働くこととなる。

制御歯車９が更に回転して再び第１間歇回動用歯車１０
と咬み合ってこれを回転させれば、前述した如き連動作
用に基き第１展示座Ｂを再び始動させることとなり、一
方、既述した如く主ストッパー片１２は解除片１３を介
して、また副ストツパ−１４はその下向き斜状片１４ａ
の作用で夫々自動的に解除されることとなる。

尚、第１展示座Ｂの上述した如き間歇的円運動のサイク
ルであるが、これは制御歯車１０の歯数と第１間歇回動
用歯車１１の歯数を同一としであるため、該第１展示座
Ｂが一回転した時点で停止し、所定時間停止後、再び一
回転の円運動を行なうと言うような動きが繰返して威さ
れるわけである。

また、該停止位置は第１展示座Ｂが最前方となった時に
その停止が戊されるように設定するのが展示効果上望ま
しい。

一方、第２間歇回動用歯車１１′、第２ピニオン１５′
、第２クランク杆１６′、第２回転規制片１７′を介し
て作動する第２展示座Ｂ′であるが、これは前述した第
１展示座Ｂの場合と全く同様な作動を行なうこととなる
が、これの作動の起点となる第２間歇回動用歯車１１′
は前記第１間歇回動用歯車１１と共有的保合が威される
制御歯車１０を介して回動させられるため、第２展示座
Ｂ′が第１展示座Ｂと一緒に停止することは全くないも
のである。

すなわち、両展示座１３．Ｂ’は常に何れは一方は円運
動を行なっており、かつそれのサイクルは共用する制御
歯車１０を介して制御されるため、これが狂うことは全
くない。

以上のような構成を具えた本発明に依れば、台上に取付
けられている両展示座Ｂ、Ｂ’が常に正面を向いた状態
での円運動を行なうと共に、該円運動は一回転する毎に
所定時間の停止状態を保つと云う極めてユニークな動き
を生じさせることができるから、その特異な動きに基き
客の目を良くひくこととなるばかりでなく、セット指輪
等に適宜照明を施しておくことに依り、該指輪の宝石は
上記動きに基因して良好なる光の反射作用を呈し、その
美しさを一段と強調化して客の購入上をよく惹起させる
こととなる。

更に本考案は、上述した如く両展示座１３．Ｂ’は交互
に所定時間停止状態に保持されるものであるから、展示
形態のユニーク性がより一層向上化されると共に、その
停止時に指輪等の造りをじっくりと確認することが許容
化されるばかりでなく、本考案はこのような停止制御を
、非係合用弧状部１０ａを具えた制御歯車１０と、該歯
車１０と同一歯数を具えた第１及び第２間歇回動用歯車
１１．１１’との係脱に基き行なわせ、かつ両間歇回動
用歯車１１，１１’の回動制御を一枚の制御歯車１０を
介して行なわせるように構成したから、両展示座Ｂ、Ｂ
’の間歇的円運動は極めて安定かつスムーズに戊される
と共に、両者の停止位置及び互いの円運動サイクルは常
に一定化し、これにずれが生ずるような心配を良く回避
することとなる。

更に本考案は、展示座Ｂ、Ｂ’中の何れか一方は常に回
動状態に保たれることとなるから、例えば両者が同時的
に停止してしまうように威した場合に生ずる展示形態の
ユニーク性の一時的喪失と言うようなことがない。

また、展示座の数を図示の如き二個以上とすることも可
能化される。

本考案は以上のように構成全部にして卓越した作用効果
を奏するものであるから、宝石店等に於ける指輪展示用
備品としては勿論、その他時計。

ペンダント、ネックレス等の展示用としても正に最適な
ものである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すものであって、第１図は本
考案全体の平面図、第２図は同上正面図、第３図は台主
体１の天板部２部分を取外して展示座部動用機構部を表
わした平面図、第４図は第３図に於けるＸ−Ｘ線断面図
、第５図は第４図に於けるＹ−Ｙ線で見たシャーシー枠
上面部の平面図、第６図は第１展示座の側面図、第７図
は同上底面図、第８図は本考案に於ける主ストッパー片
の説明用側面図、第９図は同上副ストッパー片の説明用
側面図である。 １・・・・・・台主体、２・・・・・・天板部、Ａ・・
・・・・展示座部動用機構、５・・・・・・モーター
１０・・・・・・制御歯車、１０ａ・・・・・・非係合
用弧状部、１１，１１’・・・・・・間歇回動用歯車、
ｌｌａ・・・・・・主ストッパー溝、１１ｂ・・・・・
・副ストツパ−Ｌ１２・・・・・・主ストッパー片、１
３・・・・・・ストッパー解除片、１４・・・・・・副
ストッパー片、Ｂ、Ｂ’・・・・・・展示座、２０．２
０’・・・・・・回転規制用ガイド片、１７，１７’・
・・・・・回転規制片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 所定の駆動機構が連結されかつ歯群の一部を連続的に切
   削することに依り非係合用弧状部ｌｅａを形成して成る
   制御歯車１０に対し、該制御歯車１０と同一歯数を具え
   た複数の間歇回動用歯車１１を連動可能に咬み合せるこ
   とに依り、上記非係合用弧状部１０ａの存在に基づき制
   御歯車１０と複数である間歇回動用歯車１１との駆動の
   係脱が順次威されるように構成し、更に、上端に適宜外
   観的形態を具えた展示座Ｂを回転自在に取付けたクラン
   ク杆１６を夫々固設した複数のピニオン１５を、上記各
   間歇回動用歯車１．１に対し夫々連動可能に咬み合せ、
   上記各展示座Ｂの下面には回転規制用ガイド片２０を取
   付け、所要数の回転規制片１７をその基端部において揺
   動自在に枢支すると共に、該回転規制片１７に夫々開設
   するガイド孔１７ａに対し、上記ガイド片２０を夫々摺
   動自在に嵌合させたことを特徴とする指環等展示台。