JPS6036476B2 - 溶接時における悪臭の発生がない電気絶縁被膜を有する電気鉄板 - Google Patents

溶接時における悪臭の発生がない電気絶縁被膜を有する電気鉄板

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JPS6036476B2
JPS6036476B2 JP19533182A JP19533182A JPS6036476B2 JP S6036476 B2 JPS6036476 B2 JP S6036476B2 JP 19533182 A JP19533182 A JP 19533182A JP 19533182 A JP19533182 A JP 19533182A JP S6036476 B2 JPS6036476 B2 JP S6036476B2
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智之 市
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    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C22/00Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals
    • C23C22/73Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals characterised by the process
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、電気絶縁被覆とくに有機樹脂を含む電気絶
縁被覆を有する電気鉄板に関し、とくに・ 従釆この種
電気鉄板の積層溶接時に懸念された悪臭の発生を有利に
防止しようとするものである。
電気鉄板の絶縁被膜には数多くの特性が要求され、例え
ば電気絶縁性の他に、打抜性、溶接性、密着性、耐食性
、耐熱性、耐薬品性、および占積率などに優れているこ
とが必要とされる。このため従来から、これらの諸特性
に対する要請を満足させるべく多くの改善が施され、種
々の組成の絶縁被膜が開発されてきた。
これらの絶縁被膜のうち、とくに打抜性に関しては有機
樹脂を利用することにより著しく向上することが解明さ
れ、最近ではクロム酸塩ないし重クロム酸塩(以下単に
重クロム酸塩系という)と有機樹脂との混合処理液を用
い、電気鉄板に塗布・競付けて有機樹脂を含む被膜を形
成することにより、従来の無機質被膜に比べ30〜5び
音もの打抜性の向上が達成できるものも開発され、現在
有機樹脂を含む絶縁被膜が広く利用されている。
しかしながら、かような有機樹脂を含む絶縁被膜におい
ては、鉄心板に打抜加工後、積層して端面をティグ溶接
した場合談被膜中の有機樹脂成分が熱分解あるいは燃焼
して悪臭、刺激臭を発散するため、作業環境を著しく悪
化させ、作業者に不快感を与えるということがいまいま
問題になっていた。この点積層溶接時に発生する悪臭を
少なくするものとして、例えば袴関昭50−122$び
号公報や特開昭53一79296号公報に開示の方法が
ある。
前者は処理液中の無水クロム酸100重量部に対して、
0酢酸ビニル系樹脂:10〜5の重量%、アクリル系樹
脂:20〜80重量%およびスチレン系樹脂:3〜30
重量%の比率になるェマルジョン樹脂を3〜150重量
部の割合で配合した処理液を用いて絶縁被膜を形成する
方法であり、後者は処理液中の無水クタロム酸10の雲
量部に対して、アクリル系樹脂:50〜8の重量%、残
部酢酸ビニル系樹脂よりなる樹脂ェマルジョンを樹脂固
形分として5〜12の重量部配合したものを利用する方
法である。しかしながら上述した方法により得られる絶
縁被膜は、従釆のものに比べると溶接時の臭気は幾分か
は改善されるものの、まだ充分とは言えないところに問
題を残していた。
すなわち、クロム酸塩−有機樹脂系被膜の樹脂として、
アクリル系樹脂あるいはスチレン系樹脂を用いた場合に
は、これらが電気鉄板の積層溶接時に熱分解あるいは燃
焼して、それぞれ特有の強烈な悪臭、刺激臭の発生源と
なっていたからであり、例えば、アクリル樹脂を使用し
た場合には、溶接時にメタクリル酸メチルやブテンなど
の悪臭を発散する物質が生成していたのである。
この点配合樹脂として酢酸ピニル樹脂を用いた場合には
、溶接時の臭気発生はほとんどないが、一方で塗布作業
性や処理液の経時安定性さらには得られた絶縁被膜の耐
化学薬品性が劣化するという欠点があった。
この発明は、上記の問題を有利に簾決すべく鋭意研究を
重ねた結果開発されたもので、重クロム酸塩−有機樹脂
系被膜の樹脂として、酢酸ビニル樹脂にべオバ樹脂を共
重合させた樹脂ェマルジョンを用いることにより、電気
鉄板の積層溶接時において悪臭の発生がなくしかもその
他の諸特性にも優れた絶縁被膜が得られるという新規知
見に立脚する。
すなわちこの発明は、少くとも1種の2価金属を含む重
クロム酸塩系水溶液に、該水溶液中のCの3:10の重
量部に対し有機樹脂として酢酸ビニル/べオバ比が90
/10〜40/60の比率になる樹脂ェマルジョンを樹
脂固型分で5〜12の重量部および有機還元剤を10〜
6の重量部の割合で配合した処理液を、基地鉄板の表面
に塗布し、常法による燐付け工程を経て、該基地鉄板の
表面に有機樹脂を含む絶縁被膜を被成することをもって
、上記課題の解決手段とするものであり、該被膜の付着
量としては基地鉄板の単位表面積1〆当り0.4〜6夕
が好適である。
ここに樹脂ェマルジョンの構成成分であるべオバ樹脂と
は 一(ただし、式中R,,R2およびR3はいずれも
鎖式炭化水素基を表わし、かつR,,R2およびR3の
合計炭素数は3以上のもの)で示される第3級カルボン
酸のビニルェステルであり、酢酸ビニルとは容易に共重
合体を形成する。
またこの発明における基地鉄板としては、欧鉄板やけし
、素鋼板など、電磁材料として通常用いられるものいず
れもが適合する。
以下この発明を具体的に説明する。
この発明において使用する重クロム酸塩系水溶0液とは
、Ca,Mg,およびZnなどの2価の金属のうちから
選ばれる何れか1種または2種以上を含む重クロム酸塩
あるいは、これに若干の無水クロム酸を加えた水溶液で
あり、それらは上記した2価金属の酸化物、水酸化物あ
るいは炭酸塩を熱水タクロム酸の水溶液に熔解させるこ
とによって得ることができる。
また、上記の重クロム酸塩系水溶液中に配合する有機樹
脂としては、溶接時の臭気の点からは、酢酸ピニル系樹
脂が最も好ましいけれども、前述した如く得られた被膜
は耐化学薬品性が劣る欠点があった。
この欠点を解決するためには、ベオバ樹脂を共重合する
と良いことを試行錯誤の末見し、出し、しかも、溶接時
の悪臭がないことを確認してこの発明を完成させたので
ある。上記の共重合体において、ベオバ樹脂の配合割合
が、10%より少ないと耐化学薬品性を向上させる効果
が認められず、一方べオバ樹脂の配合割合が60%を超
えると重クロム酸塩系水溶液に配合した場合に、処理液
の経時安定性が悪くなるとともに、コストアップになる
ことから酢酸ビニル/べオバ樹脂の配合割合は90/1
0〜40/60に限定した。
次に酢酸ピニル−べオバ樹脂ェマルジョンの重クロム酸
塩系水溶液に対する配合量は、重クロム酸塩系水溶液中
のCの3:10の重量部に対して樹脂固形分として5〜
12の重量部とする。
というのは樹脂固形分が5重量部より少ないと、十分な
打抜性が得られず、一方、120重量部より多いと耐熱
性が劣化するからである。さらに被膜を不溶性化するた
めに、クロムの還元剤として、グリセリン、エチレング
リコール、ショ糖などの多価アルコール類を添加する。
このとき有機還元剤の添加量は、重クロム酸塩系水溶液
中のCの3io広重量部に対して、】0〜6の重量部と
する。というのは還元剤の配合量が1の重量部より少な
いと、被膜の耐水性が劣化し、一方6の重量部より多い
と、処理液中で還元反応が進行し、処理液がゲル化する
不利が生じるからである。なお、被膜の耐熱性を一層向
上させるために棚酸を配合することもでき、この場合棚
酸の配合量は、Cの310の重量部に対し、20〜45
重量部の範囲内にすると効果的である。また歪取焼錨後
の層間絶縁性を上げるために、コロィダルシリカなどの
コロイド状物質を配合しても良いo上述した配合割合に
なる処理液を連続的に電気鉄板表面にロールコーター等
で均一に塗布した後に、300〜700qoの乾燥炉に
て短時間焼付けることによって、目的とする良好な電気
絶縁被膜が形成できる。
このとき競付け後の被膜付着量は0.4〜6夕/〆程度
とすることが好ましい。
というのは0.4夕/れより少ない被膜量では打抜性の
改善効果に乏しく、一方6夕/れより多くなると被膜の
密着性が劣化するからである。一般的には、打抜性を重
視する時は被膜の付着量を多くし、他方溶接性を重視す
る時は付着量を少なくすることが望ましい。かくして得
られた絶縁被膜は、積層溶接時に悪臭を発散しないだけ
でなく、該被膜として要求される他の諸特性、たとえば
電気絶縁性、耐熱性、密着性、耐食性、および耐化学薬
品性などの面で十分満足のいくものであることも確めら
れている。
次にこの発明の実施例を比較例と共に説明する。
実施例 1 板厚0.5肋の電気鉄板の表面に、下記の成分からなる
処理液Aを塗布した後、450℃の熱風炉にて8の砂間
競付けて該鉄板表面に絶縁被膜を被成した。
被膜付着量は1.5夕/めであった。このときの塗布作
業性および処理液の経時安定性は極めて良好であり、し
かも均一な被膜が得られた。
ついで得られた絶縁被膜付き電気鉄板を所定の形状に切
抜いたのち積層し、ティグ溶接して実機に組立てた。
この熔接時における悪臭の発生は皆無であり、またその
他被膜諸特性は表1に示したとおりであつた。
〔処理液A〕
o30%重クロム酸マグネシウム溶液13の重量部Cの
3分 32.5重量部o酢酸ビニルーベオバ樹脂ヱマ
ルジョン (樹脂固形分:50%) <酢酸ビニル/べオバ(R.,R2お よびR3の総炭素数10)=70/30>2の重量部 oエチレングリコール 1の重量部実施例
2板厚0.5肋の電気鉄板の表面に、下記の成分から
なる処理液Bを塗布した後450℃の熱風炉にて8現妙
間焼付けて、被膜付着量:3.1多/あの被膜を形成し
た。
このときの塗布作業性および処理液の経時安定性は良好
であり、均一な被膜が得られた。ついで得られた絶縁被
膜付き電気鉄板を実施例1の場合と同様にして実機に組
立てたところ、溶接時における悪臭の発生は全くなかっ
た。
その他の被膜諸特性は表1に示したとおりであった。〔
処理液B〕o30%重クロム酸カルシウム溶液 13の
重量部Cの3分 30.5重量部o酢酸ビニル−べ
オバ樹脂ェマルジョン (樹脂固形分:50%) 2の重量部<酢酸
ビニル/べオバ(R,.R2およびR3の総炭素数10
)=50/50>oエチレングリコール
1の重量部。
機 蝿靴実施例 3 坂厚0.5側の電気鉄板の表面に、下記の成分からなる
処理液Cを塗布した後450℃の熱風炉にて8の段・間
嫁付けて、被膜付着童:1.9夕/〆の被膜を形成した
このときの塗布作業性および処理液の経時安定性は極め
て良好であり、しかも均一な被膜が得られた。ついで得
られた絶縁被膜付き電気鉄板を所定の形状に切抜いたの
ち横層し、ティグ溶接して実機に組立てた。
この溶接時における悪臭の発生は皆無であり、またその
他被膜諸特性は表1に示したとおりであつた。
〔処理液C〕
o30%重クロム酸カルシウム溶液 13の重量部Cの
3分 30.5重量部o酢酸ビニル−べオバ樹脂ヱ
マルジョン (樹脂固形分:50%) <酢酸ビニル/べオバ(R,,R2お よびR3の総炭素数10)=70/30>5の重量部 oエチレングリコール 1の重量部o棚酸
1の重量部なお実施例
3および前掲実施例2のように重クロム酸塩溶液として
重クロム酸カルシウム溶液を用いて得られた被膜は、N
2雰囲気下750℃、2時間の燐鈍後、温度50つ○、
湿度80%の陣温恒湿槽に20日間保持したときでさえ
発錆率は5%程度と、歪取り焼錨後の耐食性にも優れて
いた。
比較例 1 板厚0.5側の電気鉄板の表面に有機樹脂成分がこの発
明とは異なる下記の成分からなる処理液Dを塗布した後
、450℃の熱風炉にて8の砂間燐付けて、被膜付着量
:1.6夕/れの被膜を形成した。
その後実施例1,2と同様にして実機に題立てた。塗布
作業性および処理液の経時安定性は良好であり、均一な
被膜が得られたが、積層ティグ溶接時の臭気は強烈な刺
激臭であった。
なおその他の被膜特性は表1に併記したとおりであった
。〔処理液D〕030%重クロム酸マグネシウム溶液1
3の重量部Cの3分: 32.5重量部oアクリル系
樹脂ェマルジョン (樹脂固形分:50%) 2の重量部oエチ
レングリコール 1の重量部比較例 2板
厚0.5肌の電気鉄板の表面に、この発明の必須成分で
あるべオバ樹脂を含まない下記の成分からなる処理液E
を塗布した後、450℃の熱風炉にて8の殿間競付けて
、被膜付着量:2.8夕/従の被膜を形成した。
その後実施例1,2と同様にして実機に粗立てた。塗布
作業時、約5時間後にコーティングロール表面で樹脂ェ
マルジョンが造膜し、均一な被膜が得られなかった。
なお積層テイグ溶接時における想臭の発生はなかった。
またその他の被膜特性は表1に併記したとおりであった
。〔処理液E〕 o30%重クロム酸マグネシウム溶液13の重量部Cの
3分:32.5重量部o酢酸ビニル樹脂ェマルジョン
3の重量部(樹脂固形分:50%)oエチレングリ
コール IQ重量部o棚酸
1の重量部表 ・1)層間抵抗:J
IS第2法 2)密着性 :屈曲して被膜の剥離しない直径3)耐食
性 :塩水噴霧試験 7時間後4)耐冷媒性:フロン2
2:冷凍機油=9:180℃XIO日間5)耐溶剤性:
沸騰キシレン中で6時間 6)耐油性 :1号絶縁油、120℃×72時間7)溶
接 :テイグ溶接8)打抜性 :15皿のスチールダ
イスにおいて、かえり高さが50〃mに達するまでの打
抜数以上述べたようにこの発明に従う絶縁被膜を有する
電気鉄板は、積層熔接時における悪臭の発生を完全に防
止でき、しかも該被膜に要求される他の特性の劣化も全
くない。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 表面に電気絶縁性の被覆を有する電気鉄板であつて
    、該被覆は、少くとも1種の2価金属を含む重クロム酸
    塩系水溶液に、該水溶液中のCrO_3:100重量部
    に対し有機樹脂として酢酸ビニル/ベオバ比が90/1
    0〜40/60の比率になる樹脂エマルジヨンを樹脂固
    形分で5〜120重量部および有機還元剤を10〜60
    重量部の割合で配合した処理液を、基地鉄板の表面に塗
    布し、常法による焼付け工程を経て得たものであること
    を特徴とする溶接時における悪臭の発生がない電気絶縁
    被膜を有する電気鉄板。 2 電気絶縁被膜の付着量が、基地鉄板の単位面積1m
    ^2当り0.4〜6gである特許請求の範囲第1項記載
    の電気鉄板。
JP19533182A 1982-11-09 1982-11-09 溶接時における悪臭の発生がない電気絶縁被膜を有する電気鉄板 Expired JPS6036476B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1991002828A1 (en) * 1989-08-14 1991-03-07 Nisshin Steel Co., Ltd. Insulation coating composition for electric sheet and method of insulation coating of electric sheet
WO2014188679A1 (ja) 2013-05-23 2014-11-27 Jfeスチール株式会社 絶縁被膜付き電磁鋼板
WO2015079633A1 (ja) 2013-11-28 2015-06-04 Jfeスチール株式会社 絶縁被膜付き電磁鋼板
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