JPS6035760Y2 - 建設現場における仮設塀用門扉 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、車輌の通行に支障を来すことがない上、安
全性及び操作性が高く、組立て及び解体が容易なと、構
造簡単にして必要条件を満たすことのできる、建設現場
における仮設横用門扉に関する。

周知のように、建設現場においては外部への安全性を確
保するために、現場を囲む仮設塀が設置される。

この仮設塀には現場内への出入口が設けられ、該部には
扉が設置されており、通常は安全を図る目的で閉鎖され
ている。

ところで、上記仮設塀に設けられている扉は、その性格
上から、車輌の通行に支障を来すことがない上、安全性
及び操作性が高く、組立て及び解体が容易であるなどの
条件を満すものが要求され、本来、これには仮設塀と同
様の強度を有している、一枚パネルを備えた引戸式の扉
が好ましいが、仮設塀の内側には枠組足場や接柱が設置
されることから、この引戸式の扉では自由に開閉するよ
うに設置することは事実上不可能な状況にある。

このような事情から、従来では、枠組足場や接柱が設置
されていても、これが障害とならずに開閉機能を果せる
、バンガー形式、伸縮形式、折畳み形式等種々の構造の
ものを採用している。

しかし乍ら、これら従来の扉にあっては何れの形式・構
造のものも、上記引戸式の扉のように要求される条件を
満たすものではないために不都合が生じ、仮設塀用扉と
して芳しいものではなかった。

すなわち、前記バンガー形式の扉にあっては、上部に扉
を懸架するための粱を設置するために、車輌と積荷の高
さが制限され、これを解消しようとすると粱の位置が高
くなることから、組立て・分解に際してクレーンを必要
とし、コスト高となる。

また、伸縮形式や折畳み形式の扉にあっては、そのシャ
ラダー材に布シートを用いていたり、或はシャッター素
子間の間隙が大きいことから、例えば鉄筋などが落下し
た際の危険性が高く、特に安全性の上で問題がある。

そこでこの考案は、上記従来扉の如き問題が生ずること
のない建設現場における仮設横用門扉を提供するもので
ある。

以下、この考案の実施例を第１図及び第２図に基づき説
明する。

第１図は建設現場の内側より見た斜視図、第２図は建設
現場の外側より見た斜視図を示すものであって、この実
施例の門扉１は、角管によって構成されている角柱枠形
の本体２と、角管によって構成されているコ字状の門扉
枠３と、多数の短冊状のパネル素子４から戊り、これら
相隣るパネル素子４，４はその上下部分においてヒンジ
５゜５′にて折曲自在に連結されている鋼板製のシャッ
ター・パネル６によって構成されている。

前記本体２の上部及び下部には、前記門扉枠３の上部枠
７及び下部枠８の両側と下面壁を摺動自在に保持する３
輪−組の案内ローラ９，１０が夫々左右両側に設置され
ている。

この案内ローラ９．１０は、第３図に示す如く、構成枠
１１に固設される金属製のコ字状ブラケット１２と樹脂
製（ウレタン樹脂など）ローラ主体１３と枢支軸１４に
よって構成されている。

門扉枠３は、その上部枠７及び下部枠８を、前記本体２
の上部及び下部の左右両側に設置されている案内ローラ
９，１０に挿入して本体２と接続する。

この際、門扉枠３は、下部枠８の縦枠１５近傍に固設さ
れているキャスター１６及び案内ローラ９，１０に案内
され乍ら左右方向へ円滑に移動する。

なお、左右方向への移動を行なう場合、つまり、開閉操
作をする場合には、縦枠１５の中央部内外面に設けられ
ている把手１７を用いる。

シャッター・パネル６は、その一端に位置するパネル素
子４の上端部分を本体２の構成枠１１部分に、第４図に
示す如く、ピン１８を枢支することによって回動自在に
連結固定すると共に、他端に位置するパネル素子４の上
下部分を門扉枠３の縦枠１５に、各パネル素子４，４の
連結と同様、第５図に示す如く、ヒンジ１９にて回動自
在に連結固定している。

また、各パネル素子４の上端及び下端は夫々門扉枠３の
上部枠７及び下部枠８に対して回動自在な連結具２０．
２１によって摺動自在に連結されている。

上端側に設置される連結具２０は、第６図に示す如く、
上部枠７の両側壁を挾持するコ字状主体２２と、このコ
字状主体２２の開口側に架設されて上部枠７の土壁を滑
動するローラ２３と、上端をコ字状主体２２に回動自在
に連結され、下端をパネル素子４に固着する連結棒２４
によって構成されており、かつ、下端側に設置される連
結具２１は、第７図に示す如く、上端をパネル素子４に
固着している連結棒２５と、これに遊嵌されて下部枠８
上に設けられているレール８ａ、Ｂａ間を回転摺動する
ローラ２６によって構成されている。

なお、図中、２７は仮設塀、２８は仮設塀２７の内側に
設置されている枠組足場である。

上記の如く構成される門扉１は、通常、左右−組として
、仮設塀２７の出入口２９に設置されるが、建設現場の
規模によっては図示のように片方のみで構成することも
ある。

この場合の出入口の巾は約３ｍ程度である。

上記実施例の門扉１を閉鎖するに際しては、把手１７を
用いて門扉枠３を本体２から引き出すのであるが、この
時、シャッター・パネル６は門扉枠３の移動に追随し、
徐々に折畳み状態が開放されてパネル状となる。

そして、門扉枠３は所定位置（閉鎖位置）まで移動する
と、パネル状となったシャッター・パネル６が本体１と
の固定によって移動を抑止されることにより、門扉枠３
もその上部枠７及び下部枠８が後方部において案内ロー
ラ９，１０で保持された状態で、本体１から抜は止めさ
れて停止する。

（第１図参照）また、門扉１を開放するに際しては、把
手１７を用いて門扉枠３を本体１側に引き込むのである
が、この時、シャッター・パネル６は門扉枠３の移動で
圧縮され乍ら、そのヒンジ５，５’、１９及びピン１８
によって折曲し、折畳まれた状態となって、本体１と門
扉枠３の縦枠１５の間に残置し、門扉枠３の上部枠７及
び下部枠８のみ本体１側に移動し、枠組足場２８や接柱
が障害となることはない。

（第２図参照）上記実施例の門扉１は、案内ローラ９，
１０を設置した本体２と、キャスター１６を設置した門
扉枠３と、連結具２０．２１を設置したシャッター・パ
ネル６を分解ファクターとしておき、現場において組立
てるには、先ず、本体２を設置し、次いで連結具２０．
２１の、上部枠７及び下部枠８への連結、並びに、パネ
ル素子４の、縦枠１５へのヒンジ１９による連結をして
、シャッター・パネル６を門扉枠３に装着した後、上部
枠７及び下部枠８を案内ローラ９，１０に挿入し、かつ
、パネル素子４のピン１８を本体２の構成枠１１に枢支
連結することによって門扉枠３を本体２に設置する。

なお、搬送及び組立て時の取り扱いを更に楽にするため
、本体２及び門扉枠３はは分割構造とすることもある。

また、分解の手順は組立ての逆に行なえば良い。

以上要するに、この考案に係る建設現場における仮設横
用門扉は、支持及び案内機能を有する本体と、この本体
の上部及び下部に設けられている案内部分に、上部枠及
び下部枠を摺動自在に嵌挿するコ字状の門扉枠と、多数
の短冊状のパネル素子から成り、これら相隣るパネル素
子は折曲自在に連結され、かつ、一端に位置するパネル
素子は前記本体に回動自在に固定され、他端に位置する
パネル素子は前記門扉枠の縦枠部分に回動自在に固定さ
れるシャッター・パネルによって構成したものであるか
ら、車輌と積荷の高さ制限を要さぬ上、安全性及び操作
性の高い引戸式の扉であり乍ら、実施例で述べた如く、
閉鎖の際には門扉枠の上部枠及び下部枠のみが本体側に
移動し、シャッター・パネルは本体と門扉枠の縦枠との
間に折畳まれた状態で残置されるものであるから、上部
枠と下部枠の移動空間さえ確保することができれば、枠
組足場や接柱があろうとも、これらが障害とならずに開
閉が威される。

しかも、その構造は頗る簡単であり、かつ、組立て及び
解体は、クレーンなどを用いることなく、容易に行なえ
るもので、この種の扉に要求される条件を満足すること
ができ、工業上の価値大なるものである。

第８図は異なる実施例を示し、本体２′の上部及び下部
に設ける門扉枠３′の上部枠７′及び下部枠８′の案内
部分を、上部枠７′及び下部枠８′を摺動自在に嵌挿す
ることのできる角管９′、１０′によって構成したもの
である。

なお、この考案は建設現場における仮設横用門扉に係る
ものであるが、これと同様の設置事情にある他の扉に適
用しても同様の効果を期待することができる。

また、構造についても、好ましい代表的な例示構造に限
らず、例えばシャッター・パネルは上側連結具及び下側
連結具を装備しない構造としてもよいなど、実用新案登
録請求の範囲に記載の技術思想を逸脱しない範囲内にお
いて種々設計的変更可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例の仮設塀内側から見た閉鎖状
態斜視図、第２図は同仮設塀外側から見た開放状態斜視
図、第３図は同本体の上部及び下部に設置した案内ロー
ラを示す拡大側面図、第４図は同本体とシャッター・パ
ネルとの連結部分を示す拡大縦断正面図、第５図は同門
扉枠とシャッター・パネルとの連結部分を示す拡大正面
図、第６図は同シャッター・パネルの上側連結具を示す
拡大縦断側面図、第７図は同シャッター・パネルの下側
連結具を示す拡大縦断側面図、第８図は同本体の上部及
び下部に設ける案内部分の変形例を示す斜視図である。 １・・・・・・門扉、２，２′・・・・・・本体、３，
３′・・・・・・門扉枠、４・・・・・・パネル素子、
５．５’・・・・・・ヒンジ、６・・・・・・シャッタ
ー・パネル、７，７′・・・・・・上部枠、 ８゜ ８′・・・・・・下部枠、 ９゜ １０・・・・・・・案内ロー ラ、９’、１０’・・・・・・角管、１５・・・・・・
縦枠、１８・・・・・・ピン ９・・・・・・ヒンジ、 ２０・・・・・・上側連結具、 ２１・・・・・・下側連結具。

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）支持及び案内機能を有する本体と、この本体の上
   部及び下部に設けられている案内部分に、上部枠及び下
   部枠を摺動自在に嵌挿するコ字状の門扉枠と、多数の短
   冊状のパネル素子から戒り、これら相隣るパネル素子は
   折曲自在に連結され、かつ、一端に位置するパネル素子
   は前記本体に回動自在に固定され、他端に位置するパネ
   ル素子は前記門扉枠の縦枠部分に回動自在に固定される
   シャッター・パネルによって構成シたことを特徴とする
   建設現場における仮設横用門扉。
2. （２）本体の上部及び下部に設けられる案内部分は、門
   扉枠の上部枠及び下部枠を支持するように設置されるロ
   ーラによって構成されている実用新案登録請求の範囲第
   １項記載の建設現場における仮設横用門扉。
3. （３）本体の上部及び下部に設けられる案内部分は、門
   扉枠の上部枠及び下部枠を支持する筒構造を威している
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の建設現場における
   仮設横用門扉。
4. （４）シャッター・パネルはその適宜のパネル素子の上
   端及び下端を門扉枠の上部枠及び下部枠に摺動自在に連
   結している実用新案登録請求の範囲第１項記載の建設現
   場における仮設横用門扉。
5. （５）門扉枠はその下部枠の縦枠近傍にキャスターを備
   えている実用新案登録請求の範囲第１項記載の建設現場
   における仮設横用門扉。
6. （６）ローラはその主体を樹脂材料によって構成してい
   る実用新案登録請求の範囲第２項記載の建設現場におけ
   る仮設横用門扉。