JPS603180Y2 - 便器洗浄用タンク装置のタンク蓋固定構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は便器洗浄用タンク装置、特に同タンク装置の蓋
が容易にタンク本体に固定できるようにした便器洗浄用
タンク装置のタンク蓋固定構造に関する。

従来、水洗式便器等の衛生設備等において、同便器近傍
に設けられて洗浄水を貯溜しておく便器洗浄用タンクで
はそのタンク蓋がタンク本体に固着されていないで、単
にタンク本体上面にタンク蓋を載置するだけの構造であ
った。

このようにタンク蓋がタンク本体に固着されていないも
のでは、タンク蓋ががたつき安全性に欠けるとともに、
地震やその他の外界条件によって落下し破損する危険性
もあって問題を残している。

本考案は上記の欠侭を除去するために案出されたもので
、タンク蓋のタンク本体への固着を容易にしかも確実に
行うことを目的とするものである。

本考案の基本的構成はタンク本体とタンク蓋を連結する
タンク蓋取付片の一端を、排水弁を操作するスピンドル
を挿通させてタンク本体の側壁に取付けられる取付具と
ともにタンク本体に固着し、上記タンク蓋取付片の他端
に固着されたボルトをタンク蓋に貫設された挿通孔を挿
通させ、同タンク蓋上面からナツトをボルトに螺合する
ことにより、タンク蓋をタンク本体に連結固定したもの
である。

以下、添付図面に示す実施例に基いて具体的に説明すれ
ば、本実施例では腰掛式水洗便器へ洗浄水を給送する洗
浄用タンクに本考案に係るタンク蓋固定構造を適用した
場合が示されており、水洗便器本体と洗浄用タンクの設
置状況を示す側面図と平面図とがそれぞれ第１図と第２
図に示されている。

図中Ａは床面上に固設され下部が排水本管（図示せず。

）に連通連結される便器、Ｂは同便器Ａよりやや上方に
おいて壁隅部に取付けられる断面略三角形の便器洗浄用
タンク装置、Ｃは壁部に埋設された洗浄水の給水本管（
図示せず。

）に連結される止水栓、Ｄは同止水栓Ｃと便器洗浄用タ
ンク装置８間に配管される給水管、Ｅは同便器洗浄用タ
ンクＢの底部に一端を連通連結され他端が便器Ａの洗浄
水受入部Ａ′に連通連結される洗浄管である。

便器洗浄用タンクＢはタンク本体１と同タンク本体１の
上端開口全体を被うタンク蓋２により構成され、同タン
ク本体１の斜辺壁である側壁１ａにはタンク本体１下部
底壁に設けられて洗浄管Ｅへの洗浄水の給送及び停止を
行う排水弁（図示せず。

）の動作を後述するスピンドルを介して行うハンドル３
が回動自在に取付けられている。

以上の構成によってタンク本体１内に貯溜されている洗
浄水はハンドル３の回動操作によって同洗浄水が開弁さ
れた排水弁から洗浄管Ｆに流入腰便器Ａの洗浄水受入部
Ａ′に達し、同洗浄水受入部Ａ′からリム射水孔等より
ボール面に射水され便器Ａが洗浄されるものである。

第３図に本考案に係るタンク蓋固定構造の詳細が示され
ており、４は側壁１ａの上端近傍に開設された開口１ｂ
に挿入される取付具で、一端にフランジ部５を有し他側
には外周に螺子を形成した螺合部６を有し、内部が中空
に形成されている。

７は取付具４を挿通して取付けられるスピンドルで、一
端にハンドル３を備え、他端は排水弁（図示せず）にチ
ェーン、又は玉鎖１０を介して連結している。

８は取付具４の螺合部６に取付けられ側壁１ａ内面に密
着する環状のゴムパツキン、９は後述するタンク蓋取付
片と共に取付金具４を側壁１ａに固定させる固定ナツト
である。

第４図と第５図に上記取付具４と共に固定ナツト９によ
りタンク本体１に固定されるタンク蓋取付片１１の正面
図と側断面図が示されており、同取付片１１は例えばス
テンレス板材等を曲げ加工によって製作されるもので、
その形状は取付金具４の螺合部６を嵌装する透孔１２を
穿設した環状取付部１３と、同環状取付部１３から側方
に伸延しさらに上方に傾斜して伸延する伸延部１４と、
同伸延部１４終端から側方に伸延し中央にはボルト挿通
用の挿通孔１５を穿設したボルト取付部１６、とより構
成されるもので同ボルト取付部１６の両側方は下方に屈
曲しており、後述するボルト・１７の回り止め部１１ａ
を形成している。

このタンク蓋取付片１１のボルト取付部１６には全長に
わたって螺子を有するボルト１７が挿通孔１５を下側か
ら挿通してナツト１８によってボルト取付部１６の上下
両面を挟持するようにして固着され、しかもボルト１７
の長さはタンク蓋２をタンク本体１に載置した時にボル
ト１７の先端がタンク蓋２の挿通孔２ａ内に位置するが
、第６図のように所要量タンク蓋２上面より突出するよ
うにしである。

尚ボルト１７を取付片１１に溶接等により固着しても良
い。

上記各要素によりタンク蓋２をタンク本体１に固定する
手順について述べれば、第３図においてまず取付片１１
をその環状取付部１３の透孔１３が取付金具４の螺合部
６に嵌装するように配置し、固定ナツト９を同螺合部６
に螺合締結することにより取付片１１が取付金具４と共
に側壁１ａに固定される。

次にタンク蓋２をタンク本体１上に載置するが、同タン
ク蓋２には上記取付片１１に固定されたボルト１７と整
合することができる位置に同ボルト１７挿通用の挿通孔
２ａが予め開設されているので、ボルト１７が同挿通孔
２ａを挿通し、タンクＭ２の載置が容易に行なえる。

この時ナツト１８とタンク蓋２下面間にはパツキン１９
を介在させるとよい。

安定載置されたタンク蓋２の挿通孔２ａ内にボルト１７
先端が位置しており、同ボルト１７の先端部分にパツキ
ン２０、又はパツキン２０及びワッシャ２１とともにナ
ツト２２を螺合させればタンク蓋２はナツト１８．２２
により挟持されるようにボルト１７を介して取付片１１
に固着される。

従ってタンクＭ２は取付片１１を介してタンク本体１に
対し不動状態に連結され固定することができる。

尚、タンク蓋２の取り外しはナツト２２をボルト１７よ
り互いの螺合を解くことによって同様に容易に行うこと
ができ、タンク本体１内の清掃等も簡単になすことがで
きる。

また本考案におけるタンク蓋固定を行う取付片１１は、
本来は取付具４を側壁１ａに対して固定する固定ナツト
９により同取付具４と共に側壁１ａ１即ちタンク本体１
に固定できるので、取付片１１取付けに要する部品は新
たに製作する必要がないと共にタンク本体１に取付片１
１用の取付用孔等を設ける必要がないので製造コストの
低減が図れるもので、タンク蓋２のタンク本体１への確
実な固定によりタンク蓋２がタンク本体１から外れるこ
とがなく安全に使用できるものである。

以上のように本考案に係る便器洗浄用タンク装置のタン
ク蓋固定構造は下記の効果を奏する。

（１）タンク蓋がタンク本体に固定されているので、タ
ンク蓋がタンク本体からずれることがなく、タング蓋に
人が触れても同着が床面に落下することがないので安全
である。

しかもボルトがタンク蓋の挿通孔を挿通しているので、
ナツトの螺合を行いやすく、取付作業が容易である。

（２）排水弁を操作するハンドルを備えたスピンドルが
挿通する取付具と共にタンク蓋取付片をタンク本体に固
定するので、タンク蓋取付片取付用の部材を新たに製作
する必要がなくまたタンク本体に取付用孔を開設しなく
てもよいので製造コストの低減が行える。

（３） 取付片はタンク本体の側壁内側に配設される
ので、同取付片がタンク本体外部に露出せず、タンク本
体の外観を損なうことがない。

（４）タンク蓋上面にはボルトに螺合したナツトが突出
しているので、同タンク蓋上面に物を置いた場合、上記
ナツトが係止体として作用するので物が落下することが
ない。

【図面の簡単な説明】

第１図は水洗便器本体と洗浄用タンクの設置状況を示す
側面図、第２図は同平面図、第３図は本考案に係るタン
ク蓋固定構造を示す側断面図、第４図はタンク蓋取付片
の正面図、第５図は同タンク蓋取付片にボルトを固着し
た場合の側断面図、第６図は別の実施例を示す側断面図
である。 １・・・・・・タンク本体、１ａ・・・・・・側壁、２
・・・・・・タン２蓋、２ａ・・・・・・挿通孔、３・
・・・・・ハンドル、４・・・・・・取付具、７・・・
・・・スピンドル、１１・・・・・・タンク蓋取付片、
１７・・・・・・ボルト、２２・・・・・・ナツト、Ｂ
・・・・・・便器洗浄用タンク装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. タンク本体の側壁に取り付けられた取付具を挿通し、一
   端にはハンドルが取り付けられると共に他端をタンク本
   体底部に設けられた排水弁に連係せしめられたスピンド
   ルを備える便器洗浄用タンク装置において、一端にタン
   ク蓋に設けられた挿通孔を挿通するボルトを取付けたタ
   ンク蓋取付片の他端を上記取付具と共にタンク本体側壁
   内側に取付け、上記タンク蓋上面からナツトを前記ボル
   トに螺合することによりタンク蓋をタンク本体に固定し
   てなる便器洗浄用タンク装置のタンク蓋固定構造。