JPH064949Y2 - 縦形流下式米選機の回転選別筒取着装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本考案は、周面に適当大きさの選別孔を無数に形成し、
その軸芯を縦方向にして立設する回転選別筒内に玄米を
供給し、該回転選別筒内を流下させる間に玄米中に混入
する屑粒を選別孔から漏出させ、屑粒の除去された整粒
を下部内から取出して選別する縦形流下式米選機におけ
る回転選別筒の取着装置に関するものである。

(ロ)従来の技術 上記のように構成した縦形流下式米選機なるものを、本
件出願人は、先に、実願昭６３−１０３５５０号として
出願済みであるが、このものはその願書に添付した明細
書および図面に記載されているように構成されているた
めに、回転選別筒の交換時等その脱着に際しての作業性
が不便なものになっている。

(ハ)考案が解決しようとする課題 ここに提案するものは、前記の先願考案のものを改良し
て、回転選別筒の脱着作業を容易なものにし、その交換
が楽に行なえ取扱性の良い縦形流下式米選機を提供する
を目的として考案されたものである。

(ニ)課題を解決するための手段 そこで、本考案は、前記の目的を達成させるために、 周面に適当大きさの選別孔を無数に形成し、その軸芯を
縦方向にして回転自在に立設する回転選別筒内に玄米を
供給し、玄米中に混入する屑粒を選別孔かた漏出させ、
屑粒の除去された整粒を下部内から取出して選別する縦
形流下式米選機であって、前記の回転選別筒を縦の回転
軸の上部と下部に軸着して水平状態で回転する玄米供給
ボックスと整粒受板体の間に該回転選別筒を自転させな
がら前記回転軸の周りに公転させる構成のものにおい
て、次に記載するところの手段を講じたのである。

すなわち、前記一方の玄米供給ボックスの裏面から筒体
を垂設し他方の整粒受板体の該筒体と対応する上面側か
ら自転軸を上向きに突設するとともに、回転選別筒の上
端部を前記筒体にベアリングを介して嵌脱自在にし、下
端部の一側がわから軸芯部分に突設させた支持腕を前記
自転軸に上下摺動のみ可能に嵌合させ、かつ該支持腕と
整粒受板体の間に圧縮バネを介装して構成したのであ
る。

(ホ)作用 これによって、例えば籾摺機からの玄米は玄米漏斗等を
介して玄米供給ボックスに流入し筒体から自転しながら
回転軸の周りを公転する回転選別筒の上部に供給され
て、この回転選別筒内を流下する間に玄米中に混入する
屑粒は周面に形成せる選別孔から順次漏出し、屑粒の除
去された整粒は下降して下部内から取出され回転する整
粒受板体で受けられその遠心力作用によって周縁部に流
動して排出されるようになる。

そして、選別作業の終了時等、回転選別筒を外して清掃
したり、或は選別孔の大きさの異なるものに交換して作
業を行なうような場合には、機壁適所をその回転選別筒
を取出すに充分な程度に開閉自在にした取出口から回転
選別筒を脱着するようにするのであるが、この脱着には
回転選別筒をもって圧縮バネのバネ力に抗して押下げれ
ば支持腕は自転軸を下方に摺動し、上端部は筒体から離
脱する。そこで、この上端部を手前にして機外に出し回
転選別筒を傾けておいて、上方に引き上げれば支持腕は
自転軸から脱して取出され、取着するときは、この要領
に準じて逆の手順で行なえばよいのである。

(ヘ)実施例 以下、本考案のものを実施例図を参照して説明すること
にするが、順序としてこの縦形流下式米選機の全体の構
造から記載することにする。

(1)……は適当な網目をもつ網(4)を筒状に張設してその
網目でもって周面に無数の選別孔を形成し、その網(4)
の上端部と下端部に円形の上部支持板体(5)……と下部
支持筒体(6)……をそれぞれ接着して構成された回転選
別筒、(2)は縦形の機体で、その機体(2)の中央部には縦
の回転軸(7)が回転自在に立設されて、この回転軸(7)の
上部に玄米を前記各回転選別筒(1)……に配分する玄米
供給ボックス(8)が軸着され、下部には回転選別筒(1)…
…の周面から漏出した屑粒を受ける屑粒取出板体(9)と
回転選別筒(1)……の下部内から取出される整粒を受け
る整粒受板体(10)とを上下にしてそれぞれ軸着してあっ
て、前記玄米供給ボックス(8)と屑粒取出板体(9)・整粒
受板体(10)は一体となって水平状態で回転するように構
成されている。

玄米供給ボックス(8)は、円形の底板(11)に側方視で台
形状・平面視で変形四角状をしたゴム製の覆体(12)を固
着して成るもので、その覆体(12)の四隅部に相当する底
板(11)の部分の裏面には短長で比較的小径の筒体(13)…
…を溶着して垂設し、この筒体(13)……に回転選別筒
(1)……の軸芯部における前記上部支持板体(5)の部分を
ベアリング(14)を介して下方から嵌脱自在にし、前記玄
米供給ボックス(8)内と各回転選別筒(1)……の上部内と
を連通可能にしている。

前記の下部支持筒体(6)……は前記屑粒取出板体(9)に隙
間をもたせて貫挿状態にし回転選別筒(1)……の下部内
を整粒受板体(10)上に連通させるとともに一側がわから
回転選別筒(1)……の軸芯部分に向けて支持腕(15)……
を突設してある。

また、前記整粒受板体(10)の筒体(13)……と対応する箇
所に自転軸(16)……がベアリング(17)によって支承され
て回転自在に上向きに突設され、この自転軸(16)……の
部分は角形に形成されてこれに同様角形の孔を設けた前
記の回転選別筒(1)……の軸芯部に相当する支持腕(15)
……の部分が嵌合されこの嵌合状態で上下摺動のみ可能
に構成され、各支持腕(15)と各ベアリング(17)の間には
それぞれ圧縮バネ(S)が介装させているのである。

そして、屑米取出板体(9)と整粒受板体(10)の各周縁部
には下向きの折曲部(18)と(19)が形成され、この折曲部
(18)と(19)の外側に複数の掻出羽根(20)と(21)が溶着さ
れている。(22)は屑粒受溝で、前記屑粒取出板体(9)が
回転軸(7)を軸に回転するときその折曲部(18)と掻出羽
根(20)とがこの屑粒受溝(22)内を回転するように円形に
形成され、同様に整粒受板体(10)の折曲部(19)とこれに
溶着せる掻出羽根(21)は前記屑粒受溝(22)の下側に設け
る整粒受溝(23)内を回転軸(7)を軸に回転するように構
成してある。

さらに、前記回転軸(7)の下部には駆動ギヤ(24)を軸着
するとともに、前記の自転軸(16)……は整粒受板体(10)
から下向きに延設されてそれぞれ受動ギヤ(25)……が軸
着され、この受動ギヤ(25)……を前記駆動ギヤ(24)に噛
み合せることによって各回転選別筒(1)……は自転軸(1
6)……と筒体(13)……軸芯にして自転しながら回転軸
(7)の周りを公転するようになっている。

(26)は屑粒受溝(22)に連通する屑粒排出口、(27)は整粒
受溝(23)を機外と連通さる整粒排出口であり、(28)は回
転軸(7)に軸着された各回転選別筒(1)……の目詰物除去
羽根である。

また、(3)は前記の回転選別筒(1)……に玄米を供給する
玄米漏斗で、機体(2)の最上部に位置して該機体(2)と一
体に構成され、下部には前記玄米供給ボックス(8)に上
方から落し込ませた供給筒(29)が連設され、この供給筒
(29)内の中央部に支杆(30)によって支持される軸受部(3
1)があって前記回転軸(7)の上端部はこの軸受部(31)で
回転自在に支承されている。

なお、前記の整粒受板体(10)の上面には、そのボス部(1
0a)から放射状に仕切壁(32)……が設けられているので
ある。この仕切壁(32)……は低高で上面から隆起するよ
うに整粒受板体(10)と一体に成形されて、ボス部(10a)
から前記複数個立設される回転選別筒(1)……の各筒間
に向け延出されてこの整粒受板体(10)の上面を回転選別
筒(1)……の数に対応する数室に区画しているのであ
る。

(33)は籾摺機の玄米取出樋を示してある。

したがって、回転軸(7)が矢印(イ)のように回転すると玄
米供給ボックス(8)と屑粒取出板体(9)・掻出羽根(20)と
整粒受板体(10)・掻出羽根(21)と目詰物除去羽根(28)お
よび駆動ギヤ(24)は一体となって同方向に回転するとと
もに、各回転選別筒(1)……は受動ギヤ(25)……の駆動
ギヤ(24)への噛み合いにより(イ)の方向とは反対の(ロ)方
向に自転しながら回転軸(7)の周りを(イ)の方向に公転す
るようになり、籾摺機の玄米取出樋(33)からの玄米が玄
米漏斗(3)に投入されると、その投入された玄米は供給
筒(29)から玄米供給ボックス(8)内に落入し、各筒体(1
3)……から各回転選別筒(1)……内に供給されて流下し
その流下の過程において、玄米中に混入する屑粒は周面
に形成された選別孔から漏出し、その漏出して落下する
屑粒は屑粒取出板体(9)に受止められながらこの屑粒取
出板体(9)の(イ)方向の回転による遠心力作用で屑粒受溝
(22)に集合され回転する掻出羽根(20)によって屑粒排出
口(26)から取出され、回転選別筒(1)……の周面から漏
出しない整粒は下降して下部支持筒体(6)……から整粒
受板体(10)上に落下する整粒は、仕切壁(32)……によっ
て区画された各室に落下し、そのそれぞれの各室から
(イ)方向に回転する遠心力作用により各仕切壁(32)……
にそって周縁部に流動させられて整粒受溝(23)に排出さ
れ、掻出羽根(21)によって整粒排出口(27)から機外に取
出されるようになる。

なお、この選別の間に目詰物除去羽根(28)は前記の方向
に回転して回転選別筒(1)……の周面に目詰りするもの
を除去して屑粒の漏出を促進させるのである。

そして、選別作業の終了時等、各回転選別筒(1)……を
外して清掃したり、或は選別孔の大きさの異なるものに
交換して作業を行なうような場合には、機壁適所をその
回転選別筒(1)を取出すに充分な程度に開閉自在にした
取出口（図示省略）から回転選別筒(1)を脱着するよう
にするのであるが、この脱着には回転選別筒(1)をもっ
て圧縮バネ(S)のバネ力に抗して矢印(ハ)のように押下げ
れば支持腕(15)は自転軸(16)の角形部と摺動し、上端部
は筒体(13)から離脱して第５図の状態になる。そこで、
この上端部を矢印(ニ)のように手前に引き機外に出して
回転選別筒(1)を傾けておいて、上方に引上げれば支持
腕(15)は自転軸(16)から脱して取出さる。このようにし
て残りの回転選別筒(1)……は回転軸(7)を徐々に廻し取
出口がわにもってきて取出すのである。取着するときは
この要領に準じて逆の手順で行なえばよい。

(ト)考案の効果 本考案は、以上詳述したように、周面に適当大きさの選
別孔を無数に形成し、その軸芯を縦方向にして回転自在
に立設する回転選別筒内に玄米を供給し、玄米中に混入
する屑粒を選別孔から漏出させ、屑粒の除去された整粒
を下部内から取出して選別する縦形流下式米選機であっ
て、前記の回転選別筒を縦の回転軸の上部と下部に軸着
して水平状態で回転する玄米供給ボックスと整粒受板体
の間に該回転選別筒を自転させながら前記回転軸の周り
に公転させる構成のものにおいて、前記一方の玄米供給
ボックスの裏面から筒体を垂設し他方の整粒受板体の該
筒体と対応する上面側から自転軸を上向きに突設すると
ともに、回転選別筒の上端部を前記筒体にベアリングを
介して嵌脱自在にし、下端部の一側がわから軸芯部分に
突設させた支持腕を前記自転軸に上下摺動のみ可能に嵌
合させ、かつ該支持腕と整粒受板体の間に圧縮バネを介
装して構成したのであるから、回転選別筒を脱着する際
は、この回転選別筒をもって圧縮バネのバネ力に抗して
押下げれば支持腕は自転軸を下方に摺動し、上端部は筒
体から離脱するから、この上端部を手前にして機外に出
し回転選別筒を傾けておいて上方に引上げれば支持腕は
自転軸から脱して取出され、取着するときは、この要領
に準じて逆の手順で行なえばよいので、工具を要するこ
となくその脱着作業を容易なものにし取扱性の良いもの
を提供できたのである。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案の実施態様を例示せるものにして、そ
の、 第１図は縦形流下式米選機の縦断側面図、第２図は第１
図のＡ−Ａ線における断面図、第３図は同第１図のＢ−
Ｂ線における断面図、第４図は同図のＣ−Ｃ線における
断面図、第５図は作用の説明図である。 １……回転選別筒、７……回転軸 ８……玄米供給ボックス、10……整粒受板体 13……筒体、16……自転軸 14……ベアリング、15……支持腕 Ｓ……圧縮バネ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】周面に適当大きさの選別孔を無数に形成
   し、その軸芯を縦方向にして回転自在に立設する回転選
   別筒(1)内に玄米を供給し、玄米中に混入する屑粒を選
   別孔から漏出させ、屑粒の除去された整粒を下部内から
   取出して選別する縦形流下式米選機であって、前記の回
   転選別筒(1)を縦の回転軸(7)の上部と下部に軸着して水
   平状態で回転する玄米供給ボックス(8)と整粒受板体(1
   0)の間に該回転選別筒(1)を自転させながら前記回転軸
   (7)の周りに公転させる構成のものにおいて、前記一方
   の玄米供給ボックス(8)の裏面から筒体(13)を垂設し他
   方の整粒受板体(10)の該筒体(13)と対応する上面側から
   自転軸(16)を上向きに突設するとともに、回転選別筒
   (1)の上端部を前記筒体(13)にベアリング(14)を介して
   嵌脱自在にし、下端部の一側がわから軸芯部分に突設さ
   せた支持腕(15)を前記自転軸(16)に上下摺動のみ可能に
   嵌合させ、かつ該支持腕(15)と整粒受板体(10)の間に圧
   縮バネ(S)を介装して構成したことを特徴とする縦形流
   下式米選機の回転選別筒取着装置。