JPS6033916Y2 - 洗濯機の蓋装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は洗濯機の蓋装置に関しその目的は、洗濯物出入
用の開口部を開閉する蓋を開放時に折畳み可能となるよ
うに連結された前及び後蓋板で構成することによって、
開放状態での蓋の高さを低くし得、従って上方に棚など
があって高さに余裕のない場所にも洗濯機を設置でき、
また上方の棚を低い位置に設定できるので、この棚に例
えば乾燥機を載置する場合、その操作を容易に行える等
の効果を奏する洗濯機の蓋装置を提供するにある。

以下本考案の一実施例を第１図乃至第６図に基づいて説
明する。

まず第１図において、１は所謂全自動洗濯機の洗濯機本
体で、これは外箱２の上面部に例えばプラスチックの一
体成形により形成した上部カバー３を被冠して威り、図
示はしないが内部に槽体例えば脱水槽兼用の洗濯槽、水
受槽及び駆動装置等を備えている。

第２図において、４は上部カバー３に形成した略矩形の
蓋収納凹部、５はこの蓋収納凹部４に形成した洗濯物出
入用の開口部で、この開口部５は蓋６により開閉される
ようになっている。

さて、上記蓋６は例えばプラスチックの同時成形により
一体的に形成した後蓋板７及び前蓋板８から成るもので
、この後及び前蓋板７，８は夫々矩形の板材の周縁部に
リム部７ａ、８ａを延設して戊り、後蓋板７のリム部７
ａの前繰下端部と前蓋板８のリム部８ａの後繰下端部と
を薄肉のセルフヒンジ部９により連接せしめ、もって両
蓋板７，８を互いに回動自在にしている。

１０．１０は後蓋板７のヒンジピンで、これらは左右両
側のリム部７ａ、？ａの後方端外側に一体に突設されて
おり、これらヒンジピン１０．１０を前記上部カバー３
に形成された二個の軸受孔１１ （一個のみ図示）に嵌
合することによって、後蓋板７を上部カバー３に対し上
下方向に回動自在に枢支している。

而して、前蓋板８の前縁部を上部カバー３に沿って前後
方向に移動させると、前後両蓋板８，７はセルフヒンジ
部９において屈伸するようになり、蓋６全体が上部カバ
ー３の蓋収納凹部４に対し起伏して開口部５を開閉する
ようになっている。

また、前蓋板８には、上面の前方部位に手掛は片１２を
突設し且つ左右両側のリム部８ａ、８ａの前方端に側方
に突出するガイドピン１３．１３を設けている。

一方、１４．１４は上部カバー３の蓋収納凹部４の左右
両内側面部に前後方向に指向して形成されたガイド溝で
（一方のみ図示）、これは前蓋板８のガイドピン１３．
１３と嵌合して蓋６の開閉に伴う前蓋板８の移動を案内
するものであって、後方端部において下向きに延びる起
立保持部１５とこの起立保持部１５の上端部から前方に
略水平に延びる水平部１６とこの水平部１６に連続して
前方にゆくに従って下降する傾斜部１７とこれの下降端
部から上向きに延びる立上り部１８とから戒る。

１９．１９は収納凹部４の左右両内側面部に内方に向け
て突設した支持突起で（一方のみ図示）、これは例えば
ガイド溝１４の傾斜部１７の下方に位置して蓋６の閉鎖
時その前蓋板８を支持してガイドピン１３がガイド溝１
４の立上がり部１８の上部に位置する状態となす。

尚、第１図中２０は例えば乾燥機２１を洗濯機本体１の
上方に配置するための載置棚（図示せず）を備えた支持
スタンド、２２は洗濯機本体１及び乾燥機２１を集中的
に運転操作するための操作パネルである。

次に上記構成の作用を説明する。

蓋６の閉鎖時は、後蓋板７及び前蓋板８は夫々共に上部
カバー３の蓋収納凹部４に収納されて開口部５を閉鎖し
ている（第４図参照）。

この状態では、前蓋板８は支持突起１９に支持され、ガ
イドピン１３が案内溝１４の立上がり部１８の上部に位
置すると共に、後蓋板７と上面が面一になっている。

そしてこの蓋６を開放するには、ます前蓋板８の前端部
を押圧する。

すると、ガイドピン１３が立上がり部１８内を下方に移
動することにより、前蓋板８が支持突起１９．１９を支
点として回動し、セルフヒンジ部９が若干屈曲して持ち
上るようになる（第５図参照）。

そして、前蓋板８の手掛は片１２に手指を掛けてこれを
後方に押すようにすると、後蓋板７及び前蓋板８がセル
フヒンジ部９において屈曲度を増すように起立してゆき
、これに伴いガイドピン１３がガイド溝１４の傾斜部１
７及び水平部１６を順に通過し水平部１６の後端から起
立保持部１５に落ち込む。

これにより、後蓋板７及び前蓋板８が共に起立状態に保
持されて開口部５が開放される（第６図参照）。

このように開放状態では蓋６は二つに折畳まれるように
なるから、従来のように折畳み得ない一枚の平面板状の
ものに比べ蓋６の開放時の高さは略半分程度に低くなる
。

従って、例えば第１図に示したように洗濯機本体１の上
方に乾燥機２１を配置する場合でも、載置用の棚を低く
設定できこれに載置する乾燥機２１の操作が極めて容易
となり且つその内部も見易くなるから乾燥物を出し忘れ
るといったこともなくなる。

また、支持スタンド２０は高さ寸法を低く設定できるか
ら安定性が向上すると共に材料費を節減して安価に製造
することができる。

また、ガイド溝１４には立上り部１８及び傾斜部１７を
設けたから、蓋６の開放操作は、ます前蓋板８の前端部
を軽く押圧するとガイドピン１３がガイド溝１４の立上
り部１８に沿って沈むと同時にセルフヒンジ部９が若干
持ち上って屈曲するようになるから、その後は軽く後方
に押すだけで済み、極めて容易である。

また、蓋６の開放状態において、蓋６に前傾方向の力が
加わっても、前蓋板８のガイドピン１３はガイド溝１４
の起立保持部１５に落ち込んでいて前方への移動を阻止
されているから、その力によって蓋６が閉回動すること
はない。

そして、この状態から蓋６を閉鎖するには、手掛は片１
２に手指を掛けて上方に持ち上げるようにする。

すると、ガイドピン１３が起立保持部１５から抜は出て
水平部１６に移るから、ここで手掛は片１２を手前に引
けば、セルフヒンジ部９における屈曲度が次第に小さく
なり、ガイドピン１３．１３が立上り部１８に移行した
ところで後蓋板７及び前蓋板８が路面−となって開口部
５を閉鎖する。

尚、ガイド溝１４の起立保持部１５は特に設けなくとも
、蓋６の開放時において、後及び前蓋板７，８が共に垂
直から若干後方に傾斜する状態になるようにすれば、自
然に蓋６が閉動作することを防止し得る。

また、ガイド溝は第７図に示す如くその下部を開放して
上部カバー３に形成し、その開放部分を例えは鋼板を所
定形状に形成して戊るガイド板２３により閉鎖するよう
にしてもよく、このようにすればガイド板２３によりガ
イド溝１４を構成し得ると同時に強固なガイド板２３に
より上部カバ−３全体の補強を図ることもできる。

本考案は以上述べたように、開放状態での蓋の高さを低
くすることができ、従って上方に棚などがあって高さに
余裕がない場合にも洗濯機を設置できると共に上方の棚
に例えば乾燥機等を載置する場合にもその載置作業を楽
に行うことができ、しかも蓋の開閉操作を容易に行うこ
とができる洗濯機の蓋装置を提供し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第６図は本考案の一実施例を示し、第１図は
全体の斜視図、第２図は要部の拡大分解斜視図、第３図
は上部カバーの拡大縦断側面図、第４図乃至第６図は作
用説明用の要部の拡大縦断側面図、第７図は本考案の異
なる実施例を示す要部の縦断正面図である。 図中、１は洗濯機本体、３は上部カバー、５は開口部、
６は蓋、７は後蓋板、８は前蓋板、１３はガイドピン、
１４はガイド溝、１５は起立保持部、１７は傾斜部、１
８は立上り部である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 槽体を内設した洗濯機本体の上面部に設けられ洗濯
   物出入口の開口部を有した上部カバーと、前後両蓋板を
   互に回動自在に連結すると共に後蓋板の後縁部を前記上
   部カバーに上下方向に回動自在に枢支して戒り前蓋板の
   前縁部を後方及び前方に移動させることにより前記上部
   カバーに対して起伏して前記開口部を開閉する蓋と、前
   記前蓋板の前縁部に側方に突出して設けたガイドピンと
   、このガイドピンを嵌入させて前記前蓋板の移動を案内
   すべく上部カバーに前後方向に指向して形成され所定部
   位から前方に向って下降する傾斜部とこれの下降端部か
   ら上向きに延びる立上り部とを有したガイド溝と、前記
   上部カバーに設けられ前記蓋の閉鎖時において前記前蓋
   板を前記ガイドピンが前記立上り部の上部に位置するよ
   う支持する支持突起とを具備して成る洗濯機の蓋装置。 ２ ガイド溝は後端部において下向に延びる起立保持部
   を有していることを特徴とする実用新案登録請求の範囲
   第１項に記載の洗濯機の蓋装置。