JPS6037266Y2 - スタツドボルトの脱着工具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、スタッドボルトのねじ山を破損することな
く容易に脱着できるようにしたスタッドボルトの脱着工
具に関するものである。

従来のスタッドボルト脱着工具は、第１図に横断面図で
示すように、中心からの距離が長い弧状の隅部１・・・
と短かい直線状の押圧壁２・・・とを複数重する挿入孔
３を工具本体４の軸方向に形威し、上記各隅部１・・・
に隣接する押圧壁２，２方向へ移動自在にローラ５・・
・を内蔵して構成されている。

そして、この工具は、各ローラ５・・・間にスタッドボ
ルト６を挿入し、工具体４を時計方向又は反時計方向へ
回動させることによって各ローラ５・・・を回動方向の
押圧壁２・・・に移動させ、この各押圧壁２・・・とロ
ーラ５・・・とによって上記挿入されたスタットボルト
６を締付け、この締付状態で工具本体４を回動させて所
望部材に植込まれたスタッドボルト６を抜去し、又は植
込むようになっている。

しかしながら、このような構成のスタットボルト脱着工
具では、複数のローラにてスタットボルトを締付けて回
動させるので、ねじ山がローラに接触するような短いス
タットボルト等は、ねシ山がローラにて破損されたり、
トルクを十分かけられずすべったりするという問題があ
った。

この考案の目的は、これらの問題に鑑み、工具本体に装
着孔を設けてこの装着孔の開放端側をテーパ壁に形威し
、このテーパ状開放端からコレットチャックを挿入して
該コレットチャックに工具本体の後端外部から挿入した
引きボルトを螺入し、この引きボルトの回動によってコ
レットチャックの円錐部を工具本体のテーパ状開放端か
ら出入させると共に、上記コレットチャック円錐部の中
心軸方向にスタッド用ねじ孔を形成し、このねじ孔を中
心とした放射方向に複数の割り溝を形成したものである
。

この考案は上記構成により、スタットボルトを上記コレ
ットチャックのスタッド用ねじ孔に螺入させた上でくわ
えて抜去又は植込むため、スタッドボルトの長短如何に
かかわらずねじ山が保護され破損する虞れを防止し、充
分なトルクをかけ得るようにしたスタッドボルトの脱着
工具を提供しようとするものである。

以下図面を参照してこの考案を具体的に説明する。

第２図及び第３図はこの考案の一実施例を示している。

これらの図において符号１１は工具本体、１２はこの工
具本体１１の装着孔１３に出入自在に挿入されるコレッ
トチャック、１４はこのコレットチャック１２を装着孔
１３から出入させる引きボルトである。

上記工具体１１は、その装着孔１３内にコレットチャッ
ク１２を挿入していると共に、装着孔１３の開放端側に
テーパ壁１７が形成されている。

コレットチャック１２は、先端側に円錐部１８が形成さ
れ、この円錐部１８が工具本体１１のテーパ壁１７を出
入するようになっている。

上記円錐部１８は、その中心軸方向にスタッド用ねじ孔
１９が形成されていると共に、このねじ孔１９を中心と
した放射方向に複数、例えば四箇所に深い割り溝２０・
・・が形成されており、この円錐部１８がたわみ所定径
のスタッドボルトを螺入しくわえるよう構成されている
。

又、コレットチャック１２は、その後方側の軸方向にね
じ孔２１が形成されており、工具本体１１の後方端外部
から装着孔１３内へ挿入された引きボルト１４がこのね
じ孔２１に螺入されている。

上記コレットチャック１２には、外周の軸方向にガイド
溝２３が形成され、このガイド溝２３に工具本体１１外
周からピン２４を係入してコレットチャック１２の廻り
止めをしている。

又、工具本体１１の後部外周と、引きボルト１４の突出
部には、夫々スパナ、レンチ等と噛合う噛合面２５．２
６が形成されている。

このような構成では、引きボルト１４を回動してコレッ
トチャック１２を外側方向へ移行させ、円錐部１８をテ
ーパ壁１７から突出させてスタッド用ねじ孔１９の口径
を拡大させる。

この拡大したねじ孔１９内に抜去又は植込もうとするス
タッドボルトを螺入し、しかる後に上記引きボルト１４
を反対方向へ回動してコレットチャック１２を工具本体
１１の内側へ移行させて円錐部１８をテーパ壁１７内に
引き込み、ねじ孔１９を収縮しスタッドボルトをくわえ
込む。

この状態で、工具本体１１を回動することにより、スタ
ットボルトは何らねじ山を破損することなく抜去又は植
込むことができるものである。

尚、この考案において工具本体１１のテーパ壁１７及び
コレットチャック１２の円錐面の方向は問わない。

又、コレットチャック１２の廻り止め構造はスプライン
等種々構成される。

かくて、この考案によれば、コレットチャックのねじ孔
にスタットボルトを螺入した上でくわえるよう構成して
なるので、スタッドボルトの長短如何にかかわらずねじ
山が保護され、このねじ山の破損を防止でき、しかも充
分なトルクをかけることができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のスタッドボルト脱着工具を示す横断面図
、第２図はこの考案の一実施例に係る工具を示す縦断面
図、第３図は第２図の正面図である。 １１・・・・・・工具本体、１２・・・・・・コレット
チャック、１３・・・・・・装着孔、１４・・・・・・
引きボルト、１７・・・・・・テーパ壁、１８・・・・
・・円錐部、１９・・・・・・ねじ孔、２０・・・・・
・割り溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 装着孔の開放端側をテーパ壁に形威した工具本体と、工
   具本体の装着孔に挿入され且つ先端側に円錐部を設けて
   割り溝及びスタッド用ねじ孔を形威したコレットチャッ
   クと、工具本体外部から装着孔内に挿入され先端ボルト
   部を前記コレットチャックの後方側に螺入しこのコレッ
   トチャックを移動させる引きボルトと、前記コレットチ
   ャックの廻り止め機構とを備えたことを特徴とするスタ
   ッドボルトの脱着工具。