JPS603781Y2 - 乾燥機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は本体ケースの上面部の熱風吹出口から吹出され
る熱風により食器等の乾燥物を乾燥させる乾燥機に関す
る。

この種乾燥機は、本体ケースの熱風吹出口と対応する底
面部を傾斜状態にして水受部としその水受部の最低部位
に主排水口を設ける一方、熱風発生装置の下方に対応す
る底面部に補助排水口を設けて、例えば食器に付着した
水が多くて前記水受部から水が溢れた時に前記補助排水
口から排水するようにしている。

ところで、熱風発生装置に外気を吸入するように本体ケ
ースに設けられた吸入口にはフィルタを装着していて、
前記本体ケースの熱風発生装置の周囲部は外気に対して
負圧となるから、前記補助排水口を介して本体ケース内
に外気が直接吸入されることにより塵埃が本体ケース内
に侵入して熱風発生装置のヒータに目詰りを生じさせる
欠点があり、更に、補助排水口から本体ケース内に向け
て流れる外気によって補助排水口からの排水が阻害され
る欠点がある。

本考案は上記事情に鑑みてなされたものであり、熱風発
生装置のケーシングに補助排水口と対向するように吹出
孔を設けてこの吹出孔から補助排水口に向けて送風する
構成とすることにより、補助排水口から外気が吸入され
ることを防止し得て、ヒータに目詰りを生じさせること
がなく、補助排水口からの排水も良好にできる乾燥機を
提供することを目的とする。

以下本考案の一実施例について図面を参照して説明する
。

１は本体ケースで、これは上面が開口する扁平容器状を
なす基台部２の左側端部にケース部３を立設して構成さ
れ、ケース部３内に熱風発生装置４が配設されている。

そして、この熱風発生装置４は、吸入口５ａを形成した
取付板５に固着されたモータ６と、このモータ６に直結
されて吸入口５ａに対向するファンとしてのシロッコフ
ァン７と、シロッコファン７を被うようにして取付板５
の一側面に固着されたケーシング８とからなる送風装置
９及び取付板５に形成された送風口１０に一端が連結さ
れ他端が基台部２に向けて開口されたケーシングの一部
を構成する送風ダクト１１内に配設されたヒータ例えば
正特性サーミスタからなる半導体ヒータ１２によって構
成されている。

１３は基台部２の開口部に着脱可能に載置される上面部
としての合板で、これには複数個のスリット状の熱風吹
出口１４が形成されている。

１５は台板１３と対向するように本体ケース１の底面部
に形成された水受部で、これの左端部に若干上方に膨出
された実部１６を形成するとともに該水受部１５を実部
１６に向けて下降するように傾斜させてその水受部１５
の最低部に主排水口１７を形成している。

１８はケース部３の左側面に形成された吸入口で、ここ
にフィルタ１９が装着されている。

２０は送風装置９の下方に位置して本体ケース１の底面
部に形成された補助排水口で、ケーシング８の下面部即
ち送風装置９にはこの補助排水口２０の直上方に対向す
る吹出孔２１が設けられている。

尚、２２は主排水口１７と対応するように本体ケース１
に着脱可能に配設された排水受器、２３は本体ケース１
の底面部に一体成形により突設された脚、２４は食器２
５等を収納して台板１３上に載置される籠である。

次に以上のように構成した本実施例の作用について説明
する。

例えば、水洗いを完了した濡れた食器２５を籠２４内に
収納し、その籠２４を台板１３上に載置した後に、モー
タ６及び半導体ヒータ１２に通電すると、シロッコファ
ン７が回転駆動されることにより、フィルタ１９を介し
て吸入口１８からケース部３内に外気が吸入され、更に
矢印Ａで示すようにケース部３内を流通して吸入口５ａ
からケーシング８内に吸入され、送風口１０から送風ダ
クト１１内に送風されて半導体ヒータ１２によって加熱
熱風化される。

そして、その熱風は送風ダクト１１から基台部２内に吹
出されれ、更に熱風吹出口１４から上方に向けて送風さ
れて籠２４内の食器２５の周囲を通過し、通過する際に
食器２５の表面に付着した水分を奪って食器２５を乾燥
させる。

一方、シロッコファン７が駆動されるとケース部３内は
フィルタ１９の流通抵抗によって負圧化されるが、ケー
シング８内はシロッコファン７によって送られる風によ
って圧力が上昇する。

そこで、ケーシング８内の空気は一部が吹出孔２１から
外部に送風され矢印Ｂで示すように補助排水口２０に向
って流通する。

従って、補助排水口２０と対向するケース部３内は負圧
化することはなくケース部３の外部より圧力が高くなる
ため補助排水口２０から更にケース部の外部に向けて空
気が流出するようになる。

さて、乾燥初期に食器２５に付着した水は、食器２５か
ら落ちて台板１３の熱風吹出口１４を通過して水受部１
５に受けられ主排水口１７から排水受器２２内に排出さ
れるが、本体ケース１が傾いて設置された場合及び食器
２５から落ちる水が多い場合に一部が実部１６を越えて
送風装置９の下方に流入することがあるが、この水は補
助排水口２０から外部に排出される。

この場合、補助排水口２０からの排水は吹出孔２１から
吹出される風により助長されるから速やかな排水がなさ
れ、従って補助排水口２０を主排水口１７に比べて小径
に設定することも可能となる。

このように構成した本実施例によれば水抜孔２０からケ
ース部３内に直接外気が吸入されることがないから、送
風装置９に吸入される空気は全てフィルタ１９を通過し
て塵埃を除去されており、従って半導体ヒータ１２に塵
埃が付着するようなことは起らない。

即ち、本実施例のようにヒータとして半導体ヒータ１２
を用いた場合、その半導体ヒータ１２の表面に塵埃が付
着すると、目詰りを生じて流通する空気に対して抵抗と
なってシロッコファン７の送風量が減少するとともに半
導体ヒータ１２からの放熱量が減少することにより該半
導体ヒータ１２の発熱量が減少して乾燥効率を低下させ
る不具合を生ずるが、本実施例では補助排水口２０から
直接外気を吸入するようなことがないから半導体ヒータ
１２に塵埃が付着することもなく、常に一定の乾燥効率
が得られる。

本考案は以上の説明から明らかなように熱風発生装置の
ケーシングに補助排水口と対向する吹出孔を設けて、該
吹出孔から補助排水口に向けて風を送風するようにして
いるから、補助排水口から本体ケース内に外気が吸入さ
れることを確実に防止でき、従来構造のように補助排水
口から吸入される外気に含まれた塵埃によってヒータに
目詰りを生じさせることもなく、また、補助排水口と対
向する部分は本体ケース内の方が外部より圧力が高くな
るから補助排水口から流出しようとする水に対して抵抗
となるようなこともなく速やかに排水でき、補助排水口
からの排水も良好にできる乾燥機を提供できる。

【図面の簡単な説明】 図面は本考案の一実施例を示すものであり、第１図は縦
断側面図、第２図は第１図の■−■線に沿う断面図であ
る。 図面中、１は本体ケース、４は熱風発生装置、７はシロ
ッコファン（ファン）、８はケーシング、１１は送風ダ
クト（ケーシング）、１２は半導体ヒータ、１３は合板
（上面部）、１４は熱風吹出口、１７は主排水口、１８
は吸入口、１９はフィルタ、２０は補助排水口、２１は
吹出孔である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基台部及びケース部を隣接配置するとともに前記基台部
   の扁平な上面部を貫通する熱風吹出口を有し且つ該熱風
   吹出口と対向する底面部に主排水口を有する本体ケース
   と、この本体ケースのケース部内に設けられケーシング
   内にファン及びヒータを備え該本体ケース内から吸気し
   た風を熱風化して前記基台部の熱風吹出口に向けて送風
   する熱風発生装置と、この熱風発生装置のケーシングと
   対向するように前記本体ケースの底面部に設けられた補
   助排水口と、この補助排水口と対向するように前記熱風
   発生装置のケーシングに設けられ該補助排水口に向けて
   風を送風する吹出孔と、前記熱風発生装置のファンによ
   り外気を前記本体ケース内に吸入すべく該本体ケースの
   ケース部に設けられフィルタが装着された吸入口とを具
   備してなる乾燥機。