JPS6036387Y2 - 縦型穀粒選別機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、縦型穀粒選別機において、外殻体に内蔵し
た円筒状選別網体を取り出し易くして交換を容易にする
と共に、交換部分を小型化することによって交換部品を
廉価に製作できるようにするものである。

従来の縦型穀粒選別機は、第１図に示す如き構造をなし
ている、即ち、回転可能に立設した選別網体１と、この
選別網体１の内部に収嵌して同心して選別網体１の回転
とは逆回転可能にしたスパイラル軸２とを、外殻体３に
内蔵した構造をしている。

選別網体１は、下部掻送具４を取り付けた下部掻送具取
付筒５、上部掻送具６を取り付けた上部掻送具取付筒７
、下部掻送具取付筒５と上部掻送具取付筒７の間に接続
介設した選別網筒８とを一体化した円筒状をなしている
。

スパイラル軸２は、比較的大径の円筒にスパイラル９を
固着している。

外殻体３の内部は、選別網体１の上部掻送具取付筒７に
対応する区域を上部取出域１０、選別網筒８に対応する
区域を篩い域１１、下部掻送具取付筒５に対応する区域
を下部取出域１２とし、この下部取出域１２のさらに下
部に固定した供給筒１３を設けて供給域１４とし、上部
取出域１０と篩い域１１とは上部仕切板１５で仕切り、
下部取出域１２と供給域１４とは下部仕切板１６で仕切
っている。

なお、同図において、１７は供給筒１３へ穀粒を供給す
る供給口、１８は篩い域１１で選別された小さな穀粒を
取り出す小粒取出口、１９は供給筒１３内に残留する穀
粒を取り出す残留穀粒取出口、２０は上部取出域１ｏか
ら排出される大きな整粒を一時的に貯留するためのタン
クで、このタンク２０の下端開口部には適宜に開閉する
シャッター２１を設けている。

２２は駆動モーターで、選別網体１とスパイラル軸２と
を互いに逆回転するように連動している。

穀粒の選別作業は、被選別穀粒を供給口１７から投入し
て、供給筒１３へ流入した穀粒はスパイラル軸２の回転
によって遠心力が付与されると共に次第に上方へ揚粒さ
れ、選別網筒８の部分に至ると小さな穀粒が篩い域１１
へ篩い出され、下部取出域１２の下部掻送具４によって
小粒取出口１８より外部に排出される。

このようにして選別されて残った大きな穀粒つまり整粒
は、上部取出域１０に達して上部掻送具６によってタン
ク２０内へ放出され、シャッター２１を適宜に開いて袋
詰される。

ところで、この縦型穀粒選別機で選別される殻粒は種々
のものであるために、選別網筒８の網の目合いを変える
必要があるのであるが、その際は、外殻体３の上部に設
けた蓋板２３を取り外して選別網体１を上方へ抜き出し
て、選別網筒８の網の目合いの異なった別の選別網体１
を再び外殻体３内へ挿入して行うのである。

しかしながら、この選別網体１の交換は、選別網体１が
長く重いために作業が困難であると共に選別網筒８をス
パイラル軸２等に当てて網の目合いを狂わせる恐れがあ
った。

この考案は、前記問題点を解消する目的をもって創案さ
れたものであって、その要旨とするところは、選別網体
１を下部掻送具取付筒５、選別網筒８及び上部掻送具取
付筒７をそれぞれ分離可能にして、各々を単独にスパイ
ラル軸２から抜き出せるようにすることによって、交換
の作業性を良くして選別網筒８の網の目合いを狂わせる
ことなく、選別網筒８のみを交換することによって種々
の穀粒に応じた選別作業を行えるようにしたものである
。

以下に、この考案に係る選別網体１の実施例を図面に基
いて説明する。

第２図において、下部掻送具取付筒５と選別網筒８との
接合部にそれぞれフランジ２４．２５を設け、下部掻送
具取付筒５のフランジ２４にピン２６を突設し、選別網
筒８のフランジ２５に該ピン２６を嵌合させる孔２７を
穿設し、ピン２６を孔２７に嵌脱させて着脱する。

上部掻送具取付筒７と選別網筒８との接合部にもフラン
ジ部２８．２９を設け、上部掻送具取付筒７のフランジ
部２８にピン３０を突設し、選別網筒８のフランジ部２
９に孔３１を穿設腰下部掻送具取付筒５と選別網筒８の
着脱と同様に着脱する。

なお、下部掻送具取付筒５と選別網筒８の着脱は、フラ
ンジ２４．２５を挾み込む断面形状コ字型をしたリング
で行うことも考えられる。

このようにした選別網体１を外殻体３から取り出す場合
には、蓋板２３を取り外して、まず上部掻送具取付筒７
をラセン軸２から抜き出し、続いて選別網筒８を抜き出
す。

そして、選別網筒８を選別する穀粒に応じた網目合のも
のと交換して、選別網筒８、上部掻送具取付筒７、蓋板
２３の順に組み込んでいく。

以上の如く、この考案による縦型穀粒選別機は、穀粒の
種類によって交換する必要のある選別網体１を容易に交
換できるよう作業性を良くすると共に、交換部分を網の
部分のみにすることによって、経済性の優れたものとな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の縦型穀粒選別機の全体断面図、第２図は
本考案の実施例を示す一部の断面図である。 １・・・・・・選別網体、２・・・・・・スパイラル軸
、３・・・・・・外殻体、４・・・・・・下部掻送具、
５・・・・・・下部掻送具取付筒、６・・・・・・上部
掻送具、７・・・・・・上部掻送具取付筒、８・・・・
・・選別網筒、９・・・・・・スパイラル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 円筒状選別網体１とこの選別網体１に収嵌した揚殻用ス
   パイラル２とを互いに同心して回転する如く外殻体３内
   に立設すると共に、この選別網体１に下部掻送具４及び
   上部掻送具６を設けてなる縦型穀粒選別機において、選
   別網体１を下部掻送具取付筒５、選別網筒８及び上部掻
   送具取付筒７とに分離可能にしたことを特徴とする縦型
   穀粒選別機。