JPS6036386Y2 - 縦型穀粒選別機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、縦型穀粒選別機において、外殻体内に内蔵
した円筒状選別網体の交換作業を容易化することによっ
て、選別網体の網目合を狂わせることのないようにした
ものである。

従来の縦型穀粒選別機は、第１図に示す如き構造をなし
ている。

即ち、回転可能に立設した選別網体１と、この選別網体
１の内部に収嵌して同心して選別網体１の回転とは逆回
転可能にしたスパイラル軸２とを、外殻体３に内蔵した
構造をしている。

選別網体１は、下部掻羽根４を取り付けた下部掻羽根取
付筒５、上部掻羽根６を取り付けた上部掻羽根取付筒７
、下部掻羽根取付筒５と上部掻羽根取付筒７の間に接続
介設した選別網筒８とを一体化した円筒状をなしている
。

スパイラル軸２は、比較的大径の円筒にスパイラル９を
固着している。

外殻体３の内部は、選別網体１の上部掻羽根取付筒７に
対応する区域を上部取出域１０、選別網筒８に対応する
区域を篩い域１１、下部掻羽根取付筒５に対応する区域
を下部取出域１２とし、この下部取出域１２のさらに下
部に固定した供給筒１３を設けて供給域１４とし、上部
取出域１０と篩い域１１とは上部仕切板１５で仕切り、
下部取出域１２と供給域１４とは下部仕切板１６で仕切
っている。

なお、同図において、１７は供給筒１３へ穀粒を供給す
る供給口、１８は篩い域１１で選別された小さな穀粒を
取り出す小粒取出口、１９は供給筒１３内に残留する穀
粒を取り出す残留穀粒取出口、２０は上部取出域１０か
ら排出される大きな整粒を一時的に貯留するためのタン
クで、このタンク２０の下端開口部には適宜に開閉する
シャッター２１を設けている。

２２は駆動モーターで、選別網体１とスパイラル軸２と
を互いに逆回転するように連動している。

穀粒の選別作業は、被選別穀粒を供給口１７から投入し
て、供給筒１３へ流入した穀粒はスパイラル軸２の回転
によって遠心力が付与されると共に、次第に上方へ揚粒
され、選別網筒８の部分に至ると小さな穀粒が篩い域１
１へ篩い出され下部仕切板１６上へ落下し、下部掻羽根
によって小粒取出口１Ｂへ掻き送り外殻体３の外部へ排
出される。

このようにして選別されて残った大きな穀粒つまり整粒
は、上部取出域１０に達して排出口２３を介して上部掻
羽根取付筒７の外部へ放出され、上部仕切板１５上に貯
る整粒を上部掻羽根６によってタンク２０内へ放出され
、このタンク２０内の整粒をシャッター２１を適宜に開
いて袋詰される。

ところで、この縦型穀粒選別機で選別される穀粒は径が
大小種々のものであるために、選別網筒８の網目合いを
変える必要があるのであるが、その際は、外殻体３の上
部に設けた着版２４を取り外して選別網体１を上方へ抜
き出して、選別網筒８の網の目合いの異なった別の選別
網体１を再び外殻体３内へ挿入して行うのである。

しかしながら、外殻体３は背が高くしかも選別網体１が
長く重いために、交換作業が困難であると共に選別網筒
８をスパイラル軸２等に当てて網目合を狂わせる恐れが
あった。

この考案は、従来の縦型穀粒選別機の前記問題点を解消
する目的をもって創案されたものであって、その要旨と
するところは、外殻体３の選別網体１と対応する側部を
開閉構成すると共に、選別網体１を縦方向に分割してラ
セン軸２の囲りから取り外して外殻体３の前記開閉部の
開口から外部へ取り出せるようにすることによって、交
換の作業性を良くして選別網筒８をラケン軸２や外殻体
３に強く当てて網目合を狂わせることがなきようにした
ものである。

以下に、この考案に係る縦型穀粒選別機の実施例を図面
に基いて説明する。

第２図及び第３図において、選別網体１を下部掻羽根取
付筒５、選別網筒８、上部掻羽根取付筒７の３部分に分
離して構成する。

選別網筒８は、半割にした半円筒で、その上下端部に上
下フランジ２５．２６を固着。

し、中間部に補強用の中間フランジ２７を固着し、それ
ぞれの一方にフランジ２５． ２６． ２７の端縁を他
方のフランジ２５’、２６’、２７’の端縁に重ね合わ
せてボルト４０、ナツト４１で固定して円筒状にする。

上部掻羽根取付筒７及び下。部掻羽根取付筒５の該選別
網筒８の上下フランジ２５．２６と対応する部分には、
フランジ面２８．２９を形成腰このフランジ面２８．２
９に保合ピン３０を該選別網筒８に向けて突設し、選別
網筒８の上下フランジ２５．２６に穿設した係。

合孔３１に係合ビン３０を嵌合させて、下部掻羽根取付
筒５、選別網筒８及び上部掻羽根取付筒７が一体的に回
転するよう構成している。

なお、半割状の選別網筒８を円筒状に組み付ける構成は
、第４図あるいは第５図に示す構造にすればよい。

すなわち、第４図では、一方の半割状選別網体８の端縁
に係合板３２を小間隙３３を介して固着し、他方の半割
状選別網体８′の端縁を該小間隙３３に挿入して組み付
ける。

第５図では、一方の半割状選別網体８の端縁に係合凹部
３４を有するバネ板３５を固着し、他方の半割状選別網
体８′の端縁に係合凸部３６を形成して、この係合凸部
３６を該係合凹部に嵌合して組み付ける。

これら、第４図及び第５図の構成においては、ラセン軸
２の回転方向をイとし、選別網体１の回転方向を口とし
た方が穀粒の損傷が少なくなる。

４２は、選別孔を示す第６図及び第７図に外殻体３の開
閉構成を例示する。

第６図の構成では、選別網筒８に対応する外殻体３の側
部に観音開きの戸３７．３７’を設けた構造である。

第７図の構成では、断面形状コ字型にした跳ね上げ式の
戸３８を外殻体３の上部に枢着した構造である。

なお、選別網筒８の縦方向への分割は、２分割よりも３
分割あるいは７分割にすれは単位の重量が軽くなり取扱
い易くなる。

このようにした縦型穀粒選別機から選別網筒８を取り外
す場合には、外殻体３の戸３７．３８を開き、選別網筒
８のボルト４０、ナツト４１を取り外し、上部掻羽根取
付筒７を上方へ押し上げて係合ビン３０と係合孔３１の
係合を外し、分割された選別網筒８を持ち上げながら下
部掻羽根取付筒５との係合を外して外殻体３外へ取り出
す。

そして、選別網筒８を選別する穀粒の大きさに応じた網
目合のものと交換して前記と逆の順序で外殻体３内へ組
み込んでいく。

以上の如く、この考案による縦型穀粒選別機の選別網体
１の交換は、従来の構成で行っていたように選別網体１
を上方に持ち上げて抜き出して行うのではなく、縦方向
に分割された選別網体１を側方へ取り出して行うのであ
るから、作業が極めて楽に行え、ひいては選別網体１を
他の構成部材に当てて網目合を狂わせることがなくなる
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の縦型穀粒選別機の全体断面図、第２図
及至第７図は本考案の実施例を示すもので、第２図は一
部の断面図、第３図乃至第５図は一部の斜視図、第６図
は全体の斜視図、第７図は全体の側面図である。 １・・・・・・選別網体、２・・・・・・スパイラル軸
、３・・・・・・外殻体、５・・・・・・下部掻羽根取
付筒、７・・・・・・上部掻羽根取付筒、８・・・・・
・選別網筒。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 円筒状選別網体とこの選別網体の内部に収嵌した揚粒用
   スパイラル軸とを互に同心して回転する如く共に外殻体
   内に立設した縦型穀粒選別機において、外殻体の選別網
   体と対応する側部を開閉構成にすると共に、該選別網体
   を縦方向に分割して外殻体の前記開閉部から外部へ取り
   出し可能にしたことを特徴とする縦型穀粒選別機。