JPS6037319Y2 - 易開封性包装体 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は易開封性包装体に関する。

従来から用いられている粘着剤を用いて封緘する包装体
として、第１図ａないしＣ図示のようなものがある。

この第１図ａないしＣ図示の従来の包装体は基材１の片
面に粘着剤層２を設けた蓋材３を基材４とシーラント層
５の２層よりなる包装材料６からなり、胴部において合
掌張りされ、左右両端がシールされて製袋されてなる包
装体１１の胴面に貼着され、且つ包装体本体１１の内側
よりハーフカットを入れて包装材料６のみを切断するこ
とによって切れ目７が刻設されているものである。

尚、図面において８は胴シール部、９，１０は左右両端
のシール部、３０は内容物を示す。

しかしながら、この包装体を製造するのに用いる蓋材は
ブロッキング防止のため、離型紙を必要し、その分だけ
コスト高となる欠点があった。

本考案者等は成上の欠点を解消すべく研究の結果、包装
体を基材の一側面の一部領域に粘着剤層を設け、該粘着
剤層を設けた前記基材面全面にシーラント層を設けてな
る蓋材と基材の両面にシーラント層を積層してなる包装
材料を用いて製袋してなる包装体本体とにより構威し、
蓋材には包装体本体胴部の開口のすべき領域の境界線よ
りも外側周辺部に対応する部分に前記境界線の一部もし
くは全部に沿う形状でシーラント層面側から粘着剤層に
達する第１の半切線を刻設し、前記蓋材をその前記開口
すべき領域に対応する部分が前記開口すべき領域に整合
するように包装体本体胴面上に載置し、且つ蓋材下側の
シーラント層面の第１の半切線より外側の領域は包装体
本体胴面に対して接着しないままに残して該第１の半切
線よりも外側の領域を除くシーラント層面領域を包装体
本体胴面に部分的に熱接着し、前記開口すべき領域の境
界線に沿って包装材料の包装体本体内側のシ−ランド層
面側より蓋材の粘着剤層に達する第２の半切線を刻設す
ることにより、離型紙の必要性がなくなることを見い出
し、かかる知見にもとづいて本発明を充放したものであ
る。

即ち、本発明の要旨は、基材の一側面の一部領域に粘着
剤層を設け、該粘着剤層を設けた前記基材面全面にシー
ラント層を設けてなる蓋材と基材の両面にシーラント層
を積層してなる包装材料を用いて製袋してなる包装体本
体とからなり、蓋材には包装体本体胴部の開口すべき領
域の境界線よりも外側周辺部に対応する部分に前記境界
線の一部もしくは全部に沿う形状でシーラント層面側か
ら粘着剤層に達する第１の半切線が刻設され、前記蓋材
はその前記開口すべき領域に対応する部分が前記開口す
べき領域に整合するように包装体本体胴面上に載置され
、且つ蓋材下側のシーラント層面の第１の半切線より外
側の領域は包装体本体胴面に対して接着しないままに残
して該第１の半切線よりも外側の領域を除くシーラント
層面領域が包装体本体胴面に部分的に熱接着され、前記
開口すべき領域の境界線に沿って包装材料の包装体本体
内側のシーラント層面側より蓋材の粘着剤層に達する第
２の半切線が刻設されていることを特徴とする易開封性
包装体である。

以下、本考案につき、図面を参照しながら詳細に説明す
る。

第２図ａないしＣは本考案に係る易開封性包装体を示し
、第２図ａは平面図、第２図すは第２図ａ図示のｃ−ｃ
線矢視断面図、第２図Ｃは第２図ａ図示のＤ−Ｄ線矢視
断面図を示す。

本考案に係る易開封性包装体は基材１２の一側面の一部
領域に粘着剤層１３を設け、該粘着剤層１３を設けた基
材１２の面全面にシーラント層１４を設けてなる蓋材１
５と基材１７の両面にシーラント層１８、及び１９を積
層してなる包装材料２０を用いて製袋してなる包装体本
体２７とからなる。

蓋材１５には包装体本体２７の胴部の開口すべき領域の
境界線よりも外側周辺部に対応する部分に前記境界線の
一部もしくは全部に沿う形状でシーラント層１４面側か
ら粘着剤層１３に達するコ字型の第１の半切線１６が刻
設され、前記蓋材１５はその前記開口すべき領域に対応
する部分が前記開口すべき領域に整合するように包装体
本体２７胴面上に載置され、且つ、蓋材１５下側のシー
ラント層１４面の第１の半切線１６より外側の領域は包
装体本体２７胴面に対して接着しないままに残して第１
の半切線よりも外側の領域を除くシーラント層１４面領
域が包装体本体１４胴面に部分的に熱接着され、前記開
口すべき領域の境界線に沿って包装材料２０の包装体本
体２７内側のシーラント層１８面側より蓋材１５の粘着
剤層１３に達するコ字型の第２の半切線２３が刻設され
ている。

尚、図において２１は蓋材１５と包装材料２０間のシー
ル部、２２は非シール部を示す。

而して、本考案において、蓋材の基材１２としてはポリ
エステル、塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン、ポリアミ
ド、ポリカーボネート、金属箔等の単体もしくはこれら
の複合フィルムを適用することができる。

この基材の粘着剤を塗布する側の面はコロナ処理等によ
って３５ｄｙｎｅ／ｃｍ以上の処理炭にする必要がある
。

この処理により粘着剤が強固に蓋材の基材に接着し、蓋
材開封時粘着剤が包装体本体側に移行しなくなる。

次に蓋材の粘着剤層１３としてはゴム系樹脂、アクリル
系樹脂等からなるものを適用し得る。

次に蓋材のシーラント層１４としてはポリプロピレン、
ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル
共重合体等の樹脂からなるものを適用し得る。

次に包装体本体２７を構成する包装材料２０の基材１７
としてはポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレ
ン、ポリアミド、ポリカーボネート、金属箔等の単体、
もしくはこれらの複合フィルムを適用することができ、
シーラント層１８．１９としてはポリプロピレン、ポリ
エチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等からなるも
のを適用し得る。

次に本考案において、第１、及び第２の半切線の刻設形
状はコ字形状に限定されず、その他の任意の形状、例え
ば半円形であっても良い。

又、第１の半切線の刻設形状と第２の半切線の刻設形状
は相似する形状でなくても良く、例えば第１の半切線が
コ字形で、一方、第２の半切線は円形であっても良い。

第３図は本考案の包装体を開封した状態を示す。

蓋材１５の端部を引っばりあげることにより粘着剤層１
３の両半切れ線１６．２３の間の領域をシーラント層１
４より剥離させて開封することができる。

そして開封することにより裸出した粘着剤面１３の粘着
力を利用して再封緘することができる。

又、蓋材１５の粘着剤層１３の開口部に対応する領域が
包装材料２０片によって被覆された状態で開封されるの
で、粘着剤が内容物と接触することがない。

又、蓋をした状態では包装材料片が開口部をふさぐので
再封緘したときの密封性が極めて良好である。

第４図ないし第６図は本考案の包装体の製造工程を示す
。

第４図示の如く蓋材１５に包装体本体胴部の開口すべき
領域の境界線よりも外側周辺部に対応する部分に前記境
界線の一部もしくは全部に沿う形状でシーラント層１４
面側から粘着剤層１３に達するコ字型の第１の半切線１
６を刻設する。

次に第５図示の如く包装体本体を樹皮する包装材料２０
の包装体本体の外面となる側に前記半切線１６を刻設し
た蓋材１５を部分的に熱接着する。

ここで熱接着を行なう領域２１は蓋材１５の第１の半切
線１６よりも内側のシーラント層面領域及び第１の半切
線１６の左端よりも左方のシーラント層１６面領域であ
る。

一方、蓋材１５の第１の半切線１６よりも外側のシーラ
ント層面領域はシールせず、非シール部２２を形成する
。

次に第６図示の如く、包装材料２０の包装体本体の内面
となる側から開口すべき領域の境界線に沿って蓋材１５
の粘着剤層１３に達する第２の半切線２３を刻設する。

以上のようにして形威した蓋材付包装材料を用い、胴シ
ールし、得られた筒状体の一方の開口部をシールして包
装袋を形威し、内容物３０を収容したのち、他方の開口
部をシールすることにより、本考案の易開封性包装体が
得られる。

以上、詳記した通り、本考案の包装体は容易に開封し得
るのみならず、開封することにより裸出した粘着剤面の
粘着力を利用して再封緘することができ、又、蓋材の粘
着剤層の開口部に対応する領域が包装材料片によって被
覆された状態で開封されるので粘着剤が内容物と接触す
ることがない。

又、蓋をした状態では包装材料片が開口部をふさぐので
再封緘したときの密封性が極めて良好である利点を有す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図ａないしＣは従来の包装体を示し、第１図ａは平
面図、第１図すは第１図ａ図示のＡ−Ａ線矢視断面図、
第１図Ｃは第１図ａ図示のＢ−Ｂ線矢視断面図、第２図
ａないしＣは本考案の易開封性包装体を示し、第２図ａ
は平面図、第２図すは第２図ａ図示のＣ−Ｃ線矢視断面
図、第２図Ｃは第２図ａ図示のＤ−Ｄ線矢視断面図、第
３図は本考案の易開封性包装体の開封状態を示す断面図
、第４図ないし第６図は本考案の包装体の製造過程を示
し、第４図は第１の半切線を入れた蓋材の背面図、第５
図は蓋材を貼着した包装材料の正面図、第６図は第２の
半切線を入れた包装材料の背面図である。 １２・・・・・・基材、１３・・・・・・粘着剤層、１
４・・・・・・シーラント層、１５・・・・・・蓋材、
１６・・・・・・第１の半切線、１７・・・・・・基材
、１８・・・・・・シーラント層、１９・・・・・・シ
ーラント層、２０・・・・・・包装材料、２１・・・・
・・シール部、２２・・・・・・非シール部、２３・・
・・・・第２の半切線、２７・・・・・・包装体本体、
３０・・・・・・内容物。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基材の一側面の一部領域に粘着剤層を設け、該粘着剤層
   を設けた前記基材面全面にシーラント層を設けてなる蓋
   材と基材の両面にシーラント層を積層してなる包装材料
   を用いて製袋してなる包装体本体とからなり、蓋材には
   包装体本体胴部の開口すべき領域の境界線よりも外側周
   辺部に対応する部分に前記境界線の一部もしくは全部に
   沿う形状でシーラント層面側から粘着剤層に達する第１
   の半切線が刻設され、前記蓋材はその前記開口すべき領
   域に対応する部分が前記開口すべき領域に整合するよう
   に包装体本体胴面上に載置され、且つ蓋材下側のシーラ
   ント層面の第１の半切線より外側の領域は包装体本体胴
   面に対して接着しないままに残して該第１の半切線より
   も外側の領域を除くシーラント層面領域が包装体本体胴
   面に熱接着され、前記開口すべき領域の境界線に沿って
   包装材料の包装体本体内側のシーラント層面側より蓋材
   の粘着剤層に達する第２の半切線が刻設されていること
   を特徴とする易開封性包装体。