JPS6031946B2 - 絹繊維の改質加工法 - Google Patents

絹繊維の改質加工法

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JPS6031946B2
JPS6031946B2 JP7510679A JP7510679A JPS6031946B2 JP S6031946 B2 JPS6031946 B2 JP S6031946B2 JP 7510679 A JP7510679 A JP 7510679A JP 7510679 A JP7510679 A JP 7510679A JP S6031946 B2 JPS6031946 B2 JP S6031946B2
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silk
silk fiber
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styrene
fibers
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、吸湿性を余り損なうことは〈嵩高性にすぐれ
た絹繊維製品のグラフト重合物を得る方法に関するもの
である。
絹繊維は本来、優雅な光沢やしなやかな風合を初めとし
た他種繊維にない多くの長所をもっており、古来より珍
重されてきている。
しかし種々の合成繊維が出現した今日では、絹繊維にも
いくつかの欠点が指摘されるようになり、その改質加工
法が検討されている、グラフト重合加工法は絹繊維に不
足している耐久性や防しわ性などの実用性能を絹繊維に
付与する効果があり、また同時に嵩高性(容積)と量目
(重量)とを増加するという主として経済的な効果も加
味されて、近時大いに発展してきた。この加工に用いら
れる加工剤には数多くのビニルモノマーが提案、研究さ
れてきたが、実用に供されたものは数種類に限定される
現在、実用中の主な加工剤としてはスチレンおよびヒド
ロキシエチルメタクリレートの2種を挙げることができ
、グラフト加工の程度が過度におよばない範囲内であれ
ば(増量率で35%以下)絹繊維の特性を余り損なわず
に前記のような改質効果をある程度得ることができる。
しかしながら、ヒドロキシェチルメタクリレートのグラ
フト重合加工によって増量率35%程度にした絹繊維は
期待した種には嵩高性が増加しないので、広幅着尺やネ
クタイ、ニット布などに用いてもボリウム感が不足して
満足できる製品が得られない。また増量率をさらに高め
て50%程度としても、この加工剤では分子内水酸基を
もつ単純線状ポリマーが生成するために、ポリマー同志
間の密着が顕著に生じて嵩高性は余り増加せずに、かえ
って繊維の粗硬化が起り、風合を大きく損なってしまう
欠点がある。また、他方スチレンの場合には臭気問題は
別にして、嵩高性付与効果はすぐれているが、得られる
製品は疎水性化の煩向が強く、そのために吸湿性や染色
性などが低下し、静電気を帯びやすいという欠点がある
。したがって、吸湿性や染色性を余り損なわずに嵩高性
付与効果を高めるために、スチレンとヒドロキシェチル
メタクリレートとの併用による絹のグラフト共重合加工
法が検討されているが、この場合には前者の疎水性・芳
香族性と後者の親水性・脂肪族性という離反した性質の
ために、現存の設備、方法ではうまう重合加工ができず
、グラフト効率の低下、加工斑の発生などが生じて、併
用による長所よりも欠点の方が著しい。
本発明はこのような問題を解決して、すぐれた絹繊維の
グラフト重合加工品を得ることを目的として鋭意研究を
重ねた結果生み出されたものであり、一般式、(但し、
R=日又はCは) で表わされる2ーヒドロキシー3ーフェノキシプロピル
アクリレート(又はメタクリレート)あるいはその核置
換譲導体を絹繊維のグラフト加工剤として用いることに
よって満足し得る製品の得られることを見出した。
本発明に用いられる加工剤には、2−ヒドロキシー3ー
フエノキシプロピルアクリレートおよびメタクリレート
、あるいはそれらの核置換誘導体、たとえば芳香核の4
−メチル、4ーェチル、4ーイソブチル、4ーエトキシ
、−4−ニトロ、4−ブロモ、2・6ージブロモ、2・
4・6ートリブロモ置換体などを挙げることができる。
これらの加工剤はアクリル酸またはメタクリル酸にフェ
ニルグリシジルェーテルあるいはその相当する核置換体
を付加反応させることによって容易に作ることができ、
その方法については特開昭49一128088に記載が
ある。本発明になる2ーヒドロキシー3−フェノキシブ
ロピルアクリレート(又はメタクリレート)は、スチレ
ンと2ーヒド。
キシエチルアクリレ−ト(又はメタクリレート)とを結
合させた形の化学構造式が酷似しており、普通のラジカ
ル開始剤の存在によって容易に重合する性質があり、既
存の設備、方法によって絹繊維にグラフト重合加工を行
ない、絹の特性を損なうことなく顕著な嵩高性を付与す
ることができる。またそのブロモ核置換体を使用した場
合には製品に防炎性を付与することができる。絹繊維を
本発明加工剤によってグラフト重合加工すると、末端芳
香核の存在による嵩高性付与効果と分子内水酸基の存在
による吸湿効果が得られる。本発明の代表例として2−
ヒドロキシ−3ーフェノキシプロピルアクリレートを用
い、絹繊維のグラフト重合加工を行なった場合の性能を
、スチレンまたは2ーヒド。キシエチルメタクリレ一ト
によるグラフト重合加工の場合と比較して次表に示す。
グラフト重合加工の程度は増量率約35%および約50
%として比較した。本発明:絹糸に2ーヒドロキシー3
ーフェノキシプ。
ピルアクリレートをグラフト重合。比較例〔A〕:絹糸
に2−ヒドロキシェチルメタクリレートをグラフト重合
比較例〔B〕:絹糸にスチレンをグラフト重合。
この表から本発明による場合は嵩高性と柔軟性が2−ヒ
ドロキシェチルメタクリレートよりも非常に大きく、ス
チレングラフト重合絹糸に匹敵し、しかもスチレングラ
フト絹糸よりも吸湿性がかなり大きいことがわかる。す
なわち2−ヒドロキシエチルメタクリレートとスチレン
とによるグラフト共重合加工が理想的に実施できるもの
とすれば、これと近似した結果が得られるものと考えら
れる。さらにまた、本発明で用いるモノマーは各種ビニ
ルモノマーと併用してもよく、スチレン、2ーヒドロキ
シェチルメタクリレートにも高い親和性があるので、い
ずれとも任意の割合で併用でき、グラフト効率の低下や
加工斑の発生を起すことなく、加工剤の配合割合を調節
することによって好みの風合をもつ絹繊維を作ることが
できる。その結果、衣科しての絹の用途拡大が大いに期
待される。以下の実施例においてさらに具体的な説明を
行なう。
実施例 1 16夕の2ーヒドロキシー3ーフエノキシプロプロピル
メタクリレート2.4夕のテキサノールSH(乳化剤、
大阪ケミカル)とよく混合し、水500ccを加え、さ
らに過硫酸アンモニウム0.35夕を濃硫酸0.16c
cとを添加した。
その中へ精練絹糸(21中/4双)40夕を入れて、縄
拝しながら徐々に温度を上げ、約20分を要して75つ
oまで、さらに2世分を要して85qoまで昇温し、そ
の温度でさらに2技分間損拝を続けた。しかる後、水洗
、ソーピング、水洗、乾燥を行なって55.2夕の加工
絹糸が得られた。このようにして得られた加工絹糸は光
沢、白度ともに未加工絹糸とほとんど変らず、糸の織度
が禾加工絹糸の9釘から加工絹糸では121dと1.3
倍に増加した。実施例 2 8夕の2ーヒドロキシ−3−フエノキシプロピルメタク
リレートと8夕の2−ヒドロキシエチルメタクリレート
とを混合し、さらに1.6夕のテキサノールSHを加え
てよく乳化させ、水500cc、過硫酸アンモニウム0
.35夕、硫酸0.16ccを加えた。
この中へ絹糸40夕を入れ、実施例1と全く同機に加工
し、風合、光沢、白度のすぐれた加工絹糸550夕を得
た。加工絹糸の織度は11めであった。実施例 32ー
ヒドロキシブロピルアクリレート12夕とスチレン4夕
とにテキサノールSH2.4夕を加えてよく混合し、他
の条件は実施例1と全く同一にして精練絹糸40夕を加
工した。
この加工によって得られた絹糸量は払.8夕であったが
、実施例2のものよりも柔軟性と嵩高性に富む風合を有
し、白度、光沢はともにすぐれていた。なお、実施例で
は絹糸について本発明の方法を適用した例を記載したが
、絹繊維を含む織布、編布等の布用に直接本発明の加工
を施してもよい。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 絹繊維に、一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (但し、R=H又はCH_3) で表わされる化合物、あるいはその核置換誘導体をグラ
    フト重合処理することを特徴とする絹繊維の改質加工法
JP7510679A 1979-06-12 1979-06-12 絹繊維の改質加工法 Expired JPS6031946B2 (ja)

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JP7510679A JPS6031946B2 (ja) 1979-06-12 1979-06-12 絹繊維の改質加工法

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JP7510679A JPS6031946B2 (ja) 1979-06-12 1979-06-12 絹繊維の改質加工法

Publications (2)

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JPS56374A JPS56374A (en) 1981-01-06
JPS6031946B2 true JPS6031946B2 (ja) 1985-07-25

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ID=13566580

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