JPS6037135Y2 - 可動位置出し型 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はプレス金型に関する。

従来プレス金型の上型と下型を離してセットする場合、
ポストとブツシュの位置決めが困難であり、プレスを動
作させた場合にポストとブツシュが干渉して破損し、更
にポンチ、グイの損傷が生じ易い。

この考案はこのような欠点をなくしてプレス上型、下型
の位置決めをプレス機械セット時に正確にしなくとも自
動的に調心されるプレスの可動位置出し型を提供するこ
とを目的とするものである。

この考案はプレス上型、下型の案内を行うガイドとガイ
ドポストの保合の始まる部分に導入部を設けると共にガ
イドとガイドポストに導かれてプレス上型あるいは下型
又は両者を水平方向運動可能としたものである。

以下、図面に従ってこの考案の実施例について説明する
。

第１図ａはプレス上型の下方より見る平面図、第１図す
はプレス下型の平面図、第２図ａはプレス上型の正面図
、第２図すはプレス下型の正面図、第３図は第２図すの
Ａ−Ａ断面図である。

プレス上型についてのべる。

ポンチホルダー受台１には一双のガイド２が平行ピン３
により位置決めされ、ポンチホルダー１のボルト孔を挿
通してガイド２に刻設せられためねじにボルト４がねじ
込まれて固定されており、ポンチ５がポンチホルダー受
台１に穿設した孔に嵌入しポンチホルダー受台１に刻設
しためねじにねじ込んだ押えねじ６により固定されてい
る。

ガイド２には溝形の案内２′が設けられ案内２′の下端
の角は大きく面取りされた左右方向の導入部２ａと前後
方向の導入部２ｂが設けられている。

プレス下型ついてのべる。

グイホルダー受台７には蟻溝の案内８が設けられ、案内
８には移動用グイホルダー９が滑入している。

移動用グイホルダー９は上部にワークピース１１に適合
する形状が形成せられている。

この実施例では移動用ダイホルダー９に打込まれたダイ
１２とポンチ５により中心に穿孔が行われてその周囲に
円錐形の座を設ける絞り加工が行われるようになってい
る。

ダイ１２の下方は打抜屑を排除するための開口１３に通
ずる打抜屑の落下孔が設けられている。

移動用ダイホルダー９の両側面に設けた溝には一双のガ
イドポスト１４が嵌入し、ガイドポスト１４のボルト孔
を挿通して移動用グイホルダー９に刻設されためねじに
ねじ込んだボルト１５により移動用グイホルダー９とガ
イドポスト１４は固定されており、ガイドポスト１４が
ガイド２の案内２′に嵌入するようになっている。

ガイドポスト１４先端角は大きく面取りされた左右方向
の導入部１４ａ及び前後方向の導入部１４ｂが形成され
ている。

ダイホルダー受台７の案内８の両端にはストップ金１６
が嵌入し、ストップ金１６のボルト孔を挿通しグイホル
ダー受台７のめねじにボルト１７がねじ込まれており、
ストップ金７とガイドポスト１４間には若干の間隙があ
る。

以上のように構成されたプレス上型はポンチホルダー受
台１によりプレス機械のスライドに固定せられ、下型は
グイホルダー受台７が可動な下型の取付部材となってボ
ルスタプレートに固定せられて上下型が一致するように
位置決めされる。

この考案の可動位置出し型の場合は大略位置決めによっ
てもよい。

プレス機械のスライドが上昇端にある場合、ガイド２と
ガイドポスト１４間は離れており、プレス機械が附勢さ
れるとプレス機械のスライドに担持されたプレス上型は
下降し、先ずガイド２の導入部２ａ、２ｂとガイドポス
ト１４の導入部１４ａｉ４ｂは係合し、プレス上型と下
型が左右方向にくい違っていると左右何れかの側の導入
部２ａ、１４ａが接触し、プレス上型の下降につれて該
導入部１４ａは導入部２ａに押されてガイドポスト１４
を介して移動用グイホルダー９に伝えられ、移動用グイ
ホルダー９は案内８中をすべりガイド２の案内溝２′に
ガイドポスト１４が滑入して位置が正確に決められ、更
に下降するとポンチ５がワークピース１１を押圧して穿
孔と絞りを行いポンチ５の先端はダイ１２中に嵌入し、
打抜屑は開口１３中へ落下する。

プレス上型、下型の前後方向の位置のくるいは導入部２
ｂ、１４ｂにより正しい位置にガイドポスト１４とガイ
ド２が導かれるがこの実施例においてはこの際の上型、
下型のくい違いはプレス機械の許容される遊隙と弾性変
形以内に限定されるので前後方向は正確にプレス型が一
致するように取付ける。

第４図はこの考案のプレス下型の他の実施例の斜視図で
ある。

グイホルダー受台７′はその下部に案内８に直交する案
内１８が構成されたスライドベース１９に係合している
。

プレス機械のボルスタプレートにはスライドベース１９
が取付部材として固定される。

プレス上型は前記実施例と同一であって、このように構
成すると導入部２ｂ。

１４ｂによりプレス下型は前後方向に変位する力を受け
るとガイドポスト１４に加わる力は移動用グイホルダー
９、グイホルダー受台７′に伝わり、グイホルダー受台
７′は案内１８に導かれてスライドベース１９上で移動
して前後方向にも調心せられる。

更に他の実施例としては最初の実施例においてプレス上
型のポンチホルダー受台１を前後方向移動可能なベース
に係合して、該ベースを取付部材としてプレス機械のス
ライドに固定してもよい（図示されない）。

別の実施例としては移動用グイホルダー９を前後方向に
移動可能にグイホルダー受台７に設ける案内に係合する
と共に、ポンチホルダー受台１を左右方向移動可能にプ
レス機械のスライドへの取付部材と係合してもよい。

更に別の実施例としてはポンチホルダー受台１をプレス
機械のスライドに対して水平面内で直交する方向に移動
可能な取付部材を介してプレス機械のスライドに装着し
てプレス下型は不動としてもよい。

即ち実施例を要約すると、プレス上型あるいは下型を含
めてその何れかもしくは両者をプレス型のダイとポンチ
が自動調心せられるようにガイドとガイドポストに設け
た導入部より直角もしくは斜交座標即ち交叉座標方向に
移動可能となっているのである。

以上のとおりこの考案の可動位置出し型によればガイド
とガイドポストと自動調心されるのでプレス上型、下型
が正確に一致していない場合においても、上型下型は作
用時一致腰ガイドガイドポストの破損はなくなり、それ
にもとすく、ポンチ及びダイの破損も消滅することにな
り、しかもグイセットも容易になった。

【図面の簡単な説明】

図面は何れもこの考案の実施例を示すもので第１図ａは
プレス上型の平面図、第１図すはプレス下型の平面図、
第２図ａはプレス上型の正面図、第２図すはプレス下型
の平面図、第３図は第２ｂのＡ−Ａ断面図、第４図は他
の実施例のプレス下型の斜視図である。 １・・・・・・ポンチホルダー受台、２・・・・・・ガ
イド、２′・・・・・・案内、２ａ、２ｂ・・・・・・
導入部、５・・・・・・ポンチ、７・・・・・・グイホ
ルダー受台、８・・・・・・案内、９・・・・・・移動
用グイホルダー、１１・・・・・・ワークピース、１２
・・・・・・グイ、１４・・・・・・ガイドポスト、１
６・・・・・・スＩ・ツブ金、１８・・・・・・案内、
１９・・・・・・スライドベース、２１ａ・・・・・・
導入部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. プレスのポンチホルダーに固定されたガイド、グイホル
   ダーに固定されたガイドポスト端部にガイドとガイドポ
   ストを正確な関係位置に導く導入部を設け、ポンチホル
   ダー、グイホルダーの一方を交叉座標方向にあるいは双
   方を互に交叉する方向に運動可能にプレス機械への取付
   部材との間において直線案内を構成して係合してなり、
   ポンチホルダーのガイドの導入部はポンチホルダー上に
   おいて対向して設けられた角凹形案内を有するガイドの
   各案内面の突端の角に前後並びに左右夫々に対向して設
   けられ、ガイドポストの導入部はグイホルダーの対向す
   るガイドポストの夫々外側にガイドに設けた導入部と係
   合するように設けられているプレスの可動位置出し型。