JPS6036957B2 - ウエブ物品の処理用ロ−ル - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、剛性のあるロールコアと、このロールコア上
に設けられたゴムまたはゴム状合成物質製のホース状ロ
ールシェルとを備え、このロールシェルの中に補強挿入
体が埋込まれている、ウェブ物品の処理に用いるロール
に関する。

紙または織物の加工、輪転機および同様な目的のために
使用されるロールのェラストマ被覆部は、使用に際して
、半径方向の押圧力および摩擦に基づく鯛断力の如き各
種の力を絶えず蒙り、その結果いづれの場合にも作業成
果の精度を阻害する不特定の変形を生じる傾向がある。

この欠陥は、程度の差こそあれ常に存在しており、変形
可能なロールシェルがロールコァの比較的に大きな自由
空間を架橋し従ってこのロールコァに対して押圧媒体を
介して支持させる場合特に現われる。従って、このロー
ルシェルの目的に応じた補強は、このロールの正しい作
動にとって甚だ重要となる。本発明の目的は、新規な構
成の補強挿入体によってェラストマロール被覆部を補強
し、それによってロール構造に関係なく、使用中の好ま
しくない変形を防止し、しかも作業にとって有利な、ェ
ラストマ材料の弾性特性をその全周面に保持させて利用
できるようにすることである。この課題は、冒頭に述べ
た種類のロールにおいて、補強挿入体が、ロールシェル
の全長に亘つて捲回されて延長する単線らせん線村と、
半径方向に見てこのらせん線材の上側と下側に設けた２
層を備え、前記らせん線材が金属材料または高強度の合
成物質から成り、前記２層がロールシェルの全長に亘つ
て軸線方向またはほぼ軸線方向に直線状に延長しかつロ
ール周囲にわたって互に平行に間隔をおいて配置した糸
状強度坦体からなることによって解決される。その際、
らせん線材は好ましくは、この断面の長さ寸法にほぼ等
しい大きさの比較的小さいピッチを有し、また糸状強度
担体を包む両層と直接接触しないように、ェラストマ料
から成る中間層によって被覆されている。本発明による
補強構造は、ロールシェルの半径方向の強度を大中に高
めるので押圧媒体支持装置を有する用途にとってとりわ
け適している。しかし、本発明は上記に限定されず、他
のロール構造と組み合わせても有利に利用できる。ゴム
−または合成物質被覆部を、縦方向に延長する強度担体
だけによってまたはこの強度担体の層状物によって補強
しても、実際の要件を充足できないということが判った
。まず、軸線方向のらせん線材だけを埋め込んでも動力
学的に不十分であることが判った。しかし、この両要素
を相互に特別な状態で組み合わせて初めて最適効果が得
られることが判った。この好ましい作用は次のように説
明される。すなわち、ロールシェルを半径方向平面内で
局部的に限定して静力学的に安定化する補強らせん線材
が、軸線方向に配向せる２個の単独糸層間に埋め込まれ
ることによって、ェラストマシェル材料との結合作用と
動力学的挙動が改良される。らせん線材のコイルとほぼ
直交する縦方向糸または縦方向線村が、隣りのコイルの
相対運動を相互に制限するので、その結果としてこの結
合帯城で発生するェラストマまたは数断力をかなり低下
させ、従って、比較的大きな動力学的負荷が可能となる
。本発明によるロールシェルの製作は、困難な点がなく
、例えば同様に構成した工業用ホースの製作に慣用され
ている方法で行なうことができる。

らせん線材の断面形状は適当であり、ケース／ゞィケー
スで円形にしたり、正方形状または他の形状０にするこ
とができる。一般に、縦方向糸または線材の横断面積は
らせん線材の横断面積の数分の１にすぎない。本発明に
よるロールシェルの複雑な層構造の内の補強挿入体の動
力的挙動にとすては、本発明の特徴に従って、糸状強度
担体の内側層に隣接しロールコアの方へ向いたゴム層ま
たは合成物質層が、外側層に隣接する外側のゴム層また
は合成物質層に較べて、比較的高い材料硬度を備えると
、有利である。本発明の理解のため実施例が図に略示さ
れている。

図は、専らロールシェル構造を理解させるためのもので
ある。

このロールシェルに付属するロールアの構造とこのコア
に対するシェルの支持方法は任意である。例えば凹版印
刷輪転機の圧胴として使用する図示のロールシェルは、
ショア硬度Ａが約９５度のゴムから成る、コァ側の内側
層３と、内側層３に比べて相当厚くショァ硬度Ａが約８
５度のゴムから成る外側層４とからなっている。これら
の層の間には補強挿入体が設けられている。この補強挿
入体は互に同心的に設けられた３個の要素からなってい
る、すなわちらせん線材５と、半径方向に見て内側と外
側かららせん線材を囲む２個の層６，７とからなってい
る。この層は、互いに平行にかつ接触しないように延び
る真直な鋼線または鋼ロープからなっている。らせん線
材５は、図示せる実施例の場合、四角形鋼線を鋼線断面
の側辺に等しいピッチで捲回したものであり、ェラスト
マ材料の中に完全に埋設されている。このらせん線材５
はその外側シェルと内側シェルのところでゴム製被覆層
８で覆われている。この被覆層は層６，７とらせん線材
５との直接接触を防止する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明によるロールシェルの部分縦断面図；
第２図は、第１図の０−Ｄ線に沿った横断面図である。 ３：ゴム−または合成物質内側層、４：ゴム−または合
成物質外側層、５：らせん線材、６：外側層、７：内側
層。ＦＩＧ．「 ＦＩＧ．２

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 剛性のあるロールコアと、このロールコア上に設け
   られたゴムまたはゴム状合成物質製のホース状ロールシ
   エルとを備え、このロールシエルの中に補強挿入体が埋
   込まれている、ウエブ物品の処理用ロールにおいて、前
   記補強挿入体５，６，７が金属材料または高強度の合成
   物質から成る単線らせん線材５と、半径方向に見てこの
   らせん線材の外側と内側に設けた２つの層６，７とを備
   え、前記らせん線材がロールシエルの全長に亘つて捲回
   されて延長しており、前記層が、ロールシエルの全長に
   亘つて軸線方向またはほぼ軸線方向に直線状に延長しか
   つロール周囲に亘つて間隔をおいて互に平行に配置した
   複数本の糸状強度担体から成ることを特徴とするロール
   。 ２ らせん線材５がエラストマ材料から成る被覆層８を
   介在して、糸状強度担体の外側と内側の層６，７によつ
   て接触しないように囲まれていることを特徴とする、特
   許請求の範囲第１項記載のロール。 ３ 糸状強度担体が鋼線または鋼線から成るより線また
   はロープであることを特徴とする特許請求の範囲第１項
   もしくは第２項記載のロール。 ４ らせん線材５が線材断面の寸法と同じピツチを有す
   ることを特徴とする特許請求の範囲第１項から第３項ま
   でのいずれか１つに記載のロール。 ５ 糸状強度担体の内側層７に隣接する、ロールコア側
   のロールシエルのゴム層または合成物質層３が、糸状強
   度担体の外側層６に隣接せる外側層４にべて、材料硬度
   が高いことを特徴とする特許請求の範囲第１項から第４
   項までのいずれか１つに記載のロール。