JPS6031914Y2 - 荷役用４面クランプ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は例えばパレット等に立方体、直方体状に積上げ
られたカートンケース等の積載物を確実かつ安全にその
４面から押圧クランプしうる荷役用４面クランプ装置に
関する。

例えば工場、倉庫等においては、カートンケース等の箱
体は保管又は移送等取扱いの便宜のため正方形又は長方
形（本明細書において直角４辺形と総称する）のパレッ
ト上に積載されパレット単位で取扱われるが、ときに積
換え、パレット上での積増し、一部搬出等のためパレッ
ト全体ではなく積載物自体を把持し取扱うことが必要と
なるばあいが多い。

一方、パレットの経済的な活用又は工場生産ラインでの
パレタイズ方式によっては、品物を互いに当接せしめて
積載する第１図ａに例示するばあいの他、第１図すに示
すようにいずれの辺にも中央部の空所ａに面する品物す
が存するばあいもあり、このとき対向する２面からクラ
ンプする例えば第２図に示す従来のクランプ装置１ａで
は、品物の崩落、荷くずれが発生し、その結果従来かか
るばあいには手作業により品物を取扱、積載してきたた
め、多大の工数を要し又極めて煩雑であった。

さらに従来の２面クランプ装置では、その把持力が大と
なる一方、品物の寸度バラツキ等によって１部のものが
過度に押圧され又その反面一部の品物は充分にはクラン
プされない等の問題もある。

かかる問題は例えば第３図に示すごとく内角αが約９０
°をなすごとくへの字に開脚して基板２に対置枢設され
るクランププレート３ａ、３ｂと、クランプシリンダ５
ａ＊５ｂにより動作しかつクランププレート３ａｔ３ｂ
とともに閉止状態にて例えば正方形をなして閉止されう
る開閉可能な可動クランププレート７ａｔ７ｂとを有し
積載物りを４面からクランプするクランプ装置１ｂを用
いることによりその一端が解決されるが、しかしかかる
構成のものは左右のクランプシリンダ５ａｅ５ｂの動作
が心ずしも同期せず又積載物りの初期の位置決め誤差等
により、積載物りは早く動作した可動クランププレート
７ａとそれに対向するクランププレート３ａとの間でま
ず密着固定されることとなる結果、ややもすると遅動し
た可動クランププレート７ｂと対向するクランププレー
ト３ｂとの間で間隙ｇが生じ易く従って該方向にはクラ
ンプ力が作用しえない品物が存在することとなりその滑
落、荷くずれ等の危険が伴なった。

本考案はクランププレート３ａ、３ｂを互いに逆に自動
進退可能とすることにより、可動クランププレート７ａ
＊７ｂの動作の遅速を吸収し確実かつ安全にクランプし
うる荷役用四面クランプ装置の提供を目的とし以下本考
案の装置の一実施例を図面により説明する。

第４図において本考案の装置１は、積載物りの一辺長さ
Ｗより短かく形成されかつ内角αが約９００にへの字に
開脚するごとく中心線に対して夫々約４５°の角度で外
向きに傾斜させ配設された１対のクランププレート３ａ
、３ｂの各中央を、リンク機構１１を介して互いに逆に
進退可能に連繋するとともに、該クランププレート３ａ
ｔ３ｂの両側前方に突出する支持部４，４で枢着されか
つ後端を基板２に枢支されたクランプシリンダ５ａ。

５ｂのシリンダロッド１０ａ、１０ｂに連結したクラン
プアーム６ａ、６ｂの先端に可動クランププレート７ａ
を対称にかつその内側に夫々枢着している。

又可動クランププレート７ａ、７ｂは、クランプシリン
ダ５ａ、５ｂがともに縮小することによって、前記中心
線と略平行となるように開放されるとともに、クランプ
シリンダ５ａ、５ｂの伸長により閉止し、又閉止状態で
は、クランププレー）３ａ、３ｂと協働して正方形形状
を形成しうる。

前記リンク機構１１は、各外端でクランププレート３ａ
、３ｂ中央を支承しかつ他端に接合リンク１２ａ、１２
ｂを枢着する揺動リンク１３ａ、１３ｂを具え、又揺動
リンク１３ａ、１３ｂは、その中央部を基板２に枢着す
るとともに、前記接合リンク１２ａ、１２ｂを、連結杆
１４により互いに接続され同方向に回動可能であってか
つ基板２に突設した支持片１５により枢着される回動ア
ーム１６ａ、１６ｂに接続してなり、該リンク機構１１
は左右対称形状に構成されている。

その結果本考案の装置は例えば一方の可動クランププレ
ート７ａが速動してクランププレート３ａが積載物りを
介して押圧され矢示Ａ方向に退行すると、揺動リンク１
３ａが反時計方向に回動され他端の接合リンク１２ａを
介して回動アーム１６ａが時計方向に回動することによ
り連結杆１４、回動アーム１６ｂ１接合リンク１２ｂを
経て揺動リンク１３ｂを同方向に揺動せしめる結果、他
方のクランププレート３ｂは前進し、その結果クランプ
プレート３ａ、３ｂは互いに逆方向に同距離を進退しう
る。

然して本考案の装置はクランプシリンダ５ａ。

５ｂを縮小し可動クランププレートを開放させた状態に
て積載物りがクランププレート３ａ、３ｂと衝合するま
で略センタを合わせて挿入して後、クランプシリンダ５
ａ、５ｂを伸長せしめることにより、可動クランププレ
ート７ａ、７ｂはクランププレート３ａ、３ｂとともに
正方形をなすごとく閉止し積載物をその円面にてクラン
プしうる。

さらに、そのとき例えば一方の可動クランププレート例
えば７ａが他方に比して早く積載物りに当接しかつ該積
載物りを介して対向するクランププレート３ａを押圧し
ても、該押圧によりクランププレート３ａは、後退して
他方のクランププレート３ｂを前述のごとく前進させ、
かつ遅動していた可動クランププレート７ｂとの間で積
載物りの他の２面を挟圧してのち全てのプレート３ａ。

３ｂｙ ７ａｔ ７ｂの動きは停止する結果、積載物は
クランププレート３ａ、３ｂとの間で間隙を生じること
なくクランプでき従って品物の滑落、荷くずれ等を確実
に防止しうる。

叙上のごとく、本考案の装置は積載物を４面から把持す
るものであるので積載物に空所があるときにも崩落等を
生じずさらにクランププレートが互いに逆に進退しうる
ごとく構成されているため積載物挿入時の位置ずれ又は
可動クランププレートの移動の遅早をも吸収して積載物
を安全かつ確実に把持することとなる。

さらに本考案ではリンク機構１１を介してクランププレ
ート３ａｔ３ｂを連繋しているためその動作が円滑かつ
確実となり又安価に製作しうる。

なおリンク機構１１として実施例で示したものの他、ク
ランププレートを互いに逆に進退せしめるものでありさ
えすれば種々な構成のものを採用できる。

なお本考案の装置は正方形のみによらず長方形に積載さ
れた品物を各クランププレートの辺長さを変えることに
より把持しうるとともにフォークリフト、スタッカーク
レーン等各種の荷役装置に付設し用いることもできる。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ、 ｂはパレットへの箱体の積上げを例示する
概略斜視図、第２図は従来の２面クランプ装置を例示す
る平面図、第３図は調節装置を有さない４面クランプ装
置を作用とともに示す平面図、第４図は本考案の装置の
一実施例を示す平面図である。 ２・・・・・・基板、３ ａ、 ３ ｂ・・・・・・
クランププレート、７ａ、７ｂ・・・・・・可動クラン
ププレート、１１・・・・・・リンク機構、１２ａ、１
２ｂ・・・・・・接合リンク、１３ａ、１３ｂ・・・・
・・揺動リンク、１４・・・・・・連結杆、１６ａ、１
６ｂ・・・・・・回動アーム、α・・・・・・内角。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 中心線に対して約４５度の角度で外向きに傾斜すること
   により内角が略９０度をなすごとくへの字に開脚する一
   対のクランププレートを、基板に枢支されかつ該クラン
   ププレートを端部で枢着する揺動リンクを有するリンク
   機構を介して互いに逆に進退可能に連繋するとともに、
   前記中心線と略平行となるように開放されかつ閉止状態
   にて前記クランププレートと協働して直角四辺形をなす
   開閉可能な可動クランププレートを具えてなる荷役用４
   面クランプ装置。